サポートセンター FAQ 労務

掲載日:2013年9月26日

 

問1 NPOで働くとは?

問2 NPOではどんな働き方がありますか?

問3 ボランティアでの活動(働き方)は、最近はどのような傾向でしょうか?

問4 「有償ボランティア」とは?

問5 有償ボランティアは労働者でしょうか?

問6 職員を採用したときは、どんな手続きが必要ですか?

問7 職員を解雇する場合の注意点を教えてください。

問8 労働基準法はどのように労働者を保護しているのでしょうか?

問9 NPO法人の理事や職員の給与は、どの程度なのでしょうか。

問10 職員の給与はどのように決めたらいいでしょうか?

問11 労災保険や雇用保険にはNPOの理事長等は加入できるのでしょうか。

問12 労働保険や社会保険はどのような職員が入れますか、また、どんな福利厚生制度がありますか?

問13 パートタイマーやボランティアスタッフにも有給休暇はあるのでしょうか?

問14 雇用したスタッフが育児休業を取ることになりました。健康保険料などは、どうしたらよいでしょうか?

問15 スタッフを雇用する際にどのような注意が必要でしょうか?

問16 スタッフを雇用する際に適用される法律や適用基準は何ですか?

問17 雇用したスタッフが氏名・住所を変更しました。どんな手続きが必要ですか?


問1 NPOで働くとは?

回答

最近は、NPOで働く人たちが増えています。以前は、ボランティア団体や市民活動団体などは、社会貢献や自己実現などを行なうための「活動する場」でしたが、最近は、NPO法人としてさまざまな事業を展開するNPOや介護保険事業をおこなうNPOが増えて、NPOを「働く場」とする人たちも少なくありません。むしろ、今後は「雇用の場」として、大いに期待されています。

1998年にNPO法ができて以来、現在NPO法人数は、4万6千を超えています。(2012年12月末現在)

※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)

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問2 NPOではどんな働き方がありますか?

回答

NPOにおける働き方としての就業形態は一般企業以上に多様化しています。NPOでの働き方は大きく分けて、ボランティアとして活動する場合と有給職員として働く場合があります。

全体的には、常勤職員以外の非常勤職員やボランティアなどが6割を超えています。

ボランティアとして活動する場合にも、純粋無償ボランティアや実費弁償的ボランティア、有償ボランティアがあります。

実費弁償的ボランティアは、交通費など活動経費の実費支給のみを受けるボランティアで、有償ボランティアは、謝礼的金銭や活動経費の支給を受けるボランティアです。

有給職員には、一般企業と同じく常勤職員(正社員)と非常勤職員(パートタイマーやアルバイトなど)があります。有給職員を比較的多く雇用しているのは、「保健・医療・福祉」や「社会教育」、「子どもの健全育成」といった分野の対人サービスを行い事業収入を得る団体が多くなっています。

また、団体の年間収入が高いNPOには有給職員がいる人数が増える、という傾向があります。団体の年間収入が1千万円以上になると、有給職員を雇用する団体が約9割に達し、年間収入が5千万円以上になると約9割の団体で常勤職員を雇用するようになるという統計があります。


※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)

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問3 ボランティアでの活動(働き方)は、最近はどのような傾向でしょうか?

回答

ボランティア活動は従来から慈善事業などにおいて、社会貢献をおこなう「純粋無償ボランティア」として行なわれてきており、現在でも多くの人たちが活動しています。

ボランティアの本来の定義は、「金銭的な対価なく、法的義務付けがなく、当人の家庭以外の者のために提供される活動」ですが、最近は交通費などの実費を支給して活動する「実費弁償型ボランティア」も多くなり、これによって多様な技能を有するボランティアを確保しています。

しかし、動機として最近はさらに新たな経験や技能の獲得、人々との出会い、個人的満足感などを求めてボランティア活動に参加する人が増えてきています。コミュニティビジネスと重なり合う形で「事業型NPO」がソーシャルサービスを有料、有償で提供する事業を起こし、自らサービスを提供して収入を得て、そのようなサービスを提供することで社会に貢献することにつながっているNPOもあります。このような「事業型NPO」で働き、支えているのが「有償ボランティア」や有給職員などです。「有償ボランティア」は、NPOでは非常勤職員より多く、4割のNPO法人で活動していて、増加の傾向となっています。


※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)

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問4 「有償ボランティア」とは?

