

県立厚木清南高等学校(3/16)、県立神奈川工業高等学校(3/17)での開催
生活困りごと支援のための出前講座
ヤングケアラーって何?いま私たちができること
2023年 04月 11日ヤングケアラーって何?

講演の様子
神奈川県では、日ごろの生活をサポートするための出前講座を開催しています。今回は、「ヤングケアラー」をテーマに、県立厚木清南高校と県立神奈川工業高校の生徒さんに向けて3月16日、17日に開催しました。
講演には、「すべてのヤングケアラーが自分らしく生きられる世界を」理念に掲げて、ヤングケアラーの「出口」をつくることを目的に活動されている、一般社団法人ヤングケアラー協会代表理事の宮崎成悟さんにお話をいただきました。
・「ヤングケアラー」ってなに?
・具体的には、どんな状態?
・日本だけの問題?
・自分が当事者だったらどうする?
ときには生徒さんたちに質問を投げかけながら、データや国内外の定義をもとに「ヤングケアラー」について説明していただきました。
自分が悩んだこと、自分を支えてくれたこと

ご自身の経験を語りかける講師
そして、元ヤングケアラーでもある、宮崎さんの経験談。 学生時代から、ケアを通じてご家族の命や生活を守りたいという強い想いや責任を背負いつつ、すべてを投げ出して、周囲の友だちと同じように遊んだり勉強したりする自由な時間が欲しいとの思いに挟まれて、悩み続けたそうです。 でも、周りの人たちとの関係の変化が不安で、周囲にはなかなか相談しづらかった、宮崎さん。 そのような経験から、ケアラーであることを投げ出さずに家族を守り続けることを「敢えて」選択していることは勇気ある選択なので、自信を持ってほしいとしつつも、周りの大人にも相談してほしい。そして、いろいろな選択肢があるんだということを知ってほしいとの想いを伝えられていました。 生徒の皆さんは、自分たちと同じくらいの年齢で宮崎さんが経験したことに、自分ならどうするたろうかと思いを寄せながら、真剣な眼差しで耳を傾けていました。
自分だったらどうするか?


生徒の皆さんからの質問の様子
講演終了後には、「どうやって乗り越えることができたのか」、「ケアを通じて培った力は何か」、「ケアラーになる前からできることは何か」など、様々な質問が生徒の皆さんから寄せられ、宮崎さんは、その一つ一つに真摯に答えていました。
そこには、講演や講師とのやり取りを通じて、ヤングケアラーを他人事ではなく自分事に捉えるとともに、家族と一緒に備えよう、些細なことも支え合える交友関係をつくっていこう、些細なことも相談してみようと、未来に向かって準備する生徒の皆さんの姿がありました。
プロフィール

生活困りごと支援のための出前講座
県では、生活に役立つ情報や生活困窮支援に係る制度や相談窓口をお知らせする出前講座を神奈川県内で実施しています。ぜひお気軽にご参加ください