更新日:2021年12月1日

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第52回(第6期第8回)水源環境保全・再生かながわ県民会議審議結果

審議(会議)結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

第52回(第6期第8回)水源環境保全・再生かながわ県民会議

開催日時

令和3年11月8日(月曜日)14時30分から16時10分

開催場所

公益財団法人神奈川産業振興センター 14階 多目的ホール

出席者【座長・副座長等】

鈴木 雅一【座長】、大沼 あゆみ【副座長】

青砥 航次、石本 健二、稲垣 敏明、上田 啓二、太田 隆之、岡田 久子、小笠原 多加子、上宮田 幸恵、倉橋 満知子、土屋 俊幸、時田 愉季子、豊田 直之、根岸 朋子、羽澄 俊裕、原田 武司、星野 澄佳、増田 清美、宮下 修一、吉村 千洋

次回開催予定日

令和4年3月

所属名、担当者名

水源環境保全課水源企画グループ、佐野

掲載形式

議事録

審議(会議)経過

(事務局)

 それでは、定刻となりましたので、水源環境保全・再生かながわ県民会議を始めさせていただきます。開会に先立ち、事務局より本日の委員の出席状況について御報告申し上げます。本日の委員の出席状況ですが、現在、21名の御出席をいただいており、県民会議設置要綱第5条第2項に規定する定足数を充たしております。

 初めに、本日の会議資料ですが、差替えや追加の資料がありますので、そちらの御確認をさせていただきます。まず、資料1-5の8-2ページが修正版資料になっております。資料1-8ですが、こちらは白黒でお送りしていたので、見づらいということで、色がついたものに差し替えさせていただきました。3枚目、当日机上配付の資料2です。10月30日に、市民事業現場訪問を実施しましたので、その資料でございます。それから、当日机上配付資料、参考資料2ですが、先週の金曜日、「第4期かながわ水源環境保全・再生実行5か年計画」を策定しましたということで記者発表をしておりますので、その資料になります。第4期かながわ水源環境保全・再生実行5か年計画につきましては、私ども水源環境保全課のホームページに掲載しておりますので、後ほど、内容を御確認いただければと思います。それから、当日机上配付資料、参考資料3を御覧ください。12月18日土曜日、2021年度丹沢大山自然再生活動報告会をオンラインで開催するという御案内でございます。参加申込は、電子メールにより送付することになっておりますので、この会議終了後、委員の皆様には電子メールで申込書の電子データをお送りします。御参加希望の方はそちらを活用してお申し込みいただければと思います。以上が本日の追加配付資料になりますが、皆様、お手元にそろっておりますでしょうか。

 それでは、これより議事に入らせていただきますが、議事の進行につきましては、県民会議設置要綱第5条第1項の規定により、鈴木座長にお願いいたします。それでは、鈴木座長、議事進行をどうぞよろしくお願いいたします。

(鈴木座長)

 本日は、お忙しい中、御出席いただきありがとうございます。ただいまから、第52回県民会議を開催いたします。今回は、太田委員がウェブ上での参加ということで、こちらの正面に画面が出ておりますが、ここにおられるのと同じように御意見をいただきたいときは御発言をお願いするということで行いたいと思います。それから、こういうふうに対面で県民会議が開催されるのはかなり久しぶりで、前回は前年度末の3月末だったかと思います。貴重な機会ですので、なるべく多くの委員の方から御意見を活発にお出しいただいて、議論を進めたいと思っております。

 それでは、県民会議を始めます。次第にありますように、本日は議題が3つ、報告事項が2つでございます。それぞれ御担当の委員の方、あるいはチームを代表して御紹介いただきまして、御意見をいただくということで進めたいと思います。

 

【議題1 施策調査専門委員会の検討状況について】

(鈴木座長)

 それでは、議題1、「施策調査専門委員会の検討状況について」ということで議論を進めます。

 施策調査専門委員会では主に2つのことをやってきました。実は3つあったかと思うのです。

 1つは、現在令和3年度ですが、令和2年度に実施した事業を点検して評価するので令和2年度点検結果報告書ということですが、これがお手元にあります厚い資料のようにある程度形になってまいりましたので、これを御検討いただいております。