回答

「有償ボランティア」は、無償ボランティアと異なり、金銭の支払いを受けるボランティアです。その金銭の内容は、「交通費など活動経費の実費」や「謝礼的な金銭の支給」、「活動経費としての一定額の支給」です。

「謝礼的な金銭の支給」や「活動経費としての一定額の支給」は、その支払いの内容が労働の対価、つまり賃金として解釈される可能性もある法的に微妙な立場にあります。有給職員の場合は、使用者との間に指揮命令関係があり賃金の支払いを受けるので雇用関係があり、労働基準法などの適用を受けます。

「有償ボランティア」と臨時的雇用関係に近い非常勤職員とを働き方について比較してみると、「活動条件の取り決め」において、「勤務する場所」や「経費や報酬の支給内容」、「事故などの補償内容」で非常勤職員が明確に決めているのに対し、「有償ボランティア」ではそれほど明確ではなく、「仕事の種類や範囲」や「誰の指揮下で働くか」、「勤務日数や時間」については、あまり両者に差がない、という調査があります。

そのため、「有償ボランティア」は非常勤職員に比較して、全体的に雇用労働者としての傾向は弱いけれど、常勤職員がいる団体や対人サービス事業型団体、年間収入が3千万円以上の団体の「有償ボランティア」は、雇用労働者に近い働き方をしている可能性がある、といわれています。


※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)

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問5 有償ボランティアは労働者でしょうか?

回答

労働者とは、労働基準法や判例によると、

  1. 労働の対償として賃金の支払いを受けている者です。労働した時間・日数・作業量等と受け取った金銭とに関連性がある場合です。報酬の性格や金額にもよります。
  2. 使用者の指揮命令に従う者です。仕事の日程・時間・作業手順等が決められているか、仕事を拒否できるか等によります。時間や就業場所の拘束性の有無や程度にもよります。
  3. 事業に使用されている者です。雇用契約(口頭契約を含む)関係にあるかどうか、によります。

そのほか、労務提供の代替性の有無や業務用機器の負担関係、専属性の程度、服務規律の適用の有無、公租等の公的負担関係などがあります。これらを総合的にみて個別に労働者性を検討することになります。常勤職員やパートタイマー、アルバイトは以上の点にいずれも該当し労働者となります。有償ボランティアは、該当する場合としない場合があり、判例も少なく、グレーゾーンといえます。

2004年に千葉地裁がNPO法人の有償ボランティア活動からの収益に対して、法人税法上は、請負契約として謝礼を報酬と認定したことは、注目に値します。また、学説によっては、有償ボランティアの活動は、民法上の準委任に該当し、民法上の規制のみが適用される、とする説もありますが、その場合でも、労働者と同様の保護が必要な場合はあります。


※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)

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問6 職員を採用したときは、どんな手続きが必要ですか?

回答

初めて職員をボランティアではなく、職員として雇用したときは、団体が労災保険に加入するための手続きとして地元の労働基準監督署に「労働保険関係成立届」を提出します。同時に労災保険料と雇用保険料を納めるための書類として「概算保険料申告書」を提出します。

その際、登記簿謄本の写しなどが必要になりますので、事前に確認して下さい。また、団体が雇用保険に加入する手続きとして地元の職業安定所に「雇用保険事業所設置届」を提出しますが、その際、労基署に提出した「労働保険関係成立届」の写しが必要です。同時に職員ごとに雇用保険に加入する手続きとして「雇用保険被保険者資格取得届」を提出します。

健康保険や厚生年金保険に団体が加入する手続きとして、地元の年金事務所に「健康保険/厚生年金保険新規適用届」を提出しますが、その際、事務所の賃貸借契約書などの添付が必要になりますので、事前に確認してください。同時に職員ごとに健康保険や厚生年金保険に加入する手続きとして、「健康保険/厚生年金保険被保険者資格取得届」等を届出ます。

