(1ページ:中扉:Tかながわ障がい者計画について) (2ページ) 1 策定の背景  本県では、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らすことのできる「ともに生きる福祉社会かながわ」の実現を目指し、1984(昭和59)年3月に策定した「障害福祉長期行動計画」以降、福祉、保健・医療、教育、雇用など様々な分野における障がい者に関する施策の基本となる計画を策定し、障がい者施策を総合的かつ計画的に推進してきました。  2004(平成16)年3月に策定した「かながわ障害者計画」は、2004(平成16)年度から2013(平成25)年度までの10年間を対象に、障がい者の自立と社会参加の推進及び生活力を高めるための新たな支援等を重点的施策として取り組んできました。   この間、2005(平成17)年に発達障害者支援法が、2006(平成18)年には障害者自立支援法(現在の障害者総合支援法)、改正教育基本法、バリアフリー法が施行され、障がい児者の福祉や教育、建築物等のバリアフリー化の総合的な施策の推進が図られました。  また、2006(平成18)年に国際連合が採択した障害者権利条約の批准に向けた国内法の整備が進められ、2011(平成23)年に改正された障害者基本法において、障がい者の定義(※1)が見直されるとともに、障害者権利条約の障がい者に対する合理的配慮(※2)の概念が盛り込まれました。  さらに2013(平成25)年には、障害者基本法の基本原則を具体化した障害者差別解消法が制定され、障害者権利条約は、2014(平成26)年1月に批准されました。  その他にも障害者虐待防止法や障害者優先調達推進法、成年被後見人の選挙権の回復等のための公職選挙法等の一部を改正する法律等が施行されるなど、障がい者施策に関係する数多くの法律が制定されています。  こうした中、2016(平成28)年7月26日、県立障害者支援施設である「津久井やまゆり園」で大変痛ましい事件が発生しました。県では、このような事件が二度と繰り返されないよう、改めて、「ともに生きる社会かながわ」を目指すために、県議会とともに2016(平成28)年10月14日に「ともに生きる社会かながわ憲章」を策定しました。  また、現在、我が国では、急速に少子・高齢化が進み、人口減少社会を迎えています。本県では全国で一、二を争うスピードで高齢化が進んでおり、高齢化の進展により、障がいを有する人の数も増えると考えられます。また、あわせて少子化が進展していることから、総人口は2020年頃をピークに、その後減少する (3ページ) ことが見込まれています。  県は、こうした現状において、これまでの取組状況、「ともに生きる社会かながわ憲章」の策定や、SDGs(持続可能な開発目標)(※3)の趣旨等を踏まえ、「かながわ障害者計画」を改定し、障がい者の自立と社会参加の支援、障がい者の権利擁護と理解促進等に向けた施策の一層の推進を図り、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らすことができる「ともに生きる社会かながわ」の実現を目指します。 ※1 障がい者の定義:  身体障がい、知的障がい、精神障がい(発達障がいを含む。)その他の心身の機能の障がい(以下「障がい」といいます。)がある者であって、障がい及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいいます。 ※2 合理的配慮:  障がい者が他の者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものであり、かつ、均衡を失した又は過度の負担を課さないものをいいます。(障害者権利条約第2条)  例えば、障がいの特性に応じて座席を決めることや、段差がある場合にスロープを使って補助することなどです。 ※3 SDGs(持続可能な開発目標):  「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals 略称SDGs エス・ディー・ジーズ)とは、2015(平成27)年9月に国連サミットで採択された持続可能な世界を実現するための開発目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。   【障がい福祉施策に関する主な法律の施行等】 2005(平成17)年4月 「発達障害者支援法」の施行 ・ 発達障がいの定義の明確化、保健、医療、福祉、教育、雇用等の分野を超えて一体的な支援を行う体制の整備など。 (4ページ) 2006(平成18)年4月 「障害者自立支援法」の施行 ・ 身体障がい、知的障がい、精神障がいの一元化、地域生活移行の推進、就労支援、障害福祉サービス体系の再編など。 