かながわ障がい者計画 点検評価シート 4憲章の実現に向けた県民総ぐるみの取組み (2)教育や文化芸術・スポーツにおける取組み 基本的な考え方 ともに生きる社会の実現に向け、すべての子どもができるだけ同じ場でともに学び、ともに育つことで相互理解を深め、個性を尊重し支え合う力や協働する力を育む、インクルーシブ教育の推進を図るとともに、障害者が、地域の一員として、生活を楽しめるよう、文化芸術活動やスポーツ等に触れる機会の提供、充実を図ります。 1 取組実績 <成果目標の達成状況> 把握すべき状況@ 多様な学び場のしくみづくり 成果目標 幼・小・中・高等学校等において、個別の指導計画の作成を必要とする児童等のうち、実際に個別の指導計画が作成されている学校の割合(%)※公立学校対象 年度、目標値、実績値、達成率の順に記載 H30、/、95.5、/ R1、95.0、-、- R2、96.7、-、- R3、98.3、-、- R4、100、99.6、99.6% R5、100、100、100% 成果目標 幼・小・中・高等学校等において、個別の教育支援計画の作成を必要とする児童等のうち、実際に個別の教育支援計画が作成されている学校の割合(%)※公立学校対象 年度、目標値、実績値、達成率の順に記載 H30、/、77.7、/ R1、89.9、-、- R2、93.3、-、- R3、96.6、-、- R4、100、95.5、95.5% R5、100、99.9、99.9% ○個別教育計画に基づき、通学による教育が困難な児童・生徒の教育の機会均等を保障するため、担当教員等による家庭や施設等への訪問教育を実施した。 ○早期のうちに障害に気づき、早い段階から適切な支援を受けることの促進を図るため、精神科医、眼科医による医療相談を実施した。 ・精神科医への相談【36件】 ・眼科医への相談【8件】 ・相談者数(延べ)【87名】 (成果目標の状況) ○ 小・中・高等学校等において、個別の指導計画等の作成を必要とする児童等のうち、実際に個別の指導計画が作成されている学校の割合は、令和5年度の目標100%に対し、実績は100%で、達成率は100%となった。 ○ 小・中・高等学校等において、個別の指導計画等の作成を必要とする児童等のうち、実際に個別の教育支援計画が作成されている学校の割合は、令和5年度の目標100%に対し、実績は99.9%で、達成率は99.9%となった。 把握すべき状況A 特別支援教育に関する専門性の向上 成果目標 公立特別支援学校における特別支援学校教諭免許状保有率(%) 年度、目標値、実績値、達成率の順に記載 H30、/、73.8、/ R1、89.2、81.2、91.0% R2、100、85.5、85.5% R3、100、87.3、87.3% R4、100、87.4、87.4% R5、100、86.7、86.7% 主な取組による成果 ○特別支援学校等の教員で基礎免許状のみを有する者に対し、特別支援学校教諭普通免許状の取得に必要な免許法認定講習会を開催した。 ・講座開設数【14講座】 ・受講者数(延人数)【2,152名】 (成果目標の状況) ○ 公立特別支援学校における特別支援学校教諭免許状保有率は、最終目標100.0%に対し、実績は86.7%で、達成率は86.7%となった。 把握すべき状況B 特別支援学校への音楽家の派遣 成果目標 音楽堂による特別支援学校へのアウトリーチ実施校数(校) 年度、目標値、実績値、達成率の順に記載 H30、/、3、/ R1、2、2、100% R2、2、1、50.0% R3、-、-、- R4、-、-、- R5、-、-、- 主な取組による成果 令和2年度事業廃止 (成果目標の状況) ○ 令和2年度に本成果目標に関する事業が廃止されたが、県民ホール、神奈川芸術劇場、音楽堂の主催事業において、鑑賞サポート、多言語化による情報保障や、リラックスパフォーマンス公演に関する研究会等インクルーシブアプローチの取組を行った。 把握すべき状況C 障害者等の文化芸術活動の普及 成果目標 共生共創事業の公演等の参加者数(人) 年度、目標値、実績値、達成率の順に記載 H30、/、2,532、/ R1、5,000、6,947、138.9% R2、5,400、4,267、79.0% R3、5,700、4,764、83.5% R4、6,000、8,152、135.9% R5、6,150、8,969、145.8%、 主な取組による成果 ○共生共創事業として障害者や高齢者が参加する舞台公演等を実施した。【開催回数:37回、参加者数:8,969人、配信動画の再生回数:28,116回、アンケートにおける「共生社会の実現が必要だと感じた」という回答の割合78.44%】  (成果目標の状況) ○ 共生共創事業の公演等の参加者数は、令和5年度の目標6,150人に対し、実績は8,969人で、達成率は145.8%だった。 成果目標 神奈川県障害者文化・芸術祭の参加団体数(団体) 年度、目標値、実績値、達成率の順に記載 H30、/、20、/ R1、前年度以上、22、110.0% R2、前年度以上、15、68.1% R3、前年度以上、9、60.0% R4、前年度以上、12、133.3% R5、前年度以上、17、141.7% 主な取組による成果 ○神奈川県障害者文化・芸術祭を2日間開催した。 ・参加者(のべ)【300名】 ・出展作品数【123点】 ・出演団体数【17団体】 (成果目標の状況) ○ 毎年度前年度以上の参加団体数を確保することが目標であるが、令和5年度は17団体と、前年度の12団体を上回り、令和5年度目標の達成率は、141.7%となった。 