資料4 津久井やまゆり園の再生について (1ページ) (1) 利用者が安心して安全に生活できる場の確保 ア 津久井やまゆり園千木良園舎(仮称)における取組状況 (ア)除却工事 期間 : 平成30年3月〜31年3月 内容 : 居住棟、渡り廊下及び作業棟の除却 実施状況 : 平成31年3月に完了 (イ)新築及び改修工事設計業務 期間 : 平成30年3月〜令和元年6月 内容 : 新築及び改修工事に係る基本設計、実施設計 実施状況 : 令和元年6月に完了 (ウ)新築及び改修工事 内容 : 新築及び改修工事 実施状況 : 令和元年8月6日に建築(第1工区)に係る入札を公告 (エ)鎮魂のモニュメントの整備 遺族などから幅広く意見を聴きながら、事件で命を奪われた利用者への鎮魂のモニュメントを整備 イ 津久井やまゆり園芹が谷園舎(仮称)における取組状況 (ア)アドバイザリー業務委託等 期間 : 平成30年6月〜令和2年1月 内容 : 民間活力を活用した「維持管理を含む設計施工一括発注方式」による施設整備に向け、専門的な知識を有するものから助言を受けるため、アドバイザリー業務を委託 実施状況 : 平成31年2月12日、事業実施方針や業務要求水準書(案)等を公表し、民間事業者の本事業に対する理解を深め、本事業への参加に係る検討を容易にするため民間事業者と対話を実施 令和元年7月、落札者決定基準について学識経験者から意見を聴取 令和元年8月9日、入札を公告 (2ページ) 事業実施方針 ・事業に関する事項 (事業範囲、事業期間、事業スケジュール等) ・事業者の募集及び選定に関する事項 (参加資格要件、応募手続き、審査方法等)などを規定 業務要求水準書 ・施設整備に関する業務要求水準 (建築物の性能や設計施工の実施基準等) ・維持管理に関する業務要求水準 (保守点検業務や修繕業務の内容等)などを規定 落札者決定基準 ・総合評価方式による入札で落札者を決定する基準 (評価項目、配点、総合評価の方法)などを規定 その他:令和元年6月23日、地域住民に向けた、施設整備に関する説明会を開催 ウ 施設規模の判断について (ア)基本的な考え方 ・津久井やまゆり園再生基本構想(以下「再生基本構想」という。)に基づき、すべての利用者の居室数の確保を前提とし、千木良地域、芹が谷地域合わせて132人分の居室を確保し、意思決定支援の進行に伴う利用者の選択の傾向を踏まえた上で、施設規模を判断する。 ・県は、現時点での意思決定支援チームにおける利用者一人ひとりの意思決定支援の状況から、利用者の選択の傾向を整理した上で、千木良地域、芹が谷地域、それぞれの施設規模を判断する。 (イ)具体的な取組み ・利用者の日常生活の様子やご家族等からの聞き取りにより、意思決定支援チームが把握した情報に基づき、利用者一人ひとりが、どのような暮らし、どのような支援を望んでいるか、@ご本人の暮らしの豊かさ、A安心して暮らす上で大切なこと、B大切な方々とのつながりなどをポイントに、利用者の選択の傾向について整理した。 (ウ)施設規模の判断 ・現時点において、利用者の選択の傾向に大幅な偏りがないことから、施設規模は、千木良地域66人、芹が谷地域66人とする。 (エ)家族への説明 ・家族に向けた説明を令和元年6月8日に実施した。 (オ)その他 ・施設規模決定後も、意思決定支援チームが、引き続き、本人を中心に丁寧に時間をかけて、利用者一人ひとりの意思決定支援を継続し、令和2年度の下半期に具体的な入所先の検討を行う。 (3ページ) エ 防犯対策の考え方 ・津久井やまゆり園事件検証報告書を踏まえ、防犯ガラスの取付けや、警備会社と連動したセンサー付防犯カメラ、周囲に異常を知らせる防犯ブザーなど、必要な防犯設備を整備した上で、警察とも日頃から十分な連携を推進する。 ・安全対策と地域交流を両立させるため、居住ゾーンと交流ゾーンを整理するとともに、来訪者用の入口・受付を明示し、外部からの人の出入を確認することや、特に夜間における出入口の制限など動線管理を徹底する。 ・警備会社や防犯に関する専門団体等から意見を聴取し、設計内容に反映させる。 オ 施設整備のスケジュール 令和3年度中にすべての利用者の入所が完了するよう、次のスケジュールで施設を整備する。 (ア)津久井やまゆり園千木良園舎(仮称) 以下、スケジュール、内容の順に記載 平成30年3月〜平成31年3月、除却工事の実施 平成30年3月〜令和元年6月、新築及び改修工事に係る基本設計、実施設計の実施 令和元年度〜令和3年度、新築及び改修工事の実施 (イ)津久井やまゆり園芹が谷園舎(仮称) 以下、スケジュール、内容について記載 平成30年度〜令和元年度、アドバイザリー業務委託の実施 令和元年度〜令和3年度、維持管理を含む設計施工一括発注方式による施設整備事業の実施 カ 施設の名称 (ア)施設整備後の施設名称 津久井やまゆり園千木良園舎(仮称) 、「津久井やまゆり園」とする方向で調整する。 津久井やまゆり園芹が谷園舎(仮称) 、応募のあった名称(755件)の中から、選定手続きを進める。 (イ)名称公募の実績 公募期間、平成31年3月19日〜令和元年5月10日 応募総数、755件 (4ページ) 前のページのつづきから (ウ)芹が谷園舎(仮称)に係る施設名称の決定スケジュール 以下、スケジュール、内容の順に記載 令和元年5月〜7月、選定作業 令和元年11月、第3回県議会定例会に「県立の障害者支援施設に関する条例」改正議案を提出 キ 施設の指定管理の考え方 ・再生基本構想に基づき千木良地域及び芹が谷地域の施設は県立施設とし、運営については、引き続き指定管理とする。 ・利用者の安定的な生活を支援するとともに、意思決定支援における偏りのない選択を担保するため、現在の指定管理期間である令和6年度までの間は、芹が谷地域の施設についても、現指定管理者である社会福祉法人かながわ共同会を指定管理者とする方向で調整する。 ・指定に向け、専門的な支援の実施や職員の確保など、施設の運営に適した能力を備えているか確認し、調整を進める。    (2) 利用者の意思決定支援及び地域生活移行の促進 ア 利用者の意思決定支援 ・平成30年末までに、意思決定支援の対象となる123名全員の意思決定支援を開始した。 ・利用者一人ひとりが、どのような暮らし、どのような支援を望むのか、自らの意思が反映された生活を送ることができるよう、利用者ごとに意思決定を支援する。 ・日中活動の充実やグループホームの体験・見学に取り組み、その記録を重ね、丁寧にアセスメントを進め、暮らしのあり方や居住の場の選択の方向性を検討する。 ・意思決定支援の実践的なマニュアル及び手引き、取組成果や効果、課題等を取りまとめた報告書を作成し、意思決定支援の普及啓発に向けた準備をする。 イ 地域生活移行の促進 ・意思決定支援を通じて、地域での生活を希望する意思が示された場合、地域生活移行に向けた支援を積極的に実施する。 ・グループホームの整備費や人件費に係る補助事業等を活用し、地域生活移行のための体制整備を支援する。 以上