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更新日:2023年10月30日

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定例会見(2023年10月26日)結果概要

過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。

定例会見項目

「かながわこどもまんなかミーティング」を開催します

 はじめに、「『かながわこどもまんなか』ミーティングを開催します」についてです。
 県では、私と神奈川県庁が「こどもまんなか応援サポーター」に就任し、「子育て不安解消」につながるさまざまなアクションを実施しています。
 この度、子ども・子育てに関する支援施策の更なる充実と機運醸成に向けて、市町村と県が、より一層連携して取り組むため、こども家庭庁協力の下、市町村長と私が意見交換を行う「かながわこどもまんなかミーティング」を11月9日木曜日に開催します。
 当日は、基調講演として、こども家庭庁と全国的に子ども食堂の支援を行っている認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえからお話をいただいた後、市町村長の皆様と私が子ども・子育て施策の充実に向けた意見交換を行います。
 当日は記者席も設けますので、ぜひ、取材にお越しください。

知事がアバターでメタバースに初登場~ひきこもり当事者社会参加支援「つながり発見」イベント~

 次に、「知事がアバターでメタバースに初登場~ひきこもり当事者社会参加支援『つながり発見』イベント~」についてです。
 まずは、こちらの動画をご覧ください。
 県では、外出せずに参加できる「メタバース」を活用し、ひきこもり当事者等に向けて、他者との交流や就労のきっかけを創出することを目的としたイベントを開催します。
 開催期間は、11月11日土曜日10時から12月10日日曜日9時までの約1か月間で、会場はメタバースプラットフォーム「Metapa」内、「神奈川県“つながり発見”パーク」で開催します。
 オープニングイベントでは、私自身のアバターが、イベントMCのVtuberの「癒色えも」さんと「おきゅたん」さんと、オープニングトークを行います。
 このオープニングトークは11月11日土曜日13時から13時20分頃までの予定です。
 参加費は無料。申込みも不要。パソコンやスマートフォンがあればどなたでもご参加いただけます。
 ぜひ、多くの皆様にご参加いただき、新しいつながりを発見していただきたいと思います。

神奈川県子ども・子育て基金への寄附を募集します

 次に、「神奈川県子ども・子育て基金への寄附を募集します」についてです。
 県では、子どもが健やかに成長し、県民が安心して子どもを生み育てることができる社会を実現するため「神奈川県子ども・子育て基金」を設置しています。この度、新たに基金に対する寄附を募集することにしました。
 寄附を募集する事業は、県内の町村にお住いの生活保護・生活困窮世帯の子どもを対象に、キャンプや演劇鑑賞など社会性を育む体験活動を行う機会を提供する事業です。これにより、体験格差の是正に取り組んでまいります。
 寄附は、本日より県のホームページから手続きができます。本県の子どもたちが健やかに成長するため、皆様からの温かいご寄附をお待ちしています。

令和5年度(第72回)神奈川スポーツ賞受賞者が決定しました!

 次に、令和5年度第72回「神奈川スポーツ賞」受賞者の決定についてです。
 「神奈川スポーツ賞」は、神奈川新聞社と共同で実施している表彰事業で、県内の中学校・高等学校出身などの神奈川にゆかりの深い選手で神奈川のスポーツの向上発展に尽力し、その功績が顕著な個人又は団体に贈呈するものです。
 この度、今年度の受賞者が決まりましたので発表します。
 まず、一人目は、レスリングの新倉すみれ選手です。令和4年度全日本レスリング選手権大会女子フリースタイル72㎏級で優勝し、2連覇を果たしました。
 次に、水泳の中澤海凪選手です。令和5年度全国高等学校総合体育大会水泳競技女子200m平泳ぎにおいて、2連覇を果たしました。
 次に、水泳の日本大学藤沢高等学校水泳部です。令和5年度全国高等学校総合体育大会女子4×100mフリーリレーと女子4×100mメドレーリレー、女子総合で2連覇を果たしました。
 最後に、硬式野球の慶應義塾高等学校野球部です。同校野球部は、第105回全国高等学校野球選手権記念大会において、107年ぶり2度目の優勝を果たしました。
 以上の2名2団体の皆様について、10月10日に発表した神奈川文化賞とともに、11月3日「文化の日」に贈呈式を行います。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前に送付した資料のとおりですが、そのうち2件お知らせがあります。
 10月27日金曜日13時20分から東京都大田区の久が原にある書家の金澤翔子さんの画廊を視察します。
 金澤翔子さんは7月に「ともに生きる社会かながわ応援大使」通称「ともいき大使」にご就任いただいており、県と県議会が策定した、ともに生きる社会かながわ憲章の普及活動に取り組んでいただいているところです。
 今回、ともいき大使の金澤翔子さんの活動拠点で金澤さんの作品に触れながら対談し、また、金澤さんと一緒に書道体験も行います。
 また、同日15時から横浜市の農業者苅部博之氏の生産現場へ「黒岩祐治が行く!神奈川の現場」として訪問します。
 苅部氏は、赤紫と白のグラデーションで甘みと辛みのバランスが良い「苅部大根」など数々のオリジナル野菜の開発や地域の新規就農者の育成のほか、美しいレイアウトの直売所での販売が消費者に好評を得ており、令和4年度の「第52回日本農業賞」で特別賞を受賞しています。個別経営の部での特別賞の受賞は県内初となります。
 本県では、都市農業の持続的な発展に向けた取組みを進めていますので、「魅力ある農業」を次世代につないでいる優良事例として、苅部氏の生産現場や直売所を視察することは、今後の県政の参考になると考えています。
 また、当日は、農業者の苅部氏のほか、そこで農業を学んでいる農業研修生などともお会いし、現場での工夫や地域貢献などについて意見交換も行います。
 ぜひ、取材にお越しください。
 私からの発表は以上です。ご質問があればどうぞ。

