提案内容の実践及び先進事例について 平成28年3月 目次 【実践事例】  1 「バリぐる」に係る調査事業について    (一般社団法人神奈川県建築士会)      2 専門職連携による住宅改修研修会について    (一般社団法人神奈川県建築士会)      3 ともしび運動について    (社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会)    4 視覚障害者によるバリアフリー教育について    (NPO法人神奈川県視覚障害者福祉協会)    5 障害当事者による出前講座、災害時の障害者支援を考える研修について    (NPO法人神奈川県障害者自立生活支援センター)    6 高齢者向け住宅改造施工業者の登録・研修事業等について    (公益社団法人かながわ住まいまちづくり協会)  7 交通バリアフリー教室の開催協力等について    (一般社団法人神奈川県タクシー協会)    8 災害時の聴覚障害者の支援のための活動等について    (公益社団法人神奈川県聴覚障害者協会)  9 民営鉄道のバリアフリー化への取組みについて    (一般社団法人日本民営鉄道協会)    10 アリオ橋本の取組みについて    (日本チェーンストア協会関東支部) 11 交通バリアフリー教室の開催協力及び「バスの乗り方教室」の開催について (一般社団法人神奈川県バス協会)  12 JRにおけるバリアフリーの取組みについて     (東日本旅客鉄道株式会社横浜支社)     13 -知的障害と「警察」-について     (神奈川県手をつなぐ育成会)  14 わかりやすい情報提供のガイドラインについて    (神奈川県手をつなぐ育成会)  15 保健福祉事務所による普及啓発活動について    (神奈川県)  16 「オリンピック・パラリンピックのための神奈川ビジョン2020」について    (神奈川県)  17 「カラーバリアフリー研修」の開催について    (神奈川県)  18 県庁本庁舎トイレの「みんなのトイレ」化について    (神奈川県)  19 車いす使用者用駐車区画のカラー塗装について    (神奈川県) 【先進事例】  20 「福祉を考える会」と地域作業所「ダンボ」による事業について    (認定NPO法人神奈川子ども未来ファンド)  21 「聴導犬育成の会」による事業について    (神奈川県)  22 知的障害・発達障害の子ども達への理解者を増やすための公演活動    (神奈川県) 23 子ども・若者の貧困や虐待に対する助成と発達障害者への支援について (認定NPO法人神奈川子ども未来ファンド) 提案内容の実践事例・先進事例(事例1) 団体名  (一社)神奈川県建築士会     分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 3 安心して出かけられる「街」の実現を目指して 事例の内容 1 名称 「バリぐる」(携帯電話サイトによる情報提供事業)に係る調査事業<22年度事業> なお、「バリぐる」は「バリアフリー」と「ぐるめ」を併せた造語です。また、現在は情報提供事業ですが、平成22年度当時は携帯電話サイト構築事業としていました。 2 目的  平成22年度 神奈川県(当時は障害福祉課)の委託を受けた特定非営利活動法人神奈川県障害者自立生活支援センター(以下「KILC」という。)が、車いす利用を中心とした障害者の生活を側面から支援するために、実施する携帯電話サイトによる情報提供構築事業の一環として、社団法人神奈川県建築士会 技術支援委員会 福祉部会(部会長:下村旭、延べ人数23人)が、本厚木駅周辺の飲食店を対象にして、トイレなどの整備状況について調査して報告したものです。 3 団体等 「バリぐる」は、携帯電話サイトによる情報提供事業であり、KILCがこれを構築して運営していますが、社団法人神奈川県建築士会 技術支援委員会 福祉部会はこれに必要な調査の協力を行ったものです。 4 内容 平成22年8月2日から5日までの4日間、部会員延べ23人を要して、本厚木駅周辺の飲食店、67店舗に対して、トイレ、駐車場、飲食施設などの整備状況について調査しました。また、同福祉部会の調査結果を発表した報告会(同8月6日)では、次のような意見・感想が発表されました。 @本厚木駅周辺の道路は車椅子利用者には使いやすい状況と思われる。 A水周りの関係からどうにも改善できない、通路の幅も狭い、トイレも昔と変わらず60cmという開口部が多く存在するのは、店側が車椅子利用者を意識していないからだろう。 