かながわグランドデザイン 第3期実施計画 概要版 2019-2022 県民の皆様へ 県では、平成24年3月に「かながわグランドデザイン基本構想」及び「実施計画」、平成27年7月に「第2期実施計画」をとりまとめ、未病をキーワードとした超高齢社会を乗り越えるための取組みや、国家戦略特区などの特区制度を活用した経済のエンジンを回す取組みなど、基本理念である「いのち輝くマグネット神奈川」の礎となる取組みを、着実に進めてきました。 このたび、平成30年度に「第2期実施計画」の計画期間が終了したことから、県民や市町村などの皆様から幅広くご意見を伺いながら、「第3期実施計画」を策定しました。 この冊子は、「第3期実施計画」の内容を要約した概要版です。 「第3期実施計画」では、「いのち輝くマグネット神奈川」の実現に向け、より神奈川を魅力ある地域としていくために、これまで取り組んできた政策をSDGsの理念なども踏まえてさらに進化させ、令和元年度から令和4年度までの4年間に県が取り組む政策をお示ししています。 今後とも、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。 令和元年7月 神奈川県知事 黒岩 祐治  【基本構想】 1 基本理念 「いのち輝くマグネット神奈川」を実現する 2 神奈川県の将来像 〇行ってみたい、住んでみたい、人を引きつける魅力あふれる神奈川 〇いのちが輝き、誰もが元気で長生きできる神奈川 〇県民総力戦で創る神奈川 3 年表 2011 東日本大震災の発生 2012 かながわグランドデザイン 基本構想、実施計画策定 2015 かながわグランドデザイン 第2期実施計画策定 2019 かながわグランドデザイン 第3期実施計画策定 2020 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 2022 めざすべき4年後の姿「コミュニティの再生・活性化による笑いあふれる100歳時代 2025 いのち輝くマグネット神奈川の実現 【第3期実施計画】 「第3期実施計画」は、2025年を目標年次とした「基本構想」の実現に向けて、2019〜2022年度の4年間に取り組む政策を示したものです。 県の政策の全体像を総合的・包括的に示す「主要施策」などをまとめた「主要施策・計画推進編」と、喫緊の課題に対応するため先進性や発展性などをもった重点施策を分野横断的にとりまとめ、ねらいや具体的な取組みなどを示した「プロジェクト編」で構成しています。 「第3期実施計画」を示すことにより、県民、NPO、企業、大学、団体、市町村などと、県の政策について情報や目的の共有化を図り、県民総力戦により協働して取組みを進めます。 【プロジェクト編】 プロジェクトは、県の重点施策を分野横断的にとりまとめ、ねらいや具体的な取組みなどを示したものです。政策のまとまりごとに、5つの柱を立て、23のプロジェクトを位置づけました。     めざすべき4年後の姿 〜コミュニティの再生・活性化による笑いあふれる100歳時代〜 〇未病を改善し健康長寿の神奈川 〇経済のエンジンによる活力あふれる神奈川 〇安全で安心してくらせる神奈川 〇ひとのチカラを最大限に生かす神奈川 〇地域の個性が輝き魅力あふれる神奈川 【プロジェクト】 柱T 健康長寿 食・運動・社会参加の実践によるライフステージに応じた未病改善、地域医療の充実や、介護・福祉サービスの充実、障がいに対する理解促進などに取り組み、福祉先進県をめざすことにより、誰もがその人らしく笑って生き生きとくらし、健康で長生きできる神奈川を実現します。 プロジェクト1 未病 いくつになっても笑いがあふれ元気に生き生きとくらせる神奈川 A ライフステージに応じた未病対策 B 未病改善を支える社会環境づくり C 健康情報の活用による効果的な施策の推進 プロジェクト2 医療 最先端医療・最新技術の追求と安心できる地域医療の充実 A 最先端医療の推進・最新技術の追求 B 地域医療の推進 C 医療人材の育成・確保 プロジェクト3 高齢者 高齢者が安心して、元気に、生き生きとくらせる神奈川をめざす A 地域包括ケアシステムの推進 B 認知症の人にやさしい地域づくり C 健康・生きがいづくり プロジェクト4 障がい児・者 誰もがその人らしくくらせる地域社会の実現に向けて A 障がい児・者の生活を支えるサービスの充実 B 障がい児・者をとりまく社会的障壁の排除 C 障がい及び障がい児・者に対する理解促進 柱U 経済のエンジン 安定した分散型エネルギーシステムの構築、国家戦略特区制度などを活用した成長産業の創出、観光資源の発掘・磨き上げの促進、農林水産業の活性化などに取り組むことにより、経済のエンジンを回し、活力あふれる神奈川を実現します。 