質疑

「知事がアバターでメタバースに初登場~ひきこもり当事者社会参加支援『つながり発見』イベント~」について

記者: メタバースなのですけども、県内のひきこもりの方、今何人ぐらいいらっしゃるのかと、あと今回のこのイベントで、どれぐらいの方の参加を見込んでらっしゃるかというのを教えてください。

青少年課長: 県内のひきこもりの方の数ですが、先の国の調査で全国で146万人と集計されたものからの推計で11万4000人程度いらっしゃると推計しております。それからこちらのメタバース事業への参加者の方ですが、9月9日のテストイベントでは、推計ですが220人ほどの方にご参加いただいていると推計しておりまして、その中で、本当に推計なのですが4分の1程度が引きこもりの方ではないかと考えております。期間は1か月でございますので、なるべく多くの方にご参加をいただきたいと考えております。

記者: 引きこもりの方への周知というのはどうやってやるのでしょうか。

青少年課長: まずは、引きこもりの方の支援者団体等の方々に周知をさせていただきまして、そちらの方にぜひ来ていただきたいというような周知をするほか、県内市町村のひきこもり支援所管部署、あるいはハローワーク等、あとは教育関係等にも、今なるべく多くの方にご参加いただけるように周知のお願いをしているところであります。

ライドシェアについて

記者: 先週ライドシェアの県の検討会議が行われました。知事も冒頭挨拶されていましたけれども、その会議の受け止めとその後の進捗がありましたら教えていただけないでしょうか。

知事: 第1回目の会議が行われました。会議があのようなメンバーで行われたということ自体、非常に意味のあることだと思っています。その中でさまざまな課題を皆さん率直に言ってくださったということがあったと思います。まずは、どんな課題があるのかをみんなで土俵に上げた上で、それをどのように今解決できるものなのかできないものなのかといったことをこれから検討していくということになると思います。ですから率直な意見交換が行われたことは、大変評価したいと思っております。これを基にしながら、次のステップにぜひ進んでいきたいと思っています。その後の進展は、今のところ特に目に見えたものはありません。

記者: 検討会議、われわれも傍聴したのですけれども、特にタクシー会社がどういった形で関わるかという部分と、三浦市にそもそも需要があるのかというお話、指摘されたと思います。その点について知事どうお考えでしょうか。

知事: あくまでこれは利用者目線で考えましょうと、私は当日その場でも申し上げました。つまり移動したいと思っていらっしゃる方がその時間帯にタクシーに乗ろうと思っても、タクシーに乗ることができないという現状があるわけです。これを何とかしようということで、みんなで知恵を絞ってやっていこうというのが神奈川版ライドシェアといったことであります。確かに需要があるのかというご発言があった。つまり、もし需要があるならば、われわれタクシー会社がちゃんとそこで仕事できるはずじゃないか。需要がないからわれわれ夜の営業やっていないのだ、こういう話があったと認識していますけれども、そのお考え、よく分かります。でも、むしろあえて逆じゃないのかなって思います。移動手段がないから夜皆さん出かけていかない。移動手段があるならば皆さん夜出かけて、食事でも、お酒を飲む会にしても、もう少し長くいられるのではないかということだと思います。ですから、こういったライドシェアをやることによってそういう夜の需要が増えてくる流れが出来上がるに違いないと私は思っています。そういったことを皆さんとしっかり議論しながら、利用者目線に立った交通移動手段をどんな形をつくるのかといったことをぜひタクシー会社、一番ノウハウを持っていらっしゃるわけですから、その知恵を借りながら作っていきたいと思っています。

