ヒント
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女性が働きやすく、働きがいのある職場にしたいです。
A
まずは、社員の声を聴くことです。社員と密に意思疎通を図り、本人のやる気と周りの協力体制をはぐくみ育てている企業があります。
紹介事例(2018年)

女性社員の声に耳を傾け、やりがいと働きやすさを支援

株式会社オーテックジャパンの画像
上司である岩田課長(写真左奥)と城田さん(左)。復職して2か月という牧野さん(右)も林日出登課長(右奥)とにこやかに談笑する。部署内の風通しは良く、何でも相談できる空気が働きやすさを支えています。

 茅ケ崎市に本社と工場を構え、日産自動車の特装車事業を手掛ける同社は、男性が多い車業界において、女性が全社員の約15%を占め、産休や育休での復職率は過去3年連続で100%を誇ります。同社では数年前から、女性の就労環境向上に取り組んできました。例えば、女性の健康増進を「健康経営」の中の大切な項目のひとつと位置づけ、「乳がん・子宮がん検診」や「女性ホルモンとの付き合い方セミナー」のほか、楽しみながら健康と向き合える健康フェスタを社内で開催し、「美肌チェック」「アロマの感性チェッカー」などの企画を実施。また昨年には、女性社員の声を集めて、女子休憩室をリニューアルさせました。この休憩室にはカーテンで仕切られたソファーや搾乳スペースまで完備されています。

 同社には、何かものごとを進めるときにはアンケート等を実施し、社員の声を反映しながら進める風土があるようです。それは産休・育休明けの女性の職場復帰の際にも顕著に表れており、上司と部下が密に意思疎通を図ることで、スムーズな職場復帰につなげています。時短社員を抱えるマーケティング企画部の岩田優子課長は「産休・育休対象者には休みに入る前から休み中、復職後に至るまで、折に触れて、考えを聞くように心掛けている」といいます。

時短でもやりがいと責任ある仕事ができる環境に

 同社では、「復帰したらまたやりがいを持って頑張りたい」という女性も多く、基本的には、時短社員にも通常の社員と変わらない責任ある業務を任せ、部署内全員で協力しながら業務を進めています。「時間に制限があるからこそ、計画的効率的に仕事が進められるよう支援しています」と岩田課長。復職して2か月という牧野恵美さんは「日々の会話の中にも頼りにされているなと感じます」と笑顔で話します。同様に時短で働く城田祐里子さんも「何でも相談しやすい雰囲気で、とても働きやすいです」と話しています。

片桐 隆夫の画像

片桐 隆夫 代表取締役

COMPANY DATA

設立:1986年 業種:特装車の開発・販売
従業員:453人 所在地:茅ケ崎市
URL:http://www.autech.co.jp

「人々の生活を豊かに」をビジョンに掲げ、誰でも安心して楽しめる魅力的なクルマづくりを展開しています。