検討会等名称当事者目線の障がい福祉に係る将来展望検討委員会（第９回）開催日時令和３年２月21日（月曜日）９時30分～12時00分開催場所県庁本庁舎３階大会議場出席者◎蒲原委員長、大川委員、大塚委員（Zoom）、河原委員、小西委員、佐藤委員、冨田委員、奈良﨑委員、野口委員、林委員、福岡委員（Zoom）、髙野氏（Zoom、オブザーバー：神奈川県共生社会アドバイザー）問合せ先共生推進本部室利用者支援グループ会議記録以下のとおり
（事務局：道躰参事監）
開会のあいさつ
出欠状況の周知（全員出席）
髙野氏（オブザーバー：神奈川県共生社会アドバイザー）紹介

（蒲原委員長）
おはようございます。それではこれから議事に入りたいと思います。本日も皆さん方のご協力を得ながら、活発なご議論をお願いしたいというふうに思っております。
それでは本日の進め方について、皆さんと共有をしておきたいと思います。先ほど資料説明がありましたとおり、次第に議事が三つ入っております。まず最初に議題の１でありますけども、神奈川県の共生社会アドバイザーの髙野さんから、「重度障がい者でも社会参加できる」というテーマでお話を伺いまして、皆様方からのご質問等を受けたいというふうに思っております。この部分が、全体で40分程度お願いしたいと思っております。
そのあと、議事の２といたしまして、報告書骨子案についてでございます。これについては事務局の方からご説明受けますけども、こうした説明の際には資料５にこれまでの各委員からのご意見等も配布しておりますので、そうしたものも踏まえながら、意見交換したいと思っています。前回ご欠席だった河原委員と、あと奈良﨑委員の方から意見書が提出されておりますので、このお二人にはこの意見書のご説明も含めて、最初にご発言いただければというふうに思っております。この議事２でございますけども、全体で80分程度、間に10分程度の休憩時間が入りますので、それを挟んで80分程度お願いしたいというふうに思っております。
最後に議事の３になります。報告事項として先ほどありましたとおり、２件。条例の制定と、県立施設等の指定管理者の募集ということで、報告事項がございますので、事務局からの説明を聴取したいということで、この部分が質問も含めて、最後の15分程度お願いしたいということで、主として今日は、報告書のところで一番長い時間を取りたいと思っています。それでは早速議事の１に入りたいと思います。大変今日はありがとうございます。髙野さん、これからご説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