記者: タクシー会社がどう関わるかという点についてはいかがでしょうか。

知事: タクシー会社それぞれの会社ごとにご事情も違うと思います。われわれはタクシー会社の方にさまざまなことをお任せして、例えば、このドライバーさんならば良いだろうとか、このドライバーさんはある程度研修をしていただくとか、それからこの車だったら良いだろうとか、そういう運行管理、そういったもののノウハウといったものをお願いしたいと考えてはいますけれども、それがある会社にとっては負担でとてもそんなやる余裕がないといったことに関しては無理は申し上げられません。そのような中でタクシー協会も入ってくださいましたから、協会としてそういった問題を受けてくださることもあるかもしれないし、それがないのであるならば、そういったことをやれるような何か組織といったものを新たにつくる必要もあるかもしれないと思っているのですれけども、そういったことも含めながら、皆さんで率直に意見交換してもらいたいと思っています。

「知事がアバターでメタバースに初登場~ひきこもり当事者社会参加支援『つながり発見』イベント~」について

記者: 全国の都道府県知事でアバターになっている人は確認されていますか。

青少年課長: 資料を持ち合わせておりませんので、後程回答させていただきます。

知事: 見たことあるような気もしないでもないです。はっきりわからないですけど。

グループホームにおける食材費に関する不正等の疑いについて

記者: 障害者施設のグループホームの恵についてなのですが、県内にも県所管のところに3つ事業所があるかと思うのですが、食材費の過大徴収が問題になっています。現状食材費の調査というのが厚労省から依頼が多分あったと思うのですけれども、その後、食材のその経費だけに限らずいろいろ問題が出てきているようなのですが、県として他の要素についても独自に調査するお考えがあるのか、厚労省からまた別の通知が来ているというような話もあるのですけれども、調査等の対応についてお願いします。

知事: グループホームは、障害者の皆さんが地域で暮らす上で重要な生活の基盤であり、安心して生活できる環境を整備することが重要です。現在、県は報道があった株式会社恵が運営するグループホームについて、調査を行っているところです。調査中ですので、具体的なお答えは差し控えさせていだたきますが、この法人が運営するグループホームは、県所管域に3ケ所あり、県は、実地での調査などを進め、食材費の不正など不適切な点が認められれば、改善指導を行っていきます。県は、障害者の皆さんがグループホームで安心して生活できるよう取り組んでまいります。

「『かながわこどもまんなかミーティング』を開催します」について

記者: 昨日、県内の令和4年度の不登校・いじめが過去最多になっていることについて、文科省の統計結果について、県からも発表がありましたけれども、そういう意味で子供たちが居場所を無くしているようなところ、深刻になっている中、こどもまんなかミーティングのどういうところに主眼を置いて、いろんな自治体の方と意見交換等を行おうとお考えなのでしょうか。

知事: ミーティングの開催に向けては、この夏、県職員が県内全市町村を訪問し、各市町村の子どもや子育てへの独自施策や課題などについてさまざまなお話を伺ってまいりました。また、ミーティングの開催に向けても、事前アンケートを行うなど対話を重ねてきました。今回、市町村長が一堂に会して、子ども・子育て施策の充実と機運醸成について意見交換を行うことで、まずは、私と市町村長が先頭に立ち、「社会全体で子育てを支える」という意識改革・機運醸成を図っていきたいと考えています。市長会や町村会のほか、地域別首長懇談会の場などでさまざまな県政課題を議論してきましたが、子ども・子育ての分野に特化した会議は初めての開催となります。

「知事がアバターでメタバースに初登場~ひきこもり当事者社会参加支援『つながり発見』イベント~」について

記者: メタバースなのですけれども、今回は期間を限定して開催ということですけれども、今後このような常設のコンテンツなどをつくるような考えはあるのでしょうか。

知事: 今年度は、12月までのイベント終了後に結果を検証した上で、年明けの2月2日から2月29日までの期間、改めて今回と同様「神奈川県“つながり発見”パーク」を1か月程度オープンする予定であります。来年度以降は、今年度のイベント参加者アンケートなどを参考にしながら、メタバースを活用したひきこもり支援のあり方について検討していきたいと考えています。

