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更新日:2025年6月11日
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過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。
はじめに、「『さがみ湖 野外バレエフェスティバル2025』でバレエ公演を実施します!」についてです。
本日は、この公演で主演を務めていただく、バレエダンサーの上野水香さんにお越しいただきましたので、上野さんとともに発表いたします。
相模原市緑区の相模湖地域では、地元の商工会や観光協会等からなる、相模湖芸術・文化のまちづくり実行委員会が核となり、地元が一枚岩となって、バレエを中心とした芸術文化のまちづくりに取り組んでいます。
県としても、こうした地元の主体的な動きを応援すべく、相模湖を全国からファンが集まるバレエの聖地とするなど、芸術や文化の力で、地域のにぎわいの創出につなげていきたいと考えています。
そうした中、10月18日(土曜日)、19日(日曜日)に実行委員会による「さがみ湖 野外バレエフェスティバル2025」が県立相模湖公園野外特設ステージで開催されます。
このフェスティバルの中で、県主催のバレエ公演を実施しますので、お知らせします。日時は10月18日(土曜日)17時30分開演予定で、プログラムはクラシックバレエの名作「ジゼル」であります。主演は、バレエダンサーの上野水香さんと、厚地康雄さん、他にも、国内外の第一線で活躍されているダンサーの皆様にご出演いただく予定です。
「さがみ湖 野外バレエフェスティバル」は、これまでに3回開催されており、こちらは過去に開催されたフェスティバルの様子です。
美しい相模湖を背景に行われるバレエ公演は、湖面にきらめく光と自然に包まれた開放的な空間がダンサーたちの優雅な舞をより一層引き立て、湖畔のそよ風と共に、幻想的なバレエが繰り広げられます。
私から、きょうお越しいただいている上野水香さんのご紹介をさせていただきます。
上野さんは、東京バレエ団のゲスト・プリンシパルでいらっしゃいます。鎌倉市出身で、5歳よりバレエを始められ、15歳で若手バレエダンサーの登竜門である「ローザンヌ国際バレエコンクール」でスカラシップ賞を受賞されたほか、本県が平成13年に創設した神奈川文化賞未来賞の初代受賞者にもなられております。平成16年には東京バレエ団に入団されて、プリンシパルとして、日本最高峰のバレエ団で主役を務めるなど、数々の作品で活躍されています。代表作は「ボレロ」で、20世紀を代表する世界的振付家モーリス・ベジャール氏から直接「ボレロ」の指導を受けた最後のダンサーであり、日本人女性として初めてベジャール版「ボレロ」を踊ることを許されました。私自身、何度も、上野さんの「ボレロ」を鑑賞していますが、とにかく圧巻で素晴らしく、鑑賞するたびに感動しています。上野さんはこれまでの功績が認められ、令和3年度には、文化庁芸術選奨舞踊部門文部科学大臣賞を受賞され、さらに令和5年秋には、紫綬褒章を受章されました。また、「かながわ観光親善大使」として、県の観光PRにもご協力いただいています。今回、このように数々の素晴らしい功績を残されてきた上野さんにご出演いただけることを大変嬉しく思っています。皆さんぜひ会場にお越しいただき、お楽しみいただければと思います。
それでは、上野さんに、公演にかける想いについて、お話しいただきたいと思います。上野さん、よろしくお願いします。
上野水香氏: こんにちは、上野水香です。本日は黒岩知事の定例会見の場に参加させていただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。3月に行われた「Jewels from MIZUKA」に続き、神奈川県主催の舞台に立たせていただくという機会をいただき、大変光栄に思っております。黒岩知事、神奈川県庁の皆様、神奈川芸術文化財団の皆様、本当にありがとうございます。今回は相模湖のほとりで野外ステージでの公演です。日本では、野外でバレエを見られる機会はそれほど多くはありません。私は横浜でのベイサイドバレエや山梨の清里フィールドバレエなどで経験していますが、室内では感じられない肌感覚なので、大変特別な気持ちになれます。外の空気を直接感じるのですごく開放的で気持ちよく踊れます。開演時間にはまだ明るいんですけれども、時間とともにだんだん暗くなっていく、その様はとても幻想的です。今回は、相模湖の湖畔でまた違ったシチュエーションになりますので、どのような景色が待っているのかとても楽しみです。今回、踊らせていただく演目は「ジゼル」です。古典バレエの名作で私は大好きなのですけれども、ここ12年程、踊る機会がなかったので、すごく久しぶりで楽しみなのですけれども、特に二幕でジゼルが亡くなってしまった後、この世のものでは無くなって精霊となるシーンは、きっと野外にぴったりなのではないかと思って、本当に今から楽しみでワクワクしています。今の自分にしかできないジゼルを演じ、踊れたらと願っております。一緒に出演してくれるメンバーはパートナーの厚地康雄さんをはじめ、2月に神奈川県民ホールで行われた「マラーホフ版白鳥の湖」に出演されていた方がたくさんいらっしゃるので、とても心強く思っています。見に来てくださる皆様に特別な体験をしていただけるような舞台となるよう心を込めて準備していきたいと思います。10月、相模湖での「ジゼル」でお目にかかれますことを楽しみにしています。ありがとうございました。