プロジェクト5 エネルギー かながわスマートエネルギー計画の推進 A 再生可能エネルギー等の導入促進 B 安定した分散型エネルギー源の導入促進 C 省エネルギーの促進とスマートコミュニティの形成 プロジェクト6 産業振興 明日の県内経済を担う産業づくり A 成長産業の創出・育成 B 企業誘致などによる産業集積 C 県内企業の活性化 プロジェクト7 観光 観光立県かながわの実現をめざして A 観光資源の発掘・磨き上げ B 戦略的プロモーションの推進 C 受入環境の整備 プロジェクト8 農林水産 農林水産業の活性化による地産地消の推進 A 持続可能な経営基盤の確立 B 農林水産物のブランド力の強化による利用拡大 柱V 安全・安心 自助・共助・公助の連携をさらに推進し、大規模地震などの自然災害等への対策、犯罪や交通事故などの治安上の課題への対応、県民のくらしの不安の解消などに取り組むことにより、安全で安心してくらせる神奈川を実現します。 プロジェクト9 減災 災害に強いかながわ A 自助・共助の取組みの促進 B 災害対応力の強化 C 災害に強いまちづくり プロジェクト10 治安 犯罪や事故のない安全で安心なまちづくり A 県民に不安を与える犯罪の抑止・検挙 B 交通事故の防止 プロジェクト11 安心 日常生活における安心の実現 A 犯罪などの起きにくい地域社会づくり B 犯罪被害者などへの支援 C 消費者トラブルへの対応と未然防止に向けた取組み 柱W ひとのチカラ 女性の活躍支援、子ども・子育てへの支援、生きる力を高める学びや学校教育、文化芸術やスポーツに親しむ機会の充実、産業人材の育成や就業支援などに取り組むことにより、誰もが自らのチカラを発揮し、一人ひとりが輝いて、心豊かに躍動する神奈川を実現します。 プロジェクト12 男女共同参画 誰もがお互いを尊重し、共に参画し活躍できる社会づくり A あらゆる分野における男女共同参画 B 職業生活の充実とワーク・ライフ・バランスの実現 C 暴力や差別のない健やかで安心なくらし    プロジェクト13 子ども・青少年 子ども・青少年が健やかに成長できるかながわをめざして A 結婚から育児までの切れ目ない支援 B 支援を必要とする子どもを守る体制づくり C 青少年の健全育成と自立の支援 プロジェクト14 学び・教育 生涯を通じたかながわの人づくり A 生涯にわたる学びの推進 B 生涯にわたる学びを支える環境づくり プロジェクト15 文化芸術 文化芸術の魅力で人を引きつけ、心豊かで活力ある地域の実現 A 県民の文化芸術活動の充実 B 文化資源を活用した地域づくりの推進 C 文化芸術の振興を図るための環境整備 プロジェクト16 スポーツ 誰もが生涯にわたりスポーツに親しめる社会の実現 A 誰もが生涯を通じて楽しめるスポーツ活動の推進 B スポーツ活動を拡げる環境づくりの推進 C 大規模なスポーツイベントを盛り上げ、レガシーを創出・継承する取組み プロジェクト17 雇用 一人ひとりが輝きながら働ける神奈川 A 就業支援の充実 B 産業を支える人材育成 C 外国人材の育成・活躍支援 柱X まちづくり 魅力的な地域づくり、多文化理解の推進、多様な主体による協働連携の推進、自然環境の保全、環境問題への対応、交通ネットワークの充実などに取り組むことにより、地域の個性が輝き、人を引きつけ、次世代に引き継げる魅力にあふれた神奈川を実現します。 プロジェクト18 地域活性化 地域資源を生かした地域活性化をめざして A 人を呼び込む地域づくり B 関係人口の創出を通じた移住・定住の促進 C 地域産業の振興支援 プロジェクト19 多文化共生 多文化共生の地域社会づくり A 多文化理解の推進 B 外国籍県民等も安心してくらせる地域社会づくり C 外国人が活躍できる環境づくり プロジェクト20 協働連携 NPOなど多様な主体による協働型社会の実現 A 多様な主体による協働連携の推進 B NPOの自立的活動に向けた支援 プロジェクト21 自然 多様な生物を育む自然環境の保全と活用 A 生物多様性の保全 B 森林と里地里山の保全と活用 C 都市のみどりの保全と活用 D 動物愛護管理の推進 プロジェクト22 環境 次世代につなぐ、いのち輝く環境づくり A 気候変動への対応 B 循環型社会づくり C 大気・水環境の保全 プロジェクト23 都市基盤 次世代に引き継げる持続可能な県土の形成をめざして A 交流と連携を支える交通ネットワークの充実 B 活力と魅力あふれる強靭なまちづくりの推進 【神奈川の戦略】 超高齢社会や人口減少社会への対応など非常に大きな課題を乗り越えるために、重点施策を分野横断的にとりまとめたプロジェクトをさらに複合的に実施する取組みを「神奈川の戦略」としてまとめました。 