 もう一つは、これは主には次の期の活動になっていくわけですが、この20年間の事業を通した最終評価報告書をつくっていく。それは、今の段階から議論を進めておいたほうがよいということで、施策調査専門委員会で進めているものであります。

 それから、来年度になりますと経済評価も行うということですので、この辺りが施策調査専門委員会で進めてきたことです。まず、吉村委員長に、令和2年度点検結果報告書案という辺りから御説明をお願いしたいと思います。

[資料1-1~1-2、1-4~1-6について吉村委員長、資料1-3について事務局から説明]

(鈴木座長)

 御報告、ありがとうございました。

 委員の方から、御質問やコメントということで、どこでも結構ですが、大きく分けると、まず全体を通した報告書のつくり方というか、つくってきた経緯についてのお尋ね等があるかと思います。それから、出来上がった案になっております資料1-5について、各事業の個別の記載について、読んでいくとここのところが読めないとか読みにくい、あるいはどうかというようなところ。それから、総括として、昨年やった事業はいろいろあったけれども、まあいいだろう、このまま続けましょうなのか、決定的にここはまずいよとか、あるいはここのところをもっと議論をしてちゃんと書いてほしいというような結論に係る部分、その辺りになろうかと思います。

 どこでも結構ですが、どなたでも御意見、コメントがあればお願いいたします。いかがでしょうか。ウェブ参加の方も含めて御意見があれば御活発にと思いますが、御意見が特段今すぐには出ないようでしたらこの後意見照会も予定されておりますので、そちらで御回答いただいても構いません。

 倉橋委員、どうぞ。

(倉橋委員)

 資料1-3のところでお聞きしたいのですけれども、「地域水源林の整備の支援」の最後の高齢級間伐の促進のところで、事業量が減少しているという記載があるのですが、事業量がどうして減少しているのか。それから、「生活排水処理施設の整備促進」のところですけれども最後の該当市町村へのヒアリングとか現地確認を行った、その結果はある程度出ているのかどうかを確認したい。

 それと、「相模川水系上流域対策の推進」のところで、目標値を達成しておりというところで、目標値の達成というのは、いわゆる桂川清流センターでの目標値のことなのか。上流部全体としての目標値は果たしてあるのかどうか。以前から私が言っていますように、いわゆる富士北麓のほうの排水対策がなされていませんので、それが清流センターを越えて下流に行ってしまっているものですから、この数値が本当に合っているのかどうか、そこを確認したいと思っております。

(鈴木座長)

 今、資料1-3、各事業の令和2年度進捗実績という資料についての3つのお尋ねだったと思います。事務局からお答えいただけるものは、項目に区切って3点、例えば今の上流対策のところはこう、地域水源林の整備についてはこうという形でお答えいただけますでしょうか。

(矢崎森林再生課長)

 それでは、最初に、地域水源林整備の事業の中の高齢級間伐ということで、私から御説明します。事業がだんだんと減っている、事業量が減少しているということですが、この事業は平成19年に開始した当初、地域水源林エリアというところにおける高齢級のスギ林とかヒノキ林に対する支援策がなかったことから、この事業を立ち上げたものでございます。

 しかし、その後、2期計画からは、長期施業受委託制度というのを開始して、この中でも支援ができたり、あと、国庫補助事業でも高齢級の間伐も補助対象となったりいたしまして、他の事業が充実してきたことから、本事業に対するニーズがだんだん少なくなってきているというのが現状でございます。それでも、まだこの事業に対するニーズも残っていることから、4期計画ではさらに計画量を見直しまして、少なめに計画しているところです。

 いずれにしても、総体的に見れば、どの事業であってもこのエリアで必要となる高齢級の間伐が進めばよいと考えております。以上です。

(鈴木座長)

 ありがとうございます。

 今のところについて、資料1-5の点検結果報告書の関係するところは、4-1ページに「間伐材の搬出促進」というのがありますけれども、お尋ねしたいのは、ここの事業内容で、間伐材搬出支援で【補助率】定額単価というのが書いてありますね。この金額が先ほどの資料1-3の御説明だと、段階的に下がっているということが関係しているというか、この辺りはいかがでしょうか。