~フォトセッション~
知事: この件について皆さんからご質問等ございましたらお願いします。
記者: まずは知事に伺いたいのですけれども、相模湖地域、バレエを中心としたまちづくりというところを進めていらっしゃる中で、今回、応援する形っていろいろあるかと思うんですけれども、県主催の公演を行うという形で応援するということの意義について、改めて教えていただければと思います。
知事: 相模湖地域では、地元商工会等がバレエを活用して地域を盛り上げていこうという機運が高まっており、「バレエのまち相模湖」を全国に発信しようと、今年9年ぶりに、「さがみ湖野外バレエフェスティバル」が開催されることになりました。本県は、「日本バレエの母」と呼ばれるロシア出身のエリアナ・パブロバが、日本初のバレエスクールを設立した地でもあります。日本のバレエ発祥の地である本県としては、バレエを中心とした文化芸術のまちづくりを目指している相模湖地域の取組みを後押しするとともに、本県のより一層のバレエ振興につなげていきたいと考え、県の主催公演を実施することといたしました。
記者: 上野さんにお伺いしたいことがあるのですけれども、先程野外で踊られた経験が清里などであるとありましたけれども、ダンサーの立場として、野外で踊るのと、屋内で踊るのとの違いというのは何か、どういったところにあるというのがあるでしょうか。
上野水香氏: やはり野外で踊るときは本当に肌で外気を感じながら踊るということで、すごい開放感がありますし、いわゆる舞台装置みたいなものが室内の舞台ですときちんと作り込むんですけれども、外の風景自体が装置だと言えるぐらいに本当に壮大で豪華なので、壮大で豪華な装置がなくても、その景色の中でその物語の一員になれたような感覚になれるという、得も言われぬ体験ができるんです。ですから今回もまた湖なので、また違った感じで、今までの体験とは違うのではないかと思って楽しみです。
記者: その視点で、逆に観客の方の立場から見て、野外だからこそ楽しめる部分というのはどういったところがあると思っていらっしゃいますか。
上野水香氏: 私が毎年参加させていただいている清里フィールドバレエなんかは、皆さん、バレエも観るし、それとともに、街も楽しむという感覚でいらしています。それが常に行われる定例イベントではないけど、そういう感じになっているので、相模湖もそのように、常に定期的に行われる舞台となっていったときに、みんながそこに訪れたくなるような場所になるというのが、街自体の魅力だったりとか、その舞台を見る魅力というのを相互で感じてもらえるようなイベントづくりができたらいいと思いますし、お客様としては先程も申し上げたような、最初は明るいけど、だんだん暗くなっていくという自然とともにあるという、そしてすごく運がよく天気がいいと星なんかがキラキラしていたり、月の光なんかあったりとか、本当に幻想的で、本当に普段体験できない舞台というものが、私たちだけじゃなくお客様も感じられると思うので、それはすごくスペシャルなことだと思います。
記者: 今回、地元の神奈川での公演になるかと思います。地元の神奈川の方々もたくさん観に来られると思うのですけども、地元でバレエを披露することに対しての思いだったり、どういった公演にしたいかという思いを改めてお伺いできればと思います。
上野水香氏: 子供の頃から神奈川で生まれ育って、このように神奈川県の観光親善大使も務めさせていただいたりとか本当にご縁が深い場所ですし、私にとっても大切な場所で、そのようなところでこういう画期的なイベントで参加できることはすごく光栄ですし、それを生かして、先程知事もおっしゃった、ここはバレエの発祥の地であるということもきちんと意識に置きながら、バレエを広めていける1人として、この神奈川県を代表する1人のダンサーとして、やっていけたらと思います。
記者: 知事にまずお聞きしたいのですが、相模湖はいい場所だと、私も行ったことあるので思うのですけど、とはいえ少し遠いなというところもあって、今回やってみてというところもあろうかと思いますけども、例えば、国際園芸博での披露とか、よりもう少し行きやすい場所での開催も含めて、今後、ご検討されることはございますでしょうか。