雇用保険や健康保険、厚生年金保険は、採用のたびに個別の職員ごとに加入手続きや退職ごとに個別の資格喪失手続きが必要になります。


※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)

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問7 職員を解雇する場合の注意点を教えてください。

回答

雇用関係の終了には、退職(自己都合退職や定年退職、契約期間満了による退職、死亡等による退職など)と解雇の2種類があります。

解雇に関し、平成16年1月1日の労働基準法の改正で、次の条文が明記されました。

「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を乱用したものとして、無効とする」(労働基準法第18条の2)。

これは、これまで判例において確立されてきた「解雇権乱用の法理」を明文化したものです。

つまり、職員を解雇するには、客観的に合理的な理由が必要で、社会通念上相当であると認められることが必要です。

解雇には、普通解雇や整理解雇、懲戒解雇の3種類があります。

普通解雇は、

  1. 勤務成績が著しく不良で就業に適さない場合、
  2. 技能や能率が著しく劣る場合、
  3. 身体または精神の障害により業務に耐えられないと医師が診断した場合、
  4. 著しい秩序違反などの場合

です。

整理解雇とは、経営状態の悪化のためリストラとして行うもので、次のような手順が必要です。

  1. 解雇を回避するための努力をして、
  2. それでも人員削減の必要性があり、
  3. 解雇する労働者の選定に客観的な基準があり、
  4. 解雇に至る手続きの妥当性がある、

などです。また、天災事変などのやむを得ない事由で、事業の継続が不可能な場合に、労働基準監督署長の認定を受けたときは、労働者を解雇できます。

懲戒解雇は、団体の秩序や服務規律に違反したり、業務外の行為でも団体の社会的な信用を著しく傷つけたような場合の職員に対する最も重い懲戒処分です。そのほかの懲戒処分として、訓戒・戒告、減給、降格、出勤停止、昇給停止などがあります。このような懲戒は、就業規則や労働契約などに、懲戒に関する規定を設けて、その範囲で行わなければなりません。懲戒解雇を行う場合は、労働者を即時に解雇できますが、労働基準監督署長の認定が必要になります。ただし、懲戒解雇でも即時解雇をせずに、平均賃金の30日分以上の解雇予告手当てを支払って解雇する場合は、労働基準監督署長の認定を受ける必要はありません。

なお、退職金の支払いは、就業規則や退職金規定などに、明記されていれば懲戒解雇の場合は退職金不支給とすることができます。

次のような場合は、労働者を解雇できないという解雇禁止事由があります。

  1. 労働者の業務上の負傷や疾病による休業に係わる解雇制限(業務上負傷や疾病による休業期間中とその後30日間)、
  2. 産前産後の休業に係わる解雇制限(産前産後休業期間中とその後30日間)

など8項目です。なお、業務上負傷や疾病による療養開始後3年経過しても負傷や疾病が治らない場合に、使用者が平均賃金の1200日分を支払う打ち切り補償を行った場合か、労災保険による傷病補償年金を受ける場合は、解雇できます。

労働者を解雇する場合は、例外を除き、少なくとも30日前(1ヵ月前ではありません)に解雇予告するか、平均賃金の30日分以上の解雇予告手当てを支払わなくてはなりません。解雇予告や解雇予告手当てが不要なのは、労働基準監督署長の認定を受けた懲戒による即時解雇や天災事変その他やむを得ない事由で事業の継続が不可能な場合か労働者の責に帰すべき事由で解雇する場合で、ともに労働基準監督署長の認定を受ける必要があります。


※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)

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問8 労働基準法はどのように労働者を保護しているのでしょうか?

