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更新日:2026年6月2日

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定例会見(2026年5月29日)結果概要

過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。

発表項目

津久井やまゆり園事件から10年の追悼行事を実施します

 はじめに、「津久井やまゆり園事件から10年の追悼行事を実施します」についてです。
 今年は、津久井やまゆり園事件から10年となります。
 事件でお亡くなりになった方々に哀悼の意を表するとともに、このような事件が二度と繰り返されないよう決意を新たにするため、追悼行事を実施します。
 事件から10年の節目となる今年は、より多くの方々に思いを寄せていただけるよう、追悼式を7月25日に「相模原市立あじさい会館」で開催するとともに、事件を風化させないため、追悼式の後には、これからの当事者目線の障害福祉を県民の皆様と一緒に考える「誓いの集い」を行います。
 追悼式は、事前にご案内した関係者のみのご参列となりますが、「誓いの集い」は一般の方々もご参加いただけます。
 また、お亡くなりになった方々の命日である26日は、津久井やまゆり園の鎮魂のモニュメントで献花を行うことができます。
 園では、献花していただく方々が、亡くなられた方々に静かに心を寄せることができる場を設けるとともに、鎮魂のモニュメントのそばに、地域の自治会や小中学校の皆さんからの追悼のメッセージを記入いただいた灯籠を配置し、献灯も行います。
 さらに、園に来られなくても献花ができるよう、インターネットを活用したデジタル献花も実施します。
 併せて、事件の風化を防ぎ「ともに生きる社会」を考える契機にするために、津久井やまゆり園の取組みのこれまでとこれからを題材にした映像を制作します。
 映像制作は、当事者の作家とともに先進的なアートを発信しつづける株式会社ヘラルボニーに業務委託し、7月26日に公開できるよう制作を進めています。
 県では事件を風化させず、共生社会の実現を目指し、引き続き全力で取り組んでまいります。

新たに「擁壁チェックシート」を作成しました!

 次に、「新たに『擁壁チェックシート』を作成しました」についてです。
 能登半島地震などの擁壁被害を受け、県は市町村と連携して、昨年度から擁壁の自主点検の促進に取り組んでいます。
 このたび、大雨シーズン前に県民の皆様が所有する擁壁を自ら点検できるよう、県の技術職員が作成したイラストや写真を用いて分かりやすくまとめた、「擁壁チェックシート」を作成しました。
 まず、4ページをお開きください。
 ここでは、実際によく設置されている「代表的な擁壁の種類」として、「ブロック積み擁壁」「石積み擁壁」「コンクリート造擁壁」を、写真を用いて紹介しています。
 次に、5ページをお開きください。
 このページ下段から12ページにかけて、ご自身で点検していただく際のポイントを、チェックシートとしてまとめています。
 例えば、8ページの上段をご覧いただくと、ブロック積み擁壁について、「擁壁の前面が前方へ膨らんでいる」場合や、「ブロックが抜け出し、段差が生じている。ブロックが落下している。」場合は、チェックを入れていただくことになります。
 次に、13ページをお開きください。
 ここでは、自主点検した結果、一箇所でもチェックが付いた場合には、擁壁の安全性について専門家に相談することをお勧めしており、その相談先として、このページ中段に掲載している「一般社団法人地盤品質判定士会」を紹介しています。
 次に、14ページ下段をご覧ください。
 このチェックシートの電子データは、LINE公式アカウント「かながわ防災パーソナルサポート」や県の建築指導課のホームページから入手できます。
 また、チェックシートの冊子は、市町村窓口のほか、県政情報センター、各地域県政総合センターなどで6月より順次配架します。ぜひご活用ください。
 今後、県は県内各地で専門家による相談会を9月頃から順次開催し、県民の皆様が擁壁の安全性について相談できる場を設けていきます。
 なお、都道府県が、チェックシートの配架のみならず、チェック後のフォローとして相談会の開催まで行う今回の取組みは、全国で初めてです。