知事: まず野外でやるということは、鎌倉の八幡宮のところで屋外のステージが組まれて、そこでイタリアオペラと日本の舞が一体となったものを見たことがありますけども、非常に幻想的な空間で周りの木のところに照明が当たったりすると、ゾクッとするような体験もありました。それとともに最近なくなりましたけど、「Dance Dance Dance」という横浜のイベントがあったのですが、その時に水香さんが赤レンガ倉庫前で屋外で踊られた。後ろには船が通っているような、まさに港で踊っているという感じも何というか、劇場では味わえない体験がありました。その中での相模湖ですけども、相模湖は実は相模湖畔に「アトリエヨシノ」というバレエの貸衣装の日本の最大の会社があるのです。日本中バレエ教室がありますけども、その8割以上の衣装を提供しているという会社があるということも1つ要素としてはあると思う。今、遠いとおっしゃいましたけど、実は駅から近いのです。駅から近くて、そしてもう湖、先程の写真を見られて分かるとおり、仮設ステージの奥は、湖と森しか見えない。本当にはるばるやってきたような感覚が味わえるけれども、実はそんなに遠くない、しかも駅から近いというメリットがあります。その地元でバレエをやっていこうという盛り上がりがあるので、ぜひここでやってみようということになったわけです。今、GREEN×EXPOの話もありました。GREEN×EXPOは県も出展を決めておりまして、そこで今、ミュージカルを準備しているところです。ただ、全編ミュージカルというわけにもいかないので、いろんな時間帯もありますから、今その内容を詰めているところですから、そこにバレエというものを持ち込むかどうかといったことも検討材料にはしたいと思っています。
記者: 5歳からバレエを始めたきっかけは何ですか。
上野水香氏: 母親に勧められて始めました。あまり5歳のときの記憶はないのですけれども。母親はもともとピアノをやっていまして、とても練習を一生懸命やったのですけれど、うまく大成できず、少し夢破れたみたいな感じになってしまったのですけれども、やっぱり娘には芸術家になってもらいたいと思っていたようです。まず、ピアノから習い始めさせたところ、才能がなさすぎてすぐ辞めさせたと。その次に歌はどうかと声楽をやらせてみたら、歌は割とよかったと言うのですけれど、でも1時間も歌ったら、喉がつぶれて声が出なくなりました。これは喉をすぐ痛めるから将来性がないとまたすぐやめさせて、もう無理かなと思っていたところ、幼稚園の学芸会的なもので舞台に立ってお芝居をする機会があったみたいで、その時に、舞台の姿を見た、近所の同じマンションに住んでいる他の子のお母様が「水香ちゃんすごい舞台姿が華やかで、かわいらしいからバレエどうかしら」とうちの母に言ったらしいです。それがきっかけで、バレエかみたいな感じで、近くでバレエスタジオを見つけて通わせたところ、そこの先生が「どこかでバレエやっていましたか」と初回に聞いてきたぐらい、バレエが向いていた。足がすぐ上がるし、言えばすぐできるし、みたいな感じだったらしく、「これだ」となって、そこから今に至る感じです。あまり覚えていないのですけれど、でも、私の覚えている感覚では、もう楽しくてしょうがないという感じなので、気が付いたら40年以上やっております。
記者: 今回、県が主催される公演なのですけれども、今後、例えば、次年度以降継続的にやられていく計画等はあるのでしょうか。
知事: 来年のことは決まっておりませんけれども、私としては、今回の様子を見ながら、ぜひやりたいと思っています。実は今まで3回やって、3回目は、私が知事になった後だったのです。話を聞いただけでワクワクするような、普段からよくバレエを見ているのですけれども、これは面白そうだと思って見たいと思って、実は向かったのです。当日、向かっている最中に雨が降ってきて、結局中止になって、高速道路を途中で引き返したということがあって、見られなかったのです。ですから、私にとってもいつか見たいとずっと思いがあって、今度やっと実現するということで、とても楽しみにしています。できればこういうのは、続けられるなら続けたいという気持ちは私の中にはありますが、地元次第です。
記者: 併せて相模湖では、実行委員会を中心に常設の劇場をつくるという動きもあって、県の方もそれを後押しされていると伺いますけれども、スケジュール感的にどのような形で進めていくような計画なのでしょうか。
知事: まだ決まった話ではないです。そういう動きを、地元と調整できるかどうかという段階です。あそこは県立公園ですから、県立公園の整備といったものとどのようにリンクさせていくのかという課題があります。そういった流れにあることは間違いないですけど、それも地元次第です。
次に、「令和7年度6月補正予算案等」について説明します。
それでは、「令和7年度6月補正予算案等の概要」の1ページをご覧ください。
ローマ数字「I」の「補正予算案について」です。
今回の6月補正予算案では、国による高校無償化の先行措置への対応や物価高騰対策のほか、早急に対応する必要がある事業について、補正予算措置を講ずることとしました。
下の表をご覧ください。今回の6月補正予算案は、その1とその2の二つに分割しています。「6月補正その1」については、国による高校無償化の先行措置への対応や物価高騰対策として、県としても、特に速やかに対応する必要があり、早期にご審議をお願いしたいと考えています。
「6月補正その2」については、その他の事業を計上し、提案するものです。?
