第17回「黒岩知事との“対話の広場”Live神奈川」開催結果

掲載日:2018年4月20日

概要

第17回対話の広場Live神奈川

テーマ

人生100歳時代の設計図

第1弾:社会参加について-生涯現役社会の実現-

日時 平成28年10月17日(月曜) 18時30分から20時
会場 かながわ県民センター 2階ホール
参加者数 120名

実施結果(動画版)

※参加者配布資料はこちらからダウンロードできます。
1 次第[PDFファイル/247KB]
2 事例発表資料 片桐実央氏[PDFファイル/2.15MB]
3 事例発表資料 藤田巌氏[PDFファイル/64KB]

第一部

第二部

第三部

実施結果(テキスト版)

司会

皆様こんばんは。本日はお忙しい中ご来場いただきまして誠にありがとうございます。只今から、第17回黒岩知事との“対話の広場”Live神奈川を開催いたします。

本日は、知事のご挨拶、ゲストのプレゼンテーションに続き、会場の皆様との意見交換と進めてまいります。

それでは、本日のゲストをご紹介いたします。銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央様です。続きまして、LLP全国訪問理美容協会 理事長 藤田巌様です。どうぞよろしくお願いいたします。

それでは始めに黒岩知事からご挨拶を申し上げます。

知事

こんばんは。ようこそ、対話の広場へお越しいただきましてまことにありがとうございます。県民との対話というのを通じて、皆さんの役に立つ県政を実現したい、そういう思いでずっと続けてきているわけであります。

今回の統一テーマは、人生100歳時代の設計図ということであります。今日その本題に入る前に、皆さんにお伝えしたいことがありまして、特別にお話しをさせていただきたいと思います。この夏、皆さんご承知のとおり、相模原の津久井やまゆり園で大変悲惨な事件がありました。そのことで、障害者の皆さんが不安に思っていらっしゃるということもあり、そんなことはないんだ、ともに生きる社会を目指していくという方向性は全く変わらないんだという思いを憲章という形でまとめました。議会とも相談しながら憲章がまとまりました。この精神を皆さんにどんどん広めていきたい。神奈川県内だけではなく、日本全体に広げていきたい。そう思っております。

ともに生きる社会かながわ憲章-この悲しみを力に、ともに生きる社会を実現します-
一 私たちは、あたたかい心をもって、すべての人のいのちを大切にします
一 私たちは、誰もがその人らしく暮らすことのできる地域社会を実現します
一 私たちは、障がい者の社会への参加を妨げるあらゆる壁、いかなる偏見や差別も排除します
一 私たちは、この憲章の実現に向けて、県民総ぐるみで取り組みます
ということであります。こういった精神を確認しながら、どんどん広げていきたいと思っているところです。

超高齢社会の到来さて、今日のテーマですが、人生100歳時代の設計図。何故こんなことを言っているかということを簡単にお話ししてみたいと思います。スライドを使ってご説明をしたいと思います。

神奈川県の人口の形を見ていただきますと、上が1970年、下が2050年ですね。 上は見事なピラミッド。1970年のころは85歳以上ってあまりいらっしゃらなかったんですね。

2050年になりますと、全く逆になります。一番多いところが85歳以上。この劇的な変化の今ちょうど中間にありますが、このままだとすべての医療システムが崩壊してしまいます。

未病とはそれを乗り越えるためのキーワードが未病という言葉なんですけれども、健康ですか、病気ですかというとらえ方。これは従来型のとらえ方ですね。

でも、皆さんの実感としてはちょっと違いますよね。健康か、病気かってそんなものじゃないな。未病というのは、健康と病気の間をグラデーションで変化する。

この連続性の変化。この中のどこにいるかを自分でわかって、自分で白い方に持ってくる。未病を改善するという努力を日常的にやっていくことによって、病気にならなくしていくということが大事だということですね。

そのために何が大事かというと、食、運動、社会参加。こういったものが大事。未病とは(グラデーション)病気になってから病院に行って、薬を飲んで治すということではなくて、日常の生活の中で、食事のあり方とか、運動の習慣とか、社会参加によって未病を改善して、病気にならなくする、健康な時代を長くしていく、こういうことを県が今一生懸命進めているわけでありまして、社会参加が入っているということが実は重要なキーワードなんですね。

日本は平均寿命がすごく長いですね。健康寿命と平均寿命は違いますね。何歳まで生きるかじゃなくて、何歳まで元気で生きるかということですね。せっかく長生きできるんだったら、最後まで元気で生きたいじゃないですか。それで健康寿命を延ばしていこう。そのためにはやっぱりこういうことが大事だということを、今進めているわけであります。100歳以上の人口の推移・推計

そして、この延長線上にどういう社会が訪れるかというと、人生100歳は当たり前という時代がやってきます。今全国で100歳以上の方が6万人を越えましたね。これは今どんどん増えています。急速に増えていきます。2050年になると70万人になります。そのときには、142人に1人が100歳以上という時代がやってきます。

100歳が当たり前の時代がやってくるんですね。100歳が当たり前ということを我々はむしろ加速していこうとしているわけですよね。

では、今の人生の設計図って、そういうふうに皆さん作っていますか、描いていますか。行政は、100歳まで生きる人を想定して作っていますかと言われると、そうじゃないかもしれないという感じになってきますね。

社会の基本コンセプトを変える今の典型的なモデルで言うと、学校を出てお勤めをしました。60歳定年制です。 私が入社したころは55歳定年制だったんですよ。あとは老後という感じですね。
ところが、100歳まで生きる、しかも元気で生きていただくといったときに、定年退職しても後40年間あるんですね。折り返し地点も突き抜けちゃうぐらいですね。

40年間老後で暮らしてくださいといってもどうするんですか、という問題が出てきます。その40年間をできれば元気でいてほしいという中で、社会参加といったことがすごく大事なキーワードになってくるんですね。

じゃあ、どんなふうに社会参加をするのかということと、人生100歳時代が輝くかということに今日は焦点を当てながら皆さんと議論していきたいと思います。

この対話の広場にはシナリオがありません。皆さんとの対話によって進んでいきます。言いたいことがあったらどんどん発言してください。質問でもかまわないし、意見でもいいし、自分はこんなことやっているんだという発表でもいいですし、どんどん参加があってこそです。

今日は、Live版で、ネットにも中継されています。全世界に向けて発信していますからね。そこで上がってきたTwitterなんかも折り込みながら議論していきたいと思います。

それでは最後までよろしくお願いします。ありがとうございました。

司会

続きまして、ゲストの方々にプレゼンテーションをしていただきます。初めに、銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央様です。片桐様は、会社勤務を経験した後、おばあさまの介護をきっかけに一生を通じて生きがいを感じる、充実した生活を実現するための支援がしたいとの思いから、銀座セカンドライフ株式会社を設立。シニア世代の起業のサポートに取り組んでいらっしゃいます。

企業支援サービスを含んだレンタルオフィス、アントレサロンを銀座、横浜駅周辺などに8店舗運営しているほか、年間100回を超える創業セミナーの講演をなさっています。それでは片桐様、お願いいたします。

片桐実央氏(銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役)

皆さんこんばんは。銀座セカンドライフ株式会社の片桐と申します。本日はお時間をいただきましてありがとうございます。弊社の取組みをちょっと紹介させていただきます。

弊社、銀座セカンドライフという会社ですが、セカンドライフという社名にありますように、50代60代を中心とした方へ起業支援をしている会社です。主に定年前後での起業支援です。

今日は、8年間弊社が取り組んできた事業を紹介させていただいて、特にシニア世代の方の起業の現状と今後についてお話ししたいと思います。

50代60代の方の起業は、現在増えてきておりまして、平均年齢は41.7歳と書いてありますが、年々その割合は増えてきています。

50,60代の企業家が増加シニア起業家の開業動機

では、何故起業するのかという、起業の動機について発表されているんですが、お金のためというわけではなく、特に仕事の経験や資格を生かしたかったとか、社会に役立つお仕事がしたかったという、社会のためにという思いが強い方が多いです。

また、経験や人脈を生かして起業される方が、全体の76.7パーセントという数字になっていまして、未経験の分野で起業するというよりも、長年のご経験とか人脈を生かして、リスクを取らないように、なるべく減らして起業される方が増えてきています。