1 ヘルスケア・ニューフロンティアの推進 〇未病の改善 〇最先端医療・最新技術の追求 〇次世代社会に向けた基盤づくり 構成プロジェクト 1:未病、2:医療、3:高齢者、6:産業振興、16:スポーツ、18:地域活性化 2 人生100歳時代 〇生き生きとくらせる健康づくりの推進 〇人生の充実につながるライフスタイルの多様化の促進 〇地域・社会で自分らしく活動できる環境の創出 構成プロジェクト 1:未病、3:高齢者、6:産業振興、12:男女共同参画、14:学び・教育、16:スポーツ、17:雇用、20:協働連携 3 ロボットと共生する社会の実現 〇様々な分野におけるロボットの活用 〇ロボットの実用化支援 〇ロボットの普及・定着 構成プロジェクト 1:未病、2:医療、3:高齢者、4:障がい児・者、6:産業振興、8:農林水産、9:減災、10:治安、21:自然、23:都市基盤 4 ともに生きる社会かながわの実現 〇誰もが互いに尊重し合い、差別や排除のない社会づくり 〇誰もが自分らしく活躍できる社会の実現 〇誰もが互いに支え合いながら共生する地域社会づくり 構成プロジェクト 1:未病、3:高齢者、4:障がい児・者、7:観光、9:減災、12:男女共同参画、13:子ども・青少年、14:学び・教育、15:文化芸術、16:スポーツ、17:雇用、19:多文化共生、20:協働連携、23:都市基盤 5 地方創生の推進 〇安定した雇用の創出 〇地域の魅力発信と移住・定住の促進 〇若い世代の希望の実現 〇活力と魅力あふれるまちづくり 構成プロジェクト 1:未病、3:高齢者、6:産業振興、7:観光、8:農林水産、12:男女共同参画、13:子ども・青少年、15:文化芸術、17:雇用、18:地域活性化、23:都市基盤 6 マグネット・カルチャーの推進 〇マグカルを牽引する地域の魅力づくり 〇マグカルを担う人づくり 〇情報発信の強化 構成プロジェクト 3:高齢者、4:障がい児・者、7:観光、13:子ども・青少年、14:学び・教育、15:文化芸術、18:地域活性化、19:多文化共生 7 グローバル戦略の推進 〇神奈川の強みを生かした国際展開 〇国際展開を支える人づくり・ネットワークづくり 〇多文化共生社会の実現 構成プロジェクト 1:未病、2:医療、6:産業振興、7:観光、14:学び・教育、15:文化芸術、16:スポーツ、17:雇用、19:多文化共生 8 未来社会創造 〇最先端の技術を活用した未来社会の加速実現 〇SDGsで未来につながる社会の実現 構成プロジェクト 1:未病、2:医療、6:産業振興、7:観光、8:農林水産、9:減災、14:学び・教育、17:雇用、18:地域活性化、20:協働連携、21:自然、22:環境、23:都市基盤 【かながわグランドデザインとSDGs】 県は、「かながわグランドデザイン基本構想」の基本理念に「いのち輝くマグネット神奈川」を掲げており、その取組みはSDGsの理念と軌を一にするものであることから、県がこれまで取り組んできた施策を進めることで、世界がめざす持続可能な社会の実現にも貢献するものと考えています。 【計画推進のための行政運営】 〇ICT・データの利活用 〇持続可能な行政サービスの提供 〇多様な担い手との連携 〇クロスによる施策展開 〇戦略的な広報の実施 【主要施策・計画推進編】 1 主要施策 主要施策は、プロジェクトで取り組むものも含め、県が着実に実施していく施策・事業を体系化することにより、県の政策の全体像を総合的・包括的に示したものです。 「基本構想」の「政策の基本方向」に沿って、7つの政策分野別に体系化した「政策分野別の体系」と、施策・事業のうち各地域で展開するものを5つの地域政策圏別に体系化した「地域別の体系」を示しています。 (1) 政策分野別の体系 T エネルギー・環境 U 安全・安心 V 産業・労働 W 健康・福祉 X 教育・子育て Y 県民生活 Z 県土・まちづくり (2) 地域別の体系 〇川崎・横浜地域圏 〇三浦半島地域圏 〇県央地域圏 〇湘南地域圏 〇県西地域圏 2 計画推進 計画を着実に推進し、進行管理を行っていくための「政策のマネジメント・サイクル」、総合計画を補完する主な個別計画・指針、プロジェクト事業費を示しています。 〇計画の進行管理 計画を着実に推進し、進行管理を行っていくため、実施計画に示した施策の実施状況について政策評価を行い、その評価に基づき政策運営の改善を図る「政策のマネジメント・サイクル」を確立し、効率的・効果的な政策運営を行うこととしています。