（髙野氏）
委員会の皆様、初めまして。本日は講演の機会をいただき、ありがとうございます。ＡＬＳ療養者で、共生社会アドバイザーの髙野元です。本日は「重度障がい者でも社会参加できる～ＡＬＳ療養者の在宅生活の事例～」と題してお話しします。病気の進行により喋れないので、パソコンの音声合成機能を使って喋ります。聞きにくいところもあると思いますが、30分ほどお付き合いください。
まず、私の自己紹介をさせてもらいますね。髙野元と申します。神奈川県川崎市麻生区に住んでいます。来月末に57歳になります。昨年、息子２人が家を出ていきまして、いまは妻と高齢の母の３人で、ヘルパーさんの支援を受けながら暮らしています。元々はITエンジニアで、新規事業開発の仕事が好きでして、その延長で経営者もやっていました。その後47歳の時に独立して、創発計画という会社を作り、一人で仕事をしていましたが、２年経って軌道に乗り始めた頃にＡＬＳを発症しました。すでに要介護５、障害支援区分６の最重度の障がいです。創発計画は業態を転換して、重度障がい者向けプレゼンソフト HeartyPresenterの企画開発や、そうはつ介護ステーションの運営をしています。現在は様々な立場で活動していますが、2019年の11月から、共生社会アドバイザーとして仕事をする機会をいただいています。 全体として、重度障がい者が社会参加できる仕組みを作ることに取り組んでいます。
ＡＬＳになってからの経緯ですが、次のスライドで詳しめに説明するので、スキップします。 現在の体の状態は、こんな感じです。まず、頭脳は明晰なままです。顔はまだ笑えますが、会話はもう全くできませんし、肩から先と足首から先は殆ど動きません。リハビリのおかげで、呼吸機能はなんとか維持していて、呼吸器をつけるのは夜間だけで済んでいます。幸運なことに、４年間この状態です。
ＡＬＳの進行と療養の経緯を詳しく紹介します。発症は2013年の初めでしたが、告知は2014年の９月末でした。当時、息子たちは高校３年生と中学２年生でした。すぐに歩けなくなり、喋るのも難しくなりました。１年後には腕も上がらなくなり、日常生活に介助がいるようになり、妻は私の介護に忙殺されるようになりました。この頃は進行が止まらずに、絶望感しかありませんでした。 それでも、活動的な先輩患者と出会ううちに、どうすれば生ききることができるかを理解するようになりました。この頃に、胃ろうを作りまして、妻の負担は増すばかりで、少しずつヘルパーに入ってもらうようになりました。外出したい私は、大学生になった長男に介助を頼むことが増えてしまい、結局留年してしまいます。この頃が家庭として一番苦しい時期でした。とはいえ、まだ死ぬイメージが持てずにいたので、誤嚥防止と気管切開手術を受けました。妻の負担を減らそうとして、訪問看護が毎日入ってくれるようになり、長時間の見守りが可能な重度訪問介護ヘルパーもお願いするようになりました。手術の少し前には、指が動かなくなり、パソコンもスマホも使えなくなりましたが、視線入力パソコンの導入に成功します。手術後には呼吸が楽になり、酸素が脳に行くようになった入院中のある日、これからはやりたいことはみんなできますよ、という神の啓示のようなものが降りてきました。それからは、やりたいことをやってきています。今日のお話は、そんな私の日常を紹介していきます。
本日のお話の構成ですが、まず筋萎縮性側索硬化症、ＡＬＳと公的支援について説明します。次に私が取り入れている療養の工夫を紹介します。続いて、私の一日と私の社会参加を紹介します。最後に、重度訪問介護の意義について、私の考えをお伝えします。当委員会の議事録にざっと目を通したのですが、障がい者が施設で過ごすことについての議論が多いと感じました。本日は、難病による障がい者の在宅生活のお話なのですが、施設から地域生活への移行についてのヒントになれば嬉しいです。
まず、筋萎縮性側索硬化症、ＡＬＳと公的支援について説明しますね。ＡＬＳの病態としては、運動神経だけが壊れていき、その結果として筋肉が硬くなり痩せていってしまいます。このため、運動、会話、飲み込み、呼吸といった機能が失われていきます。約150年前に発見されたのですが、いまだに原因が解明されていません。３から５年で死に至ると言われますが、その原因は食べられなくなることによる栄養失調と、呼吸筋が侵されることによる窒息になります。人工呼吸器の使用で、本来の人生を全うできますが、国内の装着率は３割と言われています。厚労省指定の難病の１つで、国内には１万人弱の患者がいます。
この図は、体が衰える経過を示すものです。昔は医者にも見放され、社会からの認知もなく、家族の負担の中で絶望して死んでいく病気でした。しかし、40年前に人工呼吸器が発明されて、呼吸器をつければ本来の人生を全うできるようになりました。ここに書いてあるように、四肢麻痺に対する看護、介護の体制を構築することと、呼吸管理と栄養管理、さらにコミュニケーション障がいへの対応がポイントとなります。
そんなＡＬＳの療養生活をどういう体制で支えられるのでしょうか。難病の介護は３つのステップで考えることができます。まず、生命を支える。これは医師や看護師の領域です。ある程度環境は整っています。次は日常を支える。これはヘルパーの領域です。また、生活を支える支援機器の導入もここで行わないとなりません。その先に、自己実現を支える重度訪問介護ヘルパーの利用があります。重度訪問介護ヘルパーの利用が社会参加の鍵になります。それぞれのステップを支える根拠として、法律も整備されています。
ＡＬＳの在宅療養には、数多くの職種の方々の関わりが必要です。１つ前のスライドで説明したように、生命の支援、日常の支援、自己実現の支援が必要です。それぞれ医療制度、介護保険制度、障がい福祉制度といった複数の制度を組み合わせないとなりません。この図は、私が利用しているものを書き出したものです。特に重要なのは訪問看護師、訪問リハビリ、そして重度訪問介護ヘルパーです。とても複雑ですが、これを理解しないと、安定した在宅療養は送れないのです。 私は、ようやくこうした体制を整えられるようになりましたが、全ての患者がこうした体制を整えられるわけではありません。その原因は、情報不足です。患者や家族にも学んでもらわないとなりませんが、支援者も自分の仕事だけで満足するのではなく、こうした全体像を意識してほしいと思います。
さて、重度訪問介護とはどんなサービスなのか見ていきましょう。常時の介護を必要とする重度の肢体不自由者に対して、比較的長時間にわたり、サービスを総合的・継続的に提供します、とあります。まず、居宅におけるサービス内容ですが、身体介護、家事援助、生活等に関する援助など、自分の生活する上でやることは自分の代わりにやってもらいます。重要なのは見守りです。これは、トイレや体位の修正など、必要なときに介助を頼めるので、生活の質を上げられます。また、有資格者は、喀痰吸引や胃ろうなどの医療的ケアも可能です。これにより、家族を介護から開放できます。これについては、次のスライドで説明します。また、外出時にも使うことができます。このため、社会参加の機会を増やすことができます。 その他の話としては、複数人介助もできますし、入院時も利用できますし、 そして就労時には使えないことを覚えておいてください。ただし、利用には条件があります。まず、身体障がい、知的障がい、精神障がい、難病患者などで、障害支援区分４以上であることです。障害支援区分は、障がいの不自由度を調査して認定するものですが、詳しい説明は割愛します。二肢以上、つまり両手または両足に麻痺等があって動かなくて歩行、移乗、排尿、排便のいずれも何らかの支援が必要な状態であれば該当します。重度訪問介護ヘルパーとして働くには、資格が必要です。重度訪問介護従事者養成研修という、20時間ほどの講義を受ければ資格が取れます。その他、介護福祉士などの介護資格や、看護師も従事できます。
医療的ケアを伴う長期療養で起きることについて話します。後で説明しますが、気管切開して人工呼吸器を付けると、いつ痰が詰まるか分からないので、24時間の見守りが必要になります。医師法によると、痰吸引などの医療ケアは医師・看護師しかできないものでした。しかし、在宅で暮らそうとすると、医師や訪問看護師は、短時間しか見られないことになりますよね。医療行為を例外的に認められているのは家族です。これが、患者というか重度障がい当事者は家族が見るしかないとする根拠になっていました。それが、家族が見るのが当然という社会の圧力になってしまいます。24時間対応ですから、当然家族は仕事もできませんし、心身ともに疲弊します。子どももケアを分担することになります。これは、ようやくヤングケアラー問題として知られるようになりましたが、 若者が将来に希望が持てない状況は、社会問題ですよね。こうした状況では、高齢の両親に負担をかけたくないとか、パートナーや子どもの人生を奪いたくないとか考えてしまいます。気管切開して、呼吸器をつける選択ができなくなってしまいます。家族がみんな疲弊すると、まるごと社会から孤立してしまいます。2004年の相模原事件をご存知かと思います。ＡＬＳで呼吸器を付けた息子の繰り返しの懇願で、母親が呼吸器を止めてしまい、死に至らしめた事件です。こうした痛ましい事件も含めて、介護ヘルパーも医療的ケアができるようにしてほしいという運動がおきました。この結果として、平成24年４月に「社会福祉士及び介護福祉士法」の一部改正が施行されて、「喀痰吸引等研修」を修了することで、介護職員も痰の吸引や経管栄養などの特定行為を実施できることになったのです。私が告知を受ける、たった２年前のことです。この法改正がなければ、私もこの場でお話することはできなかったんじゃないかと思います。当時この法改正に尽力された方のお一人が、知事になられる前の黒岩知事と聞いています。深く感謝しています。
さて、ＡＬＳの療養生活の質を改善するために、私が取り入れている工夫について紹介します。ＡＬＳは、筋肉を動かせなくなりますが、飲み込みも難しくなります。食道に流し込まないといけないのに、気道に流れ込むと誤嚥性肺炎を起こしてしまいます。これが原因で口から食べられなくなります。私は、口から食べ続けるために、誤嚥防止手術をしています。いくつかの術式がありますが、左右の声帯を縫合する声門閉鎖術を選択しました。口から気管への通路を塞ぐので、気管切開が必要で、同時に手術しました。
呼吸器をつけるために、気管にカニューレを挿入しています。ここに痰が詰まると窒息するので、24時間の見守りが必要になります。詰まったら、直ぐに痰吸引をしなければならず、１～２時間ごとに必要になります。夜間も必要なので、介護する家族やヘルパーの重い負担となります。
私が利用している機器をまとめてみました。まず人工呼吸器です。今は夜の就寝時と昼寝のときに使用しています。 だんだん呼吸機能は落ちていくので、使用する時間も長くなるでしょう。次に必要なのは、痰吸引機です。痰がつまったときには、これがないと痰をとり除けません。こちらは自動痰吸引機です。24時間つけています。 詰まらなければ、痰の吸引が不要になり、介護者の負担を大きく軽減してくれます。最後に自動唾液吸引機です。唾液を上手く飲み込めないので、すぐに口の中に溜まっていきます。これを吸い出してくれます。 これらの機械を利用して、生活の質を維持しています。
すでに声を失っているので、コミュニケーションをどう取るかが課題です。 一つの方法は、透明文字盤を使うものです。写真が見えにくいかもしれませんが、相手との間に透明な五十音表を置きます。まず私が言いたい文字を見つめます。 次に、聞き手はどの文字を見ているか、視線を合わせて読み取ります。こうやって、１文字１文字を拾って、文を作っていきます。
さて、パソコンは社会とつながる窓でしたから、何とかしなければなりません。色々調べてローコスト視線入力デバイスTobiiEyeTracker２万円と、フリーソフトウェアのHeartyAIで環境構築しました。ここにある棒が、視線入力装置です。画面を見るとこの装置が、視線を読み取ってどこを見ているか判断します。 これで、ほぼすべてのWindows操作が可能となりました。もちろんオフィスソフトも使えます。このパワポも、すべて自分で作成しています。
もうマウスを動かせませんし、クリックもできません。 視線入力の生産性を高めるカギは、スイッチです。 視線を持って行って、目的の位置に来たときにスイッチで確定するわけですが、 スイッチがコンマ何秒で応答してくれないと困ります。 私も最初は押しボタンスイッチを使ってきましたが、指の力が落ちてきて、押せなくなりました。この時点でピエゾセンサーに切り替えました。わずかな筋肉の動きを検知して、電気信号に変換してくれるものです。手が僅かに動くのが分かるでしょうか？
Cyberdyne社の、サイボーグ型ロボット、ＨＡＬについても触れておきます。これは、筑波大学の山海先生の研究成果を事業化したものです。それを見た、国立病院機構新潟病院の中島孝院長がＨＡＬの神経難病患者へのリハビリ効果の可能性に着目して、医療機器として認可するところまで持っていきます。私はこれまで５回ほど新潟病院にリハビリ入院して、医療用ＨＡＬを利用してきました。こちらの写真は、2018年９月のものです。いよいよ首がすわらなくなり、大層な補装具をつけています。この時は、設定で蹴り出しの力を強くしてもらったので、スムーズに歩いています。利用の感想としては、立位を取ることにより、全身の血行と呼吸機能が改善する。股関節の筋肉の緊張が緩み、可動域が改善すると感じました。余談ですが、ＡＬＳの根本的な治療薬が見つかったら、この医療用ＨＡＬでリハビリすることになるだろうと、そのときを期待して待っています。
そんな療養の工夫をした、私の一日を紹介します。毎日、だいたい６時前に起きます。皆さんも、朝起きたらトイレに行きますよね。私はベッドで横になったまま、尿器で尿をとってもらいます。その後、ベッドを起こして、パソコンに向かいます。起床は、夜勤の重度訪問介護ヘルパーがやってくれます。７時半過ぎから、胃ろうに経管栄養を流し始めます。栄養を流しながら、パソコンをしています。この時間は妻にやってもらいます。８時半になると、ヘルパーさんが来て、朝食になります。食事はべッドから介護ソファに移り、食卓でとります。私は62キロあって重いので、移動にはリフトを使います。朝食は、野菜スープをミキサーしたものと、バナナジュースとお茶です。食後には歯磨きをしてもらいます。９時半になると訪問看護師が来てくれて、ケアが２人体制になります。まずは排便です。トイレに行くのが大変なので、ベッド脇にポータブルトイレを置いています。このトイレは、ウォシュレット付きの優れものです。真ん中の写真はリフトにつられて、ポータブルトイレに移っているところです。右の写真は、お尻の位置を合わせるために座り直しているところです。私はかろうじて、座位が保てていますが、手が動かないので、パンツを下すのも、お尻を拭くのも、全部手伝ってもらわないとなりません。トイレが一番の重労働です。排便が終わるとベッドに戻ります。ベッドに戻ると、洗顔、洗髪、清拭をしてもらいます。介護用品には便利なものが多く、洗髪用の桶と、バケツのお湯をつかう電動シャワーを使っています。そのあと、身体を拭いてもらいます。これも訪問看護師とヘルパーの２人体制です。これで、朝からすっきりして一日が過ごせるようになります。ケアが終わると身体のメンテナンスです。訪問看護師がメインでやりますが、人手が必要なときはヘルパーも手伝います。筋肉は栄養と酸素を供給すれば、維持の期間を延ばせます。筋肉を自分から動かせないので、外部から動かしています。腕や足の曲げ伸ばしや、手足の指の曲げ伸ばしをしてもらいます。腰もよく伸ばしてもらいます。週に２回、訪問リハビリに来てもらいます。その時部屋リフトを使って立っています。もう１つは毎日呼吸筋のストレッチです。ＬＩＣトレーナーという器具を使っています。この器具を使って、肺を目いっぱい膨らませて、呼吸筋をストレッチするのです。まだあまり知られていないことなのですが、こうした努力が進行を遅らせていると思っています。昼食は、だいたいインスタントラーメンです。そのままだと食べられないので、細かく砕いてから茹でて、とろろを混ぜます。食後には、歯磨きをしてもらいます。
昼食が終わると、ベッドに戻ります。その後、パソコンに向かいます。まとまった作業をするのは、ここから夕食までの時間になります。この時間は、ヘルパーは待機してもらい、トイレやパソコンの位置の修正などに対応してもらいます。ほぼ全てのWindowsの操作が可能です。仕事のオフィス文書を作ったり、キンドルで本を読んだり、映画を見たりして過ごします。週に３回、介護保険のサービスとして、訪問入浴サービスに来てもらいます。部屋に浴槽を持ち込んで入浴します。３人がかりです。18時半くらいから、経管栄養を始めます。20時頃に食卓に移動して夕食です。夕食は、家族と同じおかずをミキサーにかけたものとおかゆです。食後には、歯磨きをしてもらいます。全て終わると、ベッドに戻り、パソコン上で作業したり、テレビを見たりして過ごします。22時半に夜勤のヘルパーが来て、少し経つと寝てしまいます。寝るときは呼吸が浅くなりがちなので、呼吸器をつけます。寝返りが打てないので、目が覚めるたびに体の向きを変えてもらいます。
続いて、私がどのような社会参加をしているかを紹介します。神経難病の療養には、たくさんのノウハウが必要です。自分で調べるには限界があり、沢山の先輩患者や支援者から教わってきました。なので、自分も恩送りをしたいと患者会の活動をしています。
１つは日本ＡＬＳ協会神奈川県支部で、副支部長をしています。毎月１回、患者家族相談会を開催しています。また県の支援を受けて、喀痰吸引等３号研修を開催しています。もう１つは「川崎つながろ会」です。地元の川崎の神経難病の療養環境を良くしたいと、４年前に同じ川崎の患者仲間と始めました。毎月１回定例会を開催しています。また、みんなで遊ぶことも大切にしています。今年は高尾山に登ろうと企画を始めていて、コロナの収束を待っています。このスライドは2018年と2019年の10月に開催した、鎌倉散策の様子です。神経難病患者仲間と、以前からの遊び仲間を集めて、鎌倉在住の友人にも手伝ってもらって、鎌倉散策を楽しみました。この２年間は企画すらできませんでしたが、今年はやりたいと、こちらもコロナの収束を待っています。
さて、私が力を入れているのが講演活動です。そのために、動けない、喋れない重度障がい者、つまり私がプレゼンするためにHeartyPresenterというソフトウェアを開発しています。もちろん、今も使っています。使い方は、とても簡単です。パワポのスライドを作るときに、ノート欄に読み上げ文を書いておくだけで、シナリオを生成してくれます。 プレゼンの進行に必要な機能も、後から追加可能です。一時停止やクリックも、シナリオに書いておけるのです。
こちらのスライドは昨年末に、ある大学の看護学部で講義したときのものです。専門職にもＡＬＳについて深く知ってもらいたいので、看護学校やリハビリ専門学校で、ＡＬＳ患者の生活を紹介しています。こうした大学や専門学校での講演は毎年５～６件を引き受けていますし、学会や専門職向けの講義にも、年に２～３件声がかかるようになりました。
一般向けにも呼んでいただくことがあり、ＡＬＳの生活を紹介しています。この写真は、一昨年の９月に鎌倉で開催された、「Zen2.0」というイベントで、 禅僧の藤田一照さんと対談している様子です。
こちらは、オリィ研究所が開催した、第１回分身ロボットカフェの様子です。なんと、このロボットたちがカフェでウェイターをしています。中央のロボットが私です。視線入力で自宅から操作しています。第２回以降は、若者に出番を譲りましたが、全国のパイロット仲間が、自信をつけて、どんどん積極的になる様子が感動的です。これまで、働けないと思い込んでいたのが、テクノロジーの力で開放されたのです。
こちらは、神奈川県から共生社会アドバイザーを委嘱されて、務めている様子です。神奈川県は、「ともに生きる社会」を作ることを目標の一つとして掲げています。その一環として、重度障がい者の私が県庁の仕事に関わることになりました。月に２回、オンラインで会議に参加しています。
こうした私の生活は、沢山の支援者に支えられています。 その中でも、重度訪問介護は、難病で重度障がい者でも社会参加するためには必要不可欠なものです。その意義について考えてみましょう。
重度訪問介護ヘルパーを活用するには、４つのステップがあります。 ステップ１、過ごしたい生活を具体的にイメージする。ステップ２、自治体の障がい福祉課で時間支給を交渉する。ステップ３、ヘルパーさんを見つける。ステップ４、育成する。になります。現実には、それぞれのステップにハードルがあります。重度訪問介護の普及にむけての課題と対策をまとめます。まず、重度訪問介護の意義が知られていないことです。これには、関係各所に対して啓蒙していくしかありません。次に、市町村によって、必要十分な支給時間が出るとは限らないということです。これには、繰り返し粘り強く交渉することです。そのために、ありたい日常生活を明確に思い描く必要がありますね。さらに事業所やヘルパーが足りません。強いニーズがあることを訴え続けましょう。そのために、当事者・支援者が自ら探すのです。当事者とその周りの支援者の尽力が社会を変えていくのです。
私が、以前手掛けていた新規事業開発の分野では、よく知られた考え方として、イノベーター理論というものがあります。これは新しい概念の商品を市場に投入したときに、どのようなタイプのユーザーに広まっていくかを示すものです。ユーザーのタイプとしては、まず新しいものに飛びつく革新者、その影響を受けてすぐに真似をする初期採用者、その様子を見て慎重に採用する前期追随者、半数を越えた頃から乗り遅れまいと渋々採用する後期追随者、そして絶対に採用しない抵抗勢力という５つになります。何パーセントという数字は気にしないで良いですが、初期採用者と前記追随者の間にある「キャズム」と言われる谷を理解してもらいたいです。多くの新規事業は、この谷を超えられずに撤退を余儀なくされます。つまり前記追随者の慎重さに対処しないと、新しい概念の事業は、広く受け入れられないのです。ＡＬＳで社会参加というのも、新しい概念と言えると思います。2040年にＡＬＳでも社会参加できるのが当たり前になるためにはどのように社会に浸透させれば良いのか、この図で考えてみましょう。髙野は、この辺の人なので重度訪問介護の利用も、課題があっても、何とかしてやってしまうのです。でも多くの人は、やりたくてもやれないので、重度訪問介護ももっと使いやすくなるように社会的な環境を整えていきたいところです。2040年に、ＡＬＳになっても悲観せずに、社会参加できるようにするには、数年後にはキャズムを超えないと間に合わないのです。
最後に、重度訪問介護の意義についてまとめます。 重度障がい者に対する世間の思い込みがあるわけですが、重度障がい者も社会の一員と考えて見直す必要があります。まず、施設でひっそり暮らすものと考えていませんか。住みたい場所で暮らして良いですよね。在宅で過ごすなら、介護は家族がするものと考えていませんか。家族を介護から開放してあげましょう。動けなくて喋れないなら、生きる意味はないと考えていませんか。生きる意味を再構築すればよいのです。重度障がい者支援は、不毛な仕事だと思っていませんか。重度障がい者の支援は、包摂社会の構築に必要な仕事です。こうした社会の価値観の転換を促す仕事が重度訪問介護なんです。最後まで聞いていただき、ありがとうございます。ぎりぎり時間内に収まりました。私のお話は、以上になります。