50代60代の方の起業といっても、主に定年前後でそのきっかけが異なります。

50代の方、定年前の方は、まだまだ勤められるわけですが、わざわざやめる理由として、このままでいいのかなと、定年後、この人生をそのまま続けていいのかというのを考えて起業しようという方が増えてきました。退職後、収入がゼロになることへの不安を感じている方もいらっしゃいます。

60代の方は、社会とのつながりがほしいですとか、今までのアイディアを具現化したいとか、そういう思いの方が多いかと思います。

50代60代の方どちらも共通して言えることは、やりがいのある起業を目指している方が多くて、身の丈に合ったスタイルで始めている方が多いです。

今日初めてシニア起業という分野を聞いた方は、どんな分野で50代60代の方が起業されているのかと思う方もいらっしゃるかもしれません。実際のデータがございまして、サービス業の割合が非常に多いです。経験を生かしている方ですと、経営コンサルタント。人に対してアドバイスをしてお金をもらう仕事で起業する方が多いです。

また、人脈を生かして起業される方ですと、他社の営業を代行して、人のために売り上げを上げるお手伝いをする方が多いです。
起業分野起業に掛かった費用

また、起業にかかったお金ですと、1位は200万から500万くらいのお金をかけて起業される方、2位は50万以下の金額で起業される方が多いです。特に2位の50万以下というところをご覧いただくと、起業と聞くと、すごく事業を大きくして身銭をはたいてというイメージが強いかもしれませんが、実際はそういうことではなく、小さな規模で起業して会社を設立する方も非常に多くいらっしゃいますし、ご自身一人で起業される方が多いです。

ゆる起業5原則そのような起業を弊社では、ゆる起業というネーミングでお知らせしています。ゆる起業とは、やりがいのあるお仕事を、自分のペースで続けていただいて、自分のやりたいときまで働き続けるというスタイルです。

ネーミングは弊社が考えたのですが、その中身の要素、この丸で書かせていただいた部分は、弊社のお客様、50代以上の方が特に弊社の場合多いんですけども、その方がおっしゃる起業の、自分のこうしたいっていう思いをまとめたものです。楽しいと思えるお仕事をして、やりがいを持って働きたい。得意分野を生かして起業したい。投資はできるだけ抑えたいと思う方が多いです。

あと、先ほどお話にもありましたけど、健康が一番ですと、皆さん口々におっしゃいます。

最近は、起業が非常にブームで、数も増えてきています。そうなっていますのも、開業率という言葉がございますが、今日本の成長戦略では、10パーセントというのが目標に掲げられています。今4.5パーセントなんですけども、この数字を年々高めていくように、各自治体、神奈川県でもその傾向にございます。

そのような起業を応援するために、弊社の取組みとして行っていますのは、シニア起業を、ソフトとハードの両面で支援しています。

一番左側の起業のコンサルタント、事務サポートでいいますと、在職中に起業準備する方に、一対一の個別相談をしています。何ができるのかということで悩んでらっしゃる方も多いです。

また、起業するときには、起業家の交流会が有効でして、お一人で起業する方が多いので、仲間づくりに使っていただいています。名刺交換をして、お互いのビジネスパートナーを増やすということをしてらっしゃいます。

また、レンタルオフィスという、起業家が共同で使う事務所を運営しています。ここを拠点に、自宅とはまた別の場所へ毎日通って、そこからお仕事に出かけていただく。また、フリーデスクに座っていただくと、隣同士の方は、皆さんお互いに経営者ですので、仲間づくりにも使っていただいています。

銀座セカンドライフの事業起業コンサル・事務サポート
弊社は、起業コンサル・サポートでは、毎月150件ぐらいのご相談をいただいています。在職中から起業準備する方も多いので、ここにいろいろ著書を書かせていただきましたが、セミナーに来て勉強する前に、本を読んで勉強される方も多いです。

また、交流会は毎月80名から100名ぐらいの方にお越しいただいています。

レンタルオフィスは、今8店舗運営していまして、一番近い所ですと、横浜駅の西口で、横浜アントレサロンというのを運営しています。約1万円のフリーデスクプランでご利用いただく方が多いですが、ここを事務所として、名刺を作ったりしていただいています。今3,300社の方がご利用中です。こちらも、起業数が増えるにつれて年々増えていくのではないかと思っています。

最後になりますが、神奈川県での取組みとして、弊社が事業を受託して行っているものがいくつかあるのでご紹介させていただきます。

神奈川県での取組みかながわシニア起業セミナーというセミナーがございまして、県内全域で計8回行っています。ビジネスプランコンテストも来年行う予定です。

真ん中にありますかながわシニア起業スクールも現在開講中です。6日間の講座で、県内に12コース立ち上げているところです。この事業で使用するハンドブックも作成しました。

最後にながわシニア起業家応援サロンという、起業家が共同で使うレンタルオフィスも、県内に3箇所設置予定です。

以上、神奈川県での取組みでした。弊社は起業の応援をしていき、今後たくさんの起業家が増えることを願って今日はお話しさせていただきました。ご清聴ありがとうございました。

司会

続きまして、LLP全国訪問理美容協会理事長の藤田巌様をご紹介いたします。藤田様は会社勤務を経験された後、2001年に福祉美容室カットクリエイト21を、2007年には出張理美容専門の株式会社出前美容室若蛙を開業し、高齢の方など外出が難しい方向けに送迎や出張のサービスを通じて、理美容を提供されていらっしゃいます。
また、同業者間ネットワークの強化を目的に、LLP全国訪問理美容協会を創設され、理事長として福祉美容の普及に尽力されています。

藤田 巌氏(LLP全国訪問理美容協会 理事長)

福祉美容でシニア世代の社会参加を促す藤田巌でございます。どうぞよろしくお願いいたします。資料がお手元にあろうかと思いますが、副題として、福祉美容を通して、シニア世代に社会参加を促すとありますが、私のような若輩者が、人生諸先輩の皆さん方に、そんなことができっこないと思っているんですけれども、せっかくここに立たせていただきましたこの勢いと、それからまた皆さんとの今後の良き出会いを信じまして、一生懸命がんばって説明をさせていただきます。

この資料でございますが、まず1番目は、何故今福祉美容なのかについてお話しをいたします。

美容業界は今、低価格・短時間で仕上げるタイプと、ガラス張りのとってもおしゃれな美容室、この2つ、二極化に流れているんですね。

でも、ご高齢者それからハンディのある方々にとっては、どちらでもたいへん敷居が高いのです。

それではと私は思いまして、お年寄りや外出が困難な方々が今まで通っていた、従来のまちの美容室プラス送迎と在宅美容ができる、そんなことを兼ね備えたサロンが再現できたら皆さん喜ぶだろうなと考えまして、栄区でスタートいたしました。栄区は、まさしく坂の多いまちです。そして横浜市18区の中で、最も長寿の区なのです。

2番目の、サラリーマンから美容師に変身した訳についてお話をします。それは、私がちょうど50歳になったころです。まだサラリーマンのまっただ中でした。定年になったら、黄金の60歳代だ、何かいい仕事はないかな、楽しい仕事はないかなということで探していたそんな折に背中を押されたのが新聞記事だったんです。

それはどんなことかといいますと、老人ホームで生活をしていたご年配のご婦人が、ボランティアにヘアカットをしてもらったらそのご老人は、喜々として施設の中を元気に歩き回るようになった。という記事でした。ちょうどそのころ、私の母親も同じような境遇にありました。そこに、新聞記事のご婦人とうちの母親とが重なってしまいました。

一念発起しました。美容学校の通信課程がございましたが、そこの門をたたきまして、二足のわらじになりますけれども、猛勉に入りました。もちろん会社には内緒でした。日曜日、祭日はレポートの提出。そして、パーマやカットの練習で、寝食を忘れていました。
かろうじて58歳のときに資格が取ることができ、合わせてヘルパー2級の資格もいただくことができたのです。

3番目は、60歳で美容室を栄区でオープン、なんと大きな壁か。というタイトルです。これを3点にまとめてご報告したいと思いますが、1つは、60歳を越えた新米の美容師が美容室を開けて、いらっしゃいませ、とお客様を迎えても、そのお客様と私自身の年齢にギャップがたくさんありましたもので、そのお客様をきれいにして差し上げることができずに帰ってしまったんですけれどもね。

ですから、年齢のギャップというのは大きいな、そして自分は、美容師として大丈夫かなというふうに疑問に思ったところが1つありました。これが大きな障害の1つでした。

それから、2番目の障害でしたけれども、周りからの強い風当たりがありました。同業からも、すいません、同業と申しましたのはこの中に美容師、それから床屋さん、理容師の方がいらっしゃいましたら、この同業というのは遠い遠い国の同業ですのであしからずすいません。その同業からも、よそ者が大丈夫かな、お手並み拝見、というような形で見られたのが2番目でした。

