更新日:2023年4月27日

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第23回県民会議(審議結果)

第23回神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議の結果をお知らせします。

審議(会議)結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

第23回神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議

開催日時

令和5年3月30日(木曜日)14時00分から15時45分

開催場所

波止場会館5階 多目的ホール

出席者

大原一興、海津ゆりえ、加藤紳一、川口將明、河原雅浩、猿渡達明、下田栄次、塚田操六、中野泰志、西尾佳章、山根寛(吉田忠司代理出席)、吉富多美、和久井真糸

(敬称略、50音順)

次回開催予定日

未定

所属名、担当者名

福祉部 地域福祉課 調整グループ

電話番号 045-210-4804(直通)

ファックス番号 045-210-8874

掲載形式

議事録

審議(会議)経過

(事務局)
会議の開催に先立ちまして、事務局からのお願いがございます。会場にいる皆様に会議の発言内容を共有できるようにするために、ご発言をされる際には、最初にお手を挙げていただきまして、お名前を名乗ってくださいますように、お願いいたします。
また、ご発言につきましては、ゆっくり大きな声でご発言いただきますよう、どうぞご協力をお願いいたします。
また委員の皆様の前にマイクが置いてありますが、こちらは会議録を効率的に作成するための録音機器でございます。会議中に操作をしていただくことは不要ですので、ご承知おきください。
それでは、ただいまから第23回神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議を開会いたします。
私は本日の進行を務めます、神奈川県地域福祉課の佐野です。どうぞよろしくお願いいたします。
はじめに神奈川県から、地域福祉課副課長の細川からご挨拶申し上げます。

(地域福祉課副課長)
皆様、年度末の大変お忙しい中、本日は神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。
私は、神奈川県地域福祉課副課長の細川と申します。
福祉部長と地域福祉課長に急遽、所用が入りましたので、誠に僭越ではございますが、私の方からご挨拶をさせていただきます。
本日の議題につきましては、お手元に次第を配らせていただいておりますが、まず一つ目の議題、平成25年度から開催しております「バリアフリーフェスタかながわ」に関しましては、コロナ禍で途中中止をしておりましたが、今年度11月に、3年ぶりに開催されまして、また、来年度に向けた課題ですとか会場等を、前回12月の県民会議において、ご了解いただいたところでございます。
本日は今後の進め方等をまた改めて説明させていただくとともに、来年度に向けて、前回挙げられた課題も踏まえつつ、ご意見をいただければ幸いでございます。
また議題の三つ目に、県民会議としての今後の取り組みについてということで、来年度以降の第7期の活動の方向性等について、ご説明をさせていただきます。
今回、本県民会議も第6期の2年目となりまして、皆様の任期はこの3月、今年度末で満了ということになりますが、ぜひ、次の第7期への引き継ぎということも視野に入れた取り組みや活動についても、議論していただければ幸いでございます。その他、いくつか報告事項も予定しております。
最後になりますが、県では、平成28年に津久井やまゆり園で発生したような事件が二度と繰り返されないように、神奈川県議会とともに「ともに生きる社会かながわ憲章」を策定しております。
これまでも皆様には、この憲章の普及にご協力をいただいているところですが、引き続きこの取り組みにご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
また県では、当事者目線の障害福祉に係る理念や実践について規定した「神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例~ともに生きる社会を目指して~」、という条例がこの4月1日から、施行されるところでございます。
今後は、この条例を踏まえまして、共生社会の実現に向けて、取組みを一層推進することとしておりますので、こちらにつきましても、ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。
本日は限られた時間ではございますが、構成団体の皆様の活発なご意見を交換する場となりますように、有意義な会議となればと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

(事務局)
本日ご出席の委員の方は、出席者名簿に記載の通りですが、一般社団法人神奈川県タクシー協会の三上委員には欠席のご連絡をいただいております。
委員の出席者数は13名で、会議の定足数に達しておりますので、本日の会議は有効に成立をしております。また、本日の傍聴のご希望はありませんでした。
県民会議の事務局は、神奈川県地域福祉課、そして神奈川県建築指導課、この両課で担当させていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
なお、当会議の記録につきましては、会議終了後、委員の皆様の氏名を記載しまして、内容を要約した形で、県のホームページに、掲載する予定でおります。あらかじめご了承くださいますようお願いをいたします。
それではここからの進行は大原座長にお願いいたします。

(大原座長)
皆さん、こんにちは。大原です。今日はお忙しい時期にお越しいただいてありがとうございます。今回は第6期の最後の県民会議ということになります。
まず議事に入る前に皆様にお諮りしたいこととして、先ほどの事務局のご説明の通り、代理出席の方が1名いらっしゃいます。
委員ご本人の代理ということですので、発言権を付与したいと思いますが、ご異議はありませんでしょうか。よろしいですね。
それではご異議がないようですので、代理出席の方に発言権を付与するということで対応したいと思います。皆様どうぞよろしくお願いします。
今日は議題が、「その他報告事項」を入れて4つということになっています。
それでは議題1ですけれども、「令和5年度バリアフリーフェスタについて」というところになります。資料1について事務局から最初に説明をお願いして、そのあとご意見等、お聞きしたいと思います。
事務局から、説明をよろしくお願いします。

(事務局説明)

(大原座長)
それでは、今説明があった内容についてご意見やご質問など、お願いしたいと思います。
基本的には、昨年と同じような内容が考えられていて、基本的な場所は同じなんですけれども、そごう横浜店地下2階正面入口前の開かれたスペースも、今年は活用できるというのが、一つ新しい点かなと思います。その活用方法等も含めて、ご意見等いただければと思います。

(中野委員)
資料1の1枚目のところに書いてある、「当事者団体・事業者団体からの参加を積極的に促す」ということで、これは出展や展示をしていただく団体への働きかけということだと思いますが、これまでは、どういう団体にどんな方法で声をかけておられたのでしょうか。神奈川県には、神奈川県ライトセンターという、視覚障害にとっては非常に大切な施設があるのですが、フェスタの存在を知っておられませんでした。来年度はぜひ出していただけるように声掛けをさせていただいているところですが、声をかける団体の選び方は大切だと思いましたので質問させていただきました。