2006(平成18)年12月 「バリアフリー法」の施行 (高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律) ・ 公共交通機関、道路、建築物、都市公園、路外駐車場を含め、障がい者が利用する施設や経路を一体的にとらえた総合的な バリアフリー化の推進など。 2006(平成18)年12月 「教育基本法」の全部改正 ・ 「教育の機会均等」に関する規定に、障がいのある者が十分な教育を受けられるよう、教育上必要な支援を講ずべきことを新たに明記など。 2007(平成19)年9月 「障害者権利条約」に署名(障害者の権利に関する条約) ・ 障がい者の人権、基本的自由の享有の確保、障がい者の固有の尊厳の尊重を促進するため、障がい者の権利を実現するための措置など。(平成26年1月批准) 2011(平成23)年8月 「障害者基本法の一部を改正する法律」の施行 ・ 障害者権利条約の理念に沿った所要の改正。目的規定や障がい者の定義の見直し、基本的施策に防災、防犯、消費者としての障がい者の保護の追加など。 2012(平成24)年10月 「障害者虐待防止法」の施行 (障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律) (5ページ) ・ 障がい者虐待とその類型等を定義。虐待を受けた障がい者  の保護、養護者に対する支援の措置など。   2013(平成25)年4月 「障害者自立支援法」の一部改正 ・ 法律の名称の「障害者総合支援法」(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律)への改正 ・  障がい者の範囲に難病患者等を追加。重度訪問介護の対象拡大、ケアホームのグループホームへの一元化など。(一部平成26年4月施行) 2013(平成25)年4月 「障害者優先調達推進法」の施行 (国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律) ・ 国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関し、障害者就労施設等の受注の機会を確保するために必要な事項等を定め、障害者就労施設等が供給する物品等に対する需要の増進を図ることなど。 2016(平成28)年4月 「障害者差別解消法」の施行 (障害を理由とした差別の解消の推進に関する法律) ・ 障がいを理由とする差別の解消の推進に関する基本的な事  項、行政機関、事業者等における措置等を定め、障がいを理由  とする差別の解消を推進することなど。 2016(平成28)年4月 「障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律」の施行    ・ 雇用分野における障がい者と障がい者でない者との均等な機会若しくは待遇の確保、障がい者である労働者の有する能力の有効な発揮の支障となっている事情を改善するために事業主が講ずべき合理的配慮など。 (6ページ) 【県における障がい福祉施策に関する条例等】 2009(平成21)年10月 「神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例」施行        ・ 障がい者等が自らの意思で自由に移動し、社会参加することができるバリアフリーのまちづくりに向け、障がい者等に対する県、事業者、県民の責務、障がい者等の意見の反映、障  がい者等の利用に配慮した整備基準の規定など。 2015(平成27)年4月 「神奈川県手話言語条例」施行 ・ ろう者とろう者以外の者が、互いの人権を尊重して意思疎通を行いながら共生することのできる地域社会を実現するため、手話の普及等に関する基本理念、県の責務や県民、事業者の役割、手話等の普及に関する施策の総合的かつ計画的な推進など。 2016(平成28)年10月 「ともに生きる社会かながわ憲章」策定 ・ 県立障害者支援施設である「津久井やまゆり園」で発生し た事件を受け、このような事件が二度と繰り返されないよう、改めて、「ともに生きる社会かながわ」を目指すために策定 (7ページ) 2 障がい者数の推移  2018(平成30)年3月31日現在で、本県における身体障害者手帳交付者数、知的障害児者把握数及び精神障害者保健福祉手帳交付者数の合計(以下「障がい者数」といいます。)は、約41万6千人です。 5年前の2013(平成25)年3月31日現在の障がい者数(約37万4千人)との比較では、約4万2千人増えて約1.1倍になりました。  2018(平成30)年3月31日現在の身体障害者手帳交付者数(以下「身体障がい者数」)は267,576人、知的障害児者把握数(以下「知的障がい者数」)は68,923人、精神障害者保健福祉手帳交付者数(以下「精神障がい者数」)は79,359人で、2018(平成30)年1月1日現在の県内人口千人当たりでみると、身体障がい者数は29人、知的障がい者数は8人、精神障がい者数は9人となり、複数の手帳を併せ持つ人もいますが、県民の4.5%が何らかの障がいを有していることになります。  