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更新日:2022年4月28日

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定例会見(2022年4月26日)結果概要

過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。

発表項目以外

コロナ禍のゴールデンウィーク中の過ごし方に係る呼びかけ

 はじめに発表項目ではありませんが、新型コロナウイルスに関連した、ゴールデンウィーク中の過ごし方についてコメントいたします。
 今週末からコロナ禍で迎える3度目のゴールデンウィークが始まります。
 緊急事態宣言やまん延防止等重点措置のもとで迎えた、これまでのがまんのウィークと違い、今年は特段の制限なく外出ができるゴールデンウィークであります。
 皆さんさまざまな予定を立てておられると思いますけども、マスク着用やアルコール消毒による、こまめな手洗いなど、基本的な対策、MASKをしっかり行って、旅行やレジャーを楽しんでください。
 帰省などで、重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある方と接する場合は、特に感染対策に留意してください。
 本県の新規感染者数は高止まりの状況が続いています。
 ゴールデンウィーク明けに感染急拡大を招かないように、ウイルスは身近にいるという認識のもとで、混雑する場所や時間の回避、移動中の車内でのこまめな換気、認証を受けたお店でのマスク飲食など、徹底用心をお願いいたします。

 

ウクライナ人道支援チャリティー・コンサートに関するお知らせ

 次に、ウクライナ人道支援チャリティー・コンサートに関するお知らせです。
 4月5日の会見でもお知らせしましたが、5月8日日曜日に、神奈川県立県民ホールにて神奈川フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるウクライナ人道支援のためのチャリティー・コンサートを開催します。
 また、ウクライナからの多くの避難民を受け入れているポーランドの駐日大使館等のご協力のもと、ウクライナ出身のソプラノ歌手である、オクサーナ・ステパニュックさんと、ポーランド出身のピアニストである、ミハウ・ソブコヴィアクさんの2人のソリストにご出演いただきます。
 先日県庁にお越しいただいた際、ミハウさんにご協力をいただき、コンサートのPR動画を作成しましたので、ここでご覧いただきたいと思います。
 ミハウさんには、同じくポーランド出身の作曲家であるショパンの曲とウクライナ民謡を演奏いただきます。
 また、オクサーナさんには、オーケストラをバックに、今回のコンサートのために編曲したウクライナ国家を初披露していただくなど、3曲歌っていただきます。
 なお、公演当日には、来賓として、駐日ウクライナ特命全権大使セルギー・コルスンスキー夫妻、及び駐日ポーランド特命全権大使バヴェウ・ミレフスキ夫妻にお越しいただける予定です。
 チケット代は全額、日本赤十字社のウクライナ人道危機救援金に寄附しますので、皆さん、ぜひご来場ください。
 当日は会場に募金箱を設置し、私自ら募金を呼びかけます。
 また、ご来場いただけない方におかれましても、口座振込による募金をお願いしておりますので、県ホームページをご覧いただきたいと思います。
 ぜひ皆様のご協力をお願いいたします。

発表項目

再エネ等に関する補助金の受付を開始します!

 それでは発表項目に入ります。「再エネ等に関する補助金の受付を開始します」についてです。
 県では、2050年脱炭素社会の実現に向けて、エネルギーの地産地消を推進しています。
 その取組みの一環として、再生可能エネルギーの導入や省エネルギーの促進等に対する12の補助金について、4月27日から受付を開始します。
 この補助金は、例年実施しているものですが、今年度の目玉として、電気自動車や、プラグイン・ハイブリッド自動車を新たに補助メニューに加えました。
 国では、2035年までに新車乗用車の全電動車化を目標に掲げていますが、県では、国の目標を前倒しして、2030年度までの新車乗用車の全電動車化を目指しています。
 その実現に向けて、今年度新たに電気自動車等を補助メニューに追加したものです。
 そして神奈川らしいモデルとして、単に電気自動車を増やすのではなく、電気自動車の電気を活用して、災害時も停電のない暮らしを実現するため、補助対象を充電と給電の両方が可能な車両に限定しました。
 補助額は1台当たり20万円、補助件数は2,000台を予定しています。
 エネルギーの地産地消や脱炭素社会の実現に向けて、多くの皆様の申請をお待ちしております。

県営団地への大学生入居「神奈助人s(かなすけったーず)」を始めます!

