2019.10.4
三菱電機株式会社
三菱電機ホーム機器株式会社
家電製品技術部
金井孝博さん
https://www.mitsubishielectric.co.jp/三菱電機らく楽アシストTwitter
https://twitter.com/ME_RakuRaku

「らく楽アシスト」でパパもキッチンに
三菱電機は、家電にユニバーサルデザインの視点を取り入れ、多くの人が心地よく使いこなせる製品づくり「らく楽アシスト」(https://www.mitsubishielectric.co.jp/sq/assist/rakuraku/)に取り組んでいる。定例会では先進事例として、三菱電機ホーム機器株式会社の金井孝博さんが同社のレンジグリル(オーブンレンジ)を紹介した。
レンジとグリルの「リレー機能」により、料理が苦手な人でも、簡単に楽しくメニューの幅を広げられることを目指して開発されたレンジグリル。2018年には、キッズデザイン賞において「男女共同参画担当大臣賞」を受賞している。
「製品が支持されている背景にあるのは、女性が抱える家事の不公平感だ。金井さんは、「女性の3人に1人は家事分担に満足しておらず、約6割が夫にもっと家事をしてほしいと思っている」と説明。なかでも、朝昼夕の食事や弁当の調理をはじめ、食器洗いや献立の考案など、キッチンでの家事を女性が担う家庭は6割から7割に達するという。「調理は女性の役割」という考えが夫婦の間に浸透していることが、男性の調理参加を妨げる大きな要因といえるだろう。
レンジグリルの開発には、
- 男性の調理参加を後押しし、女性の調理負担を軽減する
- 充実した家族団らんの時間と多彩で豊かな食生活で子どもを育む
というねらいがある。調理経験の乏しい男性でも、簡単でおいしい時短メニューを作れるさまざまな機能に、金井さんも胸を張る。
リレー機能は、厚みのある食材でも中までしっかり加熱する「レンジ」、表面焼き上げで香ばしい焼き色を付ける「グリル」が自動的に切り替わることで、生焼けや焦げ付きという失敗を解消。食材に素早く熱が通るため調理時間を大幅に短縮できる。また、冷めたコロッケやフライも再加熱でサクッと出来立てのような仕上がりに。ボタンの数を少なくしたシンプル設計や、調理状況を音声でナビゲートする機能は、高齢者や視覚障がい者にとっても扱いやすいと好評だという。
当日は、専用の角皿に市販の麺やカット野菜、豚肉を乗せ、レンジグリル加熱を行うだけという焼きそばと、スパイスがきいた本格カレーの作り方を実演。さらに、中はふわっと周りはサクサクに仕上がる冷凍今川焼の再加熱も披露した。
参加者は、金井さんの説明通りに短時間で完成したメニューの試食に舌鼓を打った。
「家事は平等」の意識醸成に一役
金井さんは同社の製品を通して、「夫の積極的な家事参加で共働き家族での家事分担を適正にし、働く女性の社会参画を後押しできる機会を増やしたい」と展望を語る。父親が家事をしている姿を子どもが見ることで、「家事は平等に行う」といった意識づくりが次世代へと受け継がれていくことも期待したいという。らく楽アシストのコンセプト「子どもから高齢者、体の不自由な人まで、できるだけ多くの人が安心して(Safe to Use)、らくに(Easy to Use)、楽しく(Fun to Use)使えるデザインを通し、暮らしのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上を目指したい」とも語った。
家事育児が快適かつ楽しくなるような夢のある家電について話し合いました!