B車椅子を利用する女性にとって、特にトイレが使えないのは心細いのではないか。など 5 「バリぐる」への反映 同福祉部会による調査結果は、「バリぐる」(携帯電話サイトによる情報提供事業)における県内8地域の「オススメのお店!!」などという情報提供の裏づけ調査として大いに寄与しているものです。なお、同「バリぐる」サイトの中でも(社)神奈川県建築士会(同福祉部会)が協力している旨が記載されています。 6 「バリぐる」の活用等 (1) 紹介の内容(主なもの) ・「オススメのお店!!」店に向かうときに最寄り駅などの外況が二段差がなく、店の出入り口にも段差がなく、店内では車いすに乗ったまま飲食ができ、化粧室は車いす対応型または多目的・多機能トイレが店内や建物内にある場合 ・「近くにあるトイレ」お店から「○○メートル」などと紹介しています。 (2) 紹介店舗数 ・「オススメのお店!!」県内約700件 ・同上のお店とトイレ以外はOKなお店を併せると 県内約1,500件 (3) 活用方法 ・トップ画面の「オススメのお店!!」をクリック、→ 県内8地域の「オススメのお店!!」(近くの店ごとに一覧)が出てくる→その一覧の中から「行きたい店」をクリック→入り口の段差や店内の様子、化粧室ができるかがわかります。「近くにあるトイレ」も照会しています。なお、地図もあって便利です。 なお、http://barigoo.com/携帯電話のみのアクセスとなります。 提案内容の実践事例・先進事例(事例2) 団体名  (一社)神奈川県建築士会     分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 5 施設の計画段階における関係者の参画 内容 事例の内容 1 名称 「専門職連携による住宅改修」研修会 ※平成27年度は名称変更「住宅改修ワークショップ」〜なぜバリアフリーじゃない住宅が多いの?〜 2 目的 情報社会の複雑化と超高齢社会の進展で専門職連携の必要性がより一層求められている。 住宅改修も例外ではなく、ケアマネジャーが理由書を作成する上で、身体的な評価は理学療法士及び作業療法士、そして住まいの効果的な改造の提案は建築士が担うことで、高齢者の在宅における継続居住のより効果的な改善をはかることができる。本研修会を通して、建築士だけでなく、ケアマネジャー、理学療法士、作業療法士に医療、介護、建築の連携の意義を浸透させ、各職能の理解を図りながらスキルアップを行うことを目的とする。 3 団体等 主催 一般社団法人神奈川県建築士会 技術支援委員会 福祉部会 後援 公益社団法人神奈川県理学療法士会・一般社団法人神奈川県作業療法士会   特定非営利活動法人神奈川県介護支援専門員協会 4 内容 @各団体から選出されたファシリテーターによる事前会議の開催 A専門職連携による住宅改修」研修会の開催 a.理学療法士・作業療法士による疾病・障害の講義 b.建築士による住宅改修事例の紹介 c.事例検討(他専門職との交流、グループワーク)※平成27年度はグループワークに特化 5 開催実績 @平成24年3月17日 横浜市社会福祉センター 大会議室 A平成25年3月16日 平塚市民センター 中会議室 B平成26年3月21日 はーと友神奈川 多目的研修室 C平成27年3月14日 横浜情報文化センター 7F 小会議室 提案内容の実践事例・先進事例(事例3) 団体名  (福)神奈川県社会福祉協議会     分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 2 多様な人が住まう「街」への気づき、障害者理解の推進 事例の内容 「多様な主体参加と協働による福祉コミニュティづくりの推進」 ・作文や絵本・ポスターを通じて、福祉について考え、関心を深めてもらうことを目的に、小中学生対象の「神奈川県福祉作文コンクール」(通算39回目)、小中高生対象の「ともしびポスター・絵本コンテスト」(通算36回目、29回目)を開催 ・障害者週間に合わせた障害に対する新聞意見広告等による理解促進(神奈川新聞掲載) 「当事者支援活動を通じた当事者エンパワメントへの取組」 ・ともしびショップを介した障害者の就労に関する理解促進(店長会議、設備助成等) ・セルフヘルプグループ等、当事者団体等との協働による理解の促進と、当事者活動の支援・助成(本会ホームページ上でのPR、セルプヘルプセミナーの開催、相談室・ロッカーの提供等) 提案内容の実践事例・先進事例(事例4) 団体名  NPO法人神奈川県視覚障害者福祉協会     分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 2 多様な人が住まう「街」への気づき、障害者理解の推進 事例の内容 視覚障害者の理解・啓発事業の実施(平成25年度の実績) 1.