(事務局)
フェスタの参加団体につきましては、これまで例年お願いをしていた団体さんに毎年、お声をかけているということが多く、参加団体としましては、県民会議の各構成団体に加えて、例えば、かながわ福祉移動サービスネットワークさんですとか、そういった団体の方に参加していただいています。
新たな参加団体の開拓という面では、毎年、参加意向の確認の際に、例年参加いただいている団体に、他にフェスタに参加できそうな団体はありませんかということで、アンケートのような形で確認をしていたところもあったんですけれども、今後は、事務局の方からも新たにフェスタに参加できそうな団体はいらっしゃらないかなということで、いろいろとリサーチなどさせていただいて、より新たな団体も参加できるように、働きかけていければと思っています。以上です。

(中野委員)
どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。

(和久井委員)
今のお話も含めてですけれど、地下2階のスペースも使えるかもしれないけれども費用対効果の面で検討していかなければいけないということもあり、先ほど中野先生がおっしゃったような出展団体を考えることも、費用を捻出するという意味では、色々検討をしていかなければいけないように感じて、スケジュール的に出展団体を募集する前に、第1回実行委員会を開催したらどうかなと思いました。

(大原座長)
ありがとうございます。実行委員会の結成は、今までは参加団体が決まってからというようなやり方でしたけれども。
どこに声かけるかとか、どういう展示の人を今後入れていこうかっていうような相談というのは、この会議の場しかないってことですよね。
実行委員会の前倒しということも考えられるのではないかなと私も思いましたが、事務局の体制的にいかがでしょうか。

(事務局)
ご意見ありがとうございます。
今のご提案は、これまでは参加する団体が決まってから、皆さんで実行委員会をして、じゃあどういうふうにやりましょうという、まさに具体的なことを決める場だったんだけれども、その前に県民会議の委員の皆様で1回実行委員会をするというイメージでしょうか。
というのは、今、実行委員会には、県民会議の委員ではないんだけれども、皆様からのご紹介などによって様々な関係団体の方が入ってきています。それは、出展をされるために実行委員会に来られているので、その前に、一旦県民会議として、実行委員会をするということですかね。それでよろしければ、それもちょっと考えてみたいなと思います。
その場合には、なかなか皆様もお忙しいかと思いますので、対面になるのか、オンラインなのか、書面開催かっていうこともあるかもしれないんですけれども、やり方はともかくとして、そういったような方法でよろしければ考えてみたいと思います。

(和久井委員)
この県民会議のメンバーにプラス、今まですでにバリアフリーフェスタの実行委員会に参加していた人も含めて一緒に検討した方がいいかなと思います。
さらに新たな参加団体を加えるってことを考えたら、今まで参加してきた人たちを取り除いて話をするべきではなくて、その人たちも含めて一緒に話し合うべきだと思います。

(事務局)
そうすると、要は今まで参加されてきた方たちに、来年度のフェスタもご参加されますかっていう確認をした上で、第1回の実行委員会を早めに行って、そこで集まったメンバーを見ながら、「こういった方たちにも新たに声をかけていこう」っていうことを考えていくような要素を入れる、そんなイメージでよろしいでしょうか。

(大原座長)
やっていただけるならぜひ、お声掛けいただいて、次回の準備会というような位置付けで、バリアフリーフェスタ実行委員会そのものじゃないかもしれないけれども、それの準備会というような形で。方法はあまり大勢になるようでしたら、オンラインとかもあり得ると思いますし、考えていただくということで、お願いしたいと思います。

(猿渡委員)
県の当事者目線の障害福祉推進条例の方で、かなチャンTVとかにも出させていただいてますし、シンポジウムの方にも出ています。以前から和久井委員や関根委員とかと話しているんですけれども、介護フェアの方はその経験を話すんですけど、当事者の方は、結局普段やっているフェスタとほとんど変わりがない。今回当事者目線条例のワーキングで、いろんな当事者が、知的と精神と他の人たちも入って、皆さんでシンポジウムをやろうよって言って、今回その共生推進本部室の方にも、僕の方から声かけて、出なきゃいけないんじゃないのって言ったんです。
なので、例えば僕は、相模原市に行った時に総合学習の講師なんかもやってますし、ボッチャなんかもやってますんで、それぞれ総合学習であったり、バリアフリーだったりいろんな事例があるっていうのを
パネルで貼るだけではなくて、先行事例なども貼りつつ、当事者同士とかで、やっぱり介護フェアだけじゃなくて、神奈川県でもいっぱいピープルファーストだったり、本人活動だったり当事者活動だったりっていろんな団体があって、その中でやっぱり困り事って何っていう。
神奈川県はずっとバリアフリーにこだわっていますけど、バリアフリーというよりかは、インクルーシブっていう流れの中で、困りごとって何だろうっていうところですよね。心のバリアフリーだけじゃなくて、当事者も困っていてみんなも将来高齢化していく中で、じゃあどういうふうに作ったり、どういうふうにハードやソフトが整備されたらいいんだろうかとか。
今日も見てきたんですけれども、東急線とか、みなとみらい線もワンマン化が始まりましたよね。そういう中でホームドアがついているからワンマン化がOKかって言われると、視覚障害の方だったり、聴覚障害の方とか、電動車椅子は非常に困ります。
そこら辺の困るっていう状況を知らない方ってすごく多いんですよね。なので、バリアフリー化とかソフト面とかは進んだけれども、ハード面とかってどうなんだろうかとか、そういうのも鉄道各社さんで今、いろいろとやっていたりするので、そういう事例なんかも出していただいて、みんなで考えようっていうコーナーを作るのはどうでしょうか。スタンプラリーは必要だと思うんですけれども、やっぱりやって終わりってなっちゃうと、すごく困るので。
せっかく当事者目線条例の冊子が今週出来ていますし、そういうところも含めて皆さんがやっぱり一緒の立場で考えるっていうところですよね。
今は障害ないから問題がないんじゃなくて、例えば皆さんが眼鏡をかけていれば、眼鏡ないと生活ができない。僕らはただ動けないから車椅子に乗っているだけ。でもその眼鏡をかけているから障害っていうところはあまり皆さん感じないと思うんですけど、それがなければ生活できないわけですよ。
そういうところから考えると、障害って何というよりかは、社会の壁って何、障壁って何っていうところ、そこから取り除いていくっていうことが大事なんじゃないのかなと思います。
以前からも言っていますけど、例えば障害平等フォーラムみたいな団体が神奈川にあれば、そういうところと連携したりして、知識を深めていきながら体験するっていう方法をやっていけたらいいんじゃないのかなと思いました。