（蒲原委員長）
はい。髙野さんありがとうございました。本当に分かりやすい資料で、生活の流れも分かりましたし、また最後の部分というのは、重度訪問介護に限らず、割と一般的な議論にもつながる話だというふうに思いました。
それでは少し時間は限られておりますけども、10分程度時間とってですね、ただいまのお話に関しまして、委員の皆様方から、ご質問やご意見を伺いたいというふうに思います。どなたかご質問等ある方は、いかがでしょうか。
それでは、冨田委員ご発言をお願いいたします。

（冨田委員）
冨田です。今の重度障がい者でも社会参加できる、スライドを見ましたけど、何かすごい大変だと思ったんですけど、しゃべれなくても何かできる、やれるんですね。病気になっても、脳さえしっかりしてればということを僕は感じました。でもちょっとびっくりしました。何か、訪問介護から看護師さんまでつくっていうのが。うちの人が大変だと思いますよね。本当に。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。
はい。髙野さん、もし今のご意見に対して、一言ございましたら、ゆっくりで結構ですので、お願いいたします。何かございますでしょうか。

（髙野氏）
びっくりしてもらうのが目的なので、目的達成ですね。

（蒲原委員長）
はい。ありがとうございました。どうぞ、どうぞ引き続きどうぞ。
　
（髙野氏）
以上です。

（蒲原委員長）
以上ということです。もうお一方ぐらいご質問等ございましたら、非常にいい話でしたので。
それでは佐藤委員から手が挙がっておりますので、佐藤委員よろしくお願いいたします。

（佐藤委員）
すいません。どなたもお話を、意見が出てこないのでしゃしゃり出てしまいますが、一番驚いたのは、今日の髙野さんの音声がですね、ご本人の声ではないんですけども、全く遜色ないですよね。普通に会話をされているという感じで、かつ日常生活もいろんな人の支援を受けながら社会参加をされて生活をされているということで、ここ将来展望委員会ですので、こういった本当に重度の障がいをお持ちの方も地域で生きていけるんだよっていうことを、如実に示していただいたというふうに思っています。なので、今県立施設、幾つかありますけれども、そういう施設のあり方も検討するときに、とってもいいお話を伺ったというふうに思っております。
ここまでしかし、何だろうな、自分を維持していくていう意志の強さっていうのは、多分障がいのあるなしに関わらず、かなり大変なことだと思うんですけれども、その強さを感じましたですね。以上です。ちょっとこれ以上しゃべると泣きそうになるので止めます。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。今のようなご感想が出ましたけれども、もし髙野さん何かご感想がありましたら、よろしくお願いいたします。

（髙野氏）
ＡＩ技術の進歩はすごいです。褒めていただいて嬉しいです。皆さんの常識が変わるといいなと思います。
以上です。

（蒲原委員長）
もう１問。もう一言、奈良﨑委員から手が挙がっていますので、奈良﨑委員よろしくお願いします。
　
（奈良﨑委員）
はい。本当は質問するのをやめようと思ったんですが、髙野さんお久しぶりです。奈良﨑です。
髙野さんに質問していいですか。髙野さんにとって、意思決定はなんですか。

（蒲原委員長）
それでは髙野さん、今のご質問に対してお願いいたします。

（髙野氏）
心の声に従うことです。
以上です。

（蒲原委員長）
いろいろなやりとりできて、大変ありがとうございました。そろそろ一定の時間でございます。髙野さん本当にありがとうございました。私も特に最後のところの意義のところはですね、重度訪問介護にとどまらずに、幅広く関係するものだと思いました。これからの議論に是非生かしていきたいというふうに思います。
それでは議事の１はこの辺りで終わりにしたいと思います。髙野さん本当にありがとうございました。
髙野さんは最後までご出席いただけるということでございますので、また意見交換の中で関連した質問が出てくるかもしれません。引き続きよろしくお願いいたしたいと思います。
それでは続きまして議事の２に進みたいと思います。事務局の方から資料説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

（事務局：臼井意思決定支援担当課長）
［資料２に基づき説明］
　
（蒲原委員長）
ありがとうございました。それではこれから意見交換に入りたいと思います。最初に前回の委員会でご欠席でした河原委員の方から事前に意見提出がございますので、まず、前回の補足も含めて、河原委員からお願いをしたいと思います。

（河原委員）
星谷会の河原です。前回はちょっと事業所の方でクラスターが発生しまして、委員会の方を欠席いたしまして申し訳ございません。できるだけこの場を借りて手短に意見を述べさせていただきたいと思います。
まず地域包括ケアシステムの対象者についてということで二つほど意見を述べさせていただいております。
両方とも共通して入れているのは地域包括ケアシステムであるとか重層的、支援整備体制というのは市町村に任されているものが多いので、県がどのようにその辺を仕切っていくかということと、圏域ナビであるとか県の自立支援協議会を通じながらですね、現状をまとめて把握していく必要があるんじゃないかなというふうに思っております。地域包括ケアシステムについても、藤沢の例を挙げているんですけれども、いろいろな県内の市町での好事例があると思うので、そういうものを取り上げて継続協議していくのが望ましいかなと考えております。
それから相談支援体制の充実についてです。
個人的には相談支援専門員というのが、まだ仕組みになる前から神奈川県内の相談事業の方、私自身やっておりましたので、思い入れとしては強いものがあります。
前回の議論の中では、報酬単価も含めて相談体制の遅れがかなり議論になっておりましたが、これは神奈川県だけではなく、やっぱり全国的に報酬単価を含めて経営できる状況ではないということ。そういった中で神奈川では、神奈川県域においてはサポート事業というものを立ち上げて、事業所の補助を行っているのですが、このサポート事業に関しては総合支援法施行前にメニューができておりまして、計画相談が動いて以降ですね、全くメニューの見直しがないという部分では、国に先駆けて県として独自の補助であるとか、相談支援体制を充実していくような仕組みが重要でないかなというふうに考えております。
それから人材育成については記載のとおり、かながわ障害ケアマネジメント従事者ネットワーク、それから県の自立支援協議会では、相談支援従事者の人材育成ビジョンを作るなり、神奈川として先駆けて人材育成をやってきた歴史があるというふうに思っております。
それから中井やまゆり園の話題が前回の委員会で議論でしたが、やはり入所されてる方に対して第三者の目が入るために相談支援専門員を担当するというような仕組みを充実していく必要があるんじゃないかと思います。
それから相談支援体制のネットワークの構築に向けては、相談支援専門員だけではなく、サービス管理責任者であるとか、それから就労援助センターもですね、働くことの相談をやっておりますので、そういった方々にもネットワークの中に入っていただいて、相談支援体制の充実を図ることが重要かというふうに思っております。
あと基幹相談支援センターについて、まだまだその成り立ちについて、しっかりしたものがないので、県独自でですね、ハンドブック等を作成して、市町村への理解を進めてもらうことが必要かと考えております。
それから拠点事業の取組みについても、重層的相談支援体制と同様にですね、県内の好事例なり県内の状況を取りまとめて、現状把握をする必要があるんじゃないかと思っております。
最後に意思決定支援です。つらつらといろんなことを書いてありますが、総合支援法の中でのキーワードとして、どこで誰と生活するかについての選択の機会の保障と、それから事業者の一つ使命として、障がい者等の意思決定支援に配慮するという言葉がこの法律で初めて出てきて、そこから、あの意思決定支援というふうな議論が始まっているように考えております。前回、佐藤委員から自己決定についての話がありましたが、自己決定という言葉がいいのか自己選択という言葉がいいのか、利用者主体の支援にとって何が大事なのかなというのは継続して議論する必要があるのと同時に、意思決定の支援というのは、日常生活の衣類の選択とか、何を食べたいとか飲みたいとかという、日常生活のものから、住むところ、働くこと、結婚、多額の買い物など、人生における重大事項を決めることなど、幅広いものがありますので、もう少し丁寧な議論が必要じゃないかなというふうに考えております。
私から以上であります。お時間ありがとうございました。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。
議論にいろいろご意見いただきたいと思います。奈良﨑委員もしよろしければこのタイミングでご発言されるようにします。
　
（奈良﨑委員）
あとにします。

（蒲原委員長）
そうですか、では奈良﨑さんのペーパーが出ているのでまたタイミングを見てと思います。それでは、今の河原さんからの意見も踏まえてこれから議論したいと思います。
それでは大塚さんから手が挙がっておりますので、大塚さん、よろしくお願いいたします。