 そういうところがこの事業に関わっていると分かるのだけれども、そういう予備知識なしに点検結果報告書を見たときに、今のような議論の4-1ページの1万1000円とか2000円というのがきちんと分かる方は少ないのではないかと思うのです。それで、お尋ねしたいのはここの単価のことですが、これが変わるということが、もちろん高ければ林業の補助になるし、高過ぎれば、逆にこの事業が終わったときに林業が潰れてしまうとか、弊害も出るという辺りで、このさじ加減は結構難しいと思うのですが、その辺りをコメントいただければと思います。そういうことがあるから、この辺りはコラムでもつけて解説を入れたほうがいいですかというのをまた事務局や施策調査専門委員会にお願いしたいと思っているところです。

(矢崎森林再生課長)

 先ほど御説明した地域水源林整備の高齢級間伐のほうは、木を切り倒すことそのものに対する補助ですので、今、座長がお話しいただいた4番事業の間伐材の搬出促進とは全く別の事業です。

(鈴木座長)

 5番事業のほうの話をしていたということですか。

(矢崎森林再生課長)

 そうです。先ほどの御質問は、5番事業のほうの地域水源林整備事業の中の高齢級間伐です。

(鈴木座長)

 大変失礼いたしました。

 だけど、資料1-3の御説明のときは、間伐材の搬出促進というところで、補助単価の段階的引下げという話がありましたね。

(矢崎森林再生課長)

 4番事業のほうは、補助単価の引下げを始めておりますがそのことでしょうか。

(鈴木座長)

 ちょっと私が混同したかもしれません。失礼いたしました。

 この補助単価の上げ下げというか、その辺りはここには引き下げたと書いてあるだけだけれども、できれば理由とか何かまで簡単に示せれば、点検結果報告書にもどこかで加えたいと思った次第です。

(矢崎森林再生課長)

 これまでも、そもそも民間主体の自立的な森林管理というのは、林道から近いところの人工林、経済的に有利なところについては人工林のままこれから管理していこうという方向性でずっとやってきております。間伐材の搬出補助以外にも、高性能林業機械の導入とか、作業道の整備とか、いろいろやってきて、だんだんと生産性が向上してきております。ただ、全国に比べるとまだまだ神奈川県の水準は低いものですから、これからも生産性向上を目指していきたいということで、補助単価を切り下げることで事業体にさらなる生産性向上の取組の努力をしていっていただきたいということを意図して切り下げております。

 ただ、一気に下げると全くついてこられないので、段階的に少しずつ切り下げていこうということで、まず、初回、4-1ページには1万1000円と書いてありますけれども、その前の年までは1万2000円だったのをまず1000円切り下げております。以上です。

(鈴木座長)

 ありがとうございました。

 この点は、施策調査専門委員会等で議論を進めていただければと思います。ほかの点で結構ですが、どうぞ。

(宮本水源環境保全課長)

 まだ倉橋委員の全ての御質問にお答えしていないので、次の回答をしてもよいでしょうか。

(鈴木座長)

 分かりました。どうぞ。

(宮本水源環境保全課長)

 「生活排水処理施設の整備促進」で、市町村へのヒアリング・現地確認を行った結果についての御質問も今いただきました。

 資料1-5の机上配付資料ということで、先ほど事務局が御説明した8-2の1枚差替えの資料をお配りさせていただいておりますけれども、そこの総括の一番下のところに下線を4行ほど引かせていただいておりまして、ここにヒアリング・現地確認を行った内容を少し盛り込ませていただいております。

 合併処理浄化槽への転換については、その地域に広報しながら実際にはやっているのですけれども、相模原市などではコロナ禍でなかなか広報もうまくいかない。一戸一戸を回って広報されているということを確認していまして、高齢世帯あるいは単身世帯について、広報自体、市の職員が来ること自体を拒まれる方もいらっしゃるということで、なかなか広報が進まないというお話を先だって確認させていただいたところです。