(河原委員)
以前もお伝えしているかと思うんですが、介護フェスタと同時開催なので、どうしても高齢に関する方々が多いのかなというイメージが強いです。若い方々がもっと参加してもらうことが必要ではないかという意見を出したと思います。介護フェスタと一緒にやることはやむを得ないかなと思いますが、今回地下2階の広場の方では、たくさんの人が通るところですので、ぜひそこで、やっていただきたいというふうに思います。そこで何かしら、子供たちに呼びかけるような企画を考えていければいいなと思います。

(大原座長)
まずは猿渡委員からは、単なる展示だけじゃなくてちょっと考えるコーナーというか、場合によってはトークショーみたいのがあってもいいのかもしれませんし、何かそういう取組みをただサーッと見るんじゃなくて、ちょっと足を止めてみて、考えてみる、というようなことの重要性を言われたかと思います。
河原委員からは、最初のキャッチになるような地下2階スペースを有効に使うことによって、多年代多世代の参加者を呼び込んでいくということだったかと思います。
質的にも量的にも、幅が広がるような展開がまさに求められているんだなと思いました。
今、他にご意見がなければ、先ほどお話が出たように、準備会でまたいろいろと具体的なアイデアを皆さんから、募っていければいいんじゃないかと思います。
それでしたら、今日のところは基本的な方針や進め方を含めて、今のような方向で進めていくということでよろしいでしょうか。
議題1では、この方針で検討をよろしくお願いしますということ、それから、この会議の皆さんにも引き続き積極的に準備会等でご参加をお願いしますということを、お伝えしておきたいと思います。

それでは次の議題が「令和5年度モニタリングについて」ということです。
まず事務局から、説明をお願いします。

(事務局説明)

(大原座長)
モニタリング活動についてですけれど、例年は現地を訪問して、事例とか、いろいろ活動の話を聞いて、評価シートに気がついたことなどをまとめるというようなことで、注目すべき事例について、きちんと勉強しましょうというものになっています。
来年度の行き先を皆さんから候補を出していただいて決めて、現地に行くメンバーに関してはぜひ立候補をお願いしたいと思います。
どこを訪ねてモニタリングするかという行き先についてですが、直近数回の記録では県のバリアフリー街づくり賞を受賞した団体ということですね。これに関しては、参考資料4に神奈川県バリアフリー街づくり賞の受賞事例が載っておりますが新型コロナの感染症対策の影響で、この3年間ちょっと中止をしておりますので、最終が令和元年度というふうに今なっております。そのため、一番新しく賞を取ったところに、すでに今年度行ってしまっているという状況があります。
まず対象を考えなくてはいけないということで、事務局の方で今まで集めた資料から、茅ヶ崎市の市立小学校における「心のバリアフリー教室」に行ってお話を伺うのではどうかという案が出ています。
皆さんからもご意見やご提案、推薦などを、いただきたいと思います。

(和久井委員)
他のところの候補がわからないので、この茅ヶ崎市の取り組みに対してご意見させてもらうんですけど、今子供に対しての教育がすごく問われているところだと思うので、とてもいいんじゃないかな、行ってみたいなと思っています。他のところも候補があったら、私も知りたいです。

(猿渡委員)
僕は以前街づくり賞を受賞されていた、相模原の光が丘地区のふれあい交流会にずっと当事者団体として、毎年参加しているんですけれども。
普段は大体、市の方から社協に降りてきて、その地域の当事者を呼んでっていうので僕は文京区でもやっていましたし。
キルクの方でも、心のバリアフリーと障害理解促進研修という、似たようなことをやっているんです。それは企業の方に向けてなんですけど。でもそのふれあい交流会だったり、総合学習で、相模原社協から表彰を受けたことがあるんですが、そういう中でもですね、相模原市内のいろんな団体さんと一緒に行って、その場の交流だけではなくて、子供たちが僕の話をもう1回聞きたいとか、そういうふうな考えが広がって、卒業式に来賓で出たりとかっていうこともあったんですよね。
なのでそういう、心に残る体験しましたってなってしまうと、結局体験で終わってしまうし、今は災害とかそちらの方も多いので、総合学習で車椅子ってすごく減ってきたんです。
でもそういう中で、やはりその講師の方には、どういうふうな感じで入ってもらっているのかとか、多くの学校でこういうことをなさっていただいてっていう点では私も見に行きたいなと思っています。それが子供たちからこうやって車椅子の新聞を出したりっていうところへの気づき、発見などがやっぱり未来に繋がっていくので、当事者の気持ちになるだけではないですけど、子供から見た社会ってどうなんだろうっていうところでの、気づきを何かこういう、モニタリングを入れるときに、期待したいかなと思うので僕も参加できればと思っています。
より多くの、例えば事業者さん、鉄道事業者さんとかも、行けたらいいんじゃないのかなって気はします。

(大原座長)
モニタリングに参加する人数の制限っていうのは特にありましたか。

(事務局)
事業の要綱に人数を規定しているわけではなく、単純に受け入れていただく方々の体制やキャパシティ等を考慮して、大体4,5名程度であれば、大丈夫なことが多いので、そのように毎年申し上げているということです。多ければ多いなりに、また先方とご調整したいと思います。