 次に、「県営団地への大学生入居『神奈助人s(かなすけったーず)』を始めます」についてです。
 県営団地では、入居者の高齢化が進行しており、若年層の入居を促進し、自治会活動等を活発化させて、団地コミュニティを活性化させていくことが必要であります。
 県営団地と同様に、入居者の高齢化が進む県住宅供給公社の団地では、公社と協定を締結した大学の学生に入居していただき、団地活性サポーターとして、自治会活動等を支援する取組みを進めており、成果を挙げております。
 そこで、県営団地においても、新たに大学生が通常よりも低廉な家賃で、県営団地に入居し、コミュニティ活動に参加する仕組み、「神奈助人s(かなすけったーず)」を横浜国立大学と連携し、構築しました。
 入居いただいた学生には、例えば、お祭りや草刈などの自治会活動のお手伝いのほか、自ら食事会などを企画、実践していただきます。
 こうした取組みにより、団地コミュニティの活性化を図り、いきいきと生活できる健康団地づくりを進めていきます。
 事業の概要は、発表資料記載のとおりですが、入居団地は県営笹山団地、入居費用は使用料月額5,000円程度ほか、スケジュールは4月27日から入居学生の募集を開始し、7月から、入居開始予定です。

「オンライン版 黒岩知事と県民との対話の広場」~子どもと語るコロナ~を開催します!

 次に、「『オンライン版 黒岩知事と県民との対話の広場』~子どもと語るコロナ~を開催します」についてです。
 コロナ禍において、子どもたちが置かれた状況と課題を把握するため、私が直接県民の皆様と意見交換を行う対話の広場を開催します。
 開催日時は令和4年5月31日火曜日の18時30分からで、「子どもと語るコロナ」をテーマに、感染防止等の観点からオンラインで開催します。
 新型コロナウイルス感染症の拡大や、学校や保育所等の臨時休園、リモート授業、親のテレワークなど、暮らしの変化が、子どもの心と身体にどのような影響や変化をもたらしたのか。子ども自身の意見や、子どもと家庭を支える立場からの意見を聴き、県民の皆様と一緒に、何に困ったのか、どのような支援が必要か、などについて語り合いたいと考えています。
 ゲストには、コロナこどもアンケート調査を実施した国立成育医療研究センターの森崎菜穂医師のほか、コロナ禍でのリアルな学校生活・家庭生活を語ってくれる子どもたち、コロナ禍の保育現場で勤務している保育士、子どもや保護者からの相談に応じている自治体職員の6名を予定しています。
 森崎菜穂医師のプロフィールは別紙をご参照ください。
 Zoomでの参加定員は300名ですが、YouTubeでもライブ配信を行い、ツイッターでも意見を受け付けます。
 ぜひ、多くの皆様にご参加いただきたいと思います。