 その後に、高低差がある山間の現場での施工の困難さがある。これは、下水道の整備についてヒアリングをし、実際に私どもも現場に行ってどういう状況なのかを確認させていただきました。実際には、下水道の1本本線が通っているのですけれども、そこから各家庭につなぐに当たって、相模原市は全部ポンプアップして上げて下水道をつなぐという作業をしているところが非常に多く、その工事費がかなり高額になっているということです。我々は当然支援をしており、相模原市も当然予算措置をして、合わせもって下水道整備をしているので、そこに予算が追いついていないということもあって、我々が当初計画したとおりの整備率にまではまだ至っていないという状況があります。

 その辺をヒアリングあるいは現地確認を行ったということでございます。あと一点、「相模川水系上流域対策の推進」の目標値のお話が若干ありましたので、それは担当から説明させます。

(事務局)

 生活排水対策の目標値の件ですが、こちらは桂川清流センターから出る排水のリンの濃度になります。それが0.6mg/L以下になるということを目標としています。これは平成22年度平均が1.25になりますので、半分以下という形で今目標を設定しております。この事業自体は平成26年から始めておりまして、第3期、令和元年ぐらいにやっと0.6mg/Lをコンスタントに下回るようになってきたという状況になっております。

 これにつきまして、富士北麓浄化センターというのは桂川清流センターより上流にある下水処理施設になりますが、こちらのほうに装置を改めて造って、また調整をしていくという形になると、第4期計画を超えてしまう計画になってしまいますので、今回、そういったことを検討している状況にはなりませんでした。以上になります。

(鈴木座長)

 御説明ありがとうございました。

 個々にはいろいろ事情があって、それでこういう対応をしたということかと思います。今御説明があった桂川の施設、あるいはそこにおける事業が初期の目的は達成していると。ただ、全体を通して、山梨県から神奈川県に入ってくる物質の循環量ということで、実態はどうなっているのか、それはそれで妥当であるか、課題があるかといったような議論は、行政そのものが考えていただくのに困難があるのかどうかということを含めて、それぞれの御専門の方に意見を伺うということがいいのかなと思いながら、今聞かせていただきました。

 その辺り、委員の方、何か御意見はございますか。倉橋委員、今の御説明の辺りで何かありますか。

(倉橋委員)

 この上流の生活排水対策については、桂川清流センター自身もなかなか達成率が低いというところがあるのですけれども、その中に、やはり住民の意識が川にあまり向いていないという、山梨の特徴みたいなものがあるのですね。ですから、上流部に住んでいる人たちに下流部の水が飲み水だということがもう少し浸透しないと、高額になってくるわけですから設置しようという気にならないのではないかと思うのですね。それで、せっかく上流部まで私たちが行ったときに、何か上流部の人たちと交流するような機会を持って、少しでも上流部の人たちに状況を分かってもらうとか、お互いに理解できるような機会をぜひつくってほしいなと。

 この件は前々から出ていたのですが、なかなか実行してこなかったというところがありますので、たまたま私たち桂川・相模川流域協議会は山梨の人たちと一緒に環境保全をしていますので、その辺はやろうと思ったら何らかの形でできるのではないかなと思うのですね。そういうことも含めて、今後ぜひ考えていただきたいと思います。

 もう一つ、先ほど地域水源林の整備のところで、これは市町村によって違うのかどうかよく分からないのですけれども、相模原市は地域水源林の整備が遅れているらしいのです。一番もっとやらなければいけない場所は、特に住宅の近くのところが多いわけです。そこの整備が遅れていて、ところが、やりたくても申請する時期がずれていて、ほかの本事業のほうの整備と重なってできないと。

(鈴木座長)

 ちょっと時間を急ぎたい事情もありまして、縮めてまとめていただければと思います。

(倉橋委員)

 そこの辺がもしかして、先ほどの減少というのも含めて、遅れていることになるのかなということもお聞きしたかったのです。

(鈴木座長)

 ありがとうございます。

 倉橋委員、今の御意見は今日の議事録に必ず記載するという上で、この先の議論はまた引き続きお願いするということでよろしいでしょうか。

(倉橋委員)