記者: アバターになってみた感想といいますか、このアバターのできとか、メタバース内での動きの感想をお願いします。

知事: まず、常に揺れ動いていて、落ち着きがない人みたいですけれども、それと顔がずっと上を見たままなので、少し気持ち悪い感じはあります。逆に今、生成AI等でどんどん精密になりすぎて、本物かどうかわからないような状態になっているということから比べれば、これを本物の私とは誰も思わないわけですから、これ位がちょうど良いのかなと思いました。これからどんな形で、こういったテクノロジーが進化していくのかとても楽しみにしたいと思っています。

「神奈川県子ども・子育て基金への寄附を募集します」について

記者: 子ども子育て基金への寄附ですけれども、確か創設した時に、県としてもいくらか積んでいると思うのですが、現状基金の残高はいくらでしょうか。

次世代育成課長: 今年の3月に基金を設置しまして、基金設置時点では80億円を積んでいます。6月補正9月補正で基金を一部取り崩しておりまして、約6億円取り崩していますので引き算すると約74億円残額があります。

記者: 寄附ですが、広く募っていくのだと思うのですけれども、どの位集まればいいかなという目標があれば伺いたいのと、事業内容の対象が町村と書いてあって市が入っていないのは何か理由があるのでしょうか。

知事: 具体な目標額は特に定めていませんが、集まった金額に応じてどのような体験活動に活用できるか考えてまいります。今後も、子どもの健やかな成長と保護者の子育ての不安の解消に向けて、寄附の活用が見込めそうな事業を検討し、随時寄附募集をしていきたいと考えています。なぜ町村部の世帯の子どもが対象なのかということでありますけれども、生活困窮者・生活保護受給者の支援は、生活困窮者自立支援法と生活保護法により、市域にお住いの方は各市、町村域にお住いの方は県で行うということになっているため、この事業は町村部の世帯の子どもを対象としました。県では、町村域の生活困窮世帯や生活保護世帯の子どもに対して、平成22年度から学習支援や居場所づくりを実施してきており、今回この事業を拡充し体験格差の是正に取り組むものであります。

記者: 細かい視点なのかもしれないですけれども、確かに町村の生活保護受給事務は県がやるのだと思うのですが、一方で、基金の残高といいますか、今回この目的で募集するものについては、町村への支援に使われるということで納得して県民の方もしくは県内外の方が寄付してくださると思うのですけれども、最初に積まれた80億円というのは広く税金から集めたものだと思うのですが、そうすると一緒の財布になってしまうと、市にお住まいの方々は自分たちにお住まいの、というか自分たちの自治体のために使われると思っていたのに、使われないっていうような、不公平感を感じる可能性があると思いますけれども、もともと積んでいて今残っている74億円と、これからこの事業のために集めるお金というのは別々で扱うのでしょうか。それとも一緒になってしまうのでしょうか。

知事: これは一つの財布に入れていきますから、基本的に同じ財布で使っていくということになります。色が分かれているわけではありません。ご指摘のような見方もあるかとは思いますけども、しかしそういうことも配慮しながら、しっかり皆さんの子育て支援に役立てられるようにさまざまな事業そのものを工夫して考えていきたいと思っています。

フリースクールについて

記者: 今日、フリースクールに通うご家庭の学費の補助について求める団体が県に制度創設を求めていらっしゃるということがあったのですけれども、その団体の方は23日に知事と面会していらっしゃって、フリースクールの意義について説明したということだったのですけれども、鎌倉市がこの9月から、フリースクールに通う家庭に対して月上限1万円補助を出す制度を始めたと思いますが、神奈川県全体としての必要性について、知事はどのようにお考えでしょうか。