筋電義手バンクへの寄付のお願いについて

 次に、筋電義手バンクへの寄付のお願いについてです。
 県では、筋電義手を多くの人に知っていただき、普及を促進させるため、平成29年度から、神奈川リハビリテーション病院でリハビリ訓練を開始し、昨年度には、さらなる取組みの強化を目指し、同病院内に未来筋電義手センターを開設しました。
 筋電義手は、自然な外観と自分の意思で義手を動かせるという優れた機能を有した義手で、私が一昨年、神奈川リハビリテーション病院を訪問した際、実際に訓練を受けた方の「世界が変わった」との喜びの声に大変感銘を受けました。
 また、子どもたちが早期に訓練を開始することで、両手を使った日常的な動作を自然に行うことが可能となり、進学や就職などの将来の選択の幅も広がります。
 一方、筋電義手を日常的に使いこなせるようになるためには、一定期間の訓練が必要ですが、義手は1つ約150万円と高額であり、また、乳幼児の場合は、成長に合わせたものを使用する必要があります。
 また、利用者が個人の義手を購入し、利用する場合の負担は、障害者総合支援法による補装具の認定を受ければ、1台当たり最大3万7,200円の負担となりますが、認定を受けるためには日常的に使いこなせることを示す必要があり、より多くの訓練に対応できる義手を確保する必要があります。
 こうしたことから、今年度から訓練用の筋電義手の確保及びメンテナンスを行うため、筋電義手バンクを立ち上げ、広く皆様からの寄付を活用して、筋電義手を確保し、より多くの方に対応できる体制づくりに取り組むことといたしました。
 今回設置する筋電義手バンクでは、毎年1,000万円の寄付を目標とし、大人用1本、子ども用5本の義手を毎年確保していきたいと思います。
 これにより現在、乳幼児5名、小中学生2名、高校生以上の3名の合計10名の方が訓練を実施しておりますが、筋電義手の確保により、さらに多くの方が訓練を受けられるよう訓練事業を拡大することも可能となります。
 県ではこうした取組みにより、子どもから大人まで幅広い世代の方に、筋電義手をご利用いただけるよう、今後一層、普及促進に取り組んでいきます。
 腕に障がいがある方のより豊かな生活のため、また、子どもたちの希望あふれる未来のため、皆様からの温かいご支援をお願いいたします。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については事前にお送りした資料のとおりですが、1点コメントしておきます。
 本日、県立中井やまゆり園における利用者支援外部調査委員会が開催され、第一次調査結果が取りまとめられます。
 委員会終了後の午後5時30分からは、新庁舎5階第5会議室で、外部調査委員会委員長から県に対して、調査結果の手交がありますので、ぜひ取材の方をよろしくお願いしたいと思います。
 私からの発表は以上です。質問があればどうぞ。

質疑

「再エネ等に関する補助金の受付を開始します!」について

記者: 冒頭でご説明がありました、再エネ等の導入補助金ですけれども、車の電動化については先程ご説明がございましたが、太陽光発電設備などについては、今後の導入量について、目標値なり期待値なりお持ちでしょうか。もしありましたらお聞かせください。

エネルギー課長: 県では、2つ、スマートエネルギー計画の中で、目標値を設定しております。そういった目標の達成に向けて、今回こういった補助金を設けさせていただきました。ただ、今回のものについては具体の目標値というのは特にないのですけれども、先程知事が申し上げたように、電気自動車については2,000台の導入を目指して、頑張っていきたいと思っております。以上です。

知事: 今2つの目標と言いましたけども、スマートエネルギー計画では、「年間電力消費量の削減率」と「分散型電源による発電量の割合」という2つの目標を掲げています。このうち、「年間電力消費量の削減率」については、「2010年度対比で、2020年度までに10%減」が目標ですが、2020年度の実績は、10.7%減となっておりまして、目標を達成しております。一方、「分散型電源による発電量の割合」については、「2020年度までに25%」が目標ですが、2020年度の実績は20.4%となっており、残念ながら目標の8割にとどまっております。2050年脱炭素社会を実現するためには、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの導入促進が不可欠でありますので、今回の補助金をはじめ、あらゆる施策を総動員して、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

「県営団地への大学生入居『神奈助人s』を始めます!」について

記者: 冒頭のご説明に関連してもう1点、「神奈助人s」ですけれども、趣旨は非常によく理解できるのですが、ともすれば、こういった破格の値段で、家賃で貸してあげるということは、民業を圧迫することにならないのか、そのあたりのお考え、どのように整理されているのかお聞かせ願えますか。

知事: 民業圧迫っていうのは、どういった意味で民業圧迫するという。

記者: 不動産の賃貸業者の営業を圧迫するといったことが、想定されると思いますが。

知事: 趣旨が違います。実際に先程申し上げたように、住宅供給公社で実践をしたものでありまして、そのときにそういったご批判というのは特になかったと受け止めております。別にニーズがあるというか、高齢者が増えてくる団地です。そして空き家もあるという状況の中で、それを有効活用するというときに、若い世代の方に入っていただいて、そこでともに過ごしていただきながら、自治会活動を通すような形で支えていただくと。私もそういった皆様の生の声を聞いたことがありますけど、そこにお住まいの皆さん大変喜んでいらっしゃって、若い人が自分たちの団地にいてくれるだけでも非常に心が明るくなる。朝、すれ違うときにおはようございますと声をかけてくれるだけで、何かとても元気が出ると。そういう話を聞いて、大変好評であったわけです。これを県営団地でも導入しようということでありますので、そっちのメリットの方がはるかに大きいと考えています。