3番目の障害というのは、1年や2年では到底固定客がつかないこの業界です。したがって、毎月給料日の前には夜逃げも真剣に考えました。

でも、人生というものは一度しかない、今挑戦しなければ生きている価値がないんだということで、真夏の炎天下、台風で雨や槍が降っても、1日100件のポスティングを毎月欠かさずにやりました。月に1万枚のチラシ入りの封筒を配り続けました。持ち前の七転び八起きのだるまの根性。そしてホノルルマラソン連続18回出ております経験。

それからまた、サラリーマン営業時代は、営業というものは断られたときから始まるんだという、そんな気持ちでもって夜中まで営業し、夜中12時の帰宅を3年間続けました。そうしましたら、やっとかすかな明かりが見えてきたんです。

でも、ここで一段落したら、気を緩めたら、これより上を望めなくなってしまうというふうに気がつきましたので、平成19年、2007年ですけれども、訪問美容専門の出前美容室若蛙を、ちょっぴりもじりを入れておりますけれども、設立いたしました。それから9年経った現在ですけれども、スタッフ、パートやバイトの方を含めて50名、お客様の施設が160カ所、在宅訪問の個人のお客様が200名様になってまいりました。

でも、これは決して私の実力ではありません。福祉に着目をしていただいたおかげさま、そして中年男のへんてこな再就職、それから、ちょうどそのころは介護保険の時流に乗ることができましたので、こんなことがこの成功というか、規模になってきたんじゃなかろうか。実力ではないんだよということを毎日言い聞かせております。

4番目にお話ししたいのは、実は、訪問美容は一人でも始められるんです。美容師の資格があればたとえサロンがなくとも、一人で始めることができます。最初は、低価格を武器に集客することはできます。でも、長続きはしません。何故かといいますと、いろいろな利用者、多種多様な好み、そして美容ですから一人一人の一発芸術をつくっていかなくてはならないんです。大変リスクが伴います。耳が遠い方、それから自分の髪の毛の長さ、前髪どのくらいまでという長さも的確に表現できない、そんな方々がいらっしゃいます。

したがい、通常の美容サロンで行います美容とはちょっと異なりまして、寝たきりの方で、ベッドの上でカットしたい、それから車椅子を押したり、シャンプー台への移乗をやらせていただきながら、なんとかこの訪問美容というものが続けることができるんではなかろうかというふうに思います。

しかし、ここでもう一つ大切なことは、業界他社との差別化が大切な業界です。したがって私は、スタッフ向けのシャンプーの講習会や、またご利用者向けにアルゼンチンタンゴダンスとか、腹話術、バンド演奏など、7種のプロにお願いをして、ときには私の好きなアルゼンチンタンゴダンスを踊りながらイベントを行っております。

これからの夢ということで、簡単にお話ししたいと思いますけれども、こんな事業を進めてまいりますと、やはり一番は安心して受けられるサービスをここ神奈川だけではなくて、日本全国に広げていきたいなというふうに思っております。

したがって、そのときのためには、同じ料金、同じメニュー、同じ技術を全国の美容師に提案をしていきたいなというふうに思っております。

また、誕生日、敬老の日、皆さんお年寄りにお花を送ってらっしゃるかもわかりませんけれども、そのお花を渡す感覚で、離れて暮らす親御さんに、皆さん子供から是非おしゃれカードというものをプレゼントして喜ばせていってあげるのも一つの方法じゃなかろうか、そんな夢を持っております。

ベッドカットや、しゃがんでする車椅子のカット、そんなことで職業病の腰痛を今抱えておるんですけれども、こういう中でも、お年寄りからは、ありがとう、また来てね、なんて話がありますと大変嬉しいです。

したがって、この言葉が聞けるこの仕事を天職として、命の続く限りがんばって続けていきたいなというふうに思っております。

つたないお話にもかかわらず、ご清聴いただきまして大変ありがとうございました。

知事

ここから皆さんと、意見交換に入りたいと思いますけども、なかなかすばらしいお話だったですよね。高校生の皆さんがどんなふうに聞かれたのか後で改めて聞いてみたいなと思いますけどもね。

ちょっと私の方から追加で、まずはね、口火を切らせていただきたいと思いますけど、片桐さんご自身も起業されたわけですね。自分でやってみようと思うきっかけは何だったんですかね。

片桐実央氏(銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役)

大学卒業後、花王に入ったんですけども、そのころにちょうど祖母が認知症になりまして、それでセカンドライフの支援をしたいと、OLのころに思い立ちまして、やっぱり若いうちに起業するには資格ぐらいないとと思いまして、行政書士とファイナンシャルプランナーの資格を取って起業いたしました。

知事

それは会社に勤めながらですか。

片桐実央氏(銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役)

勤めながらですね、はい。勉強して。

知事

その資格を取ったのは何歳のときですか。

片桐実央氏(銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役)

27歳のときですね。

知事

じゃあもう、入社して早々に勉強を始めたわけですね。

片桐実央氏(銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役)

そうですね。27歳で起業しました。

知事

それは会社の仕事がつまらなかったから?

片桐実央氏(銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役)

いえ、とてもいい会社だったんですけど、でもやっぱり祖母のことがすごく気がかりで、夢を見て目が覚めるとかいうことも続いたので、このままOLを続けるのはちょっと厳しいなと思って悩むようになりまして、自分にできることは何かというのを、祖母のために何ができるかということを考えて、やっぱりこれはこの起業の内容しかないと思って、資格を取ったという経緯があります。

知事

それで結果的に起業されたのは何歳。

片桐実央氏(銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役)

27歳のときに起業しました。

知事

27歳で起業された。こういうきっかけというのはあるものですね。藤田さんの場合は先ほどきっかけのお話がありましたけどね。起業されてから15年ですか。

藤田 巌氏(LLP全国訪問理美容協会 理事長)

15年です。

知事

15年ですよ。さっき言ったでしょう。60歳定年だけども、そこから始めたんですもんね。それでももう15年のベテランですからね。だって、普通はもう定年退職したら老後っていう感じになるんだけども。いつ始めてもおかしくないということですよね。

藤田 巌氏(LLP全国訪問理美容協会 理事長)

そうだと思いますね。

知事

よくくじけなかったですね。

藤田 巌氏(LLP全国訪問理美容協会 理事長)

いや、よくくじけました。本当にもうこれでやめよう、会社に行って転勤願いでも出そうかなということは何回もありました。

知事

今やっぱり、かつて新聞記事で見た、施設にいらっしゃる老人が髪の毛をきれいにしていただいたら元気になる、そういうことは目撃されていますか。

藤田 巌氏(LLP全国訪問理美容協会 理事長)

はい、まさしくそのとおりだと思います。実際に行って、始めてよかったんだというのが今の実感でございます。

知事

藤田さんに関しては、実はこういうテーマで本を書いたんですね。「百歳時代“未病”のすすめ」という本を書いた。この中で藤田さんの話は一番わかりやすいし、典型的な例だと思って書かせていただきました。

藤田 巌氏(LLP全国訪問理美容協会 理事長)

ありがとうございました。

知事

福祉美容は、今までの経験とは全然違う世界だけれども、やっぱりサラリーマン時代の経験が生きている感じはありますか。

藤田 巌氏(LLP全国訪問理美容協会 理事長)

はい。例えば営業するとき、やはり訪問美容というものは、お客さんがあって自分の力が出せるんですけども、いくら行ってもお客様がないときには、ずっとお店で待っていなきゃならないんですけども、そうじゃなくて、お客様に断られたら、そこからまた営業を始めなきゃならないという、そんなサラリーマン時代の営業の経験が大変役に立っております。

知事

これがまたおもしろいとこですね。若くしてぱっと美容の世界に入られた方は、その道一本でずっと来ますけども、全然違う世界にいらしたんだけども、営業という仕事をやっていらしたという経験が、今新しく起業したときに、全然違う形で生きてくる。これは若くて始めた人に絶対負けないすごく大きな力ですよね。

藤田 巌氏(LLP全国訪問理美容協会 理事長)