 はい。

(鈴木座長)

 ほかの委員、どうぞ。

(稲垣委員)

 資料1-1に関しまして、施策調査専門委員会の検討状況を先ほど吉村委員から御報告いただいたのですけれども、このうちの議題1、令和2年度の点検結果報告書に関しまして、上から1つ目の○と2つ目の○、「民間主体の持続的・自立的な森林管理」の確立、これに関して丁寧な記述を検討する必要がある。さらに、重要な事業であるならば説明が必要であるという点。それから、3つ目の○、森林環境譲与税との関係についての記述が見当たらないので、検討が必要であるというふうに御紹介いただいたのですけれども、この意見についての事務局のほうの対応方法を確認したいと思います。

(鈴木座長)

 事務局、簡潔にお願いできますでしょうか。

(宮本水源環境保全課長)

 「民間主体の持続的・自立的な森林管理」につきましては、先ほどの資料1-5の0-8の真ん中で、県民会議の皆様からの総括の意見として、「民間主体の持続的・自立的な森林管理の確立を目指していくことを期待したい」ということで、期待も込めて説明に入れさせていただいています。あと、先ほど説明いただいたのですが、4-1、4番事業「間伐材の搬出促進」の【ねらい】の中に、民間主体の持続的・自立的な森林管理の確立を目指すという言葉が以前から記載されていたのですけれども、民間主体の持続的・自立的な森林管理の確立というのがどういうものなのかというのを4-1ページの下に注釈を入れた形で対応させていただいています。

 それから、水源環境保全税と森林環境譲与税の重複がないことにつきましては、資料1-5の11-3ページを御覧いただけますか。県民参加の仕組みの11-3、ここの下に(2)で「施策調査専門委員会」とございますけれども、その最後の3行、令和元年度より国の「森林環境譲与税」が譲与されたことを受け、水源環境保全税と森林環境譲与税、それぞれの税を活用して推進する施策が重複しないことを施策調査専門委員会として確認したということをこの点検結果報告書の中に記載した形で対応させていただいております。以上です。

(鈴木座長)

 ありがとうございました。

 施策調査専門委員会で出た議論は、実はもうちょっと進んだところもあります。水源環境保全税と森林環境譲与税は重複していないかどうかということだけではなくて、両方あるからもっといい自然環境ができるよ、そういうものに向かって努力する、それにはどうしたらいいかというような話も一部出ていたかと思います。重複があって無駄遣いはという心配ばかりしないで、せっかく両方あるのだから、もっと知恵を使って、いい環境にならないかということもぜひ御意見をお出しいただきたいと思うところもございます。

 ちょっと長くなりましたが、ほかに御意見はございますか。よろしければ、吉村委員長に先の御説明をお願いいたします。

(吉村委員長)

 点検結果報告書につきましては、この後、意見照会をさせていただきますので、追加の意見がありましたら、是非お寄せいただきたいと思います。

[資料1-7~1-10について吉村委員長から説明]

(鈴木座長)

 ありがとうございました。御意見、コメントはありますでしょうか。どうぞ。

(羽澄委員)

 先ほど委員長がちょっと引っかかっていらっしゃった第4部の台風19号のところが削除となっていますけれども、これにつきましては、これから大綱終了までに5年ほどある中で、年々、大型台風が頻繁にやってくる可能性が高まっているかもしれない。そういう状況からすると、台風19号による云々ということよりも、大型化する豪雨だとか災害に対して水源林整備の在り方というものをきちんと提案しておく必要があるのかなと思いましたので、そこはまた御検討いただければと思いました。以上です。

(鈴木座長)

 ありがとうございます。要は、今後に向けてということだったら、そういう視点についての姿勢というものを書くということですね。それは今の段階で重要なことだろうと思います。ほかに御意見はございますか。

 あと、この辺りの議論は、もう一つ、後ほど報告事項にあるのですけれども、現在、我々の委員の任期が今年度で切れます。それで、来年の4月からは新たなメンバーで発足することになります。ですので、現在の委員が次期の委員に対して申送り事項をまとめるわけです。それを作るときに、第4期で何をやっていただくかという議論があり得ると思いますので、今日御意見等で意を尽くせない場合も、ぜひそこのところで加えていただきたい。各チームとか委員会、あるいは最終的には県民会議全体としての申送り事項になりますので、その際に、次はこのタイミングでこういうことを申し送ってほしいというので加えていただくということもあろうかと思っています。