知事: このあいだ私のところに鎌倉市長と一緒に来られてお話を伺いました。伺ったというよりもフリースクールについてどう思いますかっていう質問があったので、私は25年近く前にキャスター時代、自分が取材したアメリカのフリースクールの話をいたしました。当時はフリースクールという言葉は日本ではまだ無かったと思います。その時点でありますけど、それはボストンのある郊外にある大きなご自宅にありまして、これは学校というのかなと、大変な驚きでありました。何の規則もないのです。子供たちが、年齢制限もないですから、赤ちゃんから結構な大人までいるわけでありますけど、そして、何のルールもなくて一日中そこで過ごしているというだけなのです。そのような中で、一日中テレビゲームをやっている子もいました。先生はいないのですけれど、大人がいるという状況の中で一日中テレビゲームばっかりやっている子に対して何かアドバイスするのかというと、しないというのです。何故かと聞いたら、ずっとやっていても、生涯テレビゲームだけやり続ける子はいないと。今までの例を言ってくれましたけれども、ある時突然テレビゲームをパッと置いて、別のことへ目を向け始めた。この子の場合には、裁判のことにすごく関心が出てきて、ネットで裁判のことをどんどん自分で調べて、それで判例というのは面白いなということになって、判例をいっぱい見るようなっていったというのです。判例をどんどん見ているうちに、弁護士になりたいと言い始めた。大人にどうやったら弁護士なれるのですかと聞いたら、あの学校に行かないと駄目だよ。あの学校に行くためにはどうすればいいのですか。こういう受験の科目があって、これを受けなきゃいけないのだよ、と。そこから猛烈に勉強始めたと。これは一つの事例です。そこで言っていたのは、自分が本当にその気にならなければ、人からこうしなさい、ああしなさいと言われても本当の力にはならない。そういった本当の自分の自主性が目覚めるまでじっと待っているのだと。こういう発想であります。だからこれは意義深く、教育のある種のあり方というものを示唆しているのかなと思いました。その方との会話の中で私は、当事者目線というのを大事にしますと。だからこの教育においても子ども目線の教育って非常に大事なのかなと思う。フリースクールと言ったものも、子ども目線に立った時に、そういう意義あることなのだろうなと思っているわけです。そういった子供目線に立った教育の場というものを確保するためには、今はフリースクールというところも大きなやはり重要な役割を担っていると僕は認識しますと言ったら、知事がそういうフリースクールの認識をしていたっていうことにびっくりしました。私はもう話すことありませんと。そういう話になって、同じ思いを持っているのだなということは共有した次第でありまして、その中で費用の補助ということをおっしゃいましたけれども、私がその時申し上げたのは、県は既にフリースクールに対し、どういう支援ができるかということを総合的にいろいろ考えているところです、検討しているところです。ということで、皆様のそういったお気持ちを受けとめながら、いろんな形で検討していきたいと考えているところと話をしました。ちなみに、きのう関東地方知事会議、軽井沢で開かれたのですけれども、そこで長野県知事、これは会長県でありましたけれど、フリースクールについての支援の話が出てまいりました。その時、長野県の方から紹介があって、フリースクールの認証制度といったものを今検討しているのだという話がありました。そこで私は質問をしてフリースクールの認証というのはどういうふうにしてやるのですかと聞きました。阿部(長野県)知事がおっしゃるのは、税金を投入する以上、やはり県がある程度認証した上で、ここのフリースクールには税金を投入してもいいだろうと、そういう基準をつくるのだという話をされたのです。私はどういう認証の仕方があるのかな、フリースクールとはまさに、フリー、自由だからこそフリースクールであるものに、何か基準を付けて認証するというのはどういうことなのか、という話もしまして、そこで、茨城県からも、われわれは認証ということではなくて支援をしているという話もあり、やはり仕組みを作っていくには、どのようにしていくのか、他県の事例を見ながらいろいろと研究していく必要があるのと感じたところです。

「『かながわこどもまんなかミーティング』を開催します」について

記者: こどもまんなかミーティングについてなのですけれども、そういう子ども施策は継続してやっていく必要があることだと思いますが、今回のミーティングを今後、さらに何かに発展させていくっていう考えがあるのかどうか、目標やスケジュール感がもし決まっているのであれば教えてください。

知事: 今回のミーティングでは県と市町村が一体となって、「社会全体で子どもや子育て世帯を応援していく」というメッセージを発信していきます。そのため、ミーティングの最後には、県や市町村がそれぞれ考える子育て応援メッセージを記載したパネルを持って記念撮影を行い、広く情報発信をしていくことで私や市町村長の思いを県民の皆様に伝えていきたいと考えています。その後のことについては、これは今の段階では、まだ決めてはいません。例えば、そこで書いたメッセージがその後どうなったのかといったことについて、改めてこういった場を設けることになるかもしれないですけれども、現時点では、次は展開をどうするということは、今のところはまだ決まっておりません。

記者: メッセージというのは、何か決まった目標を掲げていきますということを想定しているのでしょうか。

知事: そうです。県や市町村それぞれが考える子育て応援メッセージです。神奈川県としてはこういった形でやっていきますということを言葉にして、それぞれの市町村長の皆さんもそういう言葉にして、それをアピールしていくということです。そういった意味で県が市町村と一体となって、こういった問題について連携しながらやっていくという情報発信や機運醸成に向けた動きを作っていきたいと思います。