2023年には、2018(平成30)年3月31日現在の障がい者数の約1.1倍の約46万6千人になると見込んでいます。  なお、障害者基本法における障がい者の定義は、身体障がい、知的障がい、精神障がい(発達障がいを含む。)その他の心身の機能の障がいがある者であって、障がい及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものとされています。本項では、統計上、身体障害者手帳交付者数、知的障害児者把握数及び精神障害者保健福祉手帳交付者数を表記していますが、本計画が対象とする「障がい者」は、障害者基本法の定義と同様です。 (以下、表) 県内人口(:神奈川県人口統計調査結果「神奈川県の人口と世帯」から抜粋しています。) 平成20年1月1日 8,910,256人、平成25年1月1日9,072,533人、平成30年1月1日 9,163,279人(H25.1.1との比較1.0倍))平成35年(推計値:県政策局が実施した平成35年10月1日時点の将来人口(中位推計)を記載しています。推計値は千人単位)9,162,000人 身体障がい者数(:「身体障がい者数」は身体障害者手帳交付者数(障害福祉課調べ)) 平成20年3月31日 235,620人、平成25年3月31日 261,835人、 平成30年3月31日 267,576(H25.3.31との比較1.0倍)、平成35年3月31日(推計値:平成25年3月31日から平成30年3月31日までの5年間の県内人口に占める障がい者の比率の伸率から平成35年の障がい者の比率を推計し、平成35年の県内人口推計値に乗じて算出しています。)271,000人 知的障がい者数(:「知的障がい者数」は知的障害児者把握数(障害福祉課調べ)) 平成20年3月31日 43,815、平成25年3月31日 56,010人、平成30年3月31日 68,923人(H25.3.31との比較1.2倍)、平成35年3月31日(推計値:平成25年3月31日から平成30年3月31日までの5年間の県内人口に占める障がい者の比率の伸率から平成35年の障がい者の比率を推計し、平成35年の県内人口推計値に乗じて算出しています。)84,000人 精神障がい者数:「保健福祉行政の概要」「福祉子どもみらい局事務事業の概要」から抜粋しています。) 平成20年3月31日 35,490人、平成25年3月31日 56,392人、平成30年3月31日 79,359人(H25.3.31との比較1.4倍)、平成35年3月31日(推計値:平成25年3月31日から平成30年3月31日までの5年間の県内人口に占める障がい者の比率の伸率から平成35年の障がい者の比率を推計し、平成35年の県内人口推計値に乗じて算出しています。) 111,000人 身体障がい者数、知的障がい者数、精神障がい者数の合計 平成20年3月31日 314,925人、平成25年3月31日 374,237人、平成30年3月31日 415,858人(H25.3.31との比較1.1倍)、平成35年3月31日(推計値:平成25年3月31日から平成30年3月31日までの5年間の伸率を、平成30年3月31日現在の人数に乗じて算出しています。)466,000人 (8ページ:事務局注:上記の表の棒グラフを掲載) ※1 県内人口:   神奈川県人口統計調査結果「神奈川県の人口と世帯」から抜粋しています。 ※2 2023年(推計値):  県政策局が実施した2023年10月1日時点の将来人口(中位推計)を記載しています。推計値は千人単位 ※3 身体障がい者数、知的障がい者数、精神障がい者数:    「身体障がい者数」は身体障害者手帳交付者数、「知的障がい者数」は知的障害児者把握数、「精神障がい者数」は精神障害者保健福祉手帳交付者数(障害福祉課調べ) ※4 2023年3月31日(推計値):  2013(平成25)年3月31日から2018(平成30)年3月31日までの5年間の県内人口に占める障がい者の比率の伸率から2023年の障がい者の比率を推計し、2023年の県内人口推計値に乗じて算出しています。 (9ページ) 3 かながわ障がい者計画の位置付け  かながわ障がい者計画は、障害者基本法(昭和45年法律第84号)第11条第2項に基づき、障がい者の自立及び社会参加の支援等のための施策を総合的かつ計画的に推進するために策定するものであり、本県が講ずる障がい者施策に関する基本的な計画として位置付けています。  (障害者基本法第11条第2項)  都道府県は、障害者基本計画を基本とするとともに、当該都道府県における障 害者の状況等を踏まえ、当該都道府県における障害者のための施策に関する基本的な計画(以下「都道府県障害者計画」という。)を策定しなければならない。 ※ なお、この計画は、本県の総合計画を補完する個別計画として策定します。 4 計画の対象期間  かながわ障がい者計画は、国の障害者基本計画(第4次)に合わせて5年間とし、2019年度から2023年度までを対象期間とします。