2019.5.30

ライオン株式会社
コンシューマーナレッジセンター
快適生活研究所
リビングケアマイスター

杉本美穂さん

ライオン株式会社 杉本美穂さん

習慣をリ・デザインする

健康・生活快適にまつわる様々な製品を世に生み出し、人々の生活に寄り添ってきたライオン株式会社。同社では今、「習慣をリ・デザインする」を掲げ、毎日の習慣を「めんどう」から「らくちん」へ、「やらなくちゃ」から「やりたい」へ、「わざわざ」から「いつのまにか」へ、といった前向きなものへ変えていくべく、今までにない新しい視点を取り入れた「新たな時代の幸せづくり」に取り組み、「Lidea」(https://lidea.today/)などでも暮らしに役立つ情報発信を行っている。

そのひとつとして着目したのが、夫婦の家事シェア応援。
家事に関する夫婦間のすれ違い=「家事ギャップ」を解消し、夫婦が力を合わせながら前向きに家事に取り組める環境を創出していこうと、地方自治体や企業、市民団体などと協力したプロジェクトを展開している。

「夫婦円満都市推進プロジェクト」と名付けられたこの取組みは、2016年からスタート。これまで、宮崎県日南市、山形県山形市、佐賀県、千葉県流山市の4都市で展開してきた。家事という一見すればごく狭い視点での出来事を、都市全体でとらえ、実践していく取組みに、多くの注目が集まった。

このプロジェクトで目指すのは、

  1. お互いの状況を理解し合いながら、家事について話し合うことができる夫婦を増やす取組みを実践している都市
  2. 家事を他人事にせず、シェアできる家庭が増えることで夫婦ともに働きやすく、子育てしやすい都市

を皆でつくっていくこと。少子化対策や経済活性化など都市が抱える様々な課題解決に繋がるヒントが「夫婦円満な家事シェア」にあると位置づけ、同社では、これまで製品開発を通じ培ってきたノウハウや、家事にまつわる様々なアイデアを提供。これに、働き方改革や男女ともに働きやすい環境づくりを目指す企業が加わり、様々な場所で市民セミナーやイベントなどを行ってきた。

夫婦円満都市推進プロジェクト(https://lidea.today/projects/enman

家事ギャップ解消セミナー

夫婦間で家事の分担がうまくいかない原因のひとつに「家事ギャップ」があげられる。

妻の家事負担がどのくらいかのグラフ
やっているのに認められない家事のグラフ
家事に前向きになれない理由のグラフ

特に力を入れる「家事ギャップ解消セミナー」では、例えば皿洗いに着目し、参加者に「食器洗い」に関する知識・意識を確認する「皿洗いセンター試験」を実施。夫婦で答え合わせをすることで、お互いのギャップを確認してもらう。また、「わが家のルールブック」として、食器洗いに関するルールを決め合うシートを用意し、「食器洗い」に関する夫婦間での決まり事を確認。「食器洗いアクティブラーニング」では、難題の汚れをどのような方法・手順で片づけるかを実践しながらリアルに学ぶ機会を提供している。「正しいスポンジ除菌の方法」や「片付けのコツ」など、洗剤などを開発する会社ならではの技術やノウハウを生かした生活情報は、こうしたセミナーやオウンドメディア内でも発信している。

皿洗いの手順を学ぶセミナー参加者
皿洗いの手順を学ぶセミナー参加者

「こうした細かな部分まで知ってもらい、どこまでがお皿洗いなのかを理解してもらうことで、“やっているのに認められない”という男性の、そして“ここまでやって欲しいのに”という女性の思いのギャップを埋めることに繋がれば」と杉本さん。

「家事にまつわる様々なニーズに寄り添いたい」と話す杉本さん
「家事にまつわる様々なニーズに寄り添いたい」と話す杉本さん

「このコンソーシアムに参加し、

  • ・忙しい夫たちの本音を探る「パパディスカッション」の共同開催
  • ・企業などへの特別出張セミナー
  • ・家事・育児の現場を取材し、ノウハウを共有化
  • ・新たな夫婦円満都市への挑戦(PJT・セミナーの共同開催)

などにチャレンジしてみたい」と話している。

男性の家事育児の習慣化や支援イベントのあり方について話し合いました!