補正予算案の規模は、上段の表に記載のとおり、「一般会計」で、「6月補正その1」が118億6,800万円、「6月補正その2」が26億7,200万円、総額で145億4,000万円となります。
また、一般会計の財源内訳ですが、下段の表に記載のとおり、「国庫支出金」が142億1,000万円、「寄附金」が1億5,000万円などとなっています。
なお、「6月補正その1」の「国庫支出金」のうち、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金は、25億300万円となっています。
2ページをお開きください。「2 補正予算案の主な内容」について説明します。まず、「(1)6月補正予算案その1」の「ア 高校生等への教育費支援の拡充」についてです。国による高校無償化の先行措置への対応として、高校生等への教育費支援を拡充します。まず、「高校生等臨時支援金の支給」として、授業料への支援を拡充するため、高等学校等就学支援金制度で所得制限を受けている、年収約910万円以上の世帯の高校生等を対象に、公立高校授業料相当額である11万8,800円を上限に臨時支援金を支給します。次に、「高校生等奨学給付金の拡充」として、授業料以外の教育費への支援を拡充するため、高校生等奨学給付金に関する非課税世帯の支給額について、国公立の全日制及び定時制に通う第1子分を現行の13万1,500円から14万3,700円に増額します。
3ページをお開きください。次に「イ 物価高騰対策」についてです。今回の支援対象期間は、国の電気・ガス料金負担軽減支援事業の期間に合わせ、7月から9月までの3か月としました。
まず、「LPガス料金の高騰に対する支援」として、LPガス料金の高騰による一般消費者等の負担を軽減させるため、LPガス販売事業者が実施する利用料金の値引き等に対して支援します。
また、「特別高圧受電者に対する支援」として、電気代高騰の影響を受けている中小企業者や医療機関の負担を軽減させるため、特別高圧を受電する製造業、倉庫業、医療機関や
商業施設等に入居する事業者を支援します。
4ページをお開きください。次に、「(2)6月補正予算案その2」の主な内容についてです。まず、「医療施設の経営強化に向けた支援」として、経営状況の急変等に直面している医療機関を支援するため、病床の適正化を行った医療機関への給付について、追加で措置します。
次に、「産科・小児医療体制の確保」として、地域でこどもを安心して生み育てることのできる周産期医療体制や小児医療体制を維持するため、分娩取扱数が減少している施設や、
小児入院患者数が減少している地域の拠点施設等に支援を行います。
また、「訪問介護等サービス提供体制の確保」として、訪問介護等サービスを安定的に提供するため、県所管域の訪問介護事業者等が行う人材確保体制の構築や経営改善の取組みに対して補助します。
さらに、「ヘルスケア産業の海外展開の促進」として、未病産業をはじめとしたヘルスケア産業の海外展開を促進させるため、企業コンソーシアムや国際機関と連携した調査・研究等を行います。
最後に、「全国瞬時警報システム(Jアラート)の整備」として、Jアラートの受信機等について、老朽化等に対応するため、更新します。以上が、6月補正予算案の概要となります。
5ページをお開きください。ローマ数字の「II」の「条例案等について」です。「1 提出予定議案の内訳」ですが、表に記載のとおり、条例の改正12件、工事請負契約の締結1件、工事請負契約の変更1件、不動産の処分1件、動産の取得1件、指定管理者の指定7件、その他1件、計24件の提案を予定しています。
内容については、「2 条例案等の概要」に記載のとおりです。なお、ご説明しました「補正予算案」及び「条例案等」については、6月13日に議会提案を予定しています。
「令和7年度6月補正予算案等の概要」の説明は以上です。
次に、「高度外国人材を採用する中小企業向けの補助金の募集を開始します」についてです。
労働力不足により日本人の採用が難しくなる中、中小企業においては、専門的知識を持った外国人材の活躍が期待されています。しかし、中小企業にとっては、採用時の高額な人材紹介手数料などが、採用面での高いハードルとなっています。
そこで、専門人材不足に悩む中小企業の外国人材受入を促進させるため、「神奈川県高度外国人材受入支援補助金」を、新たに創設します。