(中野委員)
以前から気になっているのですが、モニタリングをする前に、「心のバリアフリー」が、社会モデル、人権モデルの観点で実施できているか、精査する必要があると思います。
「思いやり」や「気づき」というキーワードが出ましたが、本来、「心のバリアフリー」が目指しているのは、障害の社会モデル、人権モデルを理解することです。相手の立場になるということは大切ですが、そこを目指すことではないはずです。
少なくとも、この会議では、障害の社会モデル、人権モデルに基づいて行われている実践に関して取り上げていく必要があると思います。ぜひ、神奈川県バリアフリー街づくり賞に対しても、選考基準をもう一度明確にして欲しいという要望をこの委員会から出していただきたいと思います。
街づくり賞が設定された後で、日本は、国連の障害者権利条約を批准し、障害者差別解消法ができ、間もなく、改正差別解消法が施行され、民間事業者もすべて合理的配慮が義務化される時代がやってきます。その時代にあって、これまでと同じような選考基準のままで良いわけはないと思います。
この賞に関してもですが、まず、私たちの会議自体から、社会モデル、人権モデルの観点を確認する必要があると思います。そして、社会モデル、人権モデルの観点から選考をして欲しいという意見を出すべきだと思います。なお、今回、訪問する場所についてですが、今回、選定された場所以外に、検討しても良いと思います。社会モデル、人権モデルの取り組みを実施している学校もたくさんありますので。例えば、神奈川県が関わっておられるケースで言うと、神奈川DETですね、障害平等研修は県の方でも一緒にやっておられて2022年は、その取り組みっていうのを、DETを受けた上で、当事者とともにまち歩きをしましょうというような取り組みをしておられると思います。これは非常に良い取組みだなと私は思っているので、むしろ、そういうところも積極的に取り上げてもらえるといいかなと思っています。
それからもう1点、県内の公共交通機関に関しても、ぜひ評価していくのが大切かなと思っていて、神奈川県にとっては今回、東急新横浜線が開業をしたことで、それに伴った様々な取り組みを多分、事業者の方はやっておられるんじゃないかと思います。これはかなりの乗り入れがありましたので、その中でバリアフリーの取り組みとして、どんな取り組みをしてきたのか等も取り上げても良いのではないでしょうか。このモニタリングの中でヒアリング等をして、事業者の皆さんが非常に財政的にも厳しい中にありながら、バリアフリーをどう理解し、推進しようとしてこられたかを、一緒に考えていけると良いのではないかなと思っていますが、いかがでしょうか。

(大原座長)
一つはモニタリング対象に関して、DETのプログラムそのものの展開というのを対象としてみるっていうのもあるんじゃないかというようなことと、それからどこかわからないですけど、交通機関での新しく開通した線に関して、その話題をどこかで見てみるというような提案があったかと思います。
それから内容に関して、もちろんその社会モデルで考えていくというようなことは、この会議では当然のこととして意識があったわけで、モニタリングに関しては評価シートの中の項目にちゃんと。社会モデルとしての考え方がきちんと理解されてるかというようなことが、評価項目としては入っていたんでしたよね。

(事務局)
社会モデル、心のバリアフリーの関係については以前も言われているところでして、令和4年度の初めに、一旦モニタリングの要綱を一部改正して、当事者の目線というようなところは、入るような形にした上で、障害の社会モデルですとか、心のバリアフリーといったところについては、実際にモニタリングに参加した委員がその評価シートをお書きになる上で、参照しながら書いていただきたいということで、国の資料等を共有して意識合わせをしたところです。
実際に行く時の意識合わせをしたというのが今年度ですので、来年度に向けては実施要領なりの中に入れ込んでいけるように、検討したいと思います。

(大原座長)
そうしましたら、他のご意見はありますでしょうか。
まず対象に関しては、何か中野委員の方からご提案ありますか。

(中野委員)
今回候補に挙がっているところに関しては反対してはおりませんので、ここはいいのではないかと思います。それ以外の話としては先ほど申し上げたように、昨年度ですかね、県のホームページにも出ていますが、DET神奈川と一緒にやっていただいた対象となっている学校等で取り組んだところがあればそういうところも候補になるのかなと思います。
それから町という意味ではハードも大切なので、今回開通した新路線に関しては、私もどんな取り組みをされたのかをお聞きしてみたいと思いますですので、特定の業者だけになるのは問題があるかもしれませんけれども、そこも候補にしてもいいのではないかなと思った次第です。最終的にどうするかは、ここで議論していただけば、良いと思います。

(猿渡委員)
中野先生の意見とも同じなんですけれども、この間名古屋に行ったときに、例えば東京の方とかだったら神奈川県の人とかでも、物が落ちた時ってすぐ拾ってくれないんですけど、名古屋に行ったらすぐ物を拾ってくれたんですよね。
それから、コンビニに入った時に段差があって入れなくて、スロープがあったんですけど、途中斜めで入れなくて、その時人が来て、サッとやってくれたんです。
そういうこともありながら、帰りに新横浜駅を使ったんですけれども、ホーム柵が、東海道新幹線はつきました。それで、一番いいのは、新横浜駅が相鉄さんと、東急さんの両方の管理っていう中で、多分、JRTTがいろんな工夫とかしてきたんじゃないのかなと思います。僕はもうちょっとわかりやすい方がいいのかなって思ったんですけど。初めて駅に来た人たちは結構迷うんですよね。
例えば、案内表示や、ピクトグラムだけではないですけど。みんなに優しく作られているのか、社会モデルとしてできているのかという部分はせっかくだから見た方がいいのかなと思います。
あとよくあるのが、馬車道みたいに市役所の最寄り駅にはなったけれども、電車の関係で、急行が止まらないとかですね。そういうのが何か町から意見が出ているのかとか、そういうのも一つ入れていくのはどうなんだろうなと思いました。