はい、そうだと思いますね。

知事

こういうふうに聞くと、老後なんかやってられないぞという気持ちにだんだんなってくるんじゃないでしょうかね。さあ、皆さんとともに議論を始めたいと思います。

最初に言いました、シナリオはありませんからね。意見でもいいし、質問でもいいし、こんなことやっていますよという紹介でもいいです。さあ、まいりましょう。

参加者1

一般財団法人シニアライフ振興財団というところで運営しておりますヴィンテージヴィラという介護施設で働いております。現在ケアマネージャーと介護福祉士としてお仕事をさせていただいておりますが、私たちは7年前から、美容プロジェクトというものを立ち上げておりまして、私は藤田理事長と同じで40歳のときに介護のお仕事をしながら、美容の資格を取らせていただいて、その後福祉美容の勉強もさせていただきまして、現在活動をしています。最初は3名だったんですけど、現在は8名のメンバーで働いております。

実は、私たち普通の仕事をしたうえで、有志として、美容の仕事をプラスアルファでさせていただいているんですが、どうしてこの仕事をしながら、負荷のある美容プロジェクトの仕事を続けられたかというと、やはり笑顔がすばらしいですよね。

実際現場で仕事しているときには見られない笑顔が美容を施したときに見られるので、それが私たちの活力になって、業務だけでいっぱいいっぱいなんですけれども続けさせていただいております。是非、知事も、イベントのときに見に来ていただければ、すごくすてきな笑顔なのでわかっていただけるかなと思うんですけれども。

実際、介護の現場というのは、なかなか美容に対する認識がまだまだ浅い部分がありまして、例えばPT(理学療法士)とか、OT(作業療法士)とか、業務として確立されているんですが、美容の部分に関しては全く外部からのものというようなイメージがあって。ただ、実際事例として、私たちがお仕事をさせていただいて、例えばなんですけど、リハビリをしてくださいと言ったご利用者さんが、リハビリしたくないんですよね、辛いから、したくないんです、歩きたくない。パジャマで、そのまま寝たきりで、なかなかリハビリの声かけしてもしていただけないという方に、最初マッサージから、フェイシャルマッサージ、ハンドマッサージからして、メイクをして、ヘアをセットして。そうすると、周りがみんな、きれいねって声をかけるじゃないですか。そうすると、その方、リハビリじゃなくて、見せに行きたくて歩き出すんですね。結局その方は、要介護4が要介護2まで下がったということもありました。

それをしたから何か変わるという、劇的なエビデンスがなかなか求めづらいものでもありますが、例えばリハビリですとか、外出を促す社会参加には、とても重要なものだと思いますので、今日皆さんいらっしゃいますので、お話ししたいなと思って今日は参加させていただきました。

知事

ありがとうございます。さっきのグラデーションの絵を出してくれますかね。さっき、健康か病気かじゃなくて、グラデーションで変化すると言いましたね。これを少しでも白い方に持ってくるために、食、運動習慣、社会参加と言いました。今の話を聞いていると、もしかしたら、美容というのも入っているかもしれないですね。だって、具合が悪いなと思っている人がきれいにして差し上げたら元気になるでしょう。赤い方から白にきているんですよね。今日きれいねって言われたら、気持ちよくなって元気になってくるという、これですよね。藤田さん、そうじゃないですかこれ、つながっていませんか。

藤田 巌氏(LLP全国訪問理美容協会 理事長)

知事のおっしゃるとおりです。まさしくそのとおりだと思います。これが私たちの求めているところです。

知事

こういうふうに考えると、いろんなことが実は白い方に持ってくるために役立つと思うし、そこに新たなビジネスのチャンスもあるということなんですね。

未病産業と我々は言っていますけど、未病産業っていろんな産業が眠っていますよ。ありがとうございました。

参加者2

お世話になっております。日本ステッピング協会のフジノと申します。港北区からまいりました。知事には、たびたびこの会を通じていろいろ提案をさせていただきまして、活動をさせていただいております。

私どもちょうど起業しまして10年になります。おかげ様でステッピングという踏み台昇降の運動を、一応日本で初めてステッピングというネーミングで横浜からスタートしまして、現在横浜市の6区の教室をやっておりまして、それから県内でもあちこちから要請を受けてやっております。

今お二人のお話を、本当に感銘を受けて伺いましたが、私どもみんな後期高齢者を教えております。まさに私たちは、こういう形で、声を出して踏み台を昇って降りて、簡単に健康を維持できて、医療費も軽減しております。私どもの教室の生徒たちは、ほとんど医療費がかからないという結果も出しておりまして、そしてあそこに座っておりますのも、みんな後期高齢者でございます。

知事

皆さん後期高齢者ですか。

参加者2

はい、後期高齢者が高齢の方をお教えしております。

知事

(高校生に向かって)後期高齢者ってわかる?75歳以上ですからね。

参加者2

そして、今日来られませんでしたが、84歳の女性のリーダーがおります。昨年リーダーに認定しました。その人も月に平均17回参加します。

特に横浜市の金沢区の大きな団地におきましては、横浜市大の方から要請を受けまして、今までいわゆる閉じこもりの方が参加するようになり、特に最近男性の方が増えております。私どもが一番期待している、女性は簡単に出てくださるんですが、男性がみんなこもっちゃっている。それをいかにして、こういう形で健康になって、そして社会参加をして。

食の方も、知事ご存じの、キクイモまで挑戦して、明日キクイモの講演会も開きます。そういうふうに、食と、社会参加と、健康をいかに県内から達成して、全国に広めたいと。

知事

この皆さんのグループは、これはボランティア団体ですか。

参加者2

はい、ボランティアです。

知事

何人ぐらいいらっしゃいます、メンバーは。

参加者2

従事しておりますのは7名。

知事

これを広めようとされているわけですか。

参加者2

全国ネットで広げたいと思っております。

知事

(実演者に対して)もういいですよ。そんな長くやっていたら疲れちゃいますよね。

参加者2

(このステッピングは1回で)600段やります。600段で、かける1段が4歩ですから2400歩。これで健康になるんです。

知事

これは疲れますよね。

参加者2

いや、全然疲れないです。ウォーキングは1時間やってなかなか結果がでないですけど、これは600段20分ぐらいで、間違いなく結果を出しております。

知事

これ皆さんは割りと近所の方ですか。

参加者2

いいえ、あっちこっち。小田原行ったり、秦野行ったり、いろんなところへ行ってやっております。

知事

なるほどね。こうやってね、藤田さんの場合には新しいビジネスを始められたわけでありますけど、こういう形でボランティア的なものもありますね。

参加者2

徐々にビジネスの方も今検討しつつあります。

知事

そういうこともあるわけですよね。皆さんの役に立つようなこと。先ほどのグラデーションの図と同じことですよね。運動習慣、運動をこんな形でやっていきましょうということを高齢者の皆さん、元気な高齢者をつくるためにやっていこうということの実践をされている。

参加者2

ますます楽しみで、私どもは元気で、週4回ぐらい出かけております。

知事

(実演者に対して)なんか話したそうな顔をしていますね。これやっぱりやりがいがありますか。

参加者3

やりがいがあります。やはり自分の健康のためにやり始めたのが、だんだんこれはいいかなというので、自分だけじゃなくて、もっと他の方にも同じように経験してもらいたい。やっぱりね、一人だけでこういう運動を続けようとすると極めて難しい。だから週に1回とか、皆さんが集まると、そこでまた元気をもらって、また家に帰って運動習慣を続けることができる。やっぱりこれは運動習慣をいかに継続して行うかが大事。

知事

これはすごい。だって、あれやりながらずっと応えていらっしゃるね。

参加者2

ですから、私ども3Gと申します。

知事

3Gって何ですか。

参加者2

おじいちゃん。三銃士じゃなくて3G。プラス、最近1人増えて、ジースリーとも言いますけど、ジイサンのジースリー。そこに最近84歳の女性が1人増えました。

知事

ありがとうございました。やっぱりやりがい、みんなの役に立ってるんだって、この感覚ってすごく大事ですよ、実は。片桐さん、いかがですか。

片桐実央氏(銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役)

皆さんとコミュニティを作ることが楽しいので、やっぱり続きやすくなりますよね。

知事

ああやって参加されている皆さんが、ご本人たちが社会参加という社会の役に立ってるという感覚、みんなのためになっているんだという感覚、これがすごく大事だという話をいろんな方からお伺いしていますけどね。すばらしい活動ですね。これからも是非続けてください。ありがとうございました。