 ほかに御意見はございますか。どうぞ。

(土屋委員)

 施策調査専門委員会の委員なので、本来そこで言えばよかったかもしれないのですが、今日も先ほどから何回か出ている、要するに、民間主体で終わった後やっていくという、民間主体の持続的・自立的な森林管理をどうするかが既に問題になっているわけです。

 まさに今後に向けてどう評価するかというのは、それがしっかりできているかどうかが大きなところになっていると思います。もしかしたら、他のところで何かそういう文章がつくられるかもしれませんが、特にこれからの期で民間主体の持続的・自立的な森林管理といったところの施策は行っていくのでしょうから、これが一番メインのものになるとすると、それについての評価はしっかりしておく必要があるのではないか。そうしないと、本当になくなった後、大丈夫なのかということが判断できないのではないかと思いますので、そこを付け加えていただきたいというのが一点です。

 もう一点は、これはお役所的には多分あり得ない話だと思うのですけれども、水源環境保全税というのはいわゆる水源の環境を保全することを主な目的にしているわけで、そういう意味ではまさにその項目に従ってこれが作られているのですが、20年間やってきたことによって、例えば気候変動対策とか生物多様性保全とか、そういう意味でもものすごく効果があるはずです。この事業の後を考えるときに、20年前だったら水のところしか言いようがなかったと思うのですけれども、これから先のことを考えると、世間的に言っても、社会的に言っても、水だけではなくて、気候変動対策とか生物多様性保全対策にとっても非常に重要なのだよという事が言えれば、県民の側から見ても当然それは払っていいだろうというものになってくると思うので、それに対する説得材料というのをつけるべきなのではないか。そのための実証がこの事業で得られるかどうかというのは、それはよく分からないところではあるのですけれども、それでもそういう項目はつくったほうがより説得的だと思いました。

(鈴木座長)

 ありがとうございました。ほかに御意見はございますか。

 よろしければ、時間が押してきておりますので、また、先ほど言ったように引継書をつくるときの各チーム等での御議論とか、あるいは次回での議論というところで御意見をいただければと思います。それから、今、土屋委員の意見にあったように、次期にはこの辺りはかなりまとまった意見交換が必要かもしれません。場合によると、今年はできなかったけれども、オープンなフォーラムとか勉強会のようなものを企画して議論するということが必要かもしれないとも考えております。

 

【議題2 市民事業現場訪問について】

(鈴木座長)

 次に、議題2に参ります。「市民事業現場訪問について」ということで、増田委員長から御紹介をお願いいたします。

[資料2について増田委員長から説明]

(増田委員)

 私からの報告は以上ですが、訪問をいたしました委員の方に一言ずつ発言をお願いしたいと思います。青砥委員、石本委員、稲垣委員から現場訪問をした感想などよろしくお願いいたします。

(鈴木座長)

 では、各委員の方、よろしくお願いいたします。

(青砥委員)

 私たちが見た野生動物救護の会とまちづくりネットワーク愛川ですけれども、野生動物救護の会につきましては、若い方が活動されていらっしゃいまして、この会は非常に活力があって、よくいろいろとやっておられるなと思ったのですけれども、野生動物を保全するということは、つまり最終的な目的は生物多様性の保全に結びついていて、自然がよくなれば水源もよくなるのですけれども、そのつながりについて一般の人に分かるように説明するのはなかなか難しいことなのだなと思いました。けれども、この活動はとてもいい活動だな、さらに発展してもらいたいと思ったのが私の気持ちです。

 それから、まちづくりネットワーク愛川のほうは、やっていることは、中津川河川敷と書いてありますけれども、実際には河川敷ではなくて、河川敷の外側にある荒廃した農地が森林化したところで、そこを整地しようという仕事をされていました。けれども、その仕事と水源環境の保全のつながりがいまいち見えにくかった。そういう感想を持ちました。以上です。