(大原座長)
私の方から思っているのは、今日の時点で他の場所を決めるのはなかなか難しいかなということです。
まず候補があまり上がってないっていうところと、でも時期的には決めていかないといけないということの中で、とりあえずは今候補に挙がっているところを調べるということにして、次回に向けてですね、ぜひ情報をいろいろ集めてもらえればいいかなと思います。
そのときの視点は、やはり先ほどのDET神奈川との連携で、やっている具体的な事例を調べるとかですね、いろいろな視点があるかと思います。
それから交通機関とか、駅を中心としたところでいうと、例えば各市が取り上げているバリアフリー基本構想。これはまさに駅中心で今まで展開してきましたので、そういう各市のバリアフリー基本構想から推薦をしてもらうとかですね。或いは、鉄道の事業者さんでもいいかもしれません。
何かこう、推薦というか自慢できるというようなものを上げてもらうとか、そういう情報収集というのもしてみたらいかがかなと思います。
ということで他に、候補についてご意見ありませんでしょうか。
私がちょっと気にしているのは、前回が茅ヶ崎市美術館だったので、また茅ヶ崎かというふうに見られないかなという感じがしているんですけど。

(河原委員)
以前にもお話ししたかなと思いますが、県民ホールでしたか。あそこも、いろいろな障害者が芸術を楽しめるようにというような取組みをやっているので、モニタリングしたらどうかという意見を出したかなと思います。いかがでしょうか。

(事務局)
県民ホールさんはバリアフリーフェスタにもご参加をいただいていて、ホール自体はかなり昔に立っているものなので、どうしてもいろいろ移動上の制約はあるんだけれども、そこを、例えば聴覚障害の方であるとか視覚障害の方たちと一緒に考えて、使いやすいようにということで取り組みを様々されているというのはお聞きしております。

(河原委員)
私が言ったのは、ハード面ではなく、公演をするときに、聞こえない人が楽しめる方法はどんな方法があるのか、例えば字幕がつくとか、手話通訳がつくとか、芸術を楽しむ方法をどうしたらいいのかというような、いろいろな人が楽しめる方法について、考えて取組みをするということを話したわけなんです。なので、ハード面ではなくソフト面の方ですね。

(猿渡委員)
例えば今、だいぶユニバーサル上映の営業時間が増えてきているんですけれども、例えば神奈川県内のホールとか施設、公共のところでユニバーサル上映とかできるパイオニアさんなんかはいろんな取り組みをやられているわけですよ。そういうのがどれぐらい県内でやられているかっていう、その検証みたいなものを県の方から上げてもらえればわかるから、個人でもいけるかなと思うんですけど。
最近はCMに字幕が入ったりとか増えてきましたけど、まだまだやっぱり取り残されている部分ってすごく多いと思うんですよね。段差があるとか、案内がないとか。
ここは耳の聞こえない方でも使えるホールですみたいな、そういうところも含めて、その県立とか指定管理にはなってくると思うんですけど。県立施設とかがどういうふうな取り組みでなってきたのかっていうのを何か事例みたいな形でもし、変わってるのであれば教えていただければなと思います。

(吉富委員)
昨年伺った茅ヶ崎市美術館というのが、今河原委員がおっしゃったような、美術館だったんですね。
感覚をすごく楽しむ美術館で、作品一つ一つに、いろんな障害のある方たちにも楽しんでいただけるような工夫がとてもよくされていた美術館だったんです。すごく感銘を受けました。ただ今回はまた違った形で小学校の授業を見るのもいいと思います。もう時期的にも、今回はここで、決めてしまったらいかがでしょうか。

(和久井委員)
じっくり改めて読んでいたんですけど、モニタリングをした結果を、当該事業だけでなく、県民会議を構成する各団体の取り組みに反映させるってことになってるんですけど、これがどのぐらい効果が出ているのかっていうのをちょっと知りたいんですね。
構成する各団体の取組みに反映させるってこと以上に、神奈川県全体に、どのぐらいの、モニタリングをしたことによる効果が出ているのかっていうのがちょっと知りたくて、それに対してすごくモニタリングしたことで効果が出ているのであれば、一つの団体に絞らずソフトとハード両方したらいいんじゃないかなと思いました。
モニタリングして終わって、何も効果がないんだったらそこまでいろいろやるべきではないかなと思うんですけど、モニタリングしたことで、他の事業者さんとか団体とか、神奈川県にプラスになっているのであれば、他のところもどんどんモニタリングして、良いことを広めていく必要があると思うので、一つの団体に絞る必要はないと思うし、ソフトとハード両方やるのがいいんじゃないかなと思いました。
ちなみにこのバリアフリー賞の方は、推薦だったり、自分から申請するものであるので、神奈川県の方から、ここやりますよみたいなふうになってるわけじゃないので、このモニタリングっていうのはその賞から選ぶって今まで結構していたようですけど、そうではなくて、モニタリングしたことによって効果が広がるようなものをやる方が、実りがあるんじゃないかなと思いました。

(吉富委員)
今私たちの団体もピンクシャツデーっていうキャンペーンに取り組んでいて、各小中学校にすごく広がったんですけれども、それでもなかなか人権としてとか、社会モデルとしてというふうに、とらえて子供たちにどう教えていいかわからないという先生方の質問がすごく多いんですね。だから今回も小学校に行ったら、そこでモニタリングをした結果を、ちゃんと報告しながら、こういう取り組みもありますよっていうことを、いろんな機会に、発信していったらいいかなっていうふうに思います。
去年から色々広報のものを作ってはいるんですけども、それをどう広めていくかっていうのはとてもいいチャンスかなっていうふうに思います。

(和久井委員)
先ほどの話を聞いて、交通系はやっぱりハードとしてすごく大切だし、教育という面では、もうそのソフトとか人権モデルっていうのが今すごく大切なので、教育がやっぱりすごく重要で、先生がどのぐらい理解しているかっていうので子供に対する教育のレベルも変わってきてしまうので。
その辺はこちら側から、どんな教育をしているのかっていうのをモニタリングして、正しいものを広げていくっていう必要があるんじゃないかなとはちょっと思いました。ソフトも、両方大切だと思います。