参加者4

金沢区のハラダと申します。よろしくお願いします。私の座右の銘は他力本願という。 これは、誰かに頼ってという形ではなくて、みんなの力を合わせれば、願いが叶うということを、日本語って難しいんで、言っているんですが、半分合っているところもあります。人がやっている仕事にちょっかいを出して参加していくと。会社をやめる前から、いろんなところにちょっかいを出していろんな経験をさせていただきました。

ただし、どうせやるなら行政の仕事がしたいなと思っておりました。ところが、神奈川県の仕事を探したところ、横浜市民ははねられる可能性の方が多いと感じたんです。横浜市では、けっこう採用されて、何とか委員とか、市民何とかとかいって、お小遣いまでもらえてやらせていただくんですが、県の方はなかなか採用してもらえないと。是非黒岩知事に、率先して行政の仕事をもっと増やしていただきたい。増やしていけば、おじいちゃんおいでよという仕事も増えるんじゃないかなと思います。それの最終的な根本は、横浜市に神奈川県庁があるというのが、最大の問題じゃないかなと。できれば厚木とか、大和とか、あっちの方に行っていただければ、あっちの仕事も増えてくる。そうすると、あちらの美容院とかビジネスを考えようとか、ちょっと人にお世話になりたいなと思う人たちも、どんどん社会参加ができるのではないかと。横浜市まで来て、はじめてお話しができるんじゃなくて。

県の壁ということを私が感じたのは、県の施設、例えば私の金沢区に養護学校があるんですが、そこの仕事がちょっと来たんです。区役所に持っていったら、これは県の仕事だから、うちはお答えできませんといって、答えられなかったと。そうすると、じゃあ自分で行くしかないかなということになる。これと同じことが他でもあるのかなという感じがしましたので、是非おじいちゃん、おばあちゃん、おばあちゃんと言っちゃいけないんだ、おねえ様のお仕事を増やしていただく。それがボランティア的な要素でもいいと思います。行政に関わっていると何となくやったかいが出てくるという気が今までの私の生涯の中で感じております。これからもそれらをやっていって、103歳まで生きようとがんばっておりますので、よろしくお願いします。

知事

ありがとうございます。今ちょっとお話の中で、行政の仕事に関わりたいと、でも神奈川県庁ならはねられて、横浜市だったらできるっていうのは、ちょっと私はよくわからないですね。そんなことはないと思いますけども、具体的に何かありましたか。

参加者4

私、生涯学習の一つに、応募するということを、募集があったら何でも応募する。作文800字を作って提出すると。

すると、女性しか採用しないところに募集申し込んで、はねられる場合もあります。 後で気がついたというのもありますけど。そういう中で、今まで横浜市、例えば消費生活審議委員会とか、ボランティア運営委員とか、そういうお小遣いがたっぷりもらえるところの仕事ももらえているんです。ただ、県では一切ありません。あったのは、県ブランドの見学会のモニター参加者というのがあったぐらいです。おかげさまで湘南ゴールドとかはわかるようになりましたけど、そういうのは当たる。でも、採用が1名とか2名だから、無理があるのかもしれないんですけど、その辺幅広く用意していただければ、もっともっといけるんじゃないかなと、期待しているんですけど。

知事

ありがとうございます。ちょっと調べてみますけども、県は基本的に100歳時代の設計図を書こうと言っているぐらいですから、やっぱり皆さんの中でまだまだそういう意欲がある方は、どんどんどんどん働く場を作ろうという方向で動いていますから、是非実現していきたいと思っています。

だからといって、横浜から県庁離れた方がいいというのは、ちょっとそれはまた別の話だと思いますけどね。皆さん横浜に来られる方が便利なんじゃないでしょうかね。

我々はでも、横浜にいても、神奈川県全体のことを見ていますからね、それでご不便のないようにしたいと思っているところでありますけども。

参加者5

神奈川県立保土ケ谷高等学校で生徒会長を務めています、オシキリと申します。神奈川県が未病を改善するために3つの取組み、食、運動、社会参加、を行っていると先ほど知事はおっしゃっていましたが、具体的にどのようなことを行っているのかを教えていただけるとありがたいです。

知事

ありがとうございます。食、運動習慣、社会参加と言ったもの、これは大事だと言ったことの中で未病という、まずコンセプトですね。このコンセプトを多くの人に理解していただこうということで進めています。実は、その言葉を使おうとしたときに、最初は多くの人に反対されました。そんな言葉は使わない方がいいって、よくわかんないから。でも、わかんないけども、わかることが大事とずっと思っていました。何故こういうこと言っているかというと、私の父親のがんの闘病体験があったんですね。

末期がんになって、余命2カ月と言われました。肝臓がんで、12センチの肝臓がん、腫瘍マーカー5200。腫瘍マークだと40以下が正常値です。5200ですよ。余命2カ月。絶望的な状況だった。西洋医学の治療を受けていましたけれど、受ければ受けるほどどんどん悪くなるという状況の中で、わらにもすがる思い。そのときにたまたま中国から来られている漢方の先生に出会ったんですね。それで相談したら、ちょっとやってみましょうと言って、その代わり、漢方の哲学を理解してほしいと言われました。そのとき最初に未病と言われたんですね。未病を治すって、これは中国漢方の根本的な考え方です。未病を治すって、うちの父親はもう末病(まつびょう)じゃないかと思ったんだけど、未病なんて何を言っているんだろうと思ったけど、これを理解してほしい。そのために大事なことは医食同源という。薬ばっかりに頼っているんじゃなくて、食事ってすごく大事ですよといって。長芋を蒸して食べてくださいと言われて、長芋でがんが治るんですかって言ったら、そうじゃなくて、長芋を蒸したものを食べると、胃に気が生まれるという。それは食欲、食べられることが大事だといって。その胃を作ることが大事ですから、まず長芋を蒸して食べてくださいという。その後漢方薬の処方を受けて。そして、少しずつでもいいから体を起こしてくださいと。運動。末期(まつびょう)ですからね、寝たきりになっていますけど、ちょっとでも動かしてくださいと言ってそれでやっていったんですね。

結果的にどうなったかというと、半年後には、12センチの肝臓がんが3センチになった。5200の腫瘍マーカーが20になった。それで完治した。本当に元気になっちゃった。という劇的な変化を感じたわけですね。結果的に2年半の時間をいただきました。最後は転んじゃったんです。元気になりすぎちゃって、朝ゴミを出しに行って転んじゃった。圧迫骨折。動けなくなるとだんだん弱ってきて、ある朝胃が痛いと言ったらぽんと亡くなった。ということなんですね。

未病を治すって、今は未病を改善するという言い方をしていますけれども、これはすごい大きな力があるんだなということが動機だった。

そのときに、その長芋のような話っていっぱいあるわけですよ。漢方薬、生薬って組み合わせて飲むんですけれど、あれは全部食材なんですよね、元々はね。だから漢方薬にして飲むのも、その食材を食べるという、組み合わせとかいろんなことで、食によって元気になってくるということがあるんだという、これをやるんだということは、これだけ大きな力があるんだということを、自分の父親の体験で生々と知ったのでこれを広げていこうというわけです。

そのためにはこの考え方、未病コンセプトという、それを広げようってずっとやってきて、だんだんこの未病というのは浸透してきたのかなということ。これが実は一番の具体策なんですね。県西部、神奈川県全体の中で言うと西の方、小田原とか、箱根とか、南足柄とか、あの辺りは未病の戦略エリアにするという話をしているんです。そしてこれは、行政がやることというのはね、行政はこれやるんだといって、皆さん強引に押しつけるんではなくて、行政は大きな方向性を示す。そのあとは、民間の力がどれだけ出てくるかということが一番大事だと思ったので、未病戦略エリアだから、皆さん未病に関していろんなアイディアを出してくださいという話しをした。そしたら、今特に県西部行ったらものすごく目立つと思いますよ。未病センターとか、未病のいろんな駅とか、食の駅とか、運動の駅とか。いろんな観光資源とか、全部未病で、コンセプトで、どんどん立てていきますね。

それとともに、今運動と言ったときに、ちょうど先ほどステッピングの話がありましたけど、いつも来てくださって、そしてこういうことをやっていきましょうといって、みんな広げてくれるということがあったりとか。

それとか、例えば、これから大きな超高齢社会の中で問題になるのは認知症ですね。認知症ってまさにこのグラデーションモデルですね。何もない人が突然ぽんと認知症になるわけじゃないんですよね。ちょっとずつグラデーションが進んでいくという。なるべく早いときにわかれば止めることができるんです。

