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2. 気候変動の影響と将来予測気温の変化

気温の変化(世界)

 世界の年平均気温※は、様々な変動を繰り返しながら上昇しており、長期的には100年あたり0.74℃の割合で上昇しています。特に1990年代半ば以降、高温となる年が多くなっています。

 2000年前後から2010年代前半にかけて、世界の平均気温の上昇率が緩やかになった時期がありました(このような状態をハイエイタスといいます)。主な理由としては、海洋深層による熱の吸収、太陽活動の低下や火山活動の影響などが挙げられています。

※陸域における地表付近の気温と海面水温の平均

世界の年平均気温偏差の経年変化(1891~2019年)の図表

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気温の変化(日本)

 日本の年平均気温※は、様々な変動を繰り返しながら上昇しており、長期的には100年あたり1.24℃の割合で上昇しています。特に1990年代以降、高温となる年が頻出しています。

 日本の平均気温上昇は、世界の平均よりもはやい速度で上昇しており、気温上昇率が比較的大きい北半球の中緯度に日本が位置しているためと考えられます。

※長期間にわたって観測を継続している気象観測所の中から、都市化による影響が比較的小さく、また、特定の地域に偏らないように選定された15地点の平均気温

日本の年平均気温偏差の経年変化(1898~2019年)の図表

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気温の変化(神奈川県)

 横浜地方気象台における年平均気温は、長期的に有意な上昇傾向を示しており、100年当たり1.9℃の割合で上昇しています。

 都市化率が大きい大都市では、平均気温の上昇率が大きくなる都市が多く見られ、地球温暖化に加えて、都市化の影響(ヒートアイランド現象)が現れていると考えられます。

横浜の年平均気温偏差の経年変化(1897~2019年)の図表

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気温の将来変化(世界)

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書によれば、現在(1986-2005年)と比較した21世紀末(2081-2100年)までの世界の平均気温は、厳しい気候変動対策をとった場合(RCP2.6)でも0.3~1.7℃、有効な気候変動対策がとられなかった場合(RCP8.6)は2.6~4.8℃上昇する可能性が高いとされています。

世界の平均地上気温の変化(1986~2005年平均比との差)の図表

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気温の将来変化(日本)

 日本の21世紀末の年平均気温は、「気候変動の観測・予測及び影響評価統合レポート2018」によると、全国的に上昇することが予測されています。厳しい気候変動対策をとった場合(RCP2.6)でも0.5~1.7℃、有効な気候変動対策がとられなかった場合(RCP8.6)では3.4~5.4℃上昇すると予測され、低緯度地域より高緯度地域の方が気温上昇が大きい傾向がみられます。

全国 将来の年平均気温の図表

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気温の将来変化(神奈川県)

 神奈川県の平均気温は、「温暖化影響評価・適応政策に関する総合的研究」(環境省環境研究総合推進費S-8(2010~2014年))によると、21世紀末には、有効な気候変動対策がとられなかった場合、1986年から2005年の平均気温より、最大で6.4℃(3.4~6.4℃)上昇する予測が示されています。

神奈川県 将来の年平均気温の図表

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