業務効率化コース
デジタルを活用した業務の効率化や生産性向上の方法を学ぶコースです。課題の洗い出し方・
解決策の考え方・課題に最適なツールの選定方法など、改善に必要なプロセスを身につけ、
実際の業務へ導入・活用することをめざします。
業務改善
業務
可視化
丸一日の作業がわずか数秒で完結
自動化が生む力で福祉の質を高める
社会福祉法人らっく
障害福祉サービス事業所。精神障害や発達障害、軽度の知的障害をもつ利用者に対して、就労支援などの日中活動や支援を提供する。
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総務
天野 好孝 さん事務全般を担当。現場の状況を把握し、臨機応変に対応。
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理事・事務長
鈴木 拓也 さん事務全般を統括。施設管理者業務、法人の運営も担当。
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総務
大澤 拓真 さん主に会計業務を担当。来客や利用者との窓口役も務める。
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システム間の仕様差に対応するため、既存
データを手作業で、丸一日かけて入力・調整。
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端末やチャットツールは導入したものの、
それ以上のDXに進展できていなかった。
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専門性の高いスタッフの就労時間の一部を
事務作業に充てざるを得なかった。
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データの仕様を自動的に変換するツールを作成。
数秒でデータを変換できるようになり、手作業は不要に。
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AIを使いながら学びと実践を繰り返す習慣が確立。
自社ツールを複数作ることができる体制が整った。
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自動化ツールで事務作業の時間が縮小しつつある。
本来の対人業務に力を注げる環境に近づいている。
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課題
難易度の高いITツール活用で
さらなる効率化を目指す当法人は障害福祉サービス事業者として、多機能型事業所2か所、短期・長期の入所施設、相談支援事業所等を運営しています。私たち事務部門は、限られた人数で現場全体をフォローしなければならないため、生産性の向上には強い関心がありました。2017年にチャットツールを導入し、情報共有やミス防止の効果を感じていましたが、AIの利用や自社ツールの開発などの発展的な取り組みについては、知識不足もあって踏み込めていませんでした。特に課題意識を持っていたのは、作業の効率化です。例えば、利用者に毎月発行する「代理受領通知書」は、数百人分の明細を紙に印刷し、手渡しや郵送で届けていました。作業にかかるマンパワーは大きく、渡し漏れが発生する懸念も常にありました。さまざまなデジタルツールを使い、こうした手作業を減らしたいと考え、事務部門の3人で業務効率化コースに応募しました。
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実践
多様な講座と他社事例から得た
業務改善の視点受講者3人ともeラーニングでの学習は初めてでしたが、内容の質の高さや講座のバラエティの豊富さには驚きました。抱えている業務課題は多岐にわたり、それぞれに「こんなことができたらいいのに」という願望がありますが、ほとんどの願望に対して実現につながるヒントとなるテーマの講座が用意されています。そのため、動画を探して受講し、学んだ内容を次々と実務に取り入れています。「こんなに便利なものが、こんなに簡単に使えるのか」という驚きの連続で、世の中が自分の想像以上に進化していることに気づけたことは、大きな衝撃であり収穫でした。講座内になじみのない用語が出てきたときは、AIが頼りになります。講師の勧めに従って、現在はAIアシスタントであるCopilotを常にPC上に表示させており、疑問点はすぐに尋ねて解消する習慣がつきました。実践ゼミではRPAやOCRなど、私たちが必要としていた技術を基礎から学ぶことができました。講義内では毎回宿題が出され、提出された宿題のうちいくつかは次回の講義で取り上げられます。異業種他社の方々が直面している課題やその解決に向けた動きを知ることによって、自分たちの業務にも活かせる視点が得られました。
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成果
AIと設計した自動化ツールで、
事務作業を「数秒」に短縮定型業務の自動化ツールを複数作成しました。既存のデータがあるにも関わらず、仕様に合わせてすべて手入力しなければならなかった事務関連の業務に対しては、データの仕様を自動で変換するツールを作成。丸一日以上かかっていた入力作業が、数秒で終わるようになりました。少人数で事務作業を行う私たちの事業所にとっては、絶大なインパクトです。元データと出力先の形式の分析、データ変換の方法を、AIと共に設計した成果です。「代理受領通知書」についても電子交付できる仕組みに作り変える社内プロジェクトを組み、完成に至りました。仮に1人で準備すると丸1週間かかる毎月の作業が、1時間程度で完了する計算になります。紙代や印刷代の削減はもちろん、業務負担の大幅な軽減になります。2025年度内に試験運用を行い、2026年度から活用する予定です。従来は福祉の専門能力をもつ支援スタッフも、こうした事務作業に時間を割かざるを得ませんでした。しかし本来は、利用者の相談に乗り、外部機関との連携を図ることが支援スタッフの仕事です。ツールに任せられる部分は手放し、より質の高い対人支援に注力できる環境を整えていきたいです。現場の支援スタッフもデジタルツールを使いこなせるようになれば、職員一人一人が成長するきっかけになりますし、法人全体のサービス向上に直結するはずです。事務、現場問わず法人内の経験や知識を蓄積し、迷った時の手引きとなる社内wikiのような仕組みもつくりたいですね。
現場起点でDXを推進されている点が印象的でした。全員が主体性・実行力に加え、改善を止めずに磨く姿勢があったからこそ、業務効率化も驚くほどのスピードで前進したのだと感じます。