記者: この事業の中で民間の活力を活用する場面というのはあるのでしょうか。

知事: 民間の活力の活用とは、どういうご意見ですか。

記者: 民活の利用ということですけれども。地元住民ですとか、地元の関係業界の力を借りる、というケースはあるのでしょうか。

知事: 少しご質問の趣旨がよく分かりませんけれども、学生さんたちは民間の学生さんです。その方々が入って、団地の皆さんの力になる、ということをやっていただくということです。それは民間の活力を使うという解釈するならそうでしょうけれども。

知床半島沖での観光遊覧船行方不明関連について

記者: 知床半島沖で、観光遊覧船が行方不明になり、多くの遭難者が出るという、痛ましい事故が発生しました。これを受けて、全国的に観光用の船舶ですとか遊覧船の安全対策を点検し直すという機運が高まっているように見受けられます。県下の観光船、遊覧船等の運航事業者に対して、県として安全な運航に向けた呼びかけとか働き掛けといったものをなさる考えはありますでしょうか。

観光課長: 観光庁からは、国内旅行における安全確保の徹底について、ということで、旅行会社あてに安全のしおりの再度の周知徹底という、きょう通知がありまして、今それをホームページに掲載する作業をしているところでございます。

記者: 知事から何かコメントがございましたら。

知事: 本当に大変悲惨な事故が起きてしまったわけです。冷たい海にいきなり放り出されて、そして、まだ行方不明の方もたくさんいらっしゃる。見つかった方も皆さん、お亡くなりになっていた。本当に心から哀悼の意をささげたいと思います。そのような中で、どうしてこういう事故が起きてしまったのか、しっかりとやはり検証する必要があると思います。こういうことは二度と起こしてはいけないということの中で、われわれ神奈川県もこの海といったものは非常に大きな神奈川県の財産でもありますから、そこを使った観光レジャーといったものも、非常に活発に行われているところでありますので、今回の事件、事故といったものをしっかりと検証しながら、神奈川で絶対そういうことを起こさないように、しっかりとわれわれも安全な形をつくっていきたいと思っています。

 

「ウクライナ人道支援チャリティー・コンサート」に関するお知らせについて

記者: ウクライナのチャリティー・コンサートの件でお伺いしたいです。チケットの売れ行きがそのまま寄附につながるということで、現在のチケットの売れ行き状況などはお分かりになりますでしょうか。

知事: 売れ行きは、おかげ様で大変順調でありまして、残り本当にわずかとなっております。それぞれのプレイガイドが持っている券が、売り上げに応じて左右してくるので、今何枚とはっきり断定はできないのですけども、本当に残りわずかといった状況になっているのが現状です。ありがたいことだと思います。

「県営団地への大学生入居『神奈助人s』を始めます!」について

記者: 県営団地の大学生入居の件ですけれども、笹山団地の入居者数ですとか高齢化が進んでいるということですが、どのぐらい、そのうち高齢者がいるというそのような情報は、担当の方がお持ちでしょうか。

公共住宅課長: ご質問がありました県営笹山団地の概要でございますが、昭和40年代くらいに建てられた団地でございまして、現在58棟、1,480戸になってございます。それで高齢者のみで構成されている世帯の割合は、全体で64.2%となってございます。以上でございます。

記者: 知事にお伺いします。64.2%とかなり高齢化率が高いという中で、先程少しお話がありましたが、若い力をここに生かすということで、知事はどのような期待をすることがありますか。