(大原座長)
そうしますと、モニタリングの仕組み自体をやはりもう少し考えるというようなこともあるんですけど。
その上でですね、このモニタリング対象の情報を集めるというのを、常日頃からやっておかないといけないんだろうなという感じがあります。それは次年度に向けてっていうような形かと思うんですけど。
その場合には情報の集め方としてはやっぱり今、重要となっているテーマ、課題っていうようなことから、対象を調べていくというか、対象を絞っていくというようなことかと思います。街づくり賞なんかに出されたものっていうのは、先ほど和久井委員が言われたように、手挙げ方式ですから、自己推薦になるわけですよね。そうではなくて、この県民会議の方から、やはり何らかの形で対象を調べるという情報収集はしないといけないんだろうなということを、改めて感じました。
その時のテーマですけども、今話題になっている一つは、心のバリアフリーっていう言葉があまりいい言葉かどうかわかりませんけども、いわゆるそういう他者理解のための教育ということがテーマになっていると。それから先ほど出たのは、交通とかいうようなことですし、他にも、芸術とか文化に触れ合うためのユニバーサルデザインというようなことがテーマとしてあったかと思います。
いくつかのテーマがあるので、その視点で今後ちょっと情報を収集していったらいいんじゃないかなと思います。
その上で、今回のモニタリングですけれども、今のところ具体的な候補があまり上がってないということもあり、茅ヶ崎市での小学校の取組みを見ることで、関心事テーマの一つである教育というか、心のバリアフリーの取り組みっていうのを、おそらく積極的にやられている事例だということですので、そこをきちんと調べて、他の自治体とか地域や学校で、展開できるようなモデルとして評価をするというのが今回のモニタリングの役割ということで進めていったらどうかなとは思います。
ということで、今回は茅ヶ崎市の小学校をモニタリングしていくということで、進めていったらどうかと思うんですけど。
それで、今後のモニタリングの仕組みに関しては、今言ったようないくつかのとらえ直しというか、進め方を一応次回からは考えていくというようなことでとりあえずはいかがでしょうか。

(中野委員)
取りまとめありがとうございます。今年度に関しては、今座長がおまとめになられたような考え方でよいかと思いますが、ぜひ来年度に向けて、ご検討をお願いしたいと思います。例えば、この小学校の取組みも、定着し、継続して実施されているかどうかを疑問に思っています。というのは、すごく熱心な先生がいるクラスでこういう実践をしたけれども、先生が異動してしまうとその実践は消えてしまうということが、よく起こっているからです。そう考えると、例えばView-Net神奈川のように、教育機関に働きかけをして、障害の社会モデルでの研修を精力的・計画的に行っているような、そういうところを今後見ていく方がいいのかなと思います。View-Net神奈川は以前にも、賞の対象になったところだと記憶しております。View-Net神奈川では、熱心な先生が異動するたびに、人権に対する意識が薄れてしまうという現実をご存知なので、いろんな学校に出向いていって、障害の社会モデルをいかに伝えていくかという実践をしておられます。また、どんな学校で、どんな実践を実施したかを、ホームページ等に蓄積をしておられます。View-Net神奈川のホームページを見ていただければ、数多くの学校の実践が掲載されていますので、そういう学校を、今後、このモニタリングの対象にするというような考え方もあっていいのではないかと思います。
今回に関しては、座長のまとめで、私も良いかと思いますが、今後そういうことを今の時点からやっていかないと、来年も多分同じことになってしまうので、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。

(大原座長)
今後、このモニタリングは1事例から普遍的な、いろいろな課題を引き出していくというか、それを他の地域でもうまく実現できるように良いところをきちんと広げられる、普及できるようにというような効果を目指してやっていくという、その基本姿勢を大事にしながら、この結果の公表の仕方なんかも、やはり考えていくべきだろうということを、今までのお話から感じました。
ということで、今後モニタリングのこの仕組み自体、運営の仕方自体はまた議論をさらに深めて、次年度はその事前調査からもう少し具体的に決めていくというような形にしたいと思います。
それでは、来年度は今のところ、茅ヶ崎市の小学校での取組みを基に、例えば人権教育というところにどこまで迫っているのかというような視点などを大事にしながら、それから他の地域、他の学校で、どういう形で普及できるかというようなことを意識しながら、事例を見させていただくというようなことにしたらどうかと思います。

(海津委員)
そのまとめでよろしいかと思うんですけども、モニタリング調査をする時期はもう決まっているんでしょうか。

(事務局)
市の所管課や、学校のご予定とかもあるかもしれませんので、どういうやり方でやれるのかっていうところを、時期も含めて調整をしていきたいと思います。

(海津委員)
わかりました。市が予定されているタイミングにもし合えば、それが望ましいということと、あと実際やる前に、この県民会議でどういう視点でモニタリングをするのか、どういうフォーマットに記録をしていくのかを一度揉まれた方が、これから先もぶれないベースができるんではないかなと思いました。

(大原座長)
実際に尋ねるときに、この小学校で何をやっているかということも重要だと思いますし、過去にやったことをビデオなんかでご説明してもらうだけだとなかなか実感が掴めなかったりするっていうのもあります。それからあと、せっかく我々リーフレットを作りましたよね。あれを使ってどういう教育ができるのかということをですね、試してもらえるとありがたいなと思っていますけれども、単に希望として、聞いてみていただけるといいかなと。

(事務局)
はい。市の方に、働きかけてみます。

(中野委員)
今ちょうど人事異動の時期なんですけれども、すごく良い実践をやっていた先生が、もうすでに、その学校には在籍していないということがあり得ると思います。校長先生も含めて、異動されている可能性もあって、「確かに去年、実施したことですが、今年は、その当時のことを知っている担当者が誰もいないから、見学に来られても困る」と言われる場合もあります。そのため、そういう人事異動がないかどうかとか、見学が大丈夫なのかということを、ぜひ、事前に確認をしていただいた上で訪問された方がいいと思います。