みんなで創る共創・参加型万博GREEN×EXPO2027の実現に向けた取組について

 次に、「みんなで創る共創・参加型万博GREEN×EXPO2027の実現に向けた取組について」です。
 県は、2027年3月から開催される「GREEN×EXPO2027」に向けて、「みんなで盛り上げ、みんなで創り、みんなが参加できる万博」の実現を目指し、さまざまな取組みを展開しています。
 その一環として、県出展エリアでの催事募集第2弾を開始するとともに、「全国花いけバトル神奈川大会」の練習会を開催します。
 併せて、更なる機運醸成を図るため、「GREEN×EXPO2027応援団」に、新たに4名を追加して任命しましたので、お知らせします。
 まず、「県出展エリア催事募集第2弾の開始」についてです。
 県出展エリアでは、開催期間を通じて、多くの県民の皆様に参加いただき、郷土芸能やワークショップ、ダンス等の活動発表など、毎日、さまざまな催事を実施する予定です。
 昨年度に実施した「第1弾」の募集では、200件もの応募をいただきましたが、さらに今回実施する「第2弾」では、県出展エリアに加え、隣接する主催事場で行う催事についても、新たに募集します。
 主催事場は、県が制作するオリジナルミュージカルも上演するなど、舞台と観客席、音響設備等を備えた屋内のイベント会場です。
 「募集スペース及び件数」は、資料記載のとおりです。「募集期間」は、6月1日から7月15日まで、「募集対象」は、県内自治体のほか、県内に拠点のある団体等となります。
 「応募方法」ですが、県ホームページにアクセスし、募集要項等をご確認のうえ、お申込みください。
 多くのご応募をお待ちしております。
 次に、「『全国高校生花いけバトル神奈川大会』に向けた練習会の開催」についてです。
 県では、高校生が観客の前で、即興で花をいけ、パフォーマンスと作品の優劣を競い合う、「全国高校生花いけバトル神奈川大会」を開催しています。
 より多くの高校生の皆さんに、花いけに親しみを持っていただけるよう、本番に先立ち、今年8月に「練習会」を開催し、大会で扱う花瓶等を使用し、花をいける体験などをしていただきます。
 練習会の概要及び申込方法は、資料記載のとおりです。
 高校生であれば、どなたでも参加できます。
 観覧も自由となっていますので、多くの皆さんのご来場をお待ちしております。
 最後に「『GREEN×EXPO2027応援団』に新たに4名を任命」についてです。
 県では、本県にゆかりのある著名人や団体を中心として、2024年9月に「GREEN×EXPO2027応援団」を結成しています。
 開催まで1年を切った中、さらに機運醸成に向けた取組みを強化するため、新たに4名を追加して任命します。
 追加メンバーは、ミュージカル『アニオー姫』のメインキャスト4名の皆様です。
 この作品は、3年前に日越外交50周年を記念して制作されたオペラ『アニオー姫』を元に、より多くの皆様にこの物語の魅力を伝えるため、私の発案でミュージカル化したものであり、約400年前の日越両国の史実を題材としたベトナムの姫と日本の商人との愛の物語です。
 今年9月に、「KAAT神奈川芸術劇場」で世界初演を予定しており、今回、応援団に就任いただく皆様には、日越友好の懸け橋として、GREEN×EXPOの開催に向けて、神奈川県の魅力をSNSなどで発信していただく予定です。
 こうしたさまざまな取組みを通じ、「みんなで創る共創・参加型万博」の実現に向けて、更なる機運醸成を図っていきたいと思います。

神奈川県賃金アップ支援金の申請受付を開始します!

 次に「『神奈川県賃金アップ支援金』の申請受付を開始します!」についてです。
 県では、物価高騰などによりコスト負担が重くなる中にあっても、賃上げに取り組む中小企業等を支援するため、一定額以上の賃金の引上げを行った事業者に対し「神奈川県賃金アップ支援金」を交付します。
 本日5月29日から申請受付を開始しますので、お知らせします。
 まず、支援金の概要ですが、例えば、製造業であれば資本金が3億円以下または従業員の数が300人以下の県内中小企業や個人事業主等が、交付要件を満たした場合に、支援金を交付します。
 「主な交付要件」ですが、令和8年4月1日から9月30日までに、1時間当たり50円以上の賃上げを実施していただく必要があります。
 交付対象となる従業員については、引上げ前の1時間当たりの賃金が1,500円未満などの条件を満たす方を対象とし、従業員一人当たりの交付額は、1時間当たり50円以上の賃上げを実施した場合5万円、100円以上の賃上げを実施した場合は、10万円となります。
 企業等に対する交付上限額は、賃金の引上げ額が50円以上の場合は250万円、引上げ額が100円以上の場合は500万円です。
 交付要件や申請要領等の詳細は、本日、開設した「賃金アップ支援金専用サイト」をご確認ください。
 申請受付期間は、本日から12月4日まで。支援金専用サイトから電子申請でお申し込みください。
 県としては、ぜひ多くの中小企業者等に賃上げに取り組んでいただき、「神奈川県賃金アップ支援金」をご活用いただきたいと考えておりますので、多くの申請をお待ちしております。
 なお、支援金は総額で、20億円、用意しており、あくまで想定となりますが申請件数は4,000社と見込んでおります。
 予算額に達した場合、募集を終了しますので、お早めの申請をお願いします。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前送付した資料のとおりです。特に私から付け加えることはありません。私からの発表は以上です。皆さんからのご質問をどうぞ。