知事: もともと県は、健康団地という考え方を打ち出しております。高齢化が進んで、そして、こういった団地、特に高齢化が進んで、そして空き家もどんどん出てくるという状況。これはそのまま放置をしていると、どんどん寂れていくという、寂しい形になっていくという状況があるわけです。これを何とかしなければならないという中で、その団地にお住まいの状況で、皆さんが健康になっていただくような形、これをずっと模索をしてきたところであります。例えば、そこに医療であるとか、福祉の関係者であるとか、団地のそれぞれの家を回っていくというような形にすれば、そこにいながらにして、健康になっていけるという状況になってまいります。この方々、皆さんが施設へと流れていくと、施設の方も大変ですし、流れていったらまた空き住戸が出て、これまた寂れていくという状況になりますので、そこにいていただく中での安全安心といったこと。それと同時に、そういった医療とか福祉だけではなくて、やはり日常的な環境。コミュニティ。こういったものが活性化するというのは非常に大事です。未病を改善するために、3つの要素が必要だとずっと言ってまいりました。食・運動・社会参加。社会参加というのは、まさにコミュニティ。これが充実することが大事。居ながらにしてコミュニティが充実するときに、若い大学生の皆さんが、そこに一緒に住んでくださるということは、コミュニティを活性化させるために非常に大きな意義がある。私も先程申し上げましたけれども、住宅供給公社ですでに実践している事例などを見ると、本当に多世代交流といったことが、その住まいの現場で行われるということで、どれだけ高齢者の皆さんが元気づけられるか、そういったことを確認しておりますので、そういった意味で、ぜひこの取組みを県営団地にも広げたいと思って取り組んだところでありました。

「筋電義手バンク」への寄附のお願いについて

記者: 冒頭ありました筋電義手バンクのことですが、かなり珍しい取組みなのではないかと印象を持ったのですが、他の都道府県レベルで、全国でこうした取組みが行われているかどうかというのを、情報ありましたら教えていただけますでしょうか。

知事: 何年も前に、私が筋電義手の話を教えてもらったわけです。そのときに兵庫県にそういう施設があると伺いまして、当時はそこにしかないと。そのために、いちいち皆で兵庫県まで出かけていかないといけないという話がありまして、神奈川県でそういうセンターをぜひ作りたいと思いまして、そういったことで、神奈川リハビリテーションセンターがありますから、そこで筋電義手センターを立ち上げたわけであります。そして私も視察に行きましたけれども、行ったときに、赤ちゃんがいらした。赤ちゃんは最初から、生まれながらにして手の先の方が無い赤ちゃんでしたけれども、赤ちゃんから既に筋電義手に慣れさせていくということが大事だといったことで、小さな筋電義手のようなもの、まだ赤ちゃんでしたから、筋電義手にはなっていなかったのですけれども、何かそういった器具をつけて、そういったものをつけることについて慣れてもらうことから始めていまして、そうするとその赤ちゃんがだんだん大きくなると、まさに子ども用の筋電義手をつけていくことになるわけです。筋電義手というのは脳から出る神経をセンサーで察知して、手が動くというものです。そうすると子どもさんが付けられるようになると、子どもさんはご承知のとおりだんだん成長していきますから、小さなものだけでは合わなくなって、だんだんその成長に合わせて取りかえていかなければならないという状況になってきます。ですから、いろんな種類が必要です。そういった状況の中で、そこをより充実させるために、このような仕組みを考えたわけです。そのときも、その小さなお子さんを連れていらっしゃるご両親が大変感激をされて、感謝されたといったことが非常に印象深く残っております。少しでもそういう方のお役に立てれば、ロボット産業特区でもありますから、さがみロボット産業特区というところでもありますし、いのち輝く神奈川を目指してきた神奈川にとっては、最もふさわしい形の施設ではないか、それをさらに充実させていきたいと思っています。兵庫県以外にありますか。

県立病院課長: 今、兵庫県だけとなっています。

記者: 兵庫県もこうした寄附の取組みは行っているのですか。

県立病院課長: 取組みを行っておりまして、寄附を受け付けて同じような仕組みでやっています。

米軍の新型コロナウイルス感染者数の公表について

記者: コロナの関係でお願いいたします。先週の会見でも少しありました、在日米軍のコロナ感染者発表の件なのですけれども、先日、在日米軍司令部が公表再開しましたが、基地ごとの数ではなくて、全体の合計した数というような形になっているようです。このことに関して、改めてどのように受けとめてらっしゃるのか、何か県として対応を考えられているのかお願いします。

