地震のしくみ
地球の表面は、十数枚のプレート(厚さ数10キロの岩盤)で覆われています。それらのプレートは、それぞれが違う方向に、年間数センチの速度で移動しています。
プレートの境界では、大陸のプレートの下に海のプレートが沈み込んでいます。海のプレートが沈み込む境界にできた溝が海溝やトラフです。地震はプレートの境界で主に発生するといわれています。
日本列島は、大陸のプレートであるユーラシアプレートや北米プレートと、海のプレートである太平洋プレートやフィリピン海プレートの境界にあるため、太平洋側の海底には、いくつもの海溝やトラフが連なっています。
地震は、プレートの境界で起こる「プレート境界型地震」とプレート内で起こる「内陸型地震」の主に2つに分けられます。
プレート境界型地震
海のプレートが年数センチの割合で、大陸のプレートの方へ移動し、その下に潜り込みます。やがて、大陸のプレートの先端が引きずり込まれ、ひずみが蓄積します。そのひずみが限界に達したとき、大陸のプレートが跳ね上がり、地震が発生するとともに、津波も発生します。これがプレート境界型地震で、おおむね100年から200年程度の間隔で繰り返し起きています。
東海地震や東南海地震、南海地震がこれにあたり、2004年にインド洋に大きな津波と被害をもたらしたスマトラ島沖地震もプレート境界型地震です。海溝型地震ともいいます。
内陸型地震
海のプレートの動きは、陸のプレート自体も圧迫し、内陸部の岩盤に少しずつひずみが蓄積されていきます。これが限界に達したとき、地下の岩盤の弱い部分で破壊によるずれが起こります。こうして起きるのが、内陸型地震です。内陸型地震のうち同じ場所で繰り返し、地表に断層を現しているものを活断層型地震といいます。
内陸型地震は、一般にプレート境界型地震に比べ規模が小さいのですが、比較的浅い場所で発生するため大きな災害をもたらします。
1995年、阪神・淡路大震災をもたらした兵庫県南部地震や2004年の新潟県中越地震などがこれにあたり、日本全国、いつ、どこで起きてもおかしくない地震です。