「知事がアバターでメタバースに初登場~ひきこもり当事者社会参加支援『つながり発見』イベント~」について

記者: メタバースのことでお伺いしたいのですが、この「Metapa」というものは、どれくらいの認知度があるものなのか、想定される世代や利用者層は、大人なのか子どもなのか教えてください。

青少年課長: まず、「Metapa」の規模についてですが、全体の来場者数等は資料がないのですが、凸版印刷さんが既に前から開設されているメタバースで、さまざまな自動車会社さんや携帯会社さんなどが、主にショッピングモールのような形で実施しているような企業体のようなものになっていますので、もう既に幅広い利用が行われているようなメタバースだというふうに認識しています。(正しくは、「まず、『Metapa』の規模についてですが、全体の来場者数等は資料がないのですが、TOPPAN株式会社さんが既に前から開設されているメタバースで、携帯会社さんなどが、主にショッピングモールのような形で実施しているような企業体のようなものになっていますので、もうすでに幅広い利用が行われいてるようなメタバースだというふうに認識しています。」)それから年齢層に関してのお尋ねがありましたが、そういったショッピングという性質上、比較的、従来の利用者としては大人の方が多いと思いますが、特に年齢制限があるようなコンテンツ等ではありませんので、若い方も含めて幅広い方にご利用いただけるというふうに考えております。

記者: 一概にひきこもり当事者っていうワードとこういうメタバースというものが必ずしも一致するようなものではないと思うのですけれども、県のつながり発見パークを、どういう方にどのような感じで利用してほしいのか、知事の思いがあれば教えていただきたいです。

知事: こういう引きこもりの支援のためにメタバースが非常に有効だというお話が、今度千葉工業大学の学長になられた伊藤穣一さんとさまざまな意見交換をしている中で出てきた話で、アメリカでも非常に有効な手段として行われているという話がありました。ですから、引きこもっている方、実際に人と喋ることが苦手な状態になっているとか接触したくないという状態になっているという方が、メタバースというものを使ったら、別の人格を使ったような形でけっこう気持ちもオープンにできて、コミュニケーションもできてくる。それがきっかけで、引きこもり状態から元の生活に戻っていくというようなこともよくあるという話を聞きましたので、じゃあやってみようということで今回始めるわけです。やってみた中で、具体の成果が出てきたならば、皆さんにしっかりと周知していきながら、こういった輪を広げていきたいと思っています。今回は、まずは始めてみると受け止めていただきたいと思います。 

公立中学校の部活動の地域移行について

記者: 公立中学校の部活動についてなのですが、地域移行に関する方針が示されました。かなり地域差もあって難しさもあると思うのですが、今後変わっていくであろうに部活動について、知事の所感、受け止めをお願いします。 

知事: やはり時代の流れだと思います。学校の先生に過重な負担がかかっているという面もありますし、少子化が進んでくるという流れもある状況の中で、全部今までは学校単位のクラブといった中で学校への負担がかなり大きな部分があった。それを地域移行していくということは非常に重要なことであると思います。ただそうはいっても、みんなが熱くなって大きな声援を送る、例えば夏の高校野球の大会とかは学校単位で行うのが基本になっていて、ああいった良さも当然ある。そういった中で、多様なこどもたちのスポーツの場が確保されるのが大事ではないかと思います。

記者: 地域性という意味で、かなり地域によっても差が出てくる可能性が懸念されますが、そのあたりいかがでしょうか。

知事: 地域によっての差というのは、逆に言うと地域それぞれの個性が出ることにつながってくると思うので、それはそれでいいのかなと思っています。うちの地域ではこんな形でやっていこう、うちはこんな形でやっていこうという、それぞれの個性が出てくるということが望ましいのではないかなと思っています。

フリースクールについて

記者: 先程のフリースクールの関連なのですが、知事はきのう知事会で他県の状況を聞かれて認証制度があるということをお聞きになったということで、研究していく必要があるという思いとのことですが、今後、担当部署にそれを研究するように指示していくおつもりはあるのでしょうか。

知事: フリースクールについてどのような支援ができるか検討するようにということは、前から指示しているので、今検討中と考えていただきたいです。

記者: 認証制度についても検討していくと。 

知事: 認証制度についてはきのう出たばっかりの話で、当然のごとく部局はそれを受け止めていると思いますが、きのう軽井沢に行っていた話でありまして、きょうのきょうですから、私が直接現場に言ったたわけではありませんけれども、当然担当には、そういった話があったということは伝わっていると思います。

