生涯学習相談デスク

生涯学習コラム
「紅葉坂だより」

「生涯学習」の多様性は、人の数だけ学びがあることを示しています。学習相談員もまた、さまざまな分野にわたって関心を抱きながら日々実践しています。この学びはどこにつながるのか、地域の中でどう活かせるのか、人とどうつながるのかなど、その方向性やあり方にも興味を抱いています。
本コラムでは、さまざまな観点から幅広い生涯学習を紹介しています。

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セカンドキャリアと資格取得

神奈川県立図書館が真新しい建物で新たなスタートを切ってから1年が経過し、4階に設けられた生涯学習相談デスクでも生涯学習に関するさまざまな相談をお受けしてきました。相談内容は多岐にわたりますが、今回はその中からセカンドキャリアを意識した相談事例を取り上げます。
セカンドキャリアとは、もともとはプロスポーツ選手の引退後の仕事のことを指していましたが、最近はもう少し広義に「第二の人生における職業」のことを意味するようになってきました。人生100年時代と言われ働き方も多様化する現代においては、定年退職だけが「第二の人生のスタート」ではありません。30代~50代での転職や起業等のキャリアチェンジも含め、誰もがセカンドキャリアに向き合う時代が到来しています。
とはいえ、何から手をつけたらいいのかわからないという方も多いと思いますので、手始めに相談デスクでもよく質問をお受けする資格取得についてご説明しましょう。

資格には大きく分けて次の3つの種類があります。

① 国家資格

「国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力・知識が判定され、特定の職業に従事すると証明される資格」のことで、国や国から委託を受けた機関が実施する国家試験に合格することによって取得できます。代表的なものに、医師や弁護士、公認会計士、管理栄養士、介護福祉士、中小企業診断士などがあります。

② 公的資格

商工会議所や中央職業能力開発協会等、地方行政機関やそれに準ずる機関が実施し、文部科学省や経済産業省等の官庁や大臣が認定するものです。代表的なものに、日商簿記検定、介護支援専門員(ケアマネジャー)、消費生活アドバイザーなどがあります。

③ 民間資格

法的根拠に寄らない資格試験や検定で、民間の団体や企業が試験を行って認定します。社会のニーズに合わせて自由に対応できるので、幅広く設定できるのが強みです。ただし有効期限があってその都度取り直さなければならないものがあるなど、注意が必要です。代表的なものに、ファイナンシャル・プランナー(AFP/CFP)、秘書検定、TOEIC、インテリアコーディネーターなどがあります。

資格を取得するにはさまざまな方法がありますが、各自の状況に応じて時間の確保や勉強方法にも工夫が必要です。最近では通信制大学や通信講座等、オンライン主体で学べる環境もかなり整いつつありますので、詳しく知りたい方は相談デスクにてご相談ください。