（大塚委員）
大塚です。どうもありがとうございます。
河原さんの方から話が出てきて、相談支援のことについて、第８回において、遅れているという言葉が出てきたと。これ私が言ったので、何か、遅れているという言葉、適切ではないんではないかなあという。何が遅れているかって定義もないし、進んでる遅れてるってちょっとね、少し論理的な言葉でもないし、その内容についてはよく分からないことなので、河原さんが言ったように課題があると。いろいろな相談支援というのは、全国的に課題があるというふうに整理した方がいいと思います。
それからもう一つ、やはり、河原さんにとっては、神奈川県で相談支援を、皆頑張ってきたと、それぞれのところが頑張ってきていると思いますので、それは評価したいと思います。私のような外部の者が、勝手に、思い込みで、遅れているとか何とかっていうのは大変失礼に当たると思いますので、その遅れという言葉が適切かどうかということも含めて、考えなきゃなんないかなというふうに思っています。その時に、根拠を問われているわけですけど、私その時にちょっと言っただけなんですけど、根拠というのはセルフプランです。ここに国から出ている資料、都道府県における令和元年度９月までの計画相談実績のセルフプランの率というのが、大人と子どもに分かれて出ています。神奈川県は大人の分は42.6％がセルフプラン。それから障がい児については57.1％がセルフプランということになっております。全国平均は、大人は15.9％がセルフ、子どもが28.2％。大人については３倍ぐらい、あるいは子どもについては２倍ぐらいで、全国一位です。はっきり言います、一位です。
これはもちろん、いろいろなセルフプランが、好ましいこともあります。自立生活運動で、自分で作るのが理想だと、あるいは子どもであってもお母さんのマネジメントする能力ある人にとっては、どんどんやってくださいと。育成会等がお互いに作りあってもいいと思いますので、そういうものを認めるということも含めて考えてみたいというふうに思っております。例えば福岡さんのところについてはね、大人は0.3％のセルフプラン率です。子どもは1.7％。
今回の報告書の中にも相談支援というか言葉がいっぱい出てきます。伴走型と書いてあります。つまり福岡さんのところに住んでいればほとんど100％、伴走型、大人の分野には伴走してくれる人がいらっしゃると。
ところが、神奈川県においては、42.6％は伴走なしと、60％は伴走あるけれども。これどう考えるかなんですよね。そうすると、伴走がいなくて、伴走型が必要だというのはどれだけリアリティを持つかということが課題になるのかと思っています。
私セルフプランって単純に考えますけども、全国の相談支援やあるいは地域の福祉力のメルクマール、一つの判断材料だというふうに見ています。つまり独立した、行政でもなく親でもなく、当事者でもない、独立した人が、その人の生活やニーズをアセスメントして、この人にはこういうことを必要だということをきちんと決めていく、そして支給決定の根拠です。それがセルフプランがこれだけ多いというのはまさに、根拠となっているのかどうかということが疑問になると思っています。
私の仲のいい相談支援専門員は、ある人は、セルフプランでなかなか行政が理解してくれないんだよって。行政にどのように理解していただいたらいいかなということをよく聞きます。そのときに、相談支援でセルフプランは、行政にとっては、行政サービスの基本の基だと。最も大切でこれが分かってくれないんだよな。だからどうにしたら、プランを増やしていくかということ、なかなか難しいと言っています。つまり、行政にとって、プランというものがきちんと把握されて、本人の生活ニーズやあるいは生活状況を把握しないで行っていく。これは、まさに地域のすべての相談だけではなくて福祉の元になっていると。そういうところが、やっぱり、と思って。特に大人については、42.6％、子どもについては57.1％。これをどう考えるか。これを、ベスト１なのかワースト１なのかということは皆さんにお任せします。私は外部の人間だから勝手なことは言わないけれども、どう考えるかということを。その中において相談支援が大切だ。これから伴走型ということを言ったとしても、どれだけリアリティを持ってこれから。もう頑張ってきたのは分かります。それはもう言っていますけど、これが、私は根拠です。
それからもう一つ、地域相談支援において地域移行支援や地域定着支援はこれからも、地域移行や地域生活の、これも要になる事業だと思っています。これも福祉力の判断で、地域生活支援や地域移行の力の判断の土台だと思っています。神奈川県低いんですよね。人口規模では、割り戻してないので何とも言えないんですけども、神奈川県は令和３年度４月は地域移行支援14人、地域定着支援36人です。東京はちょっと人口規模が違いますけども地域移行支援104人、地域定着支援380人です。大阪は、人口規模ちょっと似てますけども地域移行支援26人、地域定着支援968人です。
私の根拠はこのような、外部の者が勝手に見ている、内容を知らないものですけども、それは、神奈川には神奈川の内容があるのかもしれませんけれども、そういうことから勝手に言ってるだけ、また大塚が馬鹿なことを言ってるということで理解していただければいいと思います。
ただ、これは一つの、私は、客観的なデータとして、じゃあどのように、このような状況の中で、ベスト１ですか、ワースト１ですか、どんな相談支援を作っていくんですか。そういうことを私たちは議論しなければならないんだというふうに思っております。以上です。
　
（蒲原委員長）
ありがとうございました。全体の骨子の中で今特に相談支援あるいは意思決定支援も関係すると思いますけど、少しその辺りのところの議論を深めたいと思います。では、河原委員、一言お願いします。
　
（河原委員）
大塚委員ありがとうございました。
おそらくセルフプラン率については、多分大塚委員が見ているのと同様な資料をちょっと僕も見まして、セルフプランをどういうふうに考えていくかというところは全国的な課題でもあると思うんです。神奈川の課題だというふうに認識しています。計画相談に結びつかないまでもですね、藤沢で仕事していた時には委託の相談支援事業所はセルフの人のバックアップをするとかですね、あと川崎の方では何か新たなセルフプランに対しての対応策を考えているとか、いろんな方法があると思うので、計画以外のところでもですね、このセルフのとらえ方をどういうふうにしていくのかなというところを課題として出していただいて、その部分としては非常に感謝しております。ご意見ありがとうございました。以上です。
　
（蒲原委員長）
事務局から手が挙がっておりますので、簡潔にお願いいたします。

（事務局：鳥井障害福祉担当課長兼利用者支援担当課長）
事務局、障害福祉課の鳥井です。相談支援に関するご指摘、ありがとうございました。挙げていただいたセルフプラン率の高さであったり、それから地域移行支援、それから地地域定着支援の部分、なかなか数的にも上がっていかないところが、我々としても課題というふうにとらえていまして、自立支援協議会の中でも、それをどうしていくかというところは、もうすでに議論をしているところです。今回、報告書の中でもご指摘いただく形になろうかと思っていますので、より取組みを進めていきたいというふうに考えております。以上でございます。

（蒲原委員長）
せっかくこの辺りの議論が出ていますので、今のに関連したこと、あるいは少し議論変わってもいいですけれども、皆さんからご意見。では大川委員、お願いいたします。
　
（大川委員）
てらん広場の大川です。今、セルフプラン含めての話が出ているんですけれども、私はやはり内容について、非常に危機感を持っています。それはですね、やはり中井やまゆり園の拘束の人数等を公表され、情報提供されたと思うんですけれども、その方たちにですね、相談支援専門員、また市町村のケースワーカーが誰も会いに行っていない、見ていない、サービス等利用計画も書き換えていない。そういった実態が続いているということ。
これはセルフプランじゃないんですよね。きちんと付いているにもかかわらず、そのまま放置されていると。これでは、やはり変わっていくわけはないんですね。
せめてサービス等利用計画を書き換える。本人に会う。そのことをコロナのせいにしてやっていない。それを、また容認している神奈川県。この辺に対して非常に、危機感を持っています。以上です。

（蒲原委員長）
セルフプランの話もありますけど、そもそも相談支援専門員が付いているところですら十分にされていない、入所のところにそれが現れていたという話です。それでは、奈良﨑委員、よろしくお願いします。
　
（奈良﨑委員）
はい、奈良﨑です。すいません。まとめて言っちゃっていいですか。四つほど質問します。三つか四つか分かんないんですが言います。
まず河原さんに質問します。特に、ごめんなさいね。レジメに関して文句は言いたくなかったんですが、市内に４つプログラム、とか、委託相談支援事業所13地区の、とか書かれても、私地元じゃないので、どこ何件っていうのを、具体的に書いてもらうと嬉しいなっていうのが一つ意見お願いしたいです。
それでもう一つ大塚さんに質問。大塚さんは多分、このレジメは私たちの資料にはないので是非説明を出してほしいなっていうのをお願いしたいです。
それと、もう一つ。今回セルフプランについてなんですが、私は福祉サービスのことをあんまり今勉強してないんですが、本人さんが、いろんなサービスを作りましょうとか言っても、多分自分たちで作りましょうって言われても、分かりやすい資料も何も作られてない国が、私たちに向けて何を作ってほしいかとか聞くのはできます。でも自分たちこういうものを作ってほしいって言われても、書いたりいろんな物を工作するのは、誰がやるんですかって言うのが、私は不思議。
例えばサービスの組換えをしましょう。でも実際情報が知りません。知的障がいの仲間は。その多分、自分が自分でサービスを作ってくださいって言われても、口で説明するのは皆さんできます。でも実際、本当に表を作ってくださいっていうのって、本当に何人いるのかを、多分、仲間のうちで私は見たことが、聞いたことがないです。ていうのは多分全国規模で神奈川でやっている人を、知的障がいの人は、１人か２人か。私は今現在神奈川に、私は横浜なんですけど、住んでいる場所は。横浜は、結構本人と支援者とで一緒に作りましょうってふうに考え、感覚で作ってくれるんですが、神奈川はいるんでしょうかっていうのが不思議です。以上です。

（蒲原委員長）
それでは、大塚さんのレジメの話を先に一言言ってもらって、河原さんから少し幅広くお願いいたします。

（大塚委員）
奈良﨑さんすいませんでした。私は別にあんまり言おうと思ったわけではないです。というのは今までの相談支援のところにおいて、県が今後作っていく骨子案という中、あるいは今までの文章の中でも、県は十分認知してるんですね、セルフプランが多いとか、いろいろ書いてあって、で、どうしていくかってことが課題になっていたので、あんまり触れる気はなかったです。
でも、河原さんの資料の中に、一生懸命やってきているけれども、もちろんそれ認めるんです。みんな一生懸命やっていると思うんです。だけれども、私が言ったところの根拠というのが分からないということなんで、入念に、勝手に言ったということですみません。これについても必要であればきちんと文章にして、一体全体神奈川の相談支援体制はどうなっているんだということを、論文みたいに出す必要があるのかもしれません。ちょっとそこまでいかないかな。すいませんでした。

（蒲原委員長）
可能でしたら、簡単なものはまた事務局に出してもらえばと思います。河原委員、少しお願いいたします。
　
（河原委員）
はい。奈良﨑さんすいませんでした。これはもう紙面の関係でこういうふうに書いちゃったのですが、確かに分かりにくいというのは最もで、次回までに、ちょっと藤沢市から了解もらったら、どういうふうな形ですっていうような絵をお出ししたいと思います。逆に言うと、文章になると分かりにくいものを絵なりにして、好事例という形でまとめられると、分かりやすいのではないかなというふうな気もしております。以上です。
　
（蒲原委員長）
セルフプランを巡って少し幾つかありましたけれども、奈良﨑さんそれでよろしいですか。それでは林委員、よろしくお願いいたします。