そのために大事なのはコグニサイズ。知っていますか。今ステッピングだったけれど、運動しながら頭を使う。運動しながら100から7ずつ引いていくとかね。2人で歩きながら、運動しながら、しりとりするとか。頭を使いながら動くという、これが大事だと。それも今県全体でやっていこうと広めているところですね。

社会参加って、これもだから、今日こういうことで、じゃあどんな形で社会参加できるのかということを皆さん考えましょうよと、こういうことを展開するということですね。これが県全体で進めているという、そういう政策ですね。よろしいでしょうか。

参加者6

私、横浜国大の産学連携センターにいる者なんですけれども、たいへん有意義な話をいただきました。人生100年といわれるそれはもう本当に理想なんですけども、私は神奈川県がやっていましたカナックスという団体があったんですよ。今はなくなったんですけれども、民間から年間60万、企業から3万ぐらいじゃなかったかと思うんですけども、いわゆる今流行りのクラウドファンディングみたいなことをやっていて。その中で、病気になるということが、血流が悪くなるということに着目して、エコノミークラス症候群予防機器を開発したんですけれども、民間の大企業はあまり相手にしてくれなかったんですが中小企業は乗ってきまして一応商品化に結びつけるところまできたんですけれども。その関係から、やはり私ももう少し宣伝をしようかなと思って、大学の方から、それは神奈川産業技術短大でやっていたときの仕事なんですけれども、産業経済新聞に出したんですね。そうすると、その記事を出したんですけれど日本の企業から何の反応もなくて。

ところが、アメリカの医療機器メーカーがすっ飛んできまして、これはおもしろいから、やりましょうということで、副社長と技術役員が出てきて、直に話がしたいということで。そういうことで、日本の企業はどうも、私の経験では、診断期まではやるんですけれど治療期をやるというと、非常にリスクが高いということでやりたがらないんですよね。

やはりこれからは診断だけでなくて、治療期までやろうというのが、未病にある程度診断して悪いところがわかったら、それを治すまでやっていくと人生100年も夢ではないなと考えております。以上です。

知事

ありがとうございます。これね、未病産業と私はさきほど言いましたね。要するにね、日本はやっぱりこの白赤モデルなんですね。赤いところ、ここは非常に規制の強いとこですね、医療というのは。世の中こうなっているんですね。だから、薬というのはまさに赤のとこですね。だから、薬を一つ商品化するには、ものすごく大変なわけですよね。研究からずっと開発があって、何度も治験みたいなことやって、それですごい投資があって、やっと製品化されるという。規制が非常に厳しいところですね。

健康というのはもっと緩かですね。白赤モデルでははっきりしているんです。ところが、これをグラデーションモデルに変えましたと言ったらば、医療産業、健康産業というと、もう新しい産業のにおいがあまりしない。こうやってグラデーションにすると、いろんな産業がだっと入ってくる。という中で、今のお話にあった機械がどんなものかちょっとよくわかりませんけども、今新しいグラデーションのところでの産業はどんどん出てきてる、新しい技術も含めて。

例えばね、ミモシスというのがあるんですけどね。これは東大の先生で、声の分析している先生がいるんですよ。声の波形をずっと分析しているの。これは何かというと、声を分析すると、心の未病状態がわかるという。声って嘘をつけないんですって。楽しそうにしゃべっていても、心が落ち込んでいることってあるでしょう。それが波形に出てくるんだって。その波形を見つけることによって、あなたの心が、まさに心ってこうですよね、白赤モデルじゃなくて、グラデーションの中で動き回っていますよね。その技術をスマートフォンに埋め込んだんですね。電話でしゃべっているだけで、あなた最近ちょっと気持ちが沈んでいますから、気をつけてくださいよといって。こういうことをずっとデータに積み重ねていくと、取ってくると、認知症の初期のもわかるんじゃないかって。こうやって声でしゃべっているだけでね。こんなことが新しい産業として出てきました。

じゃあ、これは白赤モデルでいったらどこにあるのかといったらどこにもないわけですよね。これ医療機器かっていったら、医療機器というわけでもないし。というところで、こういった新しい技術がどんどんと出てきていますね。

それと、味の素のアミノインデックス。これも、極々少量の血液を分析することで、がんの未病状態がわかるんです。味の素って食品会社だけれども、アミノ酸を分析する会社でもあるんですね。その血液の中のアミノ酸の具合を見ることによって、がんの未病状態が見えてくる、自分でわかる、そんな技術もどんどん出てきていますからね。だから、そこが未病産業と言っている部分です。
そして、今神奈川県で未病産業研究会を作っているんですけども、今400社ですよ。 そうそうたる企業も入ってきて、400社になってきて、動き始めているという、こういうこともあるんですね。

今日はせっかく高校生が来ているから、今日の話はね、シニアの起業とか言ってもね、高校生がどう考えればいいのかって、そんな感じないですか。敢えてちょっと片桐さん、こういう話を高校生の皆さんに、どんなメッセージを伝えたいですか。

片桐実央氏(銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役)

50代60代の方は、弊社の、さっき言っていた、ゆる起業という、どちらかというとゆとりのある起業スタイルを取ってらっしゃるんですけど、そういうふうにゆとりのある起業スタイルを取れるのも、若いころがんばって働いたからだと私は思いますので、皆さんも大学入って卒業したら、社会人になって、経験と人脈をたくさん作って、良きセカンドライフの準備をしていただきたいと思います。

知事

今からセカンドライフの準備をしておけって。藤田さん、いかがですか。

藤田 巌氏(LLP全国訪問理美容協会 理事長)

高校生の若い方々、これから大人になって仕事をするわけですけれども、仕事というものは必ずしもお金ではないんです。お金を稼ごうとか、お金たくさんもらおう、そしてどっかに行こうという前に、人に役に立つような形の仕事を見つけてやっていただきたい。したがって、お金というものは後です。

でも、人のために働き、人のために何か力を貸してあげれば、必ずその後からお金というものはついてくるものなんです。そんな気持ちでもって、是非これからの職場、仕事を選んでいただきたいなというふうに思います。

知事

ありがとうございます。ちょっと壮大な話で、ぴんとこなかったかもしれないけれど、どうですか。皆さんから聞いてみたいなってことはありますか。何か言いたいことありますか。

参加者7

神奈川県立保土ケ谷高等学校で、生徒会役員、書記を務めておりますナガヤマといいます。私は今回お二人と知事のお話を聞いてすごく思ったのは、起業をする一番のきっかけって、実は些細なことだなって思いました。その些細なことが、がんばっていくうちにどんどん大きくなっていって、例えば藤田さんのことでしたら、髪の毛を洗ったりすることとか、髪の毛切るだとか、そういうことで散髪してもらった人がすごく気持ちよくなる。それで、あ、ちょっとすっきりしたな、あ、なんか気分がいいなっていうので、すごく気分が変わる。その気持ちってすごく大事だと思うんですね。

よく病は気からとかって言うじゃないですか。まさに本当にそのとおりだなというふうに思いました。何かを始めることは、本当に小さなことでも、一番大切なのは気持ちなんだなということがよくわかりました。ありがとうございました。

知事

すばらしいじゃないですかね。まさにそうですね。何かを発見した瞬間というのがあるんですよね。きっかけというか。人間がいろんな選択していく中で、きっかけってありますよね。さっき確かにお二人のお話を聞いていて、きっかけというのは、あ、そんなことがきっかけだったんですかっていう。新聞記事読んでいたら急にぱっと人生開けてきたということって、皆さんにとってもすごく大事ですよね。いろんな情報に触れているわけでしょう。いろんな経験もしているわけでしょう。それが、はっとして、何かそこに大きな宝が眠っているというか、自分の人生をかけるべきものがそこにあるかもしれない。

ということは、シニアであろうが、高校生であろうが関係ないかもしれないね。ちなみにあなたは何か将来やってみたいことはありますか。

参加者7

私はアニメが大好きなので、アニメーション関係の仕事につけたらいいなというふうに思っています。

知事

そのきっかけは何だったの?