事業の概要は、県内中小企業が、高度外国人材を採用する際に必要となる手続の諸費用に対して、1人当たり補助対象経費の3分の1、最大50万円を補助するもので、対象となる高度外国人材は、在留資格が、「技術・人文知識・国際業務」又は「高度専門職」の方です。
募集期間は、本日から2月13日までです。詳細については、県ホームページをご覧ください。
高度外国人材の採用を検討している事業者の皆様は、ぜひご活用ください。
次に、「多様な人材が活躍できる職場環境整備を推進する事業者を支援します」についてです。
県では、多様な人材一人ひとりが、生き生きと働くことができる神奈川の実現に向けて、昨年度に引き続き、職場環境整備に取り組む県内中小企業者等の皆様を支援するため、奨励金を交付します。
まず、支給対象となる取組みですが、「仕事と育児の両立コース」、「男性の育児休業取得促進コース」、「仕事と不妊治療等の両立コース」、「仕事と介護の両立コース」、「外国人労働者の職場環境整備コース」の、5つのコースがあり、全ての取組みを実施した場合、最大120万円の交付となります。
募集期間は、本日から12月1日までです。予算額に達した場合、募集終了となります。奨励金の詳細については、県ホームページをご覧ください。
多くの事業者の皆様に、育児や介護などに取組む従業員や外国人材の方々、一人ひとりが生き生きと働くことができる職場環境を整備していただきたいと思いますので、ぜひご活用ください。
次に、「かながわ防災デザインコンテスト」についてです。
県では、いつ起きてもおかしくない大規模地震の被害を減らすため、今年3月に「新たな地震防災戦略」を策定し、防災に関する普及啓発の強化に取り組んでいます。
この取組みの一つとして、このたび県民の皆様に、より一層、防災への関心を深めていただけるよう、「地震への備え」をテーマとした「かながわ防災デザインコンテスト」を開催します。
この取組みは、昨年の「かながわハイスクール議会」で高校生委員からいただいた、防災に関するコンテストの開催提案を踏まえたものです。
応募資格は、県内に在住・通勤・通学している方、県内事業者・団体の皆様です。募集期間は、本日から9月5日までで、県ホームページのほか、郵送でも受け付けます。最優秀作品は、県の地震防災チェックシートの表紙に採用し、防災の普及啓発などに活用します。
多くの皆様のご応募を、お待ちしております。
知事出席主要行事については、事前に送付した資料のとおりです。特に私から付け加えることはありません。
私からの発表は以上です。皆さんからのご質問をどうぞ。
記者: 6月の補正予算の関係ですけれども、先程内容についてはご説明いただいたかと思うんですけれども、改めて知事として今回、この補正予算を組むに当たっての考え方や狙いがあれば教えて下さい。
知事: 今回の補正予算案は、当初予算編成後の状況の変化等を踏まえ、早急に対応する必要がある事業について措置しています。具体的には、まず「6月補正(その1)」として、国による高校無償化に向けた先行措置に対応するため、これまで支援の対象外となっていた年収約910万円以上の世帯に対する臨時支援金等を計上するとともに、物価高騰対策として、国から追加交付される重点支援地方交付金を活用した特別高圧やLPガス料金等の支援に係る経費を計上いたしました。なお、この「6月補正(その1)」については、可能な限り速やかに執行するため、早期の議会審議をお願いしたいと考えています。また、「6月補正(その2)」では、その他の事業として、昨年の国の補正予算に対応し、厳しい経営状況に直面している医療機関や訪問介護等事業所への支援策を措置するほか、ヘルスケア産業の海外展開を一層進めるため、企業コンソーシアムや国際機関と連携した取組みに係る予算などを計上したところです。
記者: 高度外国人材を採用する中小企業向けの補助金に関してなんですけれども、人材不足を補うための対応ということでお話ありましたけれども、実際中小企業の方から、外国人材を採用するに当たって、やはり金銭的に厳しいというような要望だったり、お話があるということでしょうか。
知事: 金銭的というよりはやはり人手不足ということです。そういったものを補うということが何よりも大事なことであり、企業にとっては外国人であっても、専門性の高い業務を任せられるといった人材を求めているという声が届いていますので、それに対応するということです。
