更新日:2023年11月21日

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視線入力について

ALS患者高野元さんの視線入力の様子をご紹介します

 髙野さんが患っているALSという病気は運動神経が徐々に失われていき、筋肉が固くなり動かなくなるという難病で、髙野さんは声を出すことや、手指を動かしてキーボードを打つなどの動作をすることができません。しかしながら、自身の目の動き(視線)と関節の動きで、パソコンを操作することが可能です。

 実際に髙野さんのご自宅にお伺いして、視線入力をしている様子を見学させていただきました。

【視線入力の様子】

 tobileyetracker 視線入力 

 写真(左)のモニター下に設置されている視線入力デバイス「Tobii Eye Tracker(トビーアイトラッカー)」という機械が髙野さんの視線を検知しています。一般的なパソコン操作ではマウスを動かしてモニターのカーソル(矢印)を動かしますが、髙野さんは視線を動かすことで、カーソル(矢印)を動かします。

 なお、髙野さんは上述の視線入力デバイス「Tobii Eye Tracker」とソフトウェア「HeartyAI(ハーティアイ)」を組み合わせて使用しています。

【関節の動きを使ったクリックの様子】

ピエゾ素子 PPSスイッチ

 クリックの動作は関節のわずかな動きを使って行います。

 手の甲(右手人差し指)の上に貼ってあるピエゾ素子が関節のわずかな動きを検知して、信号を発信する形で行っています。

 ピエゾ素子は写真(右)のPPSスイッチを通じてパソコンに送信しています。感度の調整ができるので、その日の調子によってあわせることができます。

 このように、テクノロジーを介して、マウスとキーボードで操作するのと同じ操作ができます。もちろん、文字の入力だけでなく、パソコン・各種ソフトウェアの操作も同じように操作ができます。

視線入力をしている様子

 髙野さんが実際に視線入力をしている様子が動画で紹介されています。

 Amazon Story: AIで取り戻したプレゼンする喜び Amazon Pollyを使い社会参加を続けるALS患者髙野元さん 動画はこちら 

 テレビ神奈川 カナフルTV(2020年7月12日放送)動画はこちら 

※髙野さんの出演は18分頃から

【利用者の声】

 髙野元さんにお話を伺いました。

 透明な文字盤を使ったコミュニケーションでは長い文を綴ることができず、時間がかかります。テクノロジーが開発されて、視線入力でパソコンを使うことができるおかげで、自由自在にコミュニケーションをとることができます。また、パソコンにソフトをインストールしたり、テレビを見たり、パソコンからスマホの操作ができるソフトを介してネット銀行などの諸手続きなども行うことができています。


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