参加者7

きっかけは、アニメって現実じゃ起きないことがその物語の中でいっぱい起きているじゃないですか。だけど、現実に起きていないことの中で登場人物ががんばったり、苦悩する姿を見て、私もこんなふうにがんばろう、キャラクターがこういうふうに思っているんだったら私もこういうふうにがんばればいいのかな、と気持ちが明るくなって、私も人の気持ちを明るくできるような仕事をやりたいなというのがきっかけですね。

知事

そういう気持ちを持っていると、また今度ずっとね、年を取って経験を重ねていったら、人の心を明るくするにはこんなこともあるということ発見するかもしれないですね。是非がんばってください。ありがとうございました。

参加者8

横浜南陵高校社会福祉部から来ました、ウメナイと申します。先ほど些細なことから始めてみようみたいなことを言っていたんですけど、やっぱり一番身近な存在の自分のおじいちゃん、おばあちゃんのことが一番大切なのかなと思って、やっぱり身近なおじいちゃん、おばあちゃんと接することによって、もっとおじいちゃん、おばあちゃんが長生きするんじゃないかなって思いました。

私の祖父が最近認知症と診断されたんですけど、あまり遠いところに住んでいるわけではないので、日頃から祖父に会いに行って、精神的なところでも明るくなってもらえたらいいなと思って。そこから始めてみようかなって思いました。

知事

いいこと言いますね。すばらしい。さっき、病は気からという話もしたけれどもね、やっぱりこれですよね。だから、おじいちゃん、おばあちゃんのことが気になるって。

おじいちゃん、おばあちゃんに会いに行ったら、絶対あのグラデーションのところは白い方にぐっときますよ、そういうものじゃないですか。これ実感でそうですよね。

薬を渡して、飲んだら効きますよという話じゃなくて、孫が会いに行ったら、おじいちゃん、おばあちゃんは絶対元気になる。こういうことがすごく大事ってことですよね。

今は、世の中がだんだんその機会が減っているんじゃないのかなという、それがマイナスになっているのかもしれない。

だから、社会参加と言っている意味の社会というのは、要するにそういう孫たちとのふれあいも実は含めた意味です。孤立化しちゃうと、本当にどんどん悪くなるんだって。

フレイルって言葉あるんですよね。フレイルというのは、虚弱とかの意味。よく、ご老人になって、足腰が立たなくなってきちゃったといってね、足腰にきちゃう人がけっこう多いんですよね。さっきのはそれを逆にステッピングで、そうならないようにしようという感じなんですけれど、足腰が弱くなってくるとどうなるかというと、外に出るのがおっくうになるんですね。出なくなる。そうすると、こもっちゃう。独り暮らしのご老人でこもっちゃう。そうすると具合いがどんどん悪くなるんだって。

だから、フレイルにならないようにといって、さっきみたいに足腰を鍛えることによって、しかも外へ出ていくということを繰り返すことがすごく大事なこと。こういう話というのは、白赤モデルでは全然出てこない話ですよね。これすごく大事なこと。

人生100歳時代を生きていくには、やっぱり元気で、朗らかに、明るく楽しく生きることが大事ですよね。是非おじいちゃん、おばあちゃんを元気に、未病を改善してあげてください。ありがとうございました。

参加者9

私は、5月9日に、横浜市大センターというところの病院に行ったんです。それで、名前はちょっと忘れましたけど、12時ちょっと過ぎてから紹介状を持って行ったんですけども、行った先で開口一番、税金泥棒って言われたんですよ。たまたまそのころ税金泥棒というのが問題になっていまして。税金泥棒って何が税金泥棒ですかって聞きましたが、回答は出ませんでしたが、そういうことを言われました。

それで、皆さんお医者様だと、お医者様は偉いということで、お陀仏したりしますけど、やっぱりお医者様だからといって、なんでもかんでも言うことが正しいとは決まってないんですよね。それで、その直後でしたけど、賢くなる消費者というのは前々からありましたけど、賢くなる患者という会を知りまして、すごいことだなと思い、iPadで見たんですけども、やっぱりそういうことでした。

ですから、私は夫が亡くなって3年、私は一人になりまして、その市大センターに行ったんですよ。そしたらそういうこと言われて。センター長に手紙を書いたんですけど、それに関しては何の返事もありませんでした。ですから、横浜市がうるさいことを言うからどうのこうのといっぱい言っていましたけど、その税金泥棒ということを言わんばっかりにいっぱい言っていましたね。そういうことです。ちょっと悪口になりましたけど。

知事

誰が税金泥棒と言ったんですか。先生ですか。

参加者9

開業医です。

知事

えっ、横浜市大病院じゃなくて?

参加者9

横浜市の浦舟町にある。

知事

横浜市にある開業医のところへ行ったら、税金泥棒と言われたんですか。なんで税金泥棒なんですか。

参加者9

だから、その回答がわからない。何故言われたかわからない。

知事

ちょっと理解ができないですね。税金泥棒っていきなり、患者さんで行って見てくださいといったら、税金泥棒って言われたんですか。

参加者9

そうそうそうそう、びっくりしましたよ。

知事

それはびっくりしますね。

参加者9

あっちこっち行ったところでね、紹介状もらったとこでも、税金泥棒って言われました。言ったけど、そのままでしたね。お医者様が言うことは正しいことだという、皆さんがそう思っているから、一切口に出しません。

知事

ありがとうございます。その胸の思いを言っていただきまして、ありがとうございました。医者も変な人いますからね、気をつけた方がいいですよね。ちゃんとした先生もいっぱいいますけどね。ありがとうございました。

参加者4

未病はME-BYOに変えていますけれど、もっと適切な英語はなかったんですか。

知事

そのとおりですね。未病って英語はないんですね。これ実はハーバード大学に4年前に行ったときに、神奈川県の政策をアピールしたんですね。そのときに、未病のことについてやっぱり言いたいなと。それでさっきのグラデーションの絵を作ったんですけれども、未病というのは健康と病気の間だというと、みんな白があってピンクがあって赤があると思っちゃうんですね。そうじゃなくて、これはグラデーションだという。この部分を表現する英語はない。それで、ME-BYOにしちゃった。ME-BYOだといって、ツナミ(TSUNAMI)でも英語になっているんだから、ME-BYOだといって。

そこからME-BYOの国際商標登録を取って、ME-BYO、ME-BYOと言ってきたら今やもう世界中でME-BYO、ME-BYOと言っています。

私、木曜日からWHO本部にまた行きます。3年連続で行きますけど、WHOの超高齢社会の担当者はみんなME-BYO、ME-BYOと言っていますよ。

昨年の秋に箱根で未病サミットをやったんですね。未病サミットの国際会議ですよ。未病サミットの英語名は何というか。ME-BYOSummitですからね。未病を国際化しちゃった、商標登録取って。

だから今、この神奈川から発信していこうとしているんですよ。何故かというと、WHOが神奈川県の取組みにものすごく注目してくれているんですね。WHOがまとめた絵があるんですけど、この間WHOの専門官が神奈川県庁まで来てくれまして、行ったり来たりしているんですけどね。この人が県庁職員を前にレクチャーしてくれました。WHOがまとめたそのグラフって何かって、世界地図なんです。高齢化がこれからどうやって進んでいくかという地図。一番先にぽんと黒くなっているのが全世界の中で日本ですよ。これが、10年後、20年後、30年後、40年後どうなるかというと、日本だけだったのがばばばばばって世界中に広がっていくんです。

つまり、超高齢社会というのは、これから世界が直面する大きな課題なんですね。今、日本が最先端を走っているんです。これからWHOもこういった問題に目を向けていかなきゃいけないねっていうぐらいなんですね。WHOのこれまでの最大の課題というのは、感染症対策だったんですよ。エボラ出血熱とか、ジカ熱とか、デング熱とか、新型インフルエンザとかね。ああいうのをなんとかしなきゃいけないんだけども、超高齢社会の問題もやっぱりフォローしていかなきゃいけないといったときに、地図を見ると、日本が最先端を走っている。その日本の中でも神奈川がトップを走っているんです。さっき冒頭見せた神奈川県のピラミッドから逆ピラミッドへ。あの進み方が一番早いのは日本の中でも神奈川県なんです。その神奈川がそれを乗り越えるために言っているコンセプトが未病です。

そうすると、WHOもみんなME-BYO、ME-BYOと言ってやっていると、世界の権威の雑誌、ネイチャーってあるんですね。聞いたことあるでしょう、ネイチャー。その雑誌ネイチャーにME-BYOって出たんですから、神奈川の取組といって。