質疑

中東・ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口について

記者:中東情勢を受けた県内の動きについて、前回の会見でもいろいろと話があったと思いますが、そこからの変化など、窓口に寄せられている相談件数の変化などを教えていただきたいです。

知事:中東情勢に関し、「県の特別窓口」に寄せられた相談は、本日正午現在で9件です。いずれも、中小企業制度融資による支援を受けたいといった内容でした。そんなに劇的に増えているということではないようです。

記者:特に企業から何か声というのは、変わったところは聞かれているでしょうか。

政策推進担当課長:ただ今所管課がおりませんので、後程調べてご回答します。

令和7年度国勢調査について

記者:国勢調査について、初めて人口減に陥ったというところの受け止めと、県内の自治体でも増えているところもありますし、減少が激しいところもあり、格差があるということについて、どのようにお考えなのか教えていただきたいです。

知事:いずれ人口減少時代になるだろうということは予測済みでありまして、その中でわれわれはずっと準備を進めてきているところです。人口が減少するだけではなく、高齢者が多いという圧倒的な超高齢社会、そして少子化という時代。その中でどうやって県民の皆さんに健康で元気に過ごしていただくかということ。そのために、県は前から未病改善という政策を進めてきて、皆さんが最後の最後までいのちが輝くような神奈川を作ろうとやってまいりました。増やそうとする努力は、これからもやろうとは思ってはいます。しかし、こういった時代の大きな流れの中で、しっかりと現状を見据えながら、やれることはやっていくということで対応したいと思います。

記者:今の国勢調査の結果に関連して伺います。人口減少は予測済みだということですが、知事として危機感などはどのように何かお考えがあるのかというのと、子育て支援など今後の対策をまず1点お願いします。

知事:これはずっと危機感は持ってきました。やはり人口が減っていくとなると、さまざまな問題が露呈してくると思っています。ただ、今までやってきた中で、一番難しいのは少子化を止めるということです。とにかく、産めよ増やせよと言って、われわれが旗を掲げてやるというわけにもいかない。皆さんの個人個人の判断であるという中で、少なくともわれわれができることは、子どもが欲しいと思っていらっしゃる方には、その欲しいと思っていらっしゃる数のお子さんが生まれるような環境をつくるということです。それとともに、いろんなデータを見てみると、結婚をしたカップルから生まれる子どもはそんなに減っていないということもあるので、結婚といったものを推奨していくということ、婚活です。こういったものも県はずっとやってきているということがあります。しかし、少子化に歯止めをかけるというのは簡単なことではない。ありとあらゆることを総合的にやってもなかなか止まらないというのが現実なところであります。これは日本だけのことではなくて、先進国に共通している課題でもあると思います。その中でわれわれが取り組んできたのは、子育てをする中での、お母さん、お父さんたちの不安といったものを取り除くということが非常に大きなことではないかといった思いで、「LINE子育てパーソナルサポート」という、一人ひとりの悩みを即座に解決できるLINEを作っています。今、登録者が7万人を超えているという状況になっています。これからもこういったことも含めながら、できることは次々と手を打っていきたいと思っています。

記者:今のお答えとちょっと重なる部分もあるんですけれども、神奈川の場合は、やはり自然減が社会増を上回る状況が続いておりまして、総務省の人口動態調査などだと、令和7年分と令和6年分の減少幅が拡大しているような状況もあります。自然減が社会増を上回っている状況について、受け止めですとかお考えがあればお願いします。

知事:お子さんがたくさん生まれれば、そういった流れも食い止められると思いますが、今申し上げたように、なかなかそれを食い止めるということが難しいのが正直なところです。ですから、あれやこれやと手を打っていくということしかないと思っています。お子さんを持つかどうかというのは価値観ですから、それを強制するわけにはいかない。そういう中で、いろんなことを考えています。今まだ発表はしてないですけども、いろいろとアイデアを練っている部分もあります。科学的なアプローチをしていこうと思っています。