回答

労働時間については、1週間に40時間以内、1日は休憩時間を除き8時間以内、休憩は労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上を労働の途中に与えなければならないとし、休日は毎週少なくとも1回、または4週を通じ4日以上の休日を与えなければならないとしています。

有給休暇は6カ月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に10日以上、それ以降1年ごとに日数が加わり最大は20日で、時効は2年です。常勤職員とパート等では日数が異なります。時間外や休日労働をさせる場合は事前に「36協定」を労働基準監督署に届出ておく必要があります。

時間外労働には25%、法定休日労働には35%、深夜労働には25%の割増賃金を支払わなければなりません。就業規則は、団体の労働条件や働き方について定めた規則で、常時10人以上が働く事業所は、作成して職員の過半数の代表者の意見を添付して労働基準監督署へ届け出る義務があります。

常勤と非常勤スタッフで労働条件が違う場合、別な就業規則を作る必要があります。職員を解雇する場合には、30日前に解雇予告するか、30日分の解雇予告手当を支払えばできることになっていますが、社会通念上相当な理由がなければ認められないという条文があります。


※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)

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問9 NPO法人の理事や職員の給与は、どの程度なのでしょうか。
報道によると、NPO法人(特定非営利活動法人)には、なかなか資金が集まらないとの事ですが、それではNPO法人の役員や従業員は、どのようにして生活費を稼いでいるのでしょうか?

回答

NPO法人といっても、小さい団体は年間収支が数十万円規模から、「国境なき医師団」や「ピースウインズ」といった財政的にも大きな、医療援助や難民支援といった事業を行う非政府組織(NGO=Non Governmental Organization)のNPO法人まで、日本全国には4万を超えるNPO法人が存在します(2012年12月末現在、NPO法人数は、4万6千を超えています)。

NPO法人でも、年間収支が1,000万円を超えるようになると、有給スタッフを雇い入れる余裕が出てくるようです。もちろん、大規模な非政府組織のNPO法人では、有給スタッフの数も数十人から百人以上の場合もあり、一般の会社に勤務するのと同様に、家計を支える生活費を得ることも十分可能です。理事の場合には、ほとんどの方が無給でその職務を行っていると思われます。職員の方たちは、有給の人と無給の人がいます。肩書きが『事務局長』となっていても、必ずしも常勤や、有給職員である場合ばかりではありません。

一方、年間収支が数十万円から一千万ぐらいまでのNPO法人のほとんどは、給料はおろか、事業にかかる交通費や通信費も自分たちの家計費から支出している場合がほとんどで、これらの人たちのことを、一般にボランティアと呼んでいます。

NPOは会社ではありませんので、もうけの出そうな事業を行うとは限りません。むしろ、もうからない事業や慢性的に赤字となりそうな事業でも、社会的に必要とされている事業を行うことも多いので、ボランティアの自費で賄っていたり、活動に参加している人たちが自弁しており、NPO以外の収入で生活を営んでいる場合もあります。


※早坂 毅 オンラインアドバイザー回答 (NPOコンサルタント、税理士)

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問10 職員の給与はどのように決めたらいいでしょうか?

回答

NPO法人の雇用実態調査によると、NPOの賃金は、一般企業に比べて低いところが多いのが実態です。NPO法人の常勤職員の年収の幅は174万円から301万円となっていて、NPOの人材確保や団体の活動基盤を整備するためにも、給与水準の向上は、大きな課題です。雇用保険や労災保険に加入している団体は、約3割となっています。

賃金水準を決めるときは、同一地区の同規模、同種の一般企業の水準を県商工労働局などで調べてその水準に合わせたいものです。同一地区のハローワークでの同業種の求人情報も参考になります。県における一般企業の大卒事務職の初任給は、202,600円となっています。NPO法人としては、今後の発展のために一般企業との賃金格差をなくして、優秀な人材の確保を行なっていくことが求められています。


※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)


県における一般企業の大卒事務職の初任給 ― 平成23年度は202,600円

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問11 労災保険や雇用保険にはNPOの理事長等は加入できるのでしょうか。

回答

労災保険は、労働者が業務上や通勤途上に傷病等を被災した労働者や遺族に対して療養の給付や休業給付、遺族年金などの給付を行って福祉の増進を図る制度です。一人でも労働者を雇用していれば加入しなければなりません。通常事業主は加入できませんが、NPOの理事長等が特別に加入できる制度があります。