把握すべき状況D 障害者スポーツを支える人材の養成等 成果目標 県内の障害者スポーツの指導者数(人) 年度、目標値、実績値、達成率の順に記載 H27、/、1,346、/ R1、1,616、1,608、99.5% R2、1,726、1,584、91.7% R3、1,836、1,612、87.8% R4、/、1,686、- R5、/、1,714、- 主な取組による成果 ○障害者スポーツサポーター養成講習会を実施した。【4回】  〇神奈川県障害者スポーツ協会が実施するゆうあいピック大会開催等に対する補助を行った。 (成果目標の状況) ○ 県内の障害者スポーツの指導者数は、令和5年度の実績は1,714人であった。 <その他の取組による成果> 教育の振興 〇 市町村との共催で「インクルーシブ教育推進フォーラム」を開催し、インクルーシブ教育委員会の理解・啓発を推進した【2回、参加者数延べ397人】  ○ 県内特別支援学校等の知的障害のある高等部等の生徒を対象に清掃技能検定を実施した。【年2回、515名の生徒が受検】  教育環境の整備 ○ 県立特別支援学校において、特別支援教育等に関する相談・情報提供、障害のある幼児・児童・生徒への指導・支援等を実施した。 ○ 令和4年度に作成した、発達障害やユニバーサルデザイン等についてのリーフレット等3点を、ウェブページで公開するとともに、県立特別支援学校全29校に対して活用に係るアンケートを実施した。【県立特別支援学校の認知度95%、活用度73.7%】 ○ 医療的ケアを必要とする児童・生徒等の支援のため、看護師を増員配置した。 ○ 医療的ケアを必要とする児童・生徒等の安全確保を目的とした、支援体制を運営するための協議会等の開催と、高度な医療的ケア等に関する研修等を実施した。【運営協議会1回、担当医連絡協議会1回、医療的ケア連絡協議会(全体会2回、作業部会2回)、看護師等連絡協議会3回、医療的ケア担当教員研修基本研修修了者100人】 文化・芸術活動・スポーツ等の振興 ○ 県民ホール、神奈川芸術劇場、音楽堂の主催事業において、鑑賞サポート、多言語化による情報保障や、リラックスパフォーマンス公演に関する研究会等インクルーシブアプローチの取組を行った。 ○ 県立スポーツセンターを活用し、障害者スポーツを支える人材のスキルアップ研修、障害者スポーツ教室等を開催した。【研修5回、障害者スポーツ教室:138回】 ○ 特別支援学校の施設等を活用して、定期的にスポーツ教室等を開催した。【81回】  2 一次評価 <点検・評価の結果>やや遅れている (評価の理由) ○ 成果目標については、7項目のうち、令和5年度の目標値を設定していないものや実績値を把握できない項目を除いた5項目中3項目で目標を達成し、未達成の項目においては80%以上の達成率であった。 ○ 本分野では、インクルーシブ教育の推進、障害者が文化芸術活動やスポーツに触れる機会の提供、充実等に取り組むこととしている。 ○ 障害者が文化芸術活動に触れる機会の提供等について、成果目標としている「共生共創事業の公演等の参加者数」及び「神奈川県障害者文化・芸術祭の参加団体数」において、令和5年度の目標を達成している。 ○ これらを総合的に判断し、令和5年度については、「やや遅れている」と評価した。 <今後の課題と対応> 教育の振興 〇 様々な教員向け研修において、インクルーシブ教育に係る内容を扱っているが、教職に就く以前の養成期を対象とした研修も加えて、研修内容を系統的に整理する必要があるため、初任者研修講座等の研修内容と関連させて整理していく。 教育環境の整備 ○ 地域における特別支援教育のセンター的機能としての役割を円滑に実施するため、協議会や研修を実施しているが、各教員がセンター的機能を発揮できる機会の確保が課題であるため、協議会、研修等での専門性向上の機会を継続していくとともに、より多くの教員がセンター的機能を発揮できるよう努めていく。 ○ 高度な医療的ケアを必要とする児童・生徒等の増加に伴い、看護師の確保に課題があるため、様々な媒体を活用した募集の働きかけを実施していく。 文化・芸術活動・スポーツ等の振興 ○ 神奈川芸術劇場等において、鑑賞サポートの利用者を拡大する試みを行っているが、鑑賞サポートの実施や、サポート方法についての周知が不足していることが当事者から指摘されているため、視覚や聴覚だけでも理解しやすい方法で周知していくとともに、当事者に届きやすい周知の方法や、鑑賞サポートの取組そのものの認知度を向上させる方法を検討する。 ○ 障害者スポーツ大会等への支援を実施しているが、新規参加者数や若年層の参加率増が課題であるため、特別支援学校や障がい者施設など、広報の方法を工夫していく。 3 最終評価  <最終評価>やや遅れている (評価の理由) ○ 成果目標については、7項目のうち、令和5年度の目標値を設定していないものや実績値を把握できない項目を除いた5項目中3項目で目標を達成し、未達成の項目においては80%以上の達成率であった。 ○ 本分野では、インクルーシブ教育の推進、障害者が文化芸術活動やスポーツに触れる機会の提供、充実等に取り組むこととしている。 ○ 障害者が文化芸術活動に触れる機会の提供等について、成果目標としている「共生共創事業の公演等の参加者数」及び「神奈川県障害者文化・芸術祭の参加団体数」において、令和5年度の目標を達成している。 ○ これらを総合的に判断し、令和5年度については、「やや遅れている」と評価した。 以上