だから、これはもう革新的にこれでいくんだと言っている中で、超高齢社会をどう乗り越えるか、未病を改善すれば済むのかといったときに、元気になってもね、やっぱり皆さんが楽しくその人生を終えていくというか、最後の最後まで元気でいるという、これが大事という中では、いろんなことをもっと考えていかなきゃいけないなということで、今こういう対話をしているんですね。つまり、医療の問題だけでは論じられないですよね。医療の問題だけで論じるんだったら、どの先生がいいですかね、あそこの病院がいいですかね、どの薬が効きますかねと言って。あの先生手術うまいですよねとか、そういう話はよくありますよね。それはそれで大事なことですよ。大事なことだけど、一番大事なことは、病気にならなくすることですよね。病気にならなくすると同時に、元気で生きがいを持って楽しく過ごしてくるということが大事となると、じゃあどんなところにヒントがあるのかなと言った中で、藤田さんのようにもう一個の人生を60歳から歩んじゃおうとすると、お元気で社会に役に立っているというこの実感があるという。

こういったことの中でやっぱり、みんなが健やかに、朗らかに過ごしていける100歳時代が来るんじゃないのかなということで、こういう場をつくっているわけですね。

県があれしなさい、これしなさいって言うんじゃなくて、みんなで考えるということが大事だ。だから対話をしていこうということ。今日は敢えて社会参加というところに焦点を当てましたけども、食に焦点を当てて、こういう対話をやっていたりとか、運動というところに焦点を当ててやったりとか、いろんな形でずっと続けているわけですね。

そのときに例えば、県に何かご要望はありますかといって、県はこういうことを考えてくださいよという話であったら、それは極力実現していきましょうというようなことで、片桐さんのところとかね、そういう意味である種タッグを組ませていただいて、シニアの皆さんも、新たな挑戦をできるような場をつくってくださっている、まさに民間だけども、一緒になってその思いになってやっていきましょうと。

今日皆さんのお話を聞いていて、ちょっと自分も新しくビジネスに挑戦してみようかなと思った人もいるかもしれない。なら、片桐さんに相談に行けばいいんでしょう。こういうことになっているわけですね。だんだんわかってきました。だんだん時間もなくなってまいりましたけどね。

参加者10

今年3月に定年退職をして、第二の人生を始めたばかりの者なんですけれども。子供を育てる上で保育園に預けてお世話になりました。途中で親が認知症になって、かなり悩んだ末、特養に入れて、保育と介護と両方を経験してきました。

息子がいるんですけれども、3月に大学を卒業しまして介護職になっているんですね。今日参加したのは、今介護とか、保育とか、非常に世間でも問題になっていると思うんですけれども、ちょっと明るい方向に行きそうなのが、マイナスになってしまうかもしれないんですけれども、人の役に立つ職業とか、気持ちとかというのはすごく大切だと思うんですけれども、息子もそういう気持ちで介護職になったんですけれども、なって半年なんですが、毎日帰りが12時でまさに健康だった息子が未病になって、不健康にいきそうな雰囲気なので、保育とか介護の問題というのは、国だけではなくて、県でも非常に大変だと思うんですけれども、私たちが年を取っていって、社会参加をしていくには、子供を持っている人は保育にお世話にならなきゃならないし、長く働くためには介護の方もやっぱり充実していかなければ私たちは社会参加できないと思うんですけれども、そういうものを担う保育士とか介護職について、県としてはどういうふうに考えていらっしゃるのかというのを是非聞きたくて今日参加させていただきました。よろしくお願いします。

知事

ありがとうございます。本当に非常に重要なテーマだと思いますね。保育士の問題というのは今ね、女性の活躍を応援しようと、神奈川も神奈川女性の活躍応援団って作って、一生懸命応援していますけども、女性が働きに行こうと思っても、やっぱり子供を預かってもらうところがない。そのためにはやっぱり保育士の数が足りないという話がありました。これ神奈川県が独自でやったことですけど、神奈川県全域で国家戦略特区になっているんですね。これを使って、保育士の試験は年に1回なんですけども、もう1回やっちゃおうじゃないかと。特区を使って、もう1回、地域限定保育士というのを提案して、それが実現したんですね。だいたい他の資格試験というのは年に1回でしょう。医者にしても、看護師にしても。それを、保育士だけ特別に、地域限定資格を取って何年間かは県内でしかその資格は通用しないけども、あとはどこでも使えるという、そういう資格を作るという、試験を作るという、それを特区でやったんです。そしたら、神奈川でやるんだったら、もう国全体でやってしまおうじゃないかといって、保育士試験は年2回になったんですよね。ということで、保育士になる機会は増えました。

ただ、じゃあ保育、介護の現場でがんばってらっしゃる方が本当に報われる状態になっているか。これまだまだこれからの大きな課題ですね。政府ももっと給与上げていかなきゃいけないなとやっていますけども、神奈川県では今、いろんなことやっている中で、一つは、もうすぐあるんですけど、かながわ感動介護大賞というのやっているんですね。つまり、僕はすごく大事なことだと思うのは、現場でがんばっている人たちに光を当てるということですね。この光を当てるということをやるためにどうすれば一番いいのかなといったときに、その介護の現場でがんばっている人と、それを受けている人がいるわけですね。この受けている人から、介護でがんばっている人たちに対してありがとうと言う。これが一番やっぱり元気づけるというか。社会からも、この人そうやってがんばっているんだということで、注目されるというか。それが一つの生きがいになるんじゃないのかな、やりがいになるんじゃないのかなと思って始めたのが、かながわ感動介護大賞ということです。どういうことかというと、皆さんから作文を募集するんですね。あなたが受けた介護の中で、すばらしい介護だったという事例を紹介してくださいと。いろんな事例がきます。そしたら、本当に自分の父親がたいへんなときに、こんなふうにしてやっていただいたんだと、夜中までがんばってこういうふうにやってくださったんだとか、いろんなことを書いてくださる。その作文の中で選ぶんです。選んだ作文の中で表彰するんですけれども、ここのおもしろい表彰は、その作文を書いてくれた人と、それに介護にかかわった介護士さんの両方を表彰するんですね。それで皆さんの前で表彰状、あなたはすばらしい介護をされましたということで表彰するということで、施設の人もみんなやってきて、みんなで写真撮るというね。

こういうことも地道ではありますけど、やっているということ。これをずっと今続けてきて今度もう5回目になりますが、継続してやっています。できる限り現場を応援していきたいなというふうに思っているところであります。

それとともに、先ほどお話にもありました、介護の現場でがんばったら介護レベルが改善したという話もありましたね。今、介護レベルが改善されると、その施設に入る介護報酬が減っちゃうんですね。おかしいじゃないかというので、がんばった人たちが報われるような仕組みにしようということで、本来ならば介護保険制度を変えなきゃいけないんだけども、それは国に対する要望をしているんですけども、とりあえずは介護のレベルが改善した、そういうがんばった施設に対しては100万円を交付するという制度を実は今年度から始めたんです。今、その選定作業に入っているところでありますね。いろんな形で知恵を絞ってやっていきたいなと思っていますけれど、心は一つ、現場でがんばっている人たちが報われる社会にしていきたいという思いであります。すいません、時間がなくなって。

参加者4

保育士の資格試験の学科をもう少しやさしくしていただけると、私たちお年寄りが、準2級保育士として入りやすいんですが、学科試験でフレーベルがどうのこうのと覚えてきなさいというのは、覚えられない。だから、実技のほうだけでやらせてもらえるとか、そのくらいなら私たちにもできるので、国に言うときちょっとついでに言っておいてください。

知事

じゃあ、覚えておきます。もう時間がやってまいりましたけどね、今日は皆さんとともに人生100歳時代、社会参加といったことに焦点を当てて議論をしてまいりました。すばらしい事例発表してくれたお二人に、どうぞ拍手をお送りください。ありがとうございました。

今日ね、まだまだ言い足りなかったなということがあったら、またいろんな形で、メールとか手紙でもけっこうですから送ってください。

なんとかしてそういうのを実現するために、要するに目的は、今政府で人生総活躍時代なんて言っていますけれど、総活躍って、活躍したい人は活躍すればいいけども、もう活躍するのはくたびれたよという人は活躍しなくてもいいですからね。それよりも我々が目指しているのは、みんなが笑顔で超高齢社会を過ごせるような、そんな時代を作っていきたいと思っていますのでどうぞ今後ともよろしくお願いします。本日はまことにありがとうございました。

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本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • ラグビーワールドカップ2019
  • 神奈川県発、アート・カルチャーメディア「マグカル」
  • ともに生きる社会かながわ憲章
  • SDGs未来都市 神奈川県 SDGs FutureCity Kanagawa