（林委員）
三浦しらとり園の林でございます。私も、相談支援の研修を受けたことがあるんですけれども、究極のプランはセルフプランだ、自分で作るプランだ、というような、講義を受けたことがあります。それで大事な視点はやっぱり、来てくれる回数とかそういうことよりも、やっぱり利用者さん本人がどれだけ満足をしているかという視点がすごく大事だと思います。セルフプランとか計画相談の数も一つの目安となると思うんですけれども、利用者さんの満足度というような視点で、質のところもすごく確認していくことが大事なのかなというふうに思いました。以上になります。
　
（蒲原委員長）
それでは冨田委員よろしくお願いします。

（冨田委員）
今のセルフプランですけれど、計画相談の方が少ないっていうのはちょっと困ります。それはやはり。というのも、相談員になる方は勉強した方がいいと思います。勉強というか色々。なりたい人は、相談員になった方がいいと思います。研修を受けたりして。僕なんかは結構計画相談とか使っているからいいんですけど、なかなか、就労してる方とか、そういう方が、計画相談とか知らない方が結構多いです。で、僕がやってるある会でも、今ちょっとお休みしてますけど、なかなかそういう話ができないんですよ、皆さんに。
あと、もう１点、意思決定支援のこともそうですけど。多分そういうのを知らない方が多いので、できたら、分かりやすいパンフレットを作ってほしいと自分も思いました。意思決定支援のことについては。そうしないと、噛み砕いてやっと分かるぐらいですから。
意思決定支援っていうのは、自分の意思で決めることです、いろいろ。そういうことからまず説明していかなきゃ難しいんじゃないでしょうか。難しいというか、意思決定支援というのは。それ何って言われたって。例えばの話なんですけど、どっちをやりたいのか、野球とか。ピッチャーやりたい、キャッチャーやりたい、そういうのも意思決定になるんですよ。噛み砕いて言いますけど。自分はそういうふうに仲間に伝えてます。はい、以上です。
　
（蒲原委員長）
ありがとうございました。少しセルフプランの率が高いと言われた話や計画相談のところを事務局でどう考えるかと、よく整理してください。
あとはセルフプランという外形的なセルフプランだけれども、それが一体本人の意向をきちっと反映した、っていうと申し訳ないですけれども、物になっているかどうかというのも、外形的なセルフプランですけれども実質的にそうなっているのかとか、これは意思決定支援と広く関係する話なんでですね、何かちょっとその辺をよく整理しないと、ここ大事なところだというふうに私思いました。
その上で、計画相談だって、一旦形式上入っていたって本当に行っているかどうかっていう話もあるという、こういう構造になっている、そんなことです。
少し、前半のあれですけども、何か少し佐藤さんその辺のことも踏まえて、知見がある佐藤委員から少しお言葉をいただいて、一旦休憩に入れればと。

（大塚委員）
あと福岡さんも手を挙げています。

（蒲原委員長）
はい、では先に、知見のある福岡さんから、お話をいただきまして、佐藤さんにひと言いただくということでお願いしたいと思います。福岡さん、よろしくお願いします。
　
（福岡委員）
発言させてもらって、恐縮です。どんな取組みも、ふたこぶラクダの山ができるって、自分仕事の中で感じています。様々な事情があっても頑張るっていうか取り組むグループと、様々な手だてを講じてもなかなか動かないグループで、ふたこぶラクダの山っていうのが、いろいろな取組みのときに自分思っていて、それは相談体制のことに限るわけではないんですけど、私はちょっと、すごくインパクトを受けた最初の髙野さんのお話で、ケアマネージャーとか相談支援専門員が髙野さんが相談された時に、「任せてください。我々が髙野さんの思いを受けとめながら、段取りしますよ。」と、そういう仕事をしなきゃいけないなとすごく思ったんです。今の議論から外れていますけれど。
それで、私は髙野さんが、キャズムですね、ふたこぶラクダの山を解決する、その飛び越えなきゃいけないそれが私は何となく経験値とか、ネットワークとか、長野県ではそういう、わりかしそういうイノベート的な理論で取り組んできたわけではないんですけれども、やってきたことはそのキャズムを乗り越える背景として、何か裏打ちできたことがあったのかもしれないなっていう、そんなような宿題を持っているんです。つまり、河原さんたちのように、頑張って、頑張って、頑張ってやるグループ。なかなか追随できない方たちがいらっしゃると思うんです。それをどう乗り越えるかというところでは、髙野さんのような方の知見っていうのはものすごく有効かなと思って聞いていました。以上です。
　
（蒲原委員長）
ありがとうございました。それでは、佐藤委員よろしくお願いいたします。
　
（佐藤委員）
すいません。時間がないところで恐縮ですが、今、計画相談のお話がずっと続いていますけれども、相談を受けた人が何か生活支援の手段を開発できないと、相談を受けても何もできないんですよね。もう入所だけよ、みたいなことで動いていたら、それはもう相談を受けたって何も動けないっていう話になるんで。
だから、相談支援ももちろん重要なんですけれども、その相談支援を受けた人が何か相談に乗れるような、神奈川県の福祉サービスの提供というものの多様性がないと、それはもう相談は動かないというふうに思っております。
それで、この報告書の骨子案全体を拝見してですね、これまでの委員会の議論を事務局の方で丁寧に拾っていただいて、まとめていただいたというふうに思っているんですけれども、いろんなことが書かれ過ぎていて、どうするのっていうのがよく分からないっていう感じになっていまして、一番中心になるのは、入所施設というものの役割を見直すよっていうことと、役割を見直して地域移行を進めるのだったら、移行先の地域っていうものを作らなきゃいけないということになるんですけれども、そこをちょっとメリハリつけて書いてほしいなという印象を持っております。
あんまり長く書くとですね、誰も読まないっていう感じがするので。いっぱい書かれているので、これちょっと読むのが、委員ですら大変だなあという感じがしていて、メリハリですね、どこが中心なんだ、将来展望としてここが中心なんだっていうのをバーンと出すという、それが必要なんじゃないかなというふうに思っております。ちょっと相談支援から外れますけれども、私の感想です。
　
（大塚委員）
よろしいですか。ちょっと最後。
　
（蒲原委員長）
それではどうぞ。大塚さん、簡潔によろしくお願いします。

（大塚委員）
今の佐藤先生の話。私も総花的で、いろんな取組みがあるんですけど、何がポイントか、主流は、メインストリーミングが何かということがなかなかよく読めないということを感じています。今までの議論からいうと、やはり、やまゆりという一つの大きな事件もあったし、そのあとの検証委員会も含めてあったわけですから、いろいろなことは言いたいでしょうけれど、やっぱり入所施設のところから出発して、将来的には入所施設はどうするのか。黒岩　知事がおっしゃるような地域生活ということを基盤にすれば、何年か後ぐらいにこういう方向性で持っていく必要があるのではないかと、きちんと書くことが必要だと思っています。
そのためには地域移行を推進すること、そして地域生活の基盤を作らなきゃならない。これは神奈川、オール神奈川でやらなければならないわけですから、そこのところに相談支援というものがきちんと組み込まれないと、長野でやっていたように、相談者がきちんと組み込まれないと無理だというような大きなストーリーの中でいろんなことを付け加えていったらどうかというイメージを持ちました。以上です。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。それでは事務局の方から一言いただいて、少し私が感想を述べて、休憩に入りたいといいます。ではよろしくお願いします。
　
（事務局：吉田県立障害者施設指導担当課長）
県立施設指導担当課長の吉田です。先ほど大川委員の方から、中井やまゆり園の進捗を確認されるような発言がありました。現在、計画相談、サービス等利用計画のモニタリングの機会を通じまして、本人、また、支援の状況を確認するような取組みをし始めているところでございます。状況は以上です。
　
（蒲原委員長）
分かりました。
それではいろいろな意見が出たので、ちょっと全体の構造のところだけ、是非これから事務局もよく整理してほしいなと思っています。一つの流れで、入所施設のあり方というのがもともと非常に大事だということを私のイメージでも思いつつもですね、一方で、入所施設であっても地域で暮らしていても、本人の思いとか、本人の意思がどこにあるかとか、相談支援どうするかという、何となく、より基底で大事なところもあるような気もしてですね、何かこう基本的な流れの中で、大事なところの中で、入所問題を扱ったらこうですよというような感じにするのも一つあるかなとか。結果的には入所に光が当たっているんですけども、やっぱり、例えば野口さんがいつもおっしゃっているとおり、親元から地域に行くとか、そういうところもあるので、何となく全体を通ずるところはそこで整理をしつつ、入所についてこうだという、そんな感じの方がいいかなという気もしないでもないので、ちょっと全体の構造をよく。そうすれば、意思決定支援とか相談支援が幅広いものとしてこう整理できるような気もしましたので、そんなようなこともちょっと私は思いましたけれども、是非みんなで議論していったら良いと思います。
それでは、道躰さん、一言よろしくお願いします。
　
（事務局：道躰参事監）
それでは休憩時間でございます。10分ほど取りたいと思いますので、皆さんの時計で、11時10分を目途に、また集まっていただければと思います。よろしくお願いいたします。

＜10分間休憩＞

（蒲原委員長）
それでは、前半のところでいろいろな意見が出て盛り上がっているところですけれども、前半に引き続きまして、ご議論をお願いしたいと思います。骨子をベースに、全体の構造の話も出ましたけども、前半の議論を踏まえまして全体を通じて、引き続きご意見をいただければというふうに思います。どなたからでも口火を切って。それでは奈良﨑委員よろしくお願いします。

（奈良﨑委員）
すいません。奈良﨑です。このレジメの、今回分かりやすい版を作ってほしいという意見を出しました。それについて、ちょっと説明させてください。
資料４を出してもらってよいですか。簡単にこの委員会について、私たち当事者向けで、分かりやすいものを作ってほしいなと思いました。それは今言ってくれたように、大塚さんとか佐藤さんが言ってくれたように、この資料を全部当事者が読めと言ったら、１年かかっても読めないだろうと。多分私が死ぬまで読めと言えば読めるだろうという位の資料なので、是非、できたら分かりやすいものを作ってほしいなというのをお願いしたいです。提案したいです。
それで私なりにちょっと簡単に、今回分かりやすい版を作ってみました。まず、この会議の中身について簡単に一応、できたら、これ以上多分できても７個位項目を作ってもらうとよいのかなと思います。簡単に１）神奈川県施設のことについて、２）福祉サービスについて、３）意思決定について、４）神奈川県将来20年後について、５）黒岩知事のメッセージについて、６）、７）、とかそういう多分10個位あったらできるのかなと思います。それで、この資料の目的は、１つの原稿にガーッと書かないでいっぱい書いても10個ぐらい書いてもらうとよいのかなと思います。
それで次のページ開いてもらってよいですか。分かりやすい版のページ数です。それで一応私のイメージ、ごめんなさい。一つのこの文について、一つに簡単な大きい絵を載せてもらうとよいなと思いました。それで簡単に私なりに、簡単にこの施設についてどんな暮らしと言ったときに同じ仲間が暮らしているよっていうので、簡単にこの先どんな形っていうのを絵で表すと分かりやすいなと思って、今回絵は私が簡単に書きました。全然色も塗ってないので雑に書いちゃったのでこんなイメージで。それで私はこれにちょっとポイントとして、皆さん最後の７ページを出してもらうといいです。私が、黒岩知事が心の声に耳を傾けろと言われても、私はよく分からないので、是非ここで当事者３人いるので、私なりに漫画を考えてみました。ここではごめんなさいね、２人なんですが、主人公の障がい者君と、男性と女性で知事に質問をします。それで知事が全部答えてもらって、それを私の心の声に耳を傾けてっていうテーマでもよいので、是非書いてもらうといいと思います。一応簡単に、ここでは漫画なので、みらい君というのが男性です、福祉さんは女の子です、簡単に。これは多分当事者３人がいいよって言ってくれば、名前を出してもいいと思うんです。小西さん、冨田さん、奈良﨑っていうので、知事に１個１個質問して知事が全部答えるという、漫画のコミックバージョンを作りたいなと思ってます。
それは何でって言うんですが、私は、ずっと分かりやすいものを国とか、育成会通して作らせてもらったときに、いつも一方的に私たちが喋るばっかりで、質問されても答えてくれる人がいなかったので、是非今回この委員会では、生の黒岩知事さんがいらっしゃるので、知事に質問を３人からどんどん出してもらって、答えてもらうとみんなが読みやすいのかなあと思って出しました。それで最後できたら、知事に最後何かメッセージとして書いてもらうといいのかなと思いました。以上です。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。中身をきちっと作るとともに、きちっと分かりやすく説明するということだったというふうに思いますので、当事者の目線もきちっと入れた形で整理するということで、是非考えていったらよいと思います。ありがとうございました。
それでは全体について、ご議論を引き続きやりたいと思いますけども、それでは小西委員よろしくお願いします。