特別自治市について

記者:特別市についてお伺いします。最近に入って県内の一般市の首長さんも、もともと反対の声をこのあいだ国に要望をされていましたけれど、そういった声を上げるようになってきました。一方で、政令市の方でも、横浜市の山中市長が先日、知事に対して四首長懇談会での議論を求めるという考えを明らかにされたほか、川崎市議会の議長、副議長からも、知事と3政令市長の議論の場を設ける必要があるのではないかと指摘されておりました。改めて、最近はそういった四首長懇は行われていないというのは認識しているのですけれども、そういった話し合いの機会について今後設けるお考えはあるのか、それとも具体的にもう調整などされているのかどうかお伺いいたします。

知事:3政令市長と県知事との会というのは1回やったことがありました。それは政令市の方から要望があったので私は受けたわけです。その後は、全然要望がないので、私は拒否したわけでもなく、門を開けて待ってはいるのですが、どうも福田市長などは、県に言ってもしょうがないということをおっしゃって、ずっと国に対してなどいろいろなところに働き掛けられていたようですが、ここに至ってまた県と話をしたいということで、私は別に逃げる気は全くありません。ただ現状として、県と3政令市だけで議論するということは、もう今や不可能な状態になっていると思います。ご承知のとおり、3政令市を除く30の市町村が、われわれを抜きに話をするなと要望をされているわけです。つまり、この問題は政令市と県だけの問題ではありません。特別市になった場合には、そのダメージをすごく受けるのが残りの30市町村だというメッセージが上がっている中で、私がそれを無視して、3政令市長だけと向き合うということはあり得ないです。議論するならば、33市町村長と一緒になって、私が議論するということしかあり得ないと思います。

教育の中立性について

記者:沖縄県名護市辺野古沖で小型船が転覆して、高校生が亡くなられたという事故についてお伺いします。先日、文科省が教育内容が教育基本法に違反するのではないかということで、是正を指導されたという経緯があります。それに対して他県の知事から国の判断は踏み込み過ぎなのではないかというコメントがあったほか、専門家からも国が個別の教育内容に対して中立性を欠いた見解ではないか、学校現場の委縮を招きかねないのではないかという声も上がっております。今回の国の判断について、知事の受け止めをお願いいたします。

知事:政治的な中立の問題というものをどうやって見るか、なかなか難しいところだと思います。今回の出来事について、いろんな見方があるとは思いますが、これは政治的に中立か、どっちに傾いているかという判断は、すごく難しいことだと思います。これは国が一律に、これはダメだ、あれはいいというのは、やはり少し踏み込みすぎかなという感じはあります。やはり一番大事なことは、生徒さんの安全を守りながら、課外活動をやっていただくということですから、そのために必要なことは何かということをしっかり考えることが一番大事なことではないでしょうか。

「令和8年度津久井やまゆり園事件追悼行事を実施します」について

記者:やまゆり園の追悼行事のお知らせを頂戴しました。10年前、痛ましい事件が起きてから、黒岩知事がこれまで取り組まれてきたことはたくさんあることは承知申し上げているのですけども、当事者目線の行政をしっかり徹底させよう、あと、意思決定支援の仕組みをしっかり拡充していこうと、共生社会の活動をしていましたけど、そういった数々の取り組まれてきた成果は承知しているのですけども、残り任期が少ないのだとすると、まだまだできていないのではないか、残りの間に取り組んでいきたいと思っている、これからの課題みたいなものについて、知事はどのようにお考えかということについてお聞かせください。

