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更新日:2023年5月9日

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安全・安心まちづくりハンドブック「犯罪対策1.空き巣」

「安全・安心まちづくりハンドブック」空き巣対策について説明しています。

 「空き巣」とは、家人等が不在の住宅の屋内に侵入して金品を盗む犯罪空き巣犯のイラストです。

 一般住宅、集合住宅(アパート、マンション等)、ともに窓ガラス等を破って屋内に侵入する手口が最も多いとされています。また、カギの掛け忘れで侵入されたケースも多いとされています。日ごろから、「自分の財産は自分で守る」といった防犯意識を高め、「空き巣」の防止対策を進めましょう。

対策

「空き巣」防止対策の基本は戸締りの徹底

 「空き巣」防止対策の基本は戸締りの徹底です。「ゴミ出しなど、少しの間でも必ず戸締りをする」、「トイレの小窓等、盲点となりやすい所にも忘れずに戸締りをする」など、外出前にもう一度戸締りの確認をする癖をつけましょう。

どのくらい時間がかかれば侵入を断念するか?

 空き巣犯の大半が、侵入に要する時間が5分以上かかる場合にはその場所での犯行を断念するという統計(表参照)もありますので、確実な戸締りと併せて、ドアやサッシへ複数の錠を設置するほか、破壊が困難な錠前・窓ガラスに交換することを検討しましょう。

犯行を断念する時間(5分以内が多い)のグラフ

空き巣犯は、声をかけられるのを嫌います

 また、空き巣を含め犯罪を企図する者は、地域の住民から声を掛空き巣犯が下見しているイラストけられ、姿を見られることを嫌います。「おはよう」、「こんにちは」等、普段からご近所同士で声を掛け合い、見慣れない人には、「どちらへ?」、「何か御用ですか?」等と声を掛けるようにしましょう。犯罪者は、たったこの一言で、「顔を見られた」と思い、その場所での犯行を躊躇(ちゅうちょ)するものです。

防犯カメラのイラスト そのほか、空き巣犯は、明かりや音も嫌いますので、「センサー付ライト」(センサーの検知範囲に人が入ると照明が点灯するライト)や「窓用防犯ブザー」(窓ガラスを破壊しようとすると、その振動で警戒音が鳴る)などの防犯機器を設置することも効果的です。

 

ご存知ですか? 防犯建物部品CPマーク

 「防犯性の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」は、一定防犯建物部品CPマークの防犯性能試験(侵入するのに5分以上の時間を要するなど)に合格した部品を「防犯性能の高い建物部品」として公表しています。

 この目録登載部品には、CPマーク(共通標章)がついています。

 なお、この目録については(公財)全国防犯協会連合会のホームページに掲載されています。

空き巣の主な手口

1.ガラス破り

空き巣の半数以上がこのガラス破りという手口で屋内に侵入しています。特に、周囲からの見通しの悪い居間などの「掃き出し窓」からの侵入が多く、ドライバーなどで窓ガラスの「クレセント錠」周辺を破り、クレセントを開錠して侵入します。

対策
  1. 窓に「補助錠」を取り付け、ツーロックにする。
  2. 窓ガラスを、割れにくい「防犯ガラス」に交換する。「防犯フィルム」を貼るのも効果的ですが、錠の周辺にだけフィルムを貼っただけでは、バールなどで窓ガラス全体を割られた場合に効果がありませんので、窓全体に貼るようにしましょう。また、貼り方によっては防犯効果が異なりますので、専門の業者に相談することをお勧めします。
  3. 窓に「面格子」を設置する。(CPマークのついている製品は防犯性能の高さの目安になります。)

