境川

掲載日:2018年3月29日

境川流域概要図

 境川は、県北部の城山湖付近を源として都県境を南下し、藤沢市の江ノ島付近で相模湾に注ぐ、流域面積約211平方キロメートル、延長約52キロメートルの二級河川です。

 境川流域(※1)では、昭和30年代前半から市街化の進展著しく、田畑が減少し、街がアスファルトやコンクリートで覆われるなど、土地の利用形態が大きく変化しました。
 その結果、雨水を地中に浸透させたり、一時的に貯留したりする「保水・遊水機能」が著しく低下したため、大雨が降ると雨水が短時間に多量に河川に流れ込み、洪水に対する危険性が高まり、水害が発生するようになりました。

 こうした水害を防止するために、総合治水対策(※2)を進めています。また、「都市河川重点整備計画(新セイフティリバー)」に位置づけ、時間雨量概ね60ミリメートル(※3)の雨に対して安全となるよう重点的に整備を進めています。

※1 流域とは、地上に降った雨があるひとつの川に流れ集まる範囲をいいます。
※2 総合治水対策とは、河道や遊水地等の整備を行う河川対策と、雨水の貯留施設や防災調整池の設置、盛土の抑制等の流域対策を合わせて総合的に行い、流域全体として洪水被害の軽減・防止をめざすものです。
※3 ここでいう時間雨量60ミリメートルとは、境川流域で約10年に1回起こる程度の雨量をさします。

境川護岸整備箇所1 境川護岸整備箇所2

護岸整備

境川の特徴

境川流域

境川流域

 城山湖付近を源とする境川は都県境を南下し、町田市の南端から横浜市と大和市や藤沢市の市境を流れ、江の島付近で相模湾に注いでいます。

【流域の概要】

  • 流域面積:210.69平方キロメートル
  • 流路延長:52.14キロメートル
  • 流域関連市町:6市(横浜市、町田市、鎌倉市、藤沢市、相模原市、大和市)

※ 流域とは、地上に降った雨があるひとつの川に 流れ集まる範囲をいいます。

水源流域(町田市大地沢付近)

1 水源流域(町田市大地沢付近)

上流域(相模原市相原付近)

2 上流域(相模原市相原付近)

中流域(大和市深見台付近)

3 中流域(大和市深見台付近)

下流域(横浜市泉区下飯田町付近)

4 下流域(横浜市泉区下飯田町付近)

河口域(藤沢市江の島付近)

5 河口域(藤沢市江の島付近)

写真3をのぞく4点 撮影者 吉沢義道・所蔵 株式会社水環境研究所

境川の地域の歴史

 川は人の暮らしを支える、なくてはならないものです。川とともに歴史が刻まれ、文化が育まれ、産業が根をおろしました。境川もはるか昔から人びとの営みを見守ってきました。
境川流域の今昔

藤沢宿(江戸時代)

絵図:藤沢宿(江戸時代)

写真:現在の大鋸橋(遊行寺橋)

撮影者:藤沢土木事務所

 「東海道五十三次 藤沢」に描かれた藤沢宿の様子です。画中の川は境川です。現在は河川改修が進み、川幅が広くなり川底も掘り下げて両岸はコンクリートで覆われています。周辺の市街化も進みました。

戸塚宿(江戸時代)

絵図:戸塚宿(江戸時代)

所蔵:横浜市歴史博物館

写真:現在の吉田橋

撮影者:吉沢義道
所蔵:株式会社水環境研究所

 「東海道五十三次 戸塚」に描かれた戸塚宿の様子です。画中の川は境川水系柏尾川です。 吉田橋の向こうに宿場の町並みが続き、橋のたもとには「左かまくら道」の道しるべがあります。橋も家並みも大きく様変わりしました。

藤沢本町通り(明治43年頃)

写真:藤沢本町通り(明治43年頃)

所蔵:藤沢市役所

写真:現在の藤沢本町通り

撮影者:吉沢義道
所蔵:株式会社水環境研究所

 昔からたいへんな賑わいがあったようです。現在は街の中心が駅前に移っていますが、写真の金物店が残っているなど、今も昔の面影をとどめています。

江の島(明治40年頃)

写真:江の島(明治40年頃)

所蔵:藤沢市役所

写真:現在の江の島

撮影者:吉沢義道
所蔵:株式会社水環境研究所

 かつては道路も無く、江の島に参詣する人たちは砂州上を歩き、木橋を渡ってました。今は広い道路ができて、江の島大橋と江の島弁天橋がかかっています。

がたくり橋(昭和10年頃)

写真:がたくり橋(昭和10年頃)

所蔵:藤沢市役所

写真:現在のがたくり橋付近

撮影者:吉沢義道
所蔵:株式会社水環境研究所

 昔は子どもたちも泳げるくらいに水がきれいだったようです。今では「がたくり橋」があった所から少し下流に小さな橋がかけられ、風景もすっかり変わっています。

境川流域の変遷

 境川流域では、以前は田畑や山林がほとんどを占めていました。しかし、昭和30年代の高度成長期以降、宅地に変わっていき、流域内の保水機能(雨を地中に浸透させる機能)や遊水機能(雨水を一時的にためておく機能)が低くなり、洪水の危険が高まっています。

境川流域の都市化の状況

境川流域の都市化の状況

江の島から藤沢中心部を望む

明治40年頃の市街地の状況

明治40年頃の市街地の状況

所蔵:藤沢市役所

平成10年の市街地の状況

平成10年の市街地の状況

撮影者:吉沢義道
所蔵:株式会社水環境研究所

境川の洪水

 境川流域は市街化が進み、雨水を地中にしみ込ませたり、貯めたりする機能が低くなってきました。そのため水害が起こる危険が高まっています。境川流域では、これまでも台風や集中豪雨による洪水の被害がありました。

境川流域浸水実績

境川流域浸水実績 境川流域浸水実績の凡例

藤沢市西俣野(平成3年)

1 藤沢市西俣野(平成3年)

藤沢合同庁舎付近(昭和57年) 藤沢合同庁舎付近(昭和57年)2

2 藤沢合同庁舎付近(昭和57年)

藤沢市民病院付近(平成3年)

3 藤沢市民病院付近(平成3年)

総合治水対策特定河川事業

 境川流域では、人口が急増し、土地の利用形態が大きく変化したため、本来流域が持っている保水、遊水機能が減少し、都市型水害が増加しています。こうした中で、1時間当たりの降雨量がおおむね60ミリメートルの雨に対して安全となるよう、重点的に整備を進めます。
 さらに境川の他、鶴見川、目久尻川、引地川の4河川は、「総合治水対策特定河川事業」として、河道や遊水地等の整備を行う河川対策と、雨水の貯留施設や防災調整池の設置、盛土の抑制等の流域対策を合わせて総合的に行い、流域全体として洪水被害の軽減・防止を行っています。

都市化によって高まる洪水被害

都市開発前

都市開発前

森林や畑などは雨水を一時的に貯めたり、地中に浸透させるため、雨が降っても下流への流出が抑えられます。

 

都市開発後

都市開発後

地表がアスファルトなどで覆われ、森林や水田・畑が失われると雨水を貯留・浸透する機能が低くなり、下流への流出が増大して氾らんの危険性が増大します。

総合治水対策

 流域の力を合わせて安全なまちづくりを目指しています。

総合治水対策体系

総合治水対策体系

総合的な治水対策の概念図

総合的な治水対策の概念図

 

下飯田越流遠景 下飯田越流近景 下飯田遊水地平常時全景