知事:今お話しいただいたように、津久井やまゆり事件からの10年、ずっとこの事件に向き合ってきたような実感があります。その中で私自身、正直、自分が障害福祉のことについては、しっかりとした見解を持っていなかったと、自分でやりながら分かってきた。その中で学習しながら政策を進めていくという手探り状態な毎日だったと思います。その中で想像もできなかったような、知的障害者施設の中における暴行、虐待といったものが日常化しているという現実を目の当たりにして、言葉を失うような状況でもありました。それを改善するために、「ともに生きる社会かながわ憲章」を議会とともにまとめたり、「当事者目線の障害福祉推進条例」を作ったりしてまいりました。実際に外部の目を入れながら、そういう中に立ち入って、ずいぶん変わってきたということは実感としてあります。ただ、変わったと思ったらまたその先で、医療の不在という問題が出てきている。虐待ということはいまだにあるのですけども、虐待は減ってきているとは思いますけれども、医療的に、家庭看護のレベルもないという表現で外部のアドバイザーには言われましたが、人間としてしっかりと見てもらってないわけです。そのような現実がある。この部分はなかなか奥が深くて、次から次へと出てくるというのが正直なところです。それでもわれわれは逃げるわけにはいかない。医療の不在の問題についてもしっかりと向き合おうとしています。その中で今、われわれが挑戦しているのが、医療、福祉のあり方を根本的に変えていこうということです。それだけの思いを託しているのが、4月からスタートした「地方独立行政法人神奈川県立福祉機構」というものです。「福祉を科学する」ということを考えています。つまり、医療というのは、「Evidence-Based Medicine」といって、証拠に基づく医療というものを厳しく問われます。つまり、科学という面がしっかり入っているのです。ところが、福祉の世界というのは、あまり科学という声が聞こえてこなくて、人間の思いとか優しさとかそういったもの。立派な介護をする方もいらっしゃるのですけど、それはある種個人芸です。非常に素晴らしい人物がやると、ある人はすごく元気になったりするということはありますけれど、それはその個人芸にとどまっているということです。ですから、ここを思いきり変えていくには、やはり科学の目を入れていくということが大事だと思います。つまり、こういった方にこういった支援をすれば、こんなふうに良くなったということをデータ化すれば、一つの形が見えてくるだろう。そうすると、それは名人芸ではなくて、いろんな人が再現できるようになってくるだろうといった形に変えていかなければいけない。今までの障害福祉は、当事者の目線というものが決定的に欠けていたと思います。障害者の皆さんを外から見て、この人たちのためにというような外から目線ということだった。われわれが目指そうとしているのは、徹底的に当事者目線に立ってやっていくということ。そのためには、東大の熊谷先生たちの当事者研究の皆さんに今入っていただいていますけれども、全く新たな挑戦が始まっているということです。ここに本当にわれわれは大きな期待をかけて、ただ見守るだけではなく、ともに新しい福祉を作り上げていければと思っています。それが悲惨な事件を起こしてしまった神奈川県、私にとっても贖罪の意味があると思います。

記者:やまゆり園の追悼行事ですが、おそらく例年だとやまゆり園、現地でやって、日取りも7月26日だったかと思うのですが1日前倒して、しかも会場を変えるというのはどういう意図があるのか、より多くの方々に思いを寄せていただけるようにというご説明があったのですが、どういう意図で変えられているのかをお願いします。

知事:事件発生から毎年7月26日には追悼式を行ってまいりました。ただ10年の節目ということがあって、やはりこの思いをもう1回整理して、そしてみんなで共有して、さらに前に進んでいこうという流れを作っていきたいと思っています。そのために私も参加してのシンポジウムを行い、意見交換しながら、今一体どこまで来たのか、何が変わってきたのか、今何が課題として残っているのか、そういったことをしっかりと議論しながら、みんなで改めてこの事件を風化させないだけではなく、この事件をきっかけにして、またさらに前に進んでいこうという思いを共有したいという思いで今回は特別に1日前にもイベントをすることにしました。

令和7年度国勢調査について

記者:国勢調査の関係で重ねてもう一点お願いします。少子化を止めることは難しいというご認識だということですけれども、そのトレンドの中で、どうやって社会保障ですとか、福祉サービスを維持していくか、行政サービスを、その少子高齢化のトレンドの中でどう維持していくかお考えがあればお願いします。

知事:その問題について、まさにずっと取り組んできたと思っています。人口が少ない、少子化だけじゃなくて、圧倒的に高齢者が多いという。高齢者になったら病気になってもしょうがないと言っている状況だと、とてもとても、この社会を維持することができない。その中でやはり一番大事なことは、高齢者になっても皆さんが病気にならないで、元気に過ごしていくということです。たとえ病気になったとしても、元気に過ごしていくということ。そのために打ち出した概念が「未病」という考え方です。ですから、予防とは違う。予防とは病気になった人に予防しましょうと言わないですけども、未病というのは、健康と病気の間をグラデーションに捉えている。これが未病。病の中にも未病ありという発想ですから、実は違う。そのような中で、皆さんが少しでも、健康の方に持っていこうとする努力をみんながする。その健康状態、まさに未病状態を自分で見える化して、自分で分かる。自分の将来の姿も見える。それはテクノロジーを使って、未病指標というものを作っていますけれども、そういったものを使って見える。そしたら、一人ひとりが健康の方に持ってこようということをみんながやる。そうすることによって、超高齢社会、人口減少社会、それを乗り越えていくことができるだろうという思いでずっとやってきた政策です。