ライドシェアについて

記者: ライドシェアの話についてお伺いします。先程夜間需要がないのではという話の中で、利用者目線で考えていく必要があると、需要を掘り起こしていく必要があるというお話があったと思うのですが、利用者目線で県として今後の検討に当たって需要がどうなのかといったことを探っていくとか、そういった取り組みがなされるのでしょうか。 

知事: すでにデータが取ってあり、前にも申し上げたと思いますが、全体から見ればタクシーが不足しているという状況は出てこない。ところが、地域によって時間帯によって不足しているところがでてくるということを、データを把握した上での話であり、三浦市からそういった具体の話もあって、じゃあまずは三浦市で検討してみようということで動き始めたわけであります。それが現状であり、夜の移動手段があまりない、タクシーがなかなか捕まらないほとんど捕まらないという状況の中では、当然そこにお住まいの方は、外からの方も含めてですけど、夜にはなるべく早く食事を切り上げて、飲みに行くのもなるべくやめておこうということにどうしてもなりがちですけれども、移動手段が確保されるとなったならば、じゃあ夜もう少し遅くまでいようかなということになる。ですから変えていったときに、新たな需要が出てくるだろうということでありますので、今の状況で調査してみても、今の段階ではわからないと思います。ですから、今回、神奈川版ライドシェアがもし実際に始まってみた時に、そういったものがどういうふうにデータとして変化してくるのかといったことのデータを集積しながら、それは判断していくべき話だと思っています。

記者: もう1点お伺いします。三浦でいよいよ取り組みが始まったわけですけども、もともとの議論としてはそのインバウンドの急回復を受けて、タクシー不足が観光地で出ているという話だったと思うのですけれども。三浦で進行し始めているわけですけど、その県内の他地域で、そういった事情があるところもあるかと思うのですが、そのあたりへの展開ってのはどういうふうに考えてらっしゃるんでしょうか。 

知事: 神奈川版ライドシェア、何度も申し上げていますが、地域限定時間帯限定といったことで進めようとしています。まずは三浦市から手が挙がったから、三浦市で始めようとしているわけでありまして、きのうの関東地方知事会でもライドシェアの話をしたんですけども、各知事から非常に注目をして見てますという話がありました。われわれも同じような問題あるんです。神奈川がどのようなにやられるのか、三浦市がどのようにやられるのか、すごく注目して見てますという話がありました。これは県内の各市町村においても同じことだというふうに思います。これでやってみたときに、そこからうちはこんなことできるかな。いや、うちはあんなことではなくてこんなふうにやった方がいいのかな、とかいろいろ出てくると思うんですけども、それは出てきた時に、それに対して県としてしっかり対応していきたい。そう思っています。

「『かながわこどもまんなかミーティング』を開催します」について

記者: かながわこどもまんなかミーティングなんですけども、県内の市町村長ってのはほとんど出られるっていうそういう理解でいいんでしょうか。

次世代育成課長: 会議自体には33市町村の方がすべて出席いただけるという形にはなってますが、首長の方が出られるのは33市町村のうち3分の2程度ということで、残りの3分の1ぐらいは、副市長さんですとか代理の方というふうな予定で現時点はなっています。

ライドシェアについて

記者: ライドシェアについて教えてください。先程県内のデータをとってらっしゃるというお話だったんですけども、先日の検討会議では、三浦市でタクシーが不足してるということについて、県から特にデータ部分については提示がなかったと思います。具体的にあったら教えていただきたいと思います。その検討会議で出たのは三浦市さんなんかですと、市長の耳にはそういう声が届いているけども、市民からの声としては特に上がっていないというそんなお話だったと思いますので、三浦市、特に三崎港部分で、夜のタクシーが不足しているというデータについて教えていただきたいなと思います。

知事: 私が見たデータというのは神奈川県全体を見たデータでありまして、三浦市のデータを見たわけではありません。三浦市からは市長からそういう話をお伺いしたということがありました。ただその市長だけが言ってるということではないとは思います。市民の皆さんの声が市長の耳に届いて、そして市長がそれを受けて言ってるんだと私は思ってますし、現にこの間の会議の中でも、例えば、救急で病院に行ったけども、帰れる状態になっても帰りの車がないということで病院に泊まらざるをえなかった。こういう話もあったわけでありますから、それはやはり夜の移動手段がないことに対して皆さんご不便を感じてらっしゃるということは現実としてあると、この間の会議の中でも出てきたと認識をしています。

