調整部会の検討結果に基づく「バリアフリーの街づくり」協議テーマの提案(案) 1 子どもたちを始めとした「心のバリアフリー」に関する教育の充実 (1)県民意見(趣旨)  教育機関等で「心のバリアフリー」に関する教育を実施することにより、バリアフリーの大切さを伝えてほしいとする意見 <代表的な意見> (21)点字ブロックの意味を知らない子どもがいたので、周知してほしい。 (27)小学生向けに、車椅子又は障害者・高齢者疑似体験を授業の一環として開催してほしい。また、特別養護老人ホームにボランティアとして参加し、高齢者の方と接する機会をもってほしい。  地域の中にはたくさんの人が住んでおり、障害当事者や高齢者などハンディを抱える人と交流しながら、様々な人と共に地域の中で生きているということを認識することが大事であり、また、様々なハンディについても、他人事ではなく、自分にも起こりうるという視点で理解することが重要である。  これまで、「心のバリアフリー」については、学校教育の中でも取組みを進めてきた。しかしながら、地域によって取組みに差があり、学校や教育委員会での取組みとともに、地域からの取組を充実させていく必要がある。  子どもたちに対するバリアフリー教育に当たり、学校内にとどまらず、地域社会との連携を重視し、県、NPO、社協などとの連携により、取組みを進めていく。 (2)対応の方向 地域の中にはたくさんの人が住んでおり、障害当事者や高齢者などハンディを抱える人と交流しながら、様々な人と共に地域の中で生きているということを認識することが大事であり、また、様々なハンディについても、他人事ではなく、自分にも起こりうるという視点で理解することが重要である。  これまで、「心のバリアフリー」については、学校教育の中でも取組みを進めてきた。しかしながら、地域によって取組みに差があり、学校や教育委員会での取組みとともに、地域からの取組を充実させていく必要がある。  子どもたちに対するバリアフリー教育に当たり、学校内にとどまらず、地域社会との連携を重視し、県、NPO、社協などとの連携により、取組みを進めていく。 <具体的対応(案)> 【平成23年度】 ・県内の先進事例*1の収集と、擬似体験や障害当事者とのコミュニケーションなど学習プログラム等の取組みの検討 【平成24年度】 ・取組みの実施 ・他地域での参考とするため、取組みの普及 *1 秦野市本町小学校における福祉教育(第2回神奈川県バリアフリーまちづくり賞受賞)  小学校と社会福祉協議会が連携して福祉教育に取り組み、まちのバリアを点検する活動などを通じて、子ども達と障害者が交流することで、若い世代に対する「心のバリアフリー」に取り組んだ。" 2 「点字ブロック」に関する普及啓発 (1)県民意見(趣旨) 「点字ブロック」の課題を取り上げることにより、円滑な移動を確保したいとする意見 <代表的な意見> (1)横断歩道前に設置された点字ブロックにつまづいたり、車椅子の車輪が引っ掛かって転倒したりしないよう、横断歩道の右端又は左端の点字ブロックを付けないようにしてほしい。 (8)町田駅周辺で、点字ブロックの上に、駐輪又は看板・荷物を置いてあったので、どかしてほしい。 (2)対応の方向 バリアフリー街づくり条例に基づいて整備した設備でも、県民の不注意、理解不足、配慮のなさなどから課題が生じ、視覚障害者の方にはバリアフリーの設備なのに本来の効果が発揮されず、逆に危険な場合すらある。障害者の方が困っているという状況を改善するための取組みを進めていくことが大切である。  当面は、「心のバリアフリー」の問題として、県の広報媒体、「点字ブロック」に関するチラシの作成・配布、県民会議ホームページに掲載するなど、県民への普及啓発を進めていく。  また、視覚障害者と車椅子利用者・高齢者など、立場により利益が相反する「点字ブロック」の事例については、現状や問題の所在などを県民会議のホームページ等で紹介しつつ、課題提起したい。 3 「駅」の安全性確保 (1)県民意見(趣旨) 駅施設の整備を行うことにより、駅における安全性の確保及び円滑な移動を実現してほしいとする意見 <代表的な意見> (5)伊勢原駅のホーム全てに屋根がない。車椅子利用者は、電車の先頭か最終車両に乗ることが多いので、屋根を設置してほしい。 (9)小田急藤沢駅において、JR線連絡改札口にエレベーターがないので、エレベーターの設置又は階段の拡充を指導してほしい。 (2)対応の方向 誰もが安心・快適に利用できる駅舎の環境整備について、ハード整備は進みつつあるが、さらなる整備推進を進める必要がある。  加えて、ハード整備のほか、利用者である県民の理解や配慮、障害当事者と手助けする方との相互理解など、ソフト面の充実についても取り組んでいく必要がある。  例えば「ひとこえ運動」などとして、困っている障害当事者に対して、周囲の方が「○○○」と、「ひとこえ」かけるような取組みなど、「心のバリアフリー」に関する県民への働きかけの実施など、鉄道業界などの取組みなども参考にしながら、当面は点字ブロックと同様に、県の広報媒体、チラシの作成・配布、県民会議ホームページの掲載など、県民への普及啓発の実施が考えられる。 4 現行整備基準の見直し検討 (1)県民意見(趣旨) 現行の基準に照らしあわせて、新しい対応や取組をするべきか検討する意見 (2)対応の方向 現行の整備基準は、各関係者と調整の上、定められたものであるが、今回、新たな対応、見直しなどを求める県民意見が寄せられている。  一方、現行の条例については、施行後5年経過するごとに検討を加えることとしている。  整備基準に関する県民意見については、早急に対応すべきものを除き、今後の条例見直しの際の検討課題として蓄積することとする。 5 施設の計画段階における関係者の参画 (1)県民意見(趣旨) 施設の設計、計画及び点検段階で、関係者すべての意見を聞く機会を設けることにより、施設のバリアフリー化の推進を進めたいとする意見 (2)対応の方向 施設の計画段階における関係者の参画の実現性について、先進事例を把握するなど、部会において研究を進める。