地域社会と学校が連携したバリアフリー教育の取組み(案) 1 趣旨  ○ 学校教育では、障害のある幼児児童生徒との交流や共同学習、高齢者との交流、車いす体験や高齢者疑似体験等の学習活動など、各学校において様々な取組みを実施している。  ○ しかしながら、地域社会との交流が盛んでなかったり、バリアフリー教育の重要性に対する認識の差があるなど、地域や学校によって温度差があることや、バリアフリー教育の手法がわからないために、福祉を特別視した学習にとどまってしまうケースもあるとの指摘もあるところである。  ○ このため、一人ひとりがお互いに理解し、助け合うという「心のバリアフリー」を子どもたちに自然に身に付けさせるため、地域・学校・行政等が連携して、地域に住む障害者等との交流を重視したバリアフリー教育を実施する。 2 対応の方向性(検討課題)  学校におけるバリアフリー教育については、市町村や社会福祉協議会などにより、各地 域でも取組みが進められているところだが、バリアフリー教育のさらなる普及を図るため、 保健福祉局としても次のような取組みを進め、広くその成果を県内地域に普及させていく ことを検討していきたい。   (1)圏域別保健福祉事務所の普及啓発事業の実施  ○ 保健福祉事務所では、地域の県民、事業者等のバリアフリーの街づくりへの積極的 な参加意識を高めていくことを目的として、バリアフリーの街づくりにかかる普及啓 発事業を実施している。 ○ すでに事務所管内の小学校、市教育委員会、市の協力を得て、バリアフリー教育を実施している圏域もある。 ○ 保健福祉事務所の実績を他圏域の保健福祉事務所と情報を共有するとともに、バリアフリー教育の手法を検証するなど、さらなる改善を加え、全圏域でのバリアフリー教育の実施を目指す。 (2)その他の取組み ○ 長期休暇や子ども会等を活用して、バリアフリーの体験活動の機会づくりを充実させ ることを検討していきたい。  ○ 障害者等との交流を重視したバリアフリー教育やバリアフリー体験を実施していくた めに、バリアフリーの街づくりに関する基礎知識を有し、子どもたちへ適切なアドバイ スができるような人材を、市町村と連携を図りながら、地域福祉コーディネーター研修 など既存の研修を活用して、育成することを検討していきたい。