業務の実態や労働災害の発生状況から見て、労働者に準じて保護するにふさわしい事業主については、一定の要件を満たせば労働者と同様の保護を受けられます。特別加入できるのは、

  1. 卸売業、サービス業では常時100人以下の労働者を使用する事業主であること、
  2. 雇用している労働者について保険関係が成立していること、
  3. 労働保険事務組合に労働保険事務を委託すること、

です。

雇用保険法は、労働者が失業した時に失業給付などを行って、その生活の安定を図ることを主な目的とします。雇用保険の被保険者となるのはNPOの職員がその団体と雇用契約関係にある場合ですが、NPO法人の理事であっても同時に職員としての事務長などの身分を併せもっていて労働者的性格が強いときに「兼務役員」といい、雇用保険に加入できることがあります。兼務役員として雇用保険の被保険者になるためには、最寄の公共職業安定所に「兼務役員雇用実態証明書」を提出して、認めてもらう必要があります。


※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)

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問12 労働保険や社会保険はどのような職員が入れますか、また、どんな福利厚生制度がありますか?

回答

労災保険はパート・アルバイトを含め労働者は全員が加入し、保険料は団体が全額負担します。雇用関係がないボランティアは労災保険を使えないので、ボランティア保険(神奈川県青少年協会の「神奈川県ボランティア事故共済」)に加入しましょう。

雇用保険に加入できるのは、所定労働時間が週30時間以上で31日以上雇用の見込みがある職員です。保険料は一定割合で団体と職員が負担します。

健康保険や厚生年金保険に加入できるのは、所定労働時間について1日または1週の勤務時間と1カ月の出勤日数がフルタイム職員のおおむね4分の3以上の場合です。保険料は団体と職員が折半負担です。被扶養者になるのは、60歳未満は年間収入130万円未満などの条件があります。

福利厚生制度として、NPO法人や任意団体も入れる「中小企業勤労者福祉サービスセンター」がほとんどの市町村にあります。事業主も加入でき、健康診断への補助や慶弔見舞金、余暇活動への補助などを行なっています。神奈川県では、横須賀市、鎌倉市、逗子市、三浦市、厚木市、葉山町にあります。


※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)

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問13 パートタイマーやボランティアスタッフにも有給休暇はあるのでしょうか?

回答

使用者は、雇用した日から労働者が6ヵ月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した場合、最低10日(常勤職員の場合)の年次有給休暇を与えなければならないことが、労働基準法に定められています。これが適用されるのは、あくまでも、常勤職員や非常勤職員、パートタイマー、アルバイトなどの労働者なのでボランティアは対象外です。ボランティアは労働基準法の保護の対象外なので、ボランティアの保護は別途配慮する必要があります。この点は団体内で日ごろから明白に区別しておく必要があります。

NPO団体においては、有償ボランティアなど労働者なのかそうでないのか、明白でないことがあります。労働基準法では、労働者とは次の条件に当てはまる場合です。

  1. 職業の種類を問わず、事業に使用されていること(雇用契約書や口約束でも雇用契約となる)
  2. 使用者の指揮命令を受けて労働していること(仕事の日程・時間・作業手順が定められているか、仕事を拒否できるかなど)
  3. 労働の報酬として賃金を支払われること(労働した時間・日数・作業量等と受け取った金銭に関連性がある)

有給休暇日数は、常勤職員とパートタイマーなど非常勤職員とでは異なります。常勤職員(1日8時間、週40時間労働)の場合は、採用された最初の年に6ヵ月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した場合、10日の有給休暇が与えられ、採用1年6ヵ月経過後に11日、2年6ヵ月経過後に12日、3年6ヵ月経過後からは2日ずつ増えて、6年6ヵ月経過後に20日となり、以後毎年20日ずつとなります。時効は2年で、未取得分は翌年のみに繰り越されますので、最大40日の有給休暇日数が付与されます。

パートタイマーの有給休暇の日数は、週の勤務日数や所定労働時間によって付与される「比例付与」が適用されます。「パートタイマー」とは、「所定労働日数が通常の労働者に比較して相当程度少ない者(週4日以下の者等)であって、かつ、所定労働時間も短い者」です。


