植生 ( しょくせい ) （ある 地域 ( ちいき ) に 生育 ( せいいく ) する 植物 ( しょくぶつ ) の 集 ( あつ ) まり）や、 野生 ( やせい ) 生物 ( せいぶつ ) の 生息 ( せいそく ) 分布 ( ぶんぷ ) の 変化 ( へんか ) が 既 ( すで ) に 確認 ( かくにん ) されています。 たとえば、モウソウチクとマダケの 生育 ( せいいく ) 適地 ( てきち ) が 拡大 ( かくだい ) して 竹林 ( たけばやし ) が 定着 ( ていちゃく ) し、 地域 ( ちいき ) の 生態系 ( せいたいけい ) ・ 生物 ( せいぶつ ) 多様性 ( たようせい ) や 里山 ( さとやま ) 管理 ( かんり ) に 悪 ( あく ) 影響 ( えいきょう ) を 及 ( およ ) ぼす 可能性 ( かのうせい ) が 指摘 ( してき ) されています。 また、 気候 ( きこう ) 変動 ( へんどう ) に 伴 ( ともな ) う 風向 ( かざむ ) き 等 ( など ) の 変化 ( へんか ) により、 日本 ( にほん ) で 繁殖 ( はんしょく ) する 猛禽類 ( もうきんるい ) の 一種 ( いっしゅ ) 、ハチクマの 渡 ( わた ) りに 適 ( てき ) した 空域 ( くういき ) が 失 ( うしな ) われ、 飛 ( と ) ぶ 経路 ( けいろ ) が 変化 ( へんか ) すること 等 ( など ) が 予測 ( よそく ) されています。 将来 ( しょうらい ) もこのような 影響 ( えいきょう ) が 更 ( さら ) に 進行 ( しんこう ) することが 予測 ( よそく ) されており、 人間 ( にんげん ) が 生態系 ( せいたいけい ) から 得 ( え ) ているさまざまな 恵 ( めぐ ) み（ 生態系 ( せいたいけい ) サービス）への 影響 ( えいきょう ) も 懸念 ( けねん ) されています。

※写真：川合由加, 工藤岳, 2014：大雪山国立公園における高山植生変化の現状と生物多様性への影響. 地球環境, 19(1), p.23-32.より