(石本委員)

 今、青砥委員がお話しいただいたこととかなり重複するかと思いますが、水源の保全ということと、それの活動の成果がどう結びついているかというのは、どちらもある意味では難しいと思いました。

 ただ、野生動物救護の会のほうの、熱心に動画を撮影して、自然環境保全センター周辺の動物の様子をリアルに記録されているというのは、センター内で動画を流しているのを拝見しても、実際に見るとかなり面白いなと。水源環境保全税の事業によって水が保全されるということが目的ですけれども、そのための自然の状況が、その中の小動物が実際にどうなっているのかということをリアルに広く多くの方に見てもらうためには、活用の仕方によってはもっと効果が出るようなやり方があるのかもしれないと思いました。

 もう一つのまちづくりネットワーク愛川のほうも、事前にいろいろお話を聞いていたときには、どういうところなのかよく分からなかったのですけれども、今、お話にございましたように、川の堤防よりも陸側というか、川ではないところの、もともと田んぼがあったところが、信じられないのですけれども、全部林になっている。見た目はほとんどが林みたいな感じで、それを何とかしたいなというのが地元の方々の切実なお考えのようですけれども、今やっていらっしゃるのは、雑草を刈ったり、木を切って整理したりということで、そのことが水源の保全にもしかしたらマイナスではないのかと思うのですが、緑がかなり多く、川の状況が変化する中で、かつてのような里山とか農業地域を復活させていきたいという地元の切実な感覚が非常にあるというのが分かりまして、どう考えていいか悩ましいなと思っているのが実情です。以上です。

(鈴木座長)

 ありがとうございました。
 では、稲垣委員、お願いします。

(稲垣委員)

 簡潔に報告します。
 野生動物救護の会の活動PRに関しては、インスタグラムを使っているそうです。フォロワーが600名ほどいらっしゃるということで、県内だけではなくて県外からも反応があるということをおっしゃっていました。それと、御苦労は何ですかと聞いたところ、センサーカメラをあちこちに設置していて、その動画の量がものすごく多いものですから、解析に大変時間がかかってしまうということをおっしゃっていました。

 もう一つのまちづくりネットワーク愛川は、チェーンソー刈払機を使っておられます。私は森林・林業団体から出ているものですから、令和元年に労働安全衛生規則が改定されて、より安全に使えるような特別講習を受けなければいけないことになっているのですけれども、その受講状況を確認したところ、受講済みであるということです。それから、中津川沿いにいらっしゃるソロキャンパーがこういった活動に興味を持っているということで、実際に参画ということになると、そういった特別講習を受講する必要があるという旨を重ねて申し上げさせていただきました。以上です。

(鈴木座長)

 ありがとうございました。
 また、次回、御報告いただけるということで、質疑等はそのときに譲らせていただきます。

 

【議題3 事業モニターチームの活動報告について】

(鈴木座長)

 では、議題3「事業モニターチームの活動報告について」に移ります。チームリーダーである小笠原委員、まずお願いいたします。

[資料3 概要を小笠原委員、報告内容を根岸委員から説明]

(鈴木座長)

 ありがとうございました。

 御出席の方で何か御意見等はありますでしょうか。追加のコメントとか。よろしければ、また最終報告が出てくるということになりますので、その際に議論をさせていただきます。


【報告1 第4期実行5か年計画の財源である水源環境保全税の延長について】

(鈴木座長)

 それでは、議事は以上でして、ここから報告が2件ということになります。いずれも事務局のほうからですが、まず1つは水源環境保全税の延長についてということで御紹介いただきます。

[資料4について税制企画課から説明]

(鈴木座長)

 ありがとうございました。

 以上の御報告のように、正式に第4期5か年計画の財源の裏づけができたという理解でよろしいですね。何かコメントや御意見はありますでしょうか。

 

【報告2 次期県民会議委員への引継書について】

(鈴木座長)

 よろしければ、もう一件の報告事項ということで、「次期県民会議委員への引継書について」ということで、事務局から御説明をいただきます。

[参考資料1について事務局から説明]