具体的には、週の所定労働日数が4日以下(または年間所定勤務日数が216日以下)の者で、かつ、週所定労働時間が30時間未満の者がこれに該当します。週の勤務日数や所定労働時間がこれを超える者は、通常の労働者と同じ年次有給休暇日数となります。また、1日4時間、週5日勤務の場合でも、通常の労働者と同じ年次有給休暇日数となります。

週所定労働日数が4日または年間169日から216日の所定労働日数のパートタイマーの有給休暇の日数は、最初の6ヵ月経過後で7日、採用後1年6ヵ月経過後に8日、2年6ヵ月経過後に9日、3年6ヵ月経過後は10日、4年6ヵ月経過後は12日、5年6ヵ月経過後は13日、6年6ヵ月経過後は15日となり、以後毎年15日ずつとなります。

週3日または年間121日から168日の所定労働日数のパートタイマーの有給休暇の日数は、最初の6ヵ月経過後で5日、採用後1年6ヵ月経過後に6日、2年6ヵ月経過後に6日、3年6ヵ月経過後は8日、4年6ヵ月経過後は9日、5年6ヵ月経過後は10日、6年6ヵ月経過後は11日となり、以後毎年11日ずつとなります。

週2日または年間73日から120日の所定労働日数のパートタイマーの有給休暇の日数は、最初の6ヵ月経過後で3日、採用後1年6ヵ月経過後に4日、2年6ヵ月経過後に4日、3年6ヵ月経過後は5日、4年6ヵ月経過後は6日、5年6ヵ月経過後は6日、6年6ヵ月経過後は7日となり、以後毎年7日ずつとなります。

週1日または年間48日から72日の所定労働日数のパートタイマーの有給休暇の日数は、最初の6ヵ月経過後で1日、採用後1年6ヵ月経過後に2日、2年6ヵ月経過後に2日、3年6ヵ月経過後は2日、4年6ヵ月経過後は3日、5年6ヵ月経過後は3日、6年6ヵ月経過後は3日となり、以後毎年3日ずつとなります。


※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)

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問14 雇用したスタッフが育児休業を取ることになりました。健康保険料などは、どうしたらよいでしょうか?

回答

スタッフが育児休業を取得している期間中でも、雇用関係は継続していますので、社会保険や労働保険はその間、被保険者としての資格が継続しています。病気などにかかったら健康保険の給付を受けることができます。

健康保険や厚生年金などの社会保険の保険料については、育児休業法に基づく育児休業中の保険料は、スタッフ本人の負担分、団体負担部分ともに免除されます。この保険料の免除は、免除のための申請書を団体を通じて年金事務所などに提出することによって、受けることができます。

なお、この社会保険の保険料の免除は、育児休業法に基づく子が1歳に達するまでの間(特別の場合1歳6ケ月)の法定の育児休業の期 間に限られずに、団体独自のこれを超える期間についての育児休業を認める制度を設けている場合には、子が3歳に達するまでの期間まで 免除の対象になり、それ以降については免除の対象にはなりません。

雇用保険の保険料の負担については、育児休業期間中は有給なのか、無給なのかによって異なります。保険料の本人負担分は、賃金に保険料率を乗じて得た額ですから、無給の場合は、保険料はゼロということになります。有給の場合は、賃金額に応じた保険料を負担することになります。

労災保険は、団体と雇用関係があるスタッフ全員が加入していますが、保険料は団体が負担します。

一方、介護休業の場合は、育児休業とは異なり、健康保険や厚生年金などの社会保険料の免除の仕組みはありませんので、休業中で賃金が支払われない場合であっても、本人負担分や団体負担分の保険料を納付しなければなりません。

雇用保険の保険料の負担については、育児休業と同様に、無給の場合は、保険料はゼロということになります。有給の場合は、賃金額に応じた保険料を負担することになります。

労災保険は、団体と雇用関係があるスタッフ全員が加入していますが、保険料は、団体が負担します。

育児休業中の免除期間は、産後8週間を経過した日を申し出日としてその属する月以後、育児休業が終了する日の翌日の属する月の前月までの期間となります。

たとえば、7月1日が子の誕生日である場合、産後8週間を経過した日すなわち8月27日が申し出日となり、8月から翌年の6月までの11か月分(育児休業が1年の場合)の保険料が免除されることになります。


※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)

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問15 スタッフを雇用する際にどのような注意が必要でしょうか?