記者: 防災デザインコンテストの関係なんですけれども、防災はいつ起きてもおかしくないという話があったように、誰もが意識をしていかなければいけない。また、啓発活動を続けていかなければならないことだと思うのですけども、こういったイベントを行うことで、啓発活動に与える効果というのを改めてどういったところに考えていらっしゃるか教えてください。
知事: 先程もお話ししましたけど昨年の夏休みに開いた「かながわハイスクール議会」で学生委員から実際に具体的な提案があったものです。それを聞いていて、なかなか面白いアイデアだと思ったのです。今おっしゃったようにやはり防災というのは一人一人が、自分ごととして捉えて準備するということは非常に大事なことだと思います。そういったものを、高校生のみずみずしい視点の中で、こういうデザインコンテストをやることによって、みんなが防災について考えるきっかけになればという話だったので、これは面白いと思って採用したということです。ですから、それぞれ皆さんがデザインを考えるということを通じて、防災意識を皆さんに持ってもらい、高まっていくということを考えているところです。
記者: 参議院選挙の関係でお尋ねしたいのですが、各政党が消費税減税について考えをまとめている最中で、争点の1つになりそうかと思うのですが、全国知事会でも慎重な議論をしてほしいと要望されていると思いますが、消費税減税に関して知事のお考えを聞かせてください。
知事: われわれの財源に対して直接影響を与えるような内容になることは危惧しています。どういう選択肢を取られるかということについては、選挙の争点にもなりますから、私の方からは直接のコメントは控えさせていただきます。
記者: 発表項目とは別なのですけれども、東京都が今年の夏の4か月間、一般家庭向けの水道基本料金無償化を実施します。関連予算としては368億円が計上されています。これは東京の財政力の豊かさを背景に、小池知事が打ち出した政策ですけれども、周辺自治体の首長からは、自治体間格差が広がるのではないかとの懸念も示されています。今回の東京の水道基本料金の無償化について、神奈川県での実現可能性も含めて知事のご所見を伺いたいと思います。
知事: これは以前から申し上げているとおり、東京と接していても税収の規模が全然違うわけです。この差によって、やはりやれることが随分違ってくるということはあります。今回高校無償化といったことが、東京都さんがいち早く進められたわけですけれども、それをわれわれも国に強く要望して、それはもう国が一律にやってくれるべきだということでやったところ実現したということになったら、東京都さんとして見れば、その分の予算が浮いたということもなる。そういったことも含めて、水道料金の無償化という決断をされたと思うのですが、東京都の政策について、いちいちわれわれがどうだということは差し控えたいと思いますけれども、同じことを神奈川県でできるかと言ったら、とてもできないです。例えば、同じようにやった場合、県営水道に当てはめると約142万件が該当して、その基本料金を4か月減免した場合には、約53億円の減収となるわけです。これはとても今のわれわれの財政状況ではできないです。ですからこういった問題については、根本は前から国に対して要望している偏在是正、税収の偏在といったものを是正してもらうということでないと、なかなかわれわれも同じ土俵に立てないところはあると思う。東京都は国際都市であって、やはり日本の首都でもありますから、例えばインフラ整備とか、地域の魅力を高めるということに対して、そういうお金を使ってくださるというのはわれわれも応援したいところですけれども、個人に対する給付のような行政サービスということでやられると地域間格差はどうしても生じてしまうといったことは、われわれにとっては県民目線からしたらおそらく納得できないと思います。そこは非常に心苦しい思いがあります。ですから、こういった税収の偏在の是正はこれまでも訴えてきましたけれど、しっかりと国において進めてほしいと改めて思うところです。
記者: 先程知事も出席されていた米国関税と日産自動車の生産縮小を受けた対策協議会についてお聞きします。会合の中で知事もご発言されていましたけれども、改めて対策協議会の設置の意義と今後の県内の経済と中小企業への支援のあり方について、きょうも議論されていましたけど、どう対応していくかの部分についてお話をお聞かせください。
