神奈川県衛生研究所

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平成24年10月17日発行
神奈川県衛生研究所

神奈川県におけるデング熱(2007年~2011年)


デング熱はデングウイルスを持つ蚊に刺されることで起こる急性熱性疾患です。
国内での感染はありませんが、海外渡航先で感染することがあります。冬場にも報告がありますので、アジア諸国等への海外渡航の際には注意しましょう。
主な症状は、発熱、発疹、痛み(関節痛)で、一部は重症化して出血傾向となることがあります。予防接種はないため蚊に刺されない対策が必要となります。
デング熱は四類感染症で、全数把握対象疾患となっています。


○神奈川県におけるデング熱報告数
   
  • 神奈川県では2007年から2011年までに48例あり、2010年には14例と増加しましたが、2011年は10例と減少しました。
    平均(年間)で9.6例(全国では126.6例)となっています。
  • 神奈川県48例の報告数は県域11例、横浜市26例、川崎市11例でした。
    相模原市は 2010 年より県域から除いております。(県域とは神奈川県内の市町村のうち横浜市、川崎市、相模原市を除いた地域)

○全国におけるデング熱報告数
 

資料:国立感染症研究所ウイルス第一部 第2室


○年齢別・性別累積報告数(神奈川県)
 

  • 神奈川県(2007~2011年)では、性別は男性26人(54%)、女性22人(46%)で男性が多い状況でした。
  • 同じく年齢では20歳代(42%)が最も多く、30歳代(23%)、40歳代(17%)で、合わせて全体の82%を占めています。

○渡航国別累積報告数(神奈川県)
  全国の報告(2007~2010年)では東南アジアを中心としたアジア諸国が9割となっています。神奈川県(2007~2011年)でもアジア諸国が約9割となっています。

○年別・月別・国別報告数(神奈川県)
  • 全国の月別患者発生状況は、渡航先の流行状況および日本で例年海外旅行者の多い8、9月に患者の増加が認められています。神奈川県では8~10月(34例)の報告が多くなっています。
  • 神奈川県では8月13例(27%)、9月11例(23%) 、10月10例(21%)で合わせて全体の71%を占めています。
  • 神奈川県の8~10月34例の渡航先内訳は、インド11例、フィリピン8例、インドネシア4例、タイ4例、ラオス3例、カンボジア2例、マレーシア1例、ジャマイカ1例でした。

月別累積報告数

1 月

2 月

3 月

4 月

5 月

6 月

7 月

8 月

9 月

10 月

11 月

12 月

報告数

4

3

0

0

0

2

3

13

11

10

0

2

48

 

デング熱に関すること
 ○国立感染症研究所  NIID
     http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/ta/dengue.html

 ○厚生労働省検疫所  FORTH
     http://www.forth.go.jp/ topics/fragment4.html