記者: 県として、各地域ごとに何か定量的なデータを持ってらっしゃるというわけじゃなくて県全体で見てそこでは足りてると。ただ一方で三浦三崎地域では不足してるという声が上がっているという、そういう認識であっているということでしょうか。

交通企画課副課長: 各地域ごとのデータはございません。

記者: ライドシェアの件で引き続きお願いします。先程からお話が出ている、三浦の例えば過疎で夜間の公共交通機関がなくて、先程の救急車で運ばれても帰りの足がないとか、そういう公共性の高い問題と、いわゆる箱根鎌倉のアップサイドが見込めるような観光需要って、また少し別の話だと思うのですけども、何か先日いろいろお話をお伺いする中で、場合によってはそのライドシェアっていうモデルを使わなくても、例えばタクシー事業者なのかそういうところに補助金を渡すような形での、何かその地域交通の解消というか、方法もあるのかなあというふうに思っていて、ライドシェアありきで進むのか、それとも今このライドシェアっていうこの枠組みで話を進めながら、その地域公共交通の話を進めていくのか、知事のお考えをお聞かせいただけますか。

知事: これは、ライドシェアありきの議論ではないです。ライドシェアというものは、実際、私自身も体験したという話を前もしましたけども、アメリカは、非常に普及していて、便利で皆さんがそれに対して、良い循環が生まれているということ。先日中国に行きましたけど、中国でも同じことが起きているということなので、ライドシェアは、日本ではできるのかな、どんな形だったらできるのかなといったことはありますけど、ライドシェアをやらなきゃいけない、それが目的だとは全然考えていません。ですから、利用者目線に立った時に皆さんが不便なく自由に交通移動手段を確保できるということ、このために何が必要なのかなという中で、わが地域はライドシェアではなくてこんな形でやっていきたいという話があるなら、それはそれで、皆さんがお話をされて合意形成していけば、できる話なのかなと思っています。

「知事がアバターでメタバースに初登場~ひきこもり当事者社会参加支援『つながり発見』イベント~」について

政策推進担当課長: 先程アバターの関係で、保留したお答えについてお答えさせていただきます。

青少年課長: 先程、全国の都道府県知事でアバターになっている人がいるかというご質問をいただきました。そちらに関しましては、われわれが把握している範囲内ですが、鳥取県知事と大阪府知事が、すでにアバターになっているということを確認しております。それから、1点訂正をさせていただきたいのですが、先程メタバースでの引きこもりの方の参加の目標ということでお尋ねいただいたのですが、その際220人参加して、そのうちその中で4分の1が引きこもりの方と推計されるとお話をさせていただきました。220人は正しい数字でございましたが、引きこもりの方の確認の仕方として、アンケートに答えていただいた方が35人、その中で引きこもりとお答えいただいた方が9人ということで、確実に引きこもりの方と確認できた方は、35の4分の1で、9人という形になっております。それから、全体の目標としては、全期間を通して、90人の方の参加を目標にしております。

ライドシェアについて

記者: ライドシェアのことで、追加でもう一問、お願いします。検討会議の後、週明けに、総理が所信表明演説でも、国として解禁を検討するというような説明をされていたと思うのですけども、そうすると国として、何らかの枠組みを考えて、進んでいくのかなと思うのですけど、それがあれば、県独自の仕組みを作らなくてもよくなるのかなと思ったのですけども、国の動向を見ながら、進めるっていうような考えはあるのでしょうか。

知事: 今回の検討会議は、国土交通省も入ってくださっています。国と全く無縁でわれわれ独自でやっている話ではないです。岸田総理の所信表明演説の中にも、ライドシェアということが検討していくということが入りましたけれど、私が注目したのはどの文脈で入ったかということです。デジタル革命の推進というような枠組みの中で入ってきた話であります。われわれの認識は全くそうでありまして、ライドシェアというのは、デジタルでパパッと選ぶということがあるからこそ、議論の俎上にのっている話と受け止めていますので、私が前の選挙の時に、県民目線のデジタル行政でやさしい社会を実現と言ったものの一つの具体策と受け止めているところでありまして、ですから国の大きな方針として、それを検討していこうと言ってくださったのは、非常にありがたいことだと思っています。われわれはそれを具体に、どのエリアでどんな形でできるかっていうモデルを示していく、それがわれわれの使命だと思っています。

記者: そうすると、歩調を合わせるわけではなく、県と三浦市と事業者さんとで協力して、あり方を考えていくっていうことでよろしいですか。

知事: ですから国土交通省のメンバーも、この検討会に入っていますから、そこは国と連動しながらやっていくという流れが、基本的にでき上がっていると思っています。

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