（小西委員）
すいません。みんな真面目に言っていて、何か自分恥ずかしくなります。
尊厳が守られる社会の構築とありますが、施設で部屋に閉じ込められている仲間たちの鍵を外してください。私も自分に何ができるのか、考えて悩んでいます。私だけの意見ではなく、施設で暮らしている仲間を、この場に呼んで、きちんと話を聞いてください。
私は働くことができます。冠婚葬祭にも参列できます。会議にも出席できます。もっと仲間の声をたくさん聞いてください。当たり前に参加したり、挑戦ができる環境や機会を増やしてください。それが仲間たちの居場所になります。仲間たちの可能性に目を向けてください。仲間たちが自信を持って活躍する、できる場を作ることが大切です。
重度の障がいを持った方と軽度の障がいを持った方は一緒に活動ができます。一緒に支えあってグループホームで暮らせます。当事者は行動に障がいがあると言われている人たちだったり、うまく言葉を出せない人たちの、いいところや頑張るところに関心を持ちます。一緒に応援して乗り越えていこうという気持ちがあります。意思決定支援についてはもう一度、検証してください。終わります。

（蒲原委員長）
はい、ありがとうございました。ご意見を生かしながら、整理をしていきたいというふうに思います。それでは、大塚委員から先ほど手が挙がってたということなので、大塚委員よろしくお願いします。

（大塚委員）
ありがとうございます。１つ前からも申していましたけども、今回の取組みというのが、都道府県主導でということで、これは黒岩知事の思いもあったり、県行政の考え方もあったりということで、これをリードするというのは素晴らしいことだと思っています。ただ先ほどのセルフプランのこともありますし、やはり市町村の時代なんですよね。市町村の中でプランだって組み立てなければならないし、果たして県がどこまで、これから非常に大変な仕事だと思いますけれど、市町村とどのような連携を、その連携、連携が一杯出てきているけれども、何か少し噛みあっていないような私は気がします。
例えば私、先週秦野市に行ってきました。虐待防止の研修をやってきたんですけれども、リモートでどうかと言ったら、小さい事業所はリモート環境がないので来てくれということで、リスクはあったんですけど行きました。一生懸命秦野市もやっていました。考えたら秦野市って、中井やまゆり園があるんですよね。
もし、この中井やまゆりを地域生活ということで本格的にやったら、秦野市周辺にまずはグループホームなどをいっぱい作らなければならないんですよと、そういう話をしたんですね。秦野市は一生懸命やっているけども、果たしてそこをどう、どのように共有していくかとこれからのことかもしれませんけれど、あんまりなかったんですよね。
だから、結局県の施設をどうにかするというのはなるでしょう。でもその方たちを地域に移行する、あるいは今まで地域で生きてきた人が、親が亡き後もずっと地域で生活するという仕組みを作るのはやっぱり、市町村なんですね。その時に、県がどんどんどんどん前に行ったらなお引いていくのではないかなと私は危惧してます。リーダーシップが必要なんですよ、誰かがやんなきゃなんない。でも、何かそこのうまい関係、むしろ黒子に徹していくというかな、県は引いてやっていただくようなそういう全体を作っていく。
それから、神奈川県は政令市３つ大きなのがあるので、そことの関係も難しいんでしょうけども、市町村との関係、今回市町村のことは書いてあるけれども、議論はあんまりないですよね。だから一番の要は、私は市町村と一緒にどのように、県がやっていくかということだと思っています。以上です。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。大変大事なご指摘だったというふうに思います。大塚さんが前にも話あったというふうに思います。もしよろしければ、福岡さん、何か長野県が、当該市町村にどんなようなことをやられていて、こういうことをこれからやったらいいとか、もしありましたら、一言、福岡委員からも、ご発言いただければと思います。

（福岡委員）
県は様々な取組みで、いま市町村の後方支援の立場になってるなということは、私も取組みの中で感じてきています。市町村はじゃあどうするかっていうと、やはり頑張ろうとするときに、後ろの県をやっぱり気にしたり、見たり、助言を仰いだり、応援してもらえるだろうかっていう、ある意味でははしごが外されないだろうかっていう、そういう気持ちを持ちながら、比較的恐る恐る取組みを進めていくっていうのも、実感をしています。私が長野等に限らず様々色々行かせていただいて感じるのは、局所的に頑張ってる市町村とか地域はあります。だけど法則的に、県が頑張らないでいけてる市町村の県はないという実感があります。
だから、引くというか、黒子というスタンスかは分かりませんけども、でも県が頑張らないで、市町村の頑張ってるところはこういう取組みではないっていうのが実感なので、県がどうやって、市町村でお暮らしのお一人おひとりを活性化するためのエンジンをどことどこに作るかとっていうことがポイントだと思っていて、私最後今後の取組みで、どういう方向性かというときに、ちょっと喋ってみようかなと思ってたんですが、県の中に朝から晩までこの取組み、市町村とか地域の事業所とか、河原さんたちのような相談支援事業所のこととどうつながるか考えてくれるエンジン、各地域に河原さんたちの、あるいは大川さんとか林さんとか皆さんいらっしゃいますよね。こういった事業所と市町村の中核的な方たちがつながるようなエンジンをどう作るか。そこをいつもボトムアップ、トップダウンをやりとりするメゾ的な取組みをどう作るかっていう、そういうような実効的な仕組みづくりの中で、旗振り役になっていただけたらなあと。
長野は私の実感としてはそういうふうな取組みを、自立支援協議会が全くうまくいかなかった平成22年度に一生懸命働きかけて、本気の県自立支援協議会というの23年度に、手前味噌ですけども、県で実現できたと思っているんです。そこからのキャッチボールなんです。そういう意味では、県と市町村の関係をつなぐメゾ的なネットワークと両方にエンジンを作る仕組みを、現実的に考えていただきたいなと思っています。以上です。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。それでは野口委員から手が挙がっております。野口委員よろしくお願いします。

（野口委員）
今日髙野さんのお話を伺って、本当に感銘を受けて、私も色々思ったんですけれども、それをお伺いして、やはり相談の支援の方につながるんですけれども、相談支援を当事者が受けて、自分の生活を作っていくときに、さっきから相談支援の話している時も、ちょっと凄くもやもやしていたんですけれども、やはり相談支援の方がいくらいても、佐藤さんがさっきおっしゃいましたけれども、資源がなければ行き場がないという、そういう現実が非常にあって、髙野さんのお話を聞いて、やっぱりそれに対する啓蒙をどんどんして作ってもらう、また相談支援あるいは相談する人たちが自分の権利意識を持って、それを作っていくということがなければ、相談支援員が研修をいっぱい受けてたくさんいらしても、なかなかそこまでのつながらないというのを実感しています。是非相談支援をたくさん研修を受けて色んな方に相談できるようになって、それと同時に事業所も増えて、そして相談支援の方に是非お願いしたい。事業者の方にもお願いしたいのは、そういう障がい当事者の人と、さっき福岡さんからもお話出ましたけど、本当に一緒に戦ってくれる人。そういう人をどんどん作っていっていただきたいなと。それで私たち親も、子どもの時はもう本当に自分たち、子どもを育てる当事者でもありますけれども、親、大人になってから本当に一支援者として、相談支援の方あるいは事業者の方と、一緒に連携して、一緒に本人の支援をしていくという、そういう体制ができるように、私たちもそういう思いを持っていきたいなと思っていますけれど、色々施設の方とか、行政、県の方も含めて、そういうみんなが一緒にいけるような体制づくりを是非お願いしたいと思います。以上です。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。今の話を聞きながら、確かに相談支援があって、サービスの事業者がきちっとないといけない、あるいはサービス事業者だけじゃなくて幅広い地域支援がないといけないということで、そういったことも含めてそういう地域を作ることも、県もサポートするけど、市町村がやっぱり中心になっていかなきゃいけないという、多分そういう構造になっているので、先ほどの福岡さんの話と今の野口さんの話は両方向つながってくる話で、それを県がどうサポートするかっていうことだと思いますし、中間報告でも圏域レベルでちゃんと市町村をサポートするようなことが書かれていたので、あの辺のところをもう少し位置付けをはっきりしていくということではないかなと思いながら、聞いておりました。どうぞ引き続き、いろいろな意見があろうかと思いますが、それでは冨田委員、よろしくお願いします。

（冨田委員）
計画相談のことが、結構出てるんですけど、ちょっと皆さんには申し訳ないですけど、僕の場合は、まず計画相談の方がいらっしゃいまして、あと認定調査の後に３年に１回必ず施設の職員と、今使っているヘルパーステーションと話し合いがあるんですよ。上手くできていると思うんです。どんどんそういうのが上手くできるようになると、やれるようになるといいんです。まず、そのためにやっぱり自分の思いを言わないとなかなかそれも、難しいと思うんですよ。自分の場合、それは必ず伝えています。施設の職員と、あと計画相談の職員には。そのモニタリングやった時の資料は全部自分が保管しています。自分で、こういうことを話しましたとかいろいろなことを。そういうのを大切にしているんです、いつも。皆さんの話を聞くとなんか、計画相談の方がなかなか少ないと言ったんですけど、やはりそれは本人次第じゃないんですかね。計画相談のことを、まず親が教えるとかしないと、なかなか難しいんじゃないでしょうか。いくら計画相談、計画相談と言いましても、やはり本人に伝えることが、まず大切だと思います。
あと、意思決定支援のことなんですけど、ちょっと全然話は違いますけど、僕も昔小学校２年の時にいきなり母に言われたんです。字も書けなかったから、「祐、普通の学校より他の学校に行った方がいいよ」と言われたときは、ものすごくショックでした。でも今となってはその時から母は障がいを感じているということを僕は今実感しています。以上です。ありがとうございました。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。それでは、小西委員から手が挙がっておりますので、小西委員よろしくお願いします。