知事: トランプ関税の影響といったものはどうなっていくのかはまだ日米交渉の最中でありますから、先の決着が見えない中ではあります。それと日産がどうなるのかといったことについて、神奈川の2つの工場が閉鎖という最初のニュースが出ましたが、日産としてはまだ決まってないということです。ですから、まだどうなるかというのは、はっきり分からない段階ではありますけど、やはり県民の皆様、事業者の皆様が大変不安に思っていることは間違いない。それに対応するためには、やはりいち早く動くことが大事だといったことで、きょうの会議を招集したわけです。ご参加いただきました各自治体そして経済団体、金融界からたくさんのそうそうたるメンバーにお集まりいただいて、私も知事になってあんな会議は初めてでしたけど、真剣な議論が行われた。ただ、具体に窓口が設けられているけれども、あまり切実な思いはまだ届いてない。というのは、まだよく分からないからと言ったことだと思うのですが、必ず大きな波がやってくるだろうということの中で、早めに連携していくということがやはり非常に大事だと。それとともに、さまざまな団体で支援策をお持ちだけれども、それをやはり県民目線、事業者目線で整理しようということが大事だろうといったことによって、いざ起きるであろう、そういう大きな波に対して、きょう集まった皆さんがしっかり連携しながら取り組んでいくといことが非常に大事だといったことを皆で確認、共有できた。それから、神奈川県はオール神奈川で苦しい思いをするかもしれない中小企業の皆さんをしっかり支えるのだというメッセージを発信するといったことは非常に意義があったことではないかと思っています。今後また新たな日産の具体的な内容が出てきたり、トランプ関税と言われるものの決着のあり方がどうなってくるのか見えてきたら適宜この会議を開いていく。それとともにワーキンググループを同時に走らせることになりますから、しっかりとこの連携体制をとって、県民の皆さんの不安を少しでも解消できるように対応していきたいと思いました。
記者: 今の知事のお話にもありましたけど、ワーキンググループを設置することをきょう決められたと思うのですが、具体的に今後ワーキンググループで実務者レベルで議論する内容というのはどういうことになるんでしょうか。
知事: 具体的な協議内容については今後、共催であります、神奈川産業振興センターと調整をしますけれども、まずは、各機関での支援がより効果的に活用されることを主眼に、各機関の支援策の紹介・共有や県内中小企業等の支援ニーズの把握による効果的な施策の検討といったことを行っていきたいと思っています。先程申し上げたように、事業者目線、県民目線に立ったときに、どのような支援策があるのかということがすぐ分かるようなことをしっかりと見える化していきたいと考えています。
記者: 子どもの数なのですけれども、昨年生まれた子供の数が初めて70万人を割って68万人台になったということで減少が続いています。合計特殊出生率も県の方は1.08ということで全国を下回って、これも9年連続で下落しているということなのですけれども、いろいろ手を打ってこられていると思います。神奈川だけではないと思いますが、率直なところの出生数、あるいは合計特殊出生率の低下が止まらないところの受け止めをお願いします。
知事: この問題は難しい問題だなと思います。どうすれば少子化の流れを止められるのか。われわれが考えて対応しているのは、やはり皆さんが子どもを産んで育てようとあまり思わないという中で、生の声を聞いてみると、やはり出産、子育てに対する不安がすごくあるだろうと。だったらその不安を取り除くということは、やはり少子化対策にとって非常に大きなことじゃないかということで、LINEを使った「かながわ子育てパーソナルサポート」というものも作って、かなりの方が入ってこられているわけです。そういうこともやりながらではありますけど、なかなかこの少子化の流れに歯止めがかからない。出産費用を無償化していこうという流れもあります。いろんなことも、国全体で取り組んでいるけれども、神奈川だけではなくて、日本全体、それだけではなくて、ある種先進国全体の大きな課題となっているわけです。今のところはもう、やれることはとにかく徹底的にやろうということしかないです。どうすれば本当に効果があるのかというのは、まだどこも見いだせてないのではないかと思わざるを得ない。しかし、諦めてはいけないですから、何もやらないともっとその少子化が進んでいくと思いますので、やれることはどんどんやっていきたいと考えています。
(以上)
このページの所管所属は政策局 知事室です。