かながわ障がい者計画 ( 2019年度〜2023年度 ) 2019年3月 はじめに  神奈川県では、障がい者に関する福祉、保健・医療、雇用、教育など様々な分野の施策を、総合的かつ計画的に推進するため、2004(平成16)年に「かながわ障害者計画」を策定し、2014(平成26)年に改定を行いました。  こうした中で、2016(平成28)年7月26日、障害者支援施設である県立「津久井やまゆり園」において大変痛ましい事件が発生しました。県では、このような事件が二度と繰り返されないよう、断固とした決意をもって、「ともに生きる社会かながわ」の実現を目指すため、同年10月14日、県議会とともに「ともに生きる社会かながわ憲章」を策定しました。  今回改定する計画では、この憲章の4つの柱に沿って施策を位置づけ、県の取組みを県民の皆様にわかりやすくお示ししながら、施策を効果的に実行していきたいと考えています。  計画には2017(平成29)年10月に策定した「津久井やまゆり園再生基本構想」に掲げた「利用者の意思決定支援」や「地域生活移行支援」などの取組みを県全体に広げていくこととともに、在宅サービス等の充実、安全・安心な生活環境の整備、障がい者理解・差別解消の推進など各種の施策を位置づけています。  計画の改定に当たり、多くの皆様から貴重なご意見をお寄せいただきました。深く感謝申し上げるとともに、策定にご尽力いただきました神奈川県障害者施策審議会の委員の皆様に改めてお礼申し上げます。  今後、この計画に位置付けた施策を、障がい者団体、施設・事業者等の団体、企業、経済団体や市町村等と連携しながら、しっかりと推進して、誰もがその人らしく暮らすことのできる「ともに生きる社会かながわ」の実現を目指してまいります。  引き続き皆様の温かいご支援をお願い申し上げます。  2019(平成31)年3月 神奈川県知事 目   次 I かながわ障がい者計画について 1 1 策定の背景 2 2 障がい者数の推移 7 3 かながわ障がい者計画の位置付け 9 4 計画の対象期間 9 U 基本的な考え方 11 1 基本理念と基本方針 12 2 4つの柱と8つの分野別施策の考え方 15 V 分野別施策の基本的方向 19 1 すべての人のいのちを大切にする取組み 23 (1)すべての人の権利を守るしくみづくり 23 (2)ともに生きる社会を支える人づくり 25 2 誰もがその人らしく暮らすことのできる地域社会を実現する取組み 28 (1)意思決定支援の推進と地域生活移行の支援 28 (2)障がい者の地域生活を支える福祉・医療サービスの充実 33 3 障がい者の社会への参加を妨げるあらゆる壁、いかなる偏見や差別も排除する取組み 43 (1)社会参加への環境づくり 43 (2)雇用・就業、経済的自立の支援 56 4 憲章の実現に向けた県民総ぐるみの取組み 61 (1)憲章の普及啓発及び心のバリアフリーの推進 61 (2)教育や文化芸術・スポーツにおける取組み 65 W 推進体制 75 1  連携・協力の確保 76 2  進行管理 76 別表 かながわ障がい者計画関連成果目標 77 参考1 用語の説明 92 参考2 かながわ障がい者計画の改定に関する主な経過 97 ・「害」の表記については、法令等の名称及び法令等で定められている用語などで漢字表記が使用されている場合、又は機関、団体等の固有名詞が漢字表記となっている場合を除き、原則として平仮名で記載しています。 ・U章以降の専門用語等については、「*」を付し、「参考1 用語の説明」としてまとめました。