(事務局)
承知しました。この事業自体は茅ヶ崎市の都市政策課の交通計画担当がやっているものなんですけれども、年間4校まで対応可能ということで、その4校が、継続して取り組んでいただいているところもあるようなのですが、状況はよく確認をしながら、適切なところとつながれるようにしたいと思います。

(大原座長)
それでは次に議題3「第7期県民会議の取組みの方向性について」ですね。
この第6期の会議は、3月31日をもって任期満了ということです。資料3は次期、第7期の取組みの方向性ということで、申し送り事項のような感じですね。
内容的にも、次期どうするかっていうことの提案的な部分も含んでありまして、今回は委員の交代もあまりないので、スムーズに次期に引き継げるようにということで議題として挙がっています。
では、事務局から資料の説明をお願いします。

 (事務局説明)

(大原座長)
それでは、次期の取り組みについてのご意見とか、資料への質問等、ありませんでしょうか。

(中野委員)
第7期県民会議に向けた主な課題のところで、ぜひ記載していただきたいのが、国の動きです。改正障害者差別解消法が民間事業者にも施行されていくということを踏まえたり、黒岩知事も加わって議論してきた第5期障害福祉計画等を踏まえて、第7期の県民会議を進めるべきだと思います。
さらに、国連からは、障害者権利条約の実施状況に関して非常に厳しい勧告が日本政府に対して出されています。日本政府はまだ、この勧告に正式に回答しておりませんけれども、神奈川県は日本をリードし、先取りをして、国連からの勧告を踏まえた取り組みを進めていく必要があると私は認識しております。そのため、ぜひ、障害者権利条約、第5期障害福祉計画、そして改正障害者差別解消法等を踏まえる必要性があることを、どこかに書いておいていただけると良いかと思います。
それから、県民会議から見ると、神奈川県の職員に対する研修が必要不可欠かと認識しています。国においても、国家公務員に対して、障害のある当事者が、障害の社会モデル研修を実施するという取組みをずっと実施しておられます。神奈川県では、職員に対する障害の社会モデル研修の取組みはどうなっているでしょうか? バリアフリーを主導していく県の職員が、障害の社会モデル・人権モデルの観点から、福祉をどう進めるべきかという意識を持っていないと、うまくいかないのではないかなと思います。これまでの議論の中でも、このような意見は出てきていたと思いますので、もし記載出来るようでしたら、ぜひ書いていただけるとありがたいと思います。

(大原座長)
ありがとうございました。大事なところですので、よろしくお願いします。
ついでに言うと、当事者目線条例については触れていないことが気になっていますけど。

(事務局)
おっしゃる通りで、国の施策、障害者権利条約の関係、さらに県の障害福祉計画もそうですし、当事者目線の障害福祉推進条例、こういったところについて、きちんと記載をしていくようにしたいと思います。
今は、関連分野、施策のところで、全部まとまった形になっており、このため一番大事な部分が見えていない形になってしまって、申し訳ありませんでした。そこはちゃんとわかるようにしたいと思います。

(大原座長)
進め方に関して言うと、先ほどのモニタリングの仕組みというか、進め方なんかにもご意見がありましたように、その進め方自体をもう少し実質的に効果が上がるようなものにしていくっていうことと、それと連動していろいろな取組みの事例の収集っていうのも、待ち構えているだけではなく、こちらから何らかの形で積極的に情報収集をしようというようなニュアンスがあるといいかなと思いました。

(海津委員)
私は専門が観光でして、エコツーリズムを研究しています。
バリアフリー専門ではないんですが、外側から見ると、誰でも参加できるようにという取り組みは、結構進んでいるところもありまして。
特に神奈川県の由比ガ浜と、それから片瀬西浜、逗子あたりの海水浴場は、ブルーフラッグという国際環境認証を取っていて、海水浴場開設期間には必ずバリアフリーでなければならないということで、海水浴場の開設の日から終わりの日まで、海の家全部をボードウォークでつないだりして、誰でも来れるような環境づくりが、結構進んでいるんですね。
そういった福祉の外側から見たときのバリアフリーってどうなっているんだろうという、視野の広げ方をするのもよいと思います。そのような事例を少し見ていくっていうことも、次の展開のところで入れていただいてはいかがかなと、提案させていただきます。

(大原座長)
海水浴場となると、どういう分野になるのか、スポーツとかと考えると、一つは文科省でも、文化施設なり生涯学習施設のバリアフリー化っていうのは最近特に力を入れていますし、その流れとか視点としては確かにありますね。

(海津委員)
神奈川県では由比ガ浜に常設のスロープを整備もされたりしていますし、マリンスポーツフェスティバルなんかも、障害者対象でやっている、そういう部署があるんですね。だから今の福祉の部門だけではない。県内で見ても、他の部や課ではバリアフリーで何をやっているかっていうことを情報収集もできると思いますし、そうすればいろいろな情報が入ってくるかなと思います。

(大原座長)
過去の条例改定の時にいろいろ話題が上がっていたように、元々はこのみんなのバリアフリー街づくり条例っていうのは、福祉と建築で進めてきたところですけども、当然福祉の中にも様々な分野がありますし、建築の中でも関連することで公園や道路、交通だとかっていうところで展開がありましたし、さらに最近、特にここ数年は私たちの話題の中では、教育というようなところでしたし、文化やスポーツというようなことっていうようなところに広がりを見せてきているということで、この条例と、それからこの県民会議の位置付けというのがもっと分野横断的になるべきだろうという話は、何回か出てきていると思います。ぜひその辺も方向性としては、何らかの形で触れていただければと思います。

(中野委員)
今、ご説明があった分野横断もとても大切だと思います。例えば、今、ご説明のあった観光のことも、読書バリアフリーのことも、それから、障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法案のことも、記載していただきたいと思います。自治体等のホームページや自治体等が出す資料等をアクセシブルにしていくっていうような取組みをさらに推進していくためには、分野横断が必須です。県民会議としては、これら県全体の取り組みについて、ぜひバリアフリーの観点から、分野横断的な観点から発言することが重要だと思います。ぜひ、先ほどのことと一緒に記載していただけるとありがたいと思いました。