「令和8年度津久井やまゆり園事件追悼行事を実施します」について

記者:先程のやまゆり園の追悼式の関係で重ねてお尋ねしたいのですが、26日に例年やってきたものを1日前倒すということで、例えばですけど、26日にやることへの何か課題みたいなものがあって、10年目は1日前倒しするというようにした、なにか事情はあったのか。例えば、ご遺族の方が26日はご自宅で過ごされたいとか、何か課題があって前日にするという考えもあったのでしょうか。

知事:私の知るところでは、そういう課題はなかったと思っています。そういう話は聞いていません。26日は26日で、まさに命日でもあります。そこでしっかりと心を合わせるということがあります。命日ですから、静かに思いを寄せるということはまずはメインになります。だから、この悲惨な事件からの10年間をどう考えるべきなのかという議論をするということを命日にするというのは少し違うという気もして、日を変えたということです。

記者:25日の方に、ご案内した方だけがご参加されるということで、ご遺族ですとかにも案内状は出されていますか。

共生・人権担当課長:ご遺族にもご案内を出させていただきます。

記者:25日はご遺族も参加される予定ということでしょうか。

知事:案内状は出したけど、参加されるかどうかは分かりません。

記者:やまゆり園の追悼式に関連してなんですけれども、灯籠を500基用意されて火を入れるということですが、18時に終わってしまうのですが、灯籠というのは夜まで開けておくということなのでしょうか。

共生・人権担当課長:灯籠の時間ですけど、確かに夕方6時だと少し周りが明るいというところもあるのですけれども、そこは少し工夫したいと思うのですが、基本的には6時で1回終わりにしたいと思っています。

記者:じゃあ別にその後いても大丈夫とことですか。

共生・人権担当課長:そのへんは工夫したいと思います。

中東・ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口について

政策推進担当課長:先程質問がありました、企業からの声について所管課がまいりましたのでお答えします。

金融課長:特別相談窓口の相談内容でございますけれども、「石油関連製品が高騰、不足している」、「1、2か月は何とかしのげるが、在庫が減ってきている」、「今後の工事等は予定通り行われるか不安」というような声が寄せられております。県としましては、中東情勢の影響を受ける方もご利用いただけます、「原油・原材料高騰等対策特別融資」の方をご案内しているところでございます。

令和8年度神奈川県住宅用太陽光発電・蓄電池導入費補助金について

記者:今朝、NHKさんから記事が出ておりますが、県の太陽光パネルの補助が2日で上限になってしまったという記事がありました。これについて知事がどのように受け止めていらっしゃるのかというのを伺えればと思います。

知事:私も知事になって16年目に入っていますけれども、選挙の最初に掲げたのは太陽光発電。ソーラーパネルで電力を補っていこうということを、まず第一に掲げた。それは私が選挙に立候補した時が福島第一原発の事故の直後でしたから、当時まだ計画停電もやっていました。その時、やはりあれだけの原発がすぐに稼働できない状況になっていて、エネルギー不足をなんとか補わなきゃいけないだろうという中では、これはやはりソーラーパネルというものが一番有効だろうと思って、ソーラーパネルを持って、選挙戦を戦ったというところから始まった。ですから、ソーラーパネルをどんどん広げていくということによって、原子力発電に頼り切ったエネルギー体系を脱していこう。そしてまた集中型電源から分散型電源へということです。エネルギーの地産地消を目指していこう。だからソーラーパネルの一番いいところは、自分の屋根に貼れば、自分の家で発電ができるということです。それは一番目指すべき方向だとずっと10年間やってきて、ここのところに来てやっとペロブスカイトという画期的な次世代型太陽電池が神奈川から生まれてきた。まさにチャンスが到来したと思っています。これは屋根どころか、どこでも太陽光発電。服にでも貼れる、帽子にも貼れる、車にも貼れるみたいな夢のような太陽光発電がやっと出てきた。これによって、どんどん加速していくということが非常に大事だという中で、これまでは原発に頼りきらないようなエネルギーのためにという思いで言ってきましたが、たまたま今はイランのこういった情勢があって、石油というエネルギーに対する不安感というものがある中で、皆さんの太陽光発電の思いがまた再び盛り上がったということは、私は歓迎すべきことだと思っています。この流れをしっかりと進めていきたいと思います。

(以上)

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