知事: 外務省からは4月14日に、日米間で公表再開の方針が合意されており、基地ごとの感染者数についても、いずれ公表が再開されると説明を受けております。一方、在日米軍では、4月20日以降、在日米軍全体の7日間平均感染者数の公表を始めましたけれども、基地ごとの公表は再開されていません。そこで本県としては、日米間で合意した方針に基づいて、速やかに基地ごとの感染者数の公表を再開するよう、本日午前中に外務大臣、防衛大臣に対して文書要請を行ったところであります。

記者: 今の部分で、改めて基地ごとの公表を求める理由についてもコメントをいただけますでしょうか。

知事: 基地の皆さん、われわれのコミュニティの中にいらっしゃるわけです。ですから、住民の皆さんの安全安心、これをしっかり確保することはとても大事なことだと思います。ですから、日本で行われている基準と同じ形で、やはり患者の数は、公表してほしいといったことであります。

記者: いつから再開するとか、外務省から何か情報は入っていますでしょうか。

知事: 本日午前中に外務大臣、防衛大臣に対して文書要請を行ったところでありますから、まだその返事は来ていない状況です。

「県営団地への大学生入居『神奈助人s』を始めます!」について

記者: 県営団地の大学生入居に関連して、事務的な確認になっちゃうかもしれないですけどお願いします。先程、空き部屋の効率的な活用みたいな文脈も出ていましたけれども、笹山団地の空き部屋率について伺いたいのと、それから低廉な料金でとおっしゃったので、使用料、自治会費、1,000円、5,000円程度というのが通常に比べてどのぐらい安いのかということですね。この2点を確認しつつ、県営住宅は、入居の要件が、所得の要件ですとか世帯の要件があると思うのですけれども、そういった関連、そこの関係との整合性をどうされるのか、このあたりを伺います。

公共住宅課長: 空き家率ですが、今入居されている率が大体71%ですので、それを引いて、約3割程度が、空き家となっております。共益費等につきましては、住戸の方々が使用される階段等の電気代、エレベーターの電気代等を皆さんで負担していただくものを同じように負担していただく形になります。それから今回は、本来であれば、低廉で住居に困っている方に入っていただくような、法律上は公営住宅になっているのですが、今回は国と調整しまして、地域の貢献活動という名目で、目的外使用許可という形で、国と調整しまして、こういうような形で調整が整って、こういう仕組みを構築したということでございます。通常の家賃は所得によって変化するのですが、おおむね1万5,000円程度となっております。

記者: その上で、大まかなグランドデザインということで知事に伺いたいのですけれども、いわゆる公共県営住宅の役割というのが、少し変わってきているのではないか。要するに、先程おっしゃった住居に困っている方に住宅を用意するという県の役割がもともとあって、県営住宅が作られていると思うのですが、コミュニティの維持という観点からは、多世代の入居ですとか、こういった大学生の入居、そういったものが求められてきていると。今、例外みたいなことを国と調整しているとおっしゃっていましたけれども、いわゆる県営住宅そのものの基本的な役割を維持しつつ、さらに先程健康団地とおっしゃっていましたけれども、県として用意する住宅政策の役割が少し変わりつつあるのではないかなと思うのですが、そのあたりについて何か、こういうものを目指しているとか、県営住宅はこういう姿に変えていきたいとか、何か構想があれば伺いたいと思います。

知事: 基本は変わってないと思います。基本はやはり、県がそういうことを用意して皆さんの住宅環境といったものを、保障しているという、そういう側面は非常に強くあると思います。その中で健康団地という考え方を打ち出したのはもう相当前のことでありますけども、さっき申し上げたように、ただ単に住んでいればいいということではなくて、住んでらっしゃることによって、なるべく最後までお元気で住んでください、住んでくださることがありがたい。そのためにできることをさまざまな知恵を絞ってやっていこうということであります。ですから、税金を使って何かをやるだけではなくて、今回の取組みもある種の知恵を絞って、若い学生さんに住んでいただいて、そして活性化に協力していただくということで、県が目指す未病改善、健康長寿といったものを実践する場にしていきたいという思いで進めている事業であります。