(大原座長)
ぜひ、欲張って頑張っていきましょう。
それでは、基本的な方向性や方針は今までを踏襲する上で様々なところに広がりを見せていくというようなことで、もうちょっと補足していただければいいかなと思いますので、基本的な方向性についてはこれでご確認いただいたということにしたいと思います。

次は議題4ということで、「その他報告事項」です。
ご説明お願いします。

(資料5の事例に追加・更新があった団体について、当日出席の各委員から説明し、欠席された団体分及び事務局事例について、事務局から説明を行った。)

(大原座長)
ただいまのことについて、ご質問、ご意見はございますでしょうか。

(中野委員)
資料5の、JR東日本からのご説明の中にものすごく重要な記載がありましたので、補足いたします。ホームドアの設置の中に大口駅が入っている点です。
ホームドアの国の設置基準を考えると、大口駅の乗降者数は、優先的に設置する場所ではないはずだと思います。そんな中で、大口駅に設置できたのは、横浜盲特別支援学校の最寄り駅だからだとお聞きしております。乗降客数は少ないけれども、視覚障害者の利用が多く、優先すべきだという考えでホームドアが設置された事例は、全国でも珍しいと思いますので、神奈川県としては、大変、誇るべき事例の一つではないと私は思っております。もし、同様の事業者の努力があれば、ぜひ県民会議等でも評価をすべきだと思います。それぞれの事業者は自分のところの事業の範囲内でいろんな取り組みをやっておられるので、その中で、バリアフリー化に向けて努力しておられることに関してはぜひ評価ができるといいかなと思いました。

(大原座長)
たくさん資料があるのでなかなか1個1個の価値についてはわかりませんけど、今のように説明いただくと、いろんな価値が発見されてくるなというふうに思いました。
それでは、議題は以上で、これで終わりにしますが、活発な議論を本当にありがとうございました。
次期も委員となられる方々は引き続きよろしくお願いします。
また、この第6期の県民会議で退任される委員の方が3名いらっしゃるということです。宮本委員は本日ご欠席なんですけれども、海津委員、塚田委員には、今後の県民会議に期待することなど、何でも構いませんが、一言ごあいさついただければと思います。

(海津委員)
事情を申し上げますと、大学がこれまで茅ヶ崎市にあったんですけれども、21年から東京都の足立区に移転をしておりまして、片道私は今2時間40分かけて大学に通っているという状況で、なかなか神奈川での会議に出づらい状況なのです。欠席続きで一つのポストを占めるのはよくないなというふうに思いましたので、活発に参加していただける方に、ぜひこの場に座っていただきたいと思って、今回打診をいただいた時に辞退すると申し上げました。
バリアフリーや人権に対する認識を高めなければいけないという議論はどんどん進んできているというふうに思います。
バリアフリーとかユニバーサルという言葉が使われなくなるのが一番目指すところではないかなと思っていますので、当たり前化をどうするかっていうところにいろんなところでチャレンジしていっていただきたいなと思いますし、「バリアフリーについての理解を高めてもらおう」という取組みではなくてですね、いかに「これを当たり前にしないと恥ずかしいですよ皆さん」というスタンスで、どんどんいろんなところに出ていって、あなたのところはどうしているんですかという、問いかけをしながらですね、攻めていっていい分野かなと思っています。
いろんな方面から県民会議も参加していただけると、より活発な議論ができて、いろんなところに浸透していくのではないかなと思います。お世話になりました。

(塚田委員)
何回か参加させていただいてようやく皆様のですね、お顔を覚え始めたというところで、コロナ禍でちょっとお会いできなかったのは残念ですが、後任は女性を選ばさせていただきました。
まち協は主に住まいづくりの方にですね、施策をいろいろやっておりまして、バリアフリーは昔からやっておったんですが、新築時にはもうバリアフリーは当然ということで、それぞれそういう建築で建てられていると思うんですが、これからは既存の住宅ですね。これをいかにバリアフリーなど、いろんな住宅制度を高めていかなきゃいけないというのは、我々のまち協としての使命と思っておりますので、またこの場を活用させていただきまして、住まいづくりにですね、いろいろご示唆いただきたいと、このように考えております。よろしくお願いいたします。

(大原座長)
皆さんの本当に活発な、いろんなご意見がいただけたので、また先に進められると思います。ありがとうございました。
ではこれで議論は終わりにしますので、事務局に司会をお返しします。

(事務局)
皆様お忙しい中、今日はありがとうございました。それではこれをもちまして、第23回神奈川県バリアフリー街づくり推進県民会議を閉会いたします。
お忙しい中、本県のバリアフリーの街づくりの推進にご協力をいただきまして、誠にありがとうございます。お忘れ物のないように、お気をつけてお帰りいただければと思います。ありがとうございました。

 

 

会議資料

資料1 令和5年度バリアフリーフェスタについて(ワード:32KB)

資料2 令和5年度モニタリング対象事例の選定について(ワード:25KB)

資料3 第7期県民会議の取組みの方向性について(ワード:25KB)

資料4 令和5年度バリアフリーの街づくりの県での取組みについて(ワード:25KB)

資料5 提案内容の実践及び先進事例について(ワード:127KB)

参考資料1 「バリアフリーフェスタかながわ2022」の総括(ワード:71KB)

参考資料2 「バリアフリーフェスタかながわ2022」参加者アンケート結果(ワード:28KB)

参考資料2_2 「バリアフリーフェスタかながわ2022」参加者アンケート結果別記(ワード:23KB)

参考資料3 「バリアフリーフェスタかながわ2022」実行委員アンケート結果(ワード:34KB)

参考資料4 神奈川県バリアフリー街づくり賞の受賞事例について(ワード:29KB)

参考資料5 みんなで創るバリアフリーの街づくり取組事例集(抜粋)(ワード:200KB)

このページの所管所属は福祉子どもみらい局 福祉部地域福祉課です。