（小西委員）
8050問題のことは本当に心配です。不安になります。高齢の仲間が、急に親を亡くし、大きく環境が変化することは、とても負担になると思います。最悪の場合、孤独死ということも考えられます。将来のことを不安に感じながら、家族と暮らす仲間がいます。仲間が安心して生活ができるように、サポートをする支援者が必要です。
誰も排除しない社会の実現とありますが、排除という言葉の意味は広いです、難しいです。誰が排除されているのか、排除する人が誰なのか、イメージがわきません。教えてください。障がい者アートや障がい故の才能という言葉がありますが、障がいをつけて区別をする必要はないと思います。当事者目線に立って、言葉を選んでください。知らず知らずに人は傷ついているかもしれません。
自分が暮らす町の学校が廃校になっています。公立施設をもっと有効利用し、障がいを問わず利用できる、暮らしやすい広場を作ってほしいです。運動したり、学んだり、本を読んだり、いろんな活動ができる広場を作ってほしいです。今後は県営団地や市営団地の空きの住まいを工夫して、仲間たちと職員が一緒に暮らせるように活用できないでしょうか。神奈川県は広いです。いろんな地域にたくさんの仲間が暮らしています。神奈川県が本気になって、市町村をまとめてほしいです。以上です。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。排除しないというところは大事なところなんですが、ご説明をよろしくお願いします。

（事務局：臼井意思決定支援担当課長）
どうもありがとうございました。事務局です。いまご指摘いただいた、あるいは前回冨田委員からもご指摘あった、言葉の選択というか使い方、こちら報告書をまとめるにあたってですね、また改めて検討して、ご相談させていただきたいと思います。

（蒲原委員長）
林委員から手が挙がっていますので、林委員よろしくお願いします。

（林委員）
ちょっと視点を変えてなんですけれども、当事者目線の障がい福祉宣言の中にも書かれていますけれども、人材育成についてなんですけれども、その文章の中に、成功事例を学ぶ、学んで実践していくことが大事だというふうに書かれているんですけれども、現在、神奈川県の良い取組みとして、オール神奈川で実践報告会というのを開催をしているんですね。これは、横浜市もそうですが、相模原市もそうですし、川崎市も参加している報告会なんですけれども、今回で37回実施しています。ここ２年はコロナで中止をしているんですけれども、そこには県立施設も民間施設も関係なく、実践報告の事例を発表しています。オール神奈川ということでは、これは良い取組みだと思うんですけれども、是非そういうところを活用しながら、またご本人とかご家族なんかにも発表してもらいながら、活性していければいいかなというふうに思います。神奈川県にも後援をいただいているんですけれども、積極的に参加をしていただければなというふうに思いました。
あともう１点、本人活動の推進というところなんですけれども、私もこの委員会に参加させていただいて、やはり当事者の３人の方の発言というのは凄く重く受けとめています。先ほど小西さんは謙遜されていましたけれども、小西さんが出された資料なんかは、私の施設の中で、会議とか研修とかにも使わせていただいていますし、今後そういう当事者の方が活躍できる場が色々増えてくればいいかなというふうに思っています。それは、研修の場に当事者がお話をいただくとか、そういう機会が沢山あっていいのかなというふうに思いました。お三方ももちろんなんですけれども、もっと多くの当事者の方にご登壇いただくような機会も大事だと思いますし、県立施設の入所されている方にも、積極的に参加していただく必要もあると思いました。以上になります。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。それでは、実はこの議題の２のところが、あと５分位は時間があって、少し３に移りたいんですけど、その前に一言ずつ。では河原委員、お願い致します。

（河原委員）
星谷会の河原です。色々なご意見がある中で、いま現在この市町村、県内の市町村とですね、この当事者目線に関わる、この検討委員会の報告をまとめるに当たって、ちょっとどのような連携なり、どのような取組みをやってるかなっていうなところを、もし教えていただければ。委員の何人かの方からも出てるように神奈川ってやっぱ政令市が３つあって中核市が１つあって、その他が県域という非常に複雑な県の構成になっているので、この辺のキャッチボールがどうなっているかなっていうのが非常に気になるところなんですけども、もし分かりましたら教えていただきたいと思います。以上です。

（事務局：道躰参事監）
条例も含めて、普遍的なその仕組みのことについても、ご提言もいただいているものですから、いまオール神奈川ということで、政令市、それから中核市、あと一般市町村ということで、できるだけ直接に意見交換をさせていただいております。具体的には、まず中間報告の中身をお伝えするとともに、今こういう議論が進んでいてと、県としても、市町村と連携して様々な施策を、しっかりと前に進めていきたいというようなことを意見交換しておりまして、またさらにそこを深めていって、今度最終的な報告をいただきますれば、この具体的にどういった形にしていくかということは非常に重要になってまいりますので、そのところはさらにまた意見交換をさせていただいて、お互いにどういったことをやっていくのかというのをやっていきたいと思っております。一応会議も含めて市町村は全てのですね、自治体にはですね、一巡といいますか、１回はですね、意見交換をさせていただいてるという状況でございまして、また繰り返し繰り返しやっていきたいと考えております。以上でございます。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。それでは大川委員、よろしくお願いします。

（大川委員）
てらん広場の大川です。今後の具体的な取組みの方向性という、３ページですね、障がい福祉施策の充実強化、いわゆるの①の部分について、あまりこう具体的な話が進まずに、きてるかなというところで、ちょっと簡単な資料を僕も作ってみたんですけども、先に自己申告をさせていただくと、奈良﨑委員。朝一生懸命作ったんですけど、全く分かりづらい、ルビがまず振ってないので、イエローカードが出る前に自己申告させてもらいます。僕ね、多分一番イエローカードもらってるんですよね。すいません。
強度行動障がいという呼ばれる人たちですよね。先ほどの野口委員からも、一緒に戦ってくれる人がいないんだと。一緒に戦ってくれる人がほしいという発言があったかと思うんですけれども、やはり、強度行動障がい、日常の課題、行動上に課題を多く抱えてる方に対して、結構諦めてしまってるようなところがあるなと思っています。そういった意味で、みんなでその方の状態に合わせて、話し合うものが必要になってくるかなと思って、我々アセスメントするときに、心の発達、身体の発達。
資料が消えちゃいましたね。
　
［事務局にて資料映像の表示調整を試みるが表示できない状態］

動作、参加、環境因子とか、個人因子とかとですね。そういったものがすべて絡み合ってるんですよね。
その中で今、やはり環境因子というのが、環境設定とかそういった言葉でくくられている現状があるんですけども、この辺もですね、どこかで、やはりしっかりと委員会なりでですね、話し合う場を作って、環境設定って一体どういうことなのかとか、そういった話し合いが必要かなと思っています。是非そういった場を作ってもらいたいんです。
あれ、資料が出てこないですね。ごめんなさい。すいません少々お待ちください。Zoomが落ちてる。

［引き続き、事務局にて資料映像の表示調整を試みるが表示できない状態が継続］
　
今、入所施設で行われている環境設定っていうのがどこへ向かっているのか、社会に向かっていかなければならないんですけれども、そういった意味でですね、この環境設定のあり方、心の発達と体の発達、そういったものがセットなんだと、身体の発達っていうのは、本当にこう脳科学的なものも含めて、しっかりと学んでいかないと、なかなか、生き難さが抜けていかない。ではないかと、我々は思っているんですね。そういった取組み、また実践の中で、地域で暮らせなくなった方々が、施設の中で、もう一度この可能性があるんだと、いろんな側面がですね、見えてくる。そういった中で、計画相談、地域の相談員も、市町村のケースワーカーも、もう一度地域に戻ってもらいたい、戻そうという取組みが生まれるんですね。それが何かこう一緒に戦っていくっていう一つの流れを作っていくことなんではないかと思っています。
資料がないと何言ってんだかって感じになっています。すいません。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。やっぱり地域に戻っていくときの、何か報告書で地域に戻るようにするということじゃなくて、具体的なね、そのやり方のところのレベルの話を、よくみんなで考えていかなきゃないというような観点からの話だったというふうに理解をいたしました。

（事務局：臼井意思決定支援担当課長）
大川委員のパワーポイントは、お手元の方にご用意させていただいてあると思いますけれども。すいません。配ってないです。申し訳ございません。はい、すみません。

（事務局：道躰参事監）
申し訳ございません。資料はですね、ただいまコピーをして、すぐお手元にお配りしたいと思います。申し訳ございません。
　
（蒲原委員長）
それでは奈良﨑委員、よろしくお願いします。

（奈良﨑委員）
すいません。たびたび大川さんをいじめちゃいけないですが、いじめていけませんけどいじめます。大川さん質問に答えてください。心の発達と体の発達の意味を教えてください。

（大川委員）
ちょっと資料を試みていいですか。

［再度、事務局にて資料映像の表示調整を試みるが表示できない状態］
　
そうしましたら、奈良﨑さん今度までに分かりやすく整理するので、すいません。

（蒲原委員長）
よろしいですか。是非資料を皆さんに事前に配るときに、若干の説明書きも少し作っていただいて、その上でまた丁寧にやるという、こんな形でお願いしたいと思います。
それでは本日は大変恐縮ですが、時間が大分迫ってきておりまして、当初の予定の12時をちょっと超えることになるかもしれません。ご了解いただくということを前提にして、そろそろこの部分の議論は終えたいと思うんですけれども、大塚さんから手が挙がっているようなので大塚さん、それではよろしくお願いします。

（大塚委員）
はい短く。意思決定支援、大切だということでよろしいんですけども、今はやはり施設から地域という一つの大きな前提がありますので、意思決定支援をしっかりやっていくという、それは、県立施設だけではなくてすべての施設、あるいは今度は在宅の人たちの意思決定というのを広げていくということが大切だと思っています。
それからもう一つ、知事もいらっしゃるので、意思決定支援のガイドラインを作る時にですね、私あんまり作ったガイドライン、自分で作って信用してないんですけども、こんな議論があったんですね。移行期ですね、例えば保育所から学校に行く時など、あるいは特別支援学校から働く時には特に意思決定を、本人の意思決定支援が必要だと。その時の意思決定支援って、例えば支援者や学校の先生からやられる意思決定というのは、私は本当じゃないんじゃないか、家族、ウザイですよね。私たちも、何か専門家に意思決定されていたわけではないです。その時に出てきた外国の論文は、友だちの関係の中における意思決定が一番大切なんだと。例えば、あの人は、特別支援学校からこういうところに就職したけれども、自分も行きたいな、ああいうことをしてみたいんだ、そこで決まるんだと。それはともすれば、専門家主導の支援者や学校の先生や家族の意思決定は、本人にとって、当事者の方もいらっしゃるので何とも言えませんけど、ウザイと、そんなもの要らないんだと、本当は友だちなんだということがありました。そういう意味では、神奈川の意思決定は学校期、あるいは学齢期あるいはもっと小さいときから、子どもの時から意思決定、障がいのある方の意思決定、特に困難を抱えてその意思決定を一生懸命やりましょうと。そして学齢期学校の中でもやりましょうということを是非広く、ただただ施設のことだけで集中しなくてやっていただきたいと。
それからもう一つは、施設、やまゆりの意思決定も含めて私は不十分だったと思います。成功したのはどうかどうか私はアウトカムから言ったら、結果からいったら非常に疑問です。引き続き検証していただきたいと思います、以上です。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。おそらく、教育だとか保育だとかそういう、その子どもの育ちの場での意思決定の支援というか、それを手に小さな時からやっていくということだというふうに理解してました。
それでは、若干、まだまだ言い足りない方もおられると思いますけども、もし、時間の都合で言い足りないことございましたら是非、ペーパーで事務局の方に出してもらえればというふうに思いますし、だんだん取りまとめの段階になってきましたので、事務局でもそれを十分尊重して、案を作るということでお願いします。
それでは、事務局から、今後の報告書案の議論に向けてのスケジュール等につきまして、ご説明を、何か連絡事項がございますか。
はい。奈良﨑委員。