(鈴木座長)

 ありがとうございました。

 今御紹介いただいたように、第1期以降の県民会議から、委員が改選になるたびに次期の委員に対して引継書というのを作成しております。一応前回のときものを見本としておつけしているということです。ここに各チームとか委員会で書き込んで、次にこうしてくださいというようなことは翌年度の実施に従来かなり反映されてまいりました。つまり、公開のセミナーをやりましょう、必ずやっていくと書かれたときは、次の期ではそういうことが行われる、あるいはそういうことが行われるように予算の措置もしていただいてきたということがございます。ですから、ここの中身をこれから3月末までに作っていきますので、ぜひ御意見をいただいて、この中身をしっかりするというところに御協力をいただきたいと思います。

 2つ目が、今御説明があったように、参考資料1の後半に付録というのがありますが、付録の18ページ以降、このときの委員の方に、これは強制ではございませんが、希望者に、スペースとしては今ここにお示ししている程度のスペースを念頭に、所見があればお書きいただいて掲載するということになっておりますので、御希望の方は念頭に置いて御準備いただきたいということです。これがまた新規の委員の方にとっては、前の人は何を考えてやっていたのか、どんな感想だったのかということの参考にもなろうかということでございます。これも、短い文章でも結構なので、委員をされた方は何がしかの文章をできるだけお寄せいただければと、私としてはお願いする立場でございますのでお願いいたします。一応こういうことです。

 3月の県民会議のときにはこの形でまとまったものを御承認いただくというプロセスを取ることになりますので、よろしくお願いいたします。

 一応、準備した議題、報告は以上ですが、事務局、何か付け加えること、あるいはその他の事項はございますか。議事を締めてよろしいでしょうか。どうぞ。

(事務局)

 改めての話になりますが、今日、議題1の「施策調査専門委員会の検討状況について」というところで、令和2年度点検結果報告書について吉村委員長のほうからお話があったと思うのですが、本日この後、第1回の意見照会を皆様にお送りします。2週間ぐらいを目途に締め切らせていただきますが、何か御意見、御質問等がありましたら、事務局までお寄せいただければと思います。よろしくお願いします。

(鈴木座長)

 ありがとうございます。他にございますか。

 では、本日の第52回「水源環境保全・再生かながわ県民会議」を閉じさせていただきます。御協力ありがとうございました。

会議資料

次第(PDF:158KB)

資料1-1 施策調査専門委員会の検討状況について(PDF:150KB)
資料1-2 点検結果報告書作成の流れについて(PDF:171KB)
資料1-3 水源環境保全・再生実行5か年計画の各事業の進捗状況(令和2年度実績)(PDF:258KB)
資料1-4 点検結果報告書(第3期・令和2年度版)総括案抜粋(PDF:389KB)
資料1-5 令和2年度 点検結果報告書案(PDF:3,737KB)
資料1-6 事業モニタリング調査実施状況(PDF:1,383KB)
資料1-7 最終評価報告書暫定版のとりまとめについて(PDF:840KB)
資料1-8 最終評価報告書暫定版の構成等について(PDF:312KB)
資料1-9 第3期以降の施策評価スケジュール等について(PDF:253KB)
資料1-10 大綱20年間の取組の評価方法と施策の中間評価に向けた評価指標(PDF:395KB)
資料 2 令和3年度市民事業現場訪問(第81回市民事業専門委員会)実施状況(PDF:4,504KB)
資料 3 水源環境保全・再生かながわ県民会議 令和3年度第1回事業モニター(PDF:419KB)
資料 4 神奈川県県税条例の一部を改正する条例(令和3年神奈川県条例第77号)の概要について(PDF:107KB)
参考資料1 第6期水源環境保全・再生かながわ県民会議への引継書(PDF:1,002KB)
参考資料2 「第4期かながわ水源環境保全・再生実行5か年計画」を策定しました(PDF:469KB)
参考資料3 2021年度丹沢大山自然再生活動報告会の開催について(PDF:3,205KB)

このページに関するお問い合わせ先

このページの所管所属は環境農政局 緑政部水源環境保全課です。