【補助錠の例】

補助錠の図1 補助錠の図2

【面格子付窓】

 面格子窓の写真

2.ピッキング

 耳かきのような金属工具を鍵穴に挿入し、ロックを開錠して侵入する手口です。

対策
  1. 耐ピッキング性能の高いカギを取り付ける。
  2. ドアには、チェーン錠等、複数のカギを取り付ける。

3.サムターン回し

ドアにドリルで小穴を開けたり、ドアスコープを壊したりして、その穴から特殊な用具を挿入し、「サムターン」と呼ばれるドア内側のロック用つまみを回して開錠し、侵入する手口です。

対策
  1. 「サムターンカバー」を取り付ける。
  2. 犯人の手や道具が届きづらい場所に「補助錠」を取り付ける。

サムターンカバーのイラスト

4.カム送り開錠(バイパス開錠)

 「錠シリンダー」の扉の隙間から、特殊な工具(極薄のスチール工具)を差し込み、錠内部の「デッドボルト」と呼ばれるかんぬきを開錠する手口です。「ピッキング」と同様に、侵入の形跡がドアに残らないことが多いのが特徴です。

対策シリンダー錠の図
  1. シリンダーカラーの隙間に、「リングスペーサー」等を取り付け、「錠シリンダー」扉の隙間をふさぐ。
  2. チェーン錠等、複数のカギを取り付ける。

 

5.ドア錠こじ破り

ドア錠付近の、ドアと壁の隙間にL字型の頑丈な工具(バール等)を強引に突っ込み、鍵を破壊して侵入する手口です。乱暴な手口ですが、手間がかからず短時間で侵入できるという特徴があります。

対策
  1. ドアと壁の隙間に「ガードプレート」を取り付ける。
  2. チェーン錠等、複数のカギを取り付ける。

【カードプレートの取り付け例】

ガードプレートの図

その他の防犯対策

一戸建て
  1. 高い塀は格子にしたり、植栽を剪定したりするなど、周囲からの見通しを良くする。
  2. 敷地内に、センサー付きのライトやチャイム等を設置する。
  3. 家屋の周囲に足場になりそうな物を置かない。
  4. 番犬を飼う。(犬が吠える家は、犯人も敬遠します。)

「植木の選定をしているところ」のイラスト 番犬に吼えられているイラスト

マンション等共同(集合)住宅
  1. マンション施設内の死角をなくす。
  2. 共有スペースの照明設備の充実を図る。
  3. エントランスをオートロックにする。
  4. バルコニー等に、センサー付きのライトやチャイム等を設置する。
  5. 外階段(非常階段)は、内側から施錠する。
  6. 屋上からバルコニー伝いの移動を防ぐため、屋上に簡単に出られないよう対策をとる。

共通対策

1.留守を悟られないようにする。

  • 周囲が暗くなってきたら、自動で屋内の照明が点灯するよう、センサーをセットする方法もあります。
  • 旅行や帰省などで、しばらく家を空けるときは、新聞を止めポストに郵便物がたまっているイラストたり、近所の人に郵便物の回収をお願いしたりする。(郵便局の「局留め」扱いは、申請書を出せばすぐに可能です。)
  • 洗濯物を長時間干しっ放しにしない。
  • 留守にすることを、道端などで大声で話さない。また、留守番電話に「留守にしています。」などのメッセージはなるべく入れない。

2.「隠し鍵」(郵便受けの中や植木鉢の下などに鍵を隠すこと)は、簡単に見つけられ、スペアキーを作られる可能性があるので、絶対にしない。

3.玄関のカギをかけずに、ごみを出しに行かない。

4.ふだん見慣れない人がいれば、積極的に「こんにちは。どちらにご用ですか?」などと声をかける。(犯人は、住民から声をかけられると、その周辺での犯行をあきらめる場合が多い。)

5.街路灯等の照明を拡充する。近所で話し合い、各家庭の門灯を夜間常時点灯させることも効果的です。

6.警備会社のホームセキュリティなどを導入することも効果的です。

7.各種防犯設備を設置している場合は、その旨を表示する。
(犯人に、防犯設備が施されていることを気付かせることが効果的です。)

 

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