（奈良﨑委員）
はい、すいません。委員長ごめんなさい。
全体のちょっと質問をしたかったので２点いいですか。今回、令和４年の予算について資料が出てますよね。ちょっと気になったことが、質問なんですが、それ今日じゃなくてもいいです、県の職員さんに聞きたかったので。予算について、当事者目線の障がい福祉の予算っていう今回この委員会に対してのお金が幾らか出てますけど、一つ、本人活動のお金って出てるのかが気になってます。それでもう一点、私たち知的障がいの向けの分かりやすいパンフレットのお金って予算が出てるのかなっていうのが気になったので、是非教えてほしいなと思いました以上です。

（蒲原委員長）
後程でよろしいですか。はい。それでは今の件は是非事務局できちっと対応であることにいたしまして、報告書についての今後の進め方についてご説明をお願いいたします。

（事務局：臼井意思決定支援担当課長）
今後のスケジュールについてですけれども、大まかなスケジュールということで、委員の皆様と共有させていただければと思います。
まず、今回いただいたご意見をさらに反映させていただいた報告書のたたき台を、目安として３月上旬までに作成をいたしまして、各委員にご説明に上がりたいと考えております。そしてそこでのご意見等をさらに報告書に反映いたしまして、再度、そのあとに、各委員の皆様に内容のご確認をいただいて、できればですが、次回の委員会で報告書の取りまとめを行っていただきたいと考えております。
また本日ですね、分かりやすい版、奈良﨑委員からもご提案ありましたし、あるいはなかなかボリュームがあって、分かりづらいんじゃないかということもあるので、概要版のようなものをご提案いただきましたので、事務局の方で検討させていただいて、また改めてご相談をさせていただきたいと思っております。事務局からは以上でございます。

（蒲原委員長）
よろしくお願いします。それでは本日最後の議事になります。報告事項ということで、２件報告事項があると伺っておりますので、事務局からまとめてご説明をお願いしたいというふうに思います。それでは、事務局からお願いします。

（事務局：臼井意思決定支援担当課長）
［資料６に基づいて説明］

（事務局：吉田県立障害者施設指導担当課長）
［資料７に基づいて説明］

（蒲原委員長）
はい、ありがとうございました。では２件、ご報告がございました。若干５、６分時間がございますので、もし、ご質問なり、ご意見等ありましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
はい。冨田委員、よろしくお願いします。
　
（冨田委員）
はい。冨田ですけど。
この当事者目線の障がい福祉を推進するための条例の制定についての話なんですけどちょっとこれ難しいですね。
はっきり言って、もう少し分かりやすくしてほしいと思いました。もしこういう話を人に説明するときに、できませんからこれじゃ。というので、もう少し分かりやすくしてほしいと思いました。以上です。

（蒲原委員長）
それでは小西委員よろしくお願いします。

（小西委員）
すいません。当事者目線の障がい福祉を推進するための条例制定については、２月７日、オンラインで黒岩知事と意見交換をしました。黒岩知事、そのときは、ありがとうございました。
その時の意見交換で、ルールを作るときには、障がいを持つ仲間の立場に立って作ってほしい、みんながいいと思えるような考え方が広まればいい、条例を作るときには自分たちの意見を入れてほしい、といった意見が出ました。
条例を作るときには、必ず私たちも参加させてください。よろしくお願いします。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。
　
（事務局：臼井意思決定支援担当課長）
事務局でございます。ご意見ありがとうございました。最初に冨田委員からお話ありましたけども、大変分かりづらい資料で、申し訳ございません。また今後この条例を制定するにあたってはですね今、小西委員からもございましたけども、障がい当事者の皆さん本当に様々な方からいただいた意見を、できる限りここの、条例の中身に反映させていただいて、また、一緒になって作っていったと言われるようなものにしていきたいと、このように考えております。ありがとうございました。

（蒲原委員長）
はい。事務局からお願いします。

（事務局：吉田県立障害者施設指導担当課長）
先ほど奈良﨑さんの方から、予算の関係でお話ありましたので、少し補足させていただきます。お配りししました当初予算資料の30ページのところに、「当事者目線」の障がい福祉の実現とございます。その中で、当事者の活動というところですけれども、「ア　居室施錠等の廃止」のところで、当事者の意見を反映した施設運営、こちらは全県立施設を対象に当事者の方が施設を巡回して職員との意見交換を行う、こういった予算も計上しておりまして、当事者の方の活動等、施設運営の改善、こちらをある意味協働的に、一緒にさせていただきたいというところで、新しい予算を組ませていただいております。
また、分かりやすいパンフレットのところにつきましては、具体的に、どこの事業という新しく立てたわけではありませんけれども、我々の事業の中で、十分に分かりやすいパンフレット作成というところについては対応してまいりたいと考えております。
私からは以上です。

（蒲原委員長）
ありがとうございました。また改めて、丁寧にご説明をしてほしいと思います。
それでは、そろそろ予定の時間がまいりましたけども、最後に、これだけは発言しておきたいという方がおられましたら、いいですかね。
それではまた、追加のいろいろなことがございましたら、是非、事務局にお出しいただければというふうに思います。最後になりますが、黒岩知事、本日もどうもありがとうございました。一言ご感想をいただければと思います。よろしくお願いいたします。

（黒岩知事）
今日も長い時間にわたりまして、活発なご意見いただきまして、本当にありがとうございました。また冒頭、髙野元さんから素晴らしい報告がありました。とても嬉しく拝聴したところであります。
私の話もちょっと触れていただきましたけど、もう10数年前のことになりますが、ヘルパーの痰の吸引といったものを考える検討会、厚生労働省にその検討会があったわけですけど、その時に私が、知事になる前でしたけども、メンバーの一員として参加しておりました。
その時の検討会の雰囲気というのは、ヘルパーに痰の吸引をさせたら危険だと。冗談じゃないという。でも家族はやっているじゃないかと言って、いや家族は家族だけども、それを業務とするということは、医師会は認められない。やるのだったらば、そういう新たな特別な資格を作れと。看護協会も、ナースだったらできるけども、ヘルパーなんかにできるわけがないという話になって。施設の皆さんも、そんな危ないことはやらせたくないという雰囲気で、全然そのやろうという雰囲気はなかった。その時に私が、要するに、皆さんがそういうことに反対するということではなくて、ＡＬＳの患者さんの方がどうやったら、きちっと生きられるか。そのために、皆さん専門的な立場から知恵を絞るべきだと。それがあなたたちの仕事だと。反対するのは、あなたたちの仕事じゃない、という大演説をぶったわけですけど。その時に、ＡＬＳ患者さんの代表であった橋本操さんなんかと一緒になって、当事者の声をあげてくださったというところから、実は、ヘルパーの痰の吸引といったことの道が開けてきたという歴史がありました。
その時のこととかを考えても、やはり今日、髙野さんの話もありましたけども、まさに今日なんか、ＡＬＳ患者当事者の、髙野さんの声ですよね。ああいうテクノロジーがなければ、我々は会話することは普通できないですよね。しかし、しっかりとしたああいうふうな思いを持ってらっしゃる。それをあのテクノロジーを使って、これだけしっかりと訴えてくださっているということ。まさにあれが当事者の目線、当事者の声ですよね。これがいかに大事なことかといったこと。こういったものが、やっぱり今、我々がここで議論している内容につながっているのかなというふうに思う次第でありまして、髙野さん、本当に今日はどうもありがとうございました。
それと、この会もいよいよ大詰めになってきたのかなということを実感いたしました。そんな中で幅広い形で様々な意見交換をしていただいて、事務局の方も、それを一生懸命まとめて、少しでも漏らさないようにとやってきた中で、今日、非常に貴重なご指摘をいただいたと思いますね。
あまりにも膨大すぎて何だか分からなくなってきちゃったと。これは一番いけないことでありまして、私が県知事になってから、ずっと言い続けてきたことは、「要するに何なんだ」という。要するに。「要するにしか、物事は伝わっていかないんだ」ということで、ずっと「要するに」、「要するに」と言ってきましたけど、やはり、今バーッと広がった話を、改めて、要するに何なのか。みんなが分かるような形のメッセージをまとめあげていく作業といったこと。これが必要な段階にきているのかなといった中で、今日、非常に貴重なご提言だなと思ったのは、市町村、これとしっかりと連携していくようにといったことですね。県が、もともと県立施設で起きた事件から発しましたので、県が相当な勢いで走ったことは間違いないと思いますけども、県だけが走っても、市町村と連携していかなければ、何の身も結びませんから、しっかりと改めて心に留めながら、前へ進めていきたいというふうに思っています。
それと、この間、ピープルファースト横浜の小西さんや皆さんとオンラインで参加させていただいて、いろんな意見交換をさせていただいたことも非常に参考になりました。「こういう条例を作っても、施設の人がちゃんと分かっていなかったら、意味ないですよね」と言われました。これ、まさにそうだなと。
条例を作るという作業の中で、我々はいろんな方とこれからまたご意見も交換していこうと思いますけども、作り上げたことで、何かゴールにたどり着いたような気持ちになったら、これ一番いけないことであって、やっぱり、施設の職員の皆さん一人ひとりに、その思いが浸透するということ。施設だけではなくて、地域移行ということも目指しているわけですから、地域の中にもやっぱりそういうふうな気持ちといったものは、しっかりと伝わっていくといったこと。こういったことが広がっていくということが、やっぱり同時に進んでいかないと、この場でどんなにしっかりとした議論を積み重ね、そしてこれから議会でもしっかりと議論を積み重ねても、やっぱり意味のある条例にならないと、全くそれは無駄なことになるという思いがあります。
その仕上げ、総仕上げといったことに向かう中で、皆様の貴重なご意見を生かしながら、今日も奈良﨑さんからまた非常に分かりやすい、こんなふうに書いたらいいよという、とても素敵な絵まで添えていただきまして、分かりやすい形で示していただきましたので、こういったものを参考しながら、ゴールに向かって皆さんともに進んでいきたいと思います。本当にありがとうございました。

（蒲原委員長）
知事、どうもありがとうございました。現場が最終的に変わるというための条例とか、現場が変わるための市町村のあり方とか、そういうことで、これからも是非ご尽力いただければと思います。
それでは、本日の議事は全て終了でございます。まず、髙野さんにおかれましては、ご発表に加えまして、最後までご参加いただきまして、大変ありがとうございました。
次回は、話がありましたとおり報告書案について議論する予定でございます。皆さんのご協力を得ながら、何とかまとめにたどり着けばいいなというふうに思っております。また、よろしくお願いします。それでは事務局にバトンをお返しいたします。

（事務局：道躰参事監）
閉会のあいさつ