「筋電義手バンク」への寄付のお願いについて

記者: 筋電義手バンクについて基本的な考え方を伺えればと思うのですが、寄付を募る、いわゆる寄付文化といいますか、そういう意識って大事だと思うのですけれども、政策上必要であれば、予算を組んで、筋電義手を買うというような考え方もあるのだと思うのですけれども、予算を組まないで寄付を募るということに関する意図といいますか、狙いについて、改めて説明願えればと思います。

知事: 筋電義手といったものを、まだ十分にご存知ない方もたくさんいらっしゃると思うのです。実際に、足の方は、義足の方は、割と認知度は高いと思うのですけど、筋電義手といったものをあまりご存知ない方、結構いらっしゃる。実際にそういう、手の欠損という状況にあっていても、そういう情報にたどり着かないとう方も随分いらっしゃるということのようでありますので、こういう寄附を求めるという、そういうプロセスを通じて、こういう周知といったものも広げていくと、こういった効果があるということを期待しているところであります。

新型コロナウイルスの濃厚接触者に係る考え方について

記者: コロナの濃厚接触者の考え方なのですけれども、大阪府の知事が、社会から隔離制度を廃止すべきだという主張を昨日行ったということですけれども、知事のお考えとしては、この濃厚接触者、これまでどおり扱うべきなのか、いかがお考えでしょうか。

知事: まだ方針を大きく転換する状況にはないと思っていますけれども、専門家のチームとしっかりそのあたりは相談をしていきたいと思っています。オミクロン株というものの大体感じが分かってきている中ではありますが、しかしまた変異株も同時に出ているという状況の中で、一気にそこに踏み込んでいいのかどうか、慎重に見極める必要があると思っています。

小泉会長との面会について

記者: 先週なのですが、22日に自民党神奈川県連の小泉会長と面会をされたということなのですが、面会の目的と、知事選についても何かお話があったのかについて教えていただけますか。

知事: お目にかかった第一は特別自治市構想というものです。これに対する県の考え方というものを以前ご提示したので、小泉代議士が自民党県連会長になられたということで、ご説明をさせていただいたということであります。そのときに知事選についても聞かれました。しかしそこで私が申し上げたものは、ここで私が申し上げたことを繰り返しただけでありまして。ですから、今は次のことを考えられる状況ではなくて、3期目の総仕上げといったことに全力を挙げていきたいということです。そのことについて小泉会長の方から、「この夏の参議院選挙もあるし、そのプロセスの中で、定数の是正の問題もあるし、来年には統一地方選挙もあるし、そういう予定がつながっている中で、われわれとしてもしっかりとどういうふうな動向となるのか、いろんな形で影響が大きいので、情報交換を密にしてやっていきたい」という話がありましたので、私も「それはそうですね」という話をしました。

特別自治市構想について

記者: 今特別自治市構想の考え方について知事が今思っているところを教えていただけますでしょうか。

知事: これは5月6日の3政令市の市長との中で正確にお話をしたいと思っております。これはきっちりとした資料をもとにどう考えるかについて、改めてしっかり話をしたいと思っております。

脱炭素先行地域について

記者: 今日環境省が脱炭素先行地域を26か所選定して、その中に横浜と川崎が入っておりました。これについて神奈川県としての受け止め、何かあれば教えてください。

知事: 評価されたことは非常に良かったと思います。川崎というのはかつて公害に苦しんだ町でありまして、産業はそのまま続けながら公害を克服していったというのは大きなパワーだと思います。このことについては、海外展開でさまざまな神奈川のアピールをするときにいつも触れていることで、川崎の魅力というのは、素晴らしい現状を続けながら、公害を克服してきた、今は同じコンビナートが並んでいるけれども空には青空が広がっている。かつて汚れた川がきれいになって魚が戻っている、それを実現したところですよと。それが世界のモデルになるというアピールをしてきましたので、そういった文脈の中で脱炭素の先進的な取組みと評価されたことは非常にありがたいことだと思います。横浜の場合も、前にSDGs未来都市、自治体SDGsモデル事業両方に選ばれた第1期のときに、全県10の自治体が選ばれましたけれども、そのときには、横浜市と川崎市と鎌倉市が選ばれました。横浜市はSDGsの最先端自治体といったことでありますから、そういったものが脱炭素という流れでも評価されたと、非常に誇らしいことだと思っています。

 

(以上)

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