回答

事業主は労働契約を締結するときは、事前に労働条件を明示しなければなりません。必ず文書で明示しなければならない項目は、

  1. 労働契約の期間、
  2. 勤務場所、仕事の内容、
  3. 始業・終業の時刻、残業の有無、休憩時間、休日、休暇、2組以上の交代勤務の場合は交代勤務の要領に関する事項、
  4. 賃金に関する事項、
  5. 退職に関する事項

です。

定めがあれば、必ず明示しなければならない事項は、退職金や諸手当、賞与、安全衛生、災害補償、休職などです。

労働者は、明示された労働条件が 実態と異なる場合は、その契約を即時に解除できます。文書による明示は、就業規則の交付で代替できます。

特にパートやアルバイトの場合は、労働条件の明示の他に雇用契約や服務規律を兼ねて、「労働条件通知書」を交付する必要があります。その際、雇用期間は「雇用期間なし」にすると、終身雇用になってしまいますから、3年以内の期間を定めましょう。賞与や退職金、諸手当の有無も明示します。有給休暇の日数も1週間の勤務日数によって異なることが労働基準法において決められていますので、その旨明記しましょう。


※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)

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問16 スタッフを雇用する際に適用される法律や適用基準は何ですか?

回答

労働者を雇用した際適用される法律として、労働基準法の他に、労働者災害補償保険法、雇用保険法、厚生年金保険法、健康保険法、労働保険徴収法、労働安全衛生法、最低賃金法、男女雇用機会均等法、労働組合法、労働者派遣法、パート労働者法、育児・介護休業法などがあります。

雇用に関しては、NPO法人だけに適用される法律はありませんので、一般企業と同じ扱いになります。労働基準法は、労働者の賃金や労働時間、休暇などの主要な労働条件について、最低限の基準を定めたもので、労働者を保護するものです。

適用されるのは労働者を1人でも雇用するあらゆる事業所です。労働者災害補償保険法、雇用保険法の労働保 険は、法人、任意団体いずれも1人でも労働者を雇用する事業所は強制加入です。

業務上や通勤途上の災害による傷病等は、労働者災害補償保険法によって補償されます。

厚生年金保険法、健康保険法の社会保険は、法人と職員が5人以上の任意団体は基本的に強制加入で、職員が5人未満の任意団体は任意加入です。

労働安全衛生法は、安全と健康の確保、快適な作業環境の形成を目的とし、常用労働者を雇い入れた時とその後最低でも年1回の定期健康診断を義務付けています。

最低賃金法は、都道府県別に最低賃金を定めています。神奈川県は、1時間849円(2012年10月1日改定)


※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)

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問17 雇用したスタッフが氏名・住所を変更しました。どんな手続きが必要ですか?

回答

  1. スタッフが結婚などで氏名を変更したときの手続きは次のとおりです。
    • 用意する書類
      「健康保険・厚生年金保険被保険者氏名変更(訂正)届」、健康保険証、年金手帳
      「雇用保険被保険者氏名変更届」、(雇用保険)被保険者証
    • 提出先
      健康保険・厚生年金保険は、年金保険事務所
      雇用保険は、公共職業安定所
    • 提出期限:すみやかに
  2. スタッフが転居などで住所を変更したときの手続きは次のとおりです。
    • 用意する書類
      「健康保険・厚生年金保険被保険者住所変更(訂正)届」、年金手帳、
      配偶者を扶養している場合は、「国民年金第3号被保険者住所変更届」
    • 提出先:
      健康保険・厚生年金保険は、年金保険事務所
      雇用保険は、変更届は不要です。
    • 提出期限:すみやかに

※堀 眞一郎 オンラインアドバイザー回答 (社会保険労務士、中小企業診断士)

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