総合学習への協力 市町村の団体として、小・中学校等に対して、総合学習への協力を行っている。 ・実施市町村:横浜・川崎・相模原を除く県内全域の10市町村 ・実施回数:80回 ・参加人数:113名 ・当事者が中心となって1名〜3名など対応は異なる ・地元からの依頼により対応している。 2.ボランティア育成に協力 市町村団体を中心に、社会福祉協議会などが実施するボランティア育成事業に協力している。 ・実施市町村:横浜・川崎・相模原を除く県内全域の10市町村 ・実施回数:16回 ・参加人数:28名 ・当事者の対応で実施している。 3.一般への啓蒙 一般の会社、自治会向けに啓蒙活動を行っている。 ・実施市町村:横浜・川崎・相模原を除く県内全域の2市町村 ・実施回数:3回 ・参加者数:3名 提案内容の実践事例・先進事例(事例5) 団体名  NPO法人神奈川県障害者自立生活支援センター     分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 2 多様な人が住まう「街」への気づき、障害者理解の推進 3 安心して出かけられる「街」の実現を目指して 事例の内容 1「障害者理解出前講座」の実施 @趣旨 企業等における、障害者の受入れのための取組みを支援するため、障害当事者による、障害種別ごとの説明や支援方法の実技等を行う出張講座を実施する。 A内容 公共交通機関、宿泊施設、百貨店、飲食店、金融機関などの、障害者に接する機会の多い企業が実施する、職員研修などに、障害当事者等の講師を派遣し、障害者の受入れに係る内容を講義・実演する。 ・様々な障害の説明 ・視覚、聴覚障害者への接し方 ・車いす体験と介助方法 ・補助犬について 等 B実績 平成24年度 30回実施 948名参加 平成25年度 40回実施 740名参加 平成26年度 38回実施見込み 2「災害時の障害者支援を考える研修」の実施 @趣旨 東日本大震災の際の障害者の体験を広く周知することにより、バリアの無い社会づくりを目指す。 A内容 東日本大震災の記録映画(「逃げ遅れる人々〜東日本大震災と障害者」)の上映と、福島県で被災した障害当事者の話しを通して、障害者と地域との関わり、障害者支援の在り方、施設整備等の取り組み等について考える研修会を要望に応じて実施する。 B実績 平成26年度 17回実施 提案内容の実践事例・先進事例(事例6) 団体名  (公社)かながわ住まいまちづくり協会   分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 1 バリアフリー教育の充実 3 安心して出かけられる「街」の実現を目指して 事例の内容 @高齢者向け住宅改造施工業者の登録・研修事業 高齢者や障害者に対応した住宅改造に関する講習会を施工業者の担当者向けに開催し、これを受講し、かつ、一定の要件を満たした者を登録し、登録後もスキルアップを図ることを目的とする講習会を行っている。 B公共、公益施設環境改善事業 神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例に基づく建築物のバリアフリー化を促進するために、施設管理者に対して、改修方法や資金計画に関する助言を行う専門家(バリアフリーアドバイザー)の派遣業務並びに、アドバイザーのスキルアップを図るための事例検討会を行っている。 提案内容の実践事例・先進事例(事例7) 団体名  (一社)神奈川県タクシー協会   分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 1 バリアフリー教育の充実 事例の内容 1.交通バリアフリー教室の開催 ・関東運輸局または神奈川運輸支局が主催 ・神奈川県タクシー協会、神奈川県バス協会等が協力 ・交通バリアフリーについての理解を深めると共に、ボランティアに関する意識を醸成し、高齢者・身体障害者等に対し、自然に快くサポートできる「心のバリアフリー」を目指すことが出来るよう交通バリアフリー教室を行っている。 ・平成17年から年3〜4回開催し、1回あたり2時間で横浜など京浜地区の小学校等を中心に実施 ・タクシー協会(協力事業者)から、ユニバーサルデザインタクシー、福祉タクシー(リフト付き)、車いす、バス協会からノンステップバス、アイマスクなどを持ち込み、体験をとおして説明している。 ・1回の参加者は約100名程度 ・小学生には、タクシーのバリアフリーについて、あまり知られていないようであり、リフト付き車両などに興味を示している。 2.UDタクシーの導入とユニバーサルドライバー研修の実施 ・平成24年度から京浜地区を中心とし、県内全域にユニバーサルデザインタクシーの導入を進めている。(現在159台導入)※平成28年1月末日現在 ・それに伴い、ユニバーサルデザインタクシーに乗務する運転者には、高齢者や障害者に関する基本的な知識や技術を身につけ、安心してタクシーに乗っていただけるための「ユニバーサルドライバー研修」を実施している。 ・研修は、平成24年度7月から実施し、現在1,107名のユニバーサルドライバーが誕生している。※平成28年2月末日現在 提案内容の実践事例・先進事例(事例8) 団体名  (公社)神奈川県聴覚障害者協会   分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 1 バリアフリー教育の充実 事例の内容 1.災害時の聴覚障害者の支援のために、関係団体と協力して聴覚障害者の安否確認訓練、市町村の防災訓練への参加、市町村及び地域へ聴覚障害者の理解の普及活動への取り組み 2.ろう児童に大人の聴覚障害者と交流する機会を与え、自分の将来について考えるきっかけを与えるとともに、保護者に聴覚障害者の実状を知ってもらい、聴覚障害者に対する理解を深めてもらうため、ろう児とその保護者との自然体験キャンプの実施 3.遠隔手話通訳サービスについて、安易に導入することのないよう、聴覚障害者の特性及び手話通訳者の業務の内容についての理解を広めるため、会報及びSNSでの啓発の取り組み 4.神奈川職業能力開発校の訓練の募集案内中の、訓練には手話通訳等をつけないという記載に対する抗議の取り組み 提案内容の実践事例・先進事例(事例9) 団体名  (一社)日本民営鉄道協会   分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 1 バリアフリー教育の充実 2 多様な人が住まう「街」への気づき、障害者理解の推進 3 安心して出かけられる「街」の実現を目指して 4 条例適合率・遵守率向上に向けた取組み 5 施設の計画段階における関係者の参画 事例の内容 @・駅係員や乗務員をはじめとした社員について、お年寄りやお体の不自由なお客さまなど、どなたでも安心して鉄道をご利用いただけるよう、歩行の介助や車いすの操作、目の不自由な方への手引きなど、電車の乗り降りや駅構内の移動を適切にケアされる方と同じ目線に立ち、お手伝いできるサービス介助士資格の取得を推進しているほか、救急救命講習も積極的に進めております。  ・勉強会や研修を実施して社員の意識向上に努めております。 A・高齢者および身体障害者などの移動制約者の方々が、安全に身体的負担の少ない方法で鉄道をご利用いただけるよう、駅施設の整備改善に努めてきたところであり、今後ともバリアフリーに関する基本方針の主旨に基づき、整備を推進してまいります。  ・国土交通省が実施している「鉄道利用マナーUPキャンペーン」や「公共交通機関等におけるベビーカー利用に関する協議会キャンペーン」などを他の鉄道事業者等と連携して参画し、お客さまが快適にご利用いただけるようマナー啓発に努めております。  ・お年寄やお身体の不自由な方、妊娠されている方、乳幼児をお連れの方が優先的にご利用いただける優先席を設置するとともに、車内放送や駅・車内中吊りポスター、車内ステッカー、広報誌などの各種媒体を活用してお客さまへの啓発活動に努めております。  ・沿線自治体主催の各種協議会や鉄道施設を含む地域の街歩き点検などに積極的に参加し、地元市民などの意見収集に努めるとともに、関係者間の相互理解に努めています。(小田急電鉄) B・低床の新造車両の導入およびホームのかさ上げなどにより、駅における段差解消の整備に努めております。  ・移動の障害となる段差を解消するため、エレベーターやスロープを設置しており、県内全ての駅で段差解消は完了しております。(小田急電鉄)  ・ホーム改修時にホームの嵩上げを行い、車両との段差解消を推進しています。(小田急電鉄)  ・転落防止を目的にホーム内側に線状突起を設けた内方線付き点状ブロックについては県内全ての駅で整備完了しております。(小田急電鉄)  ・段差解消については、2013年度に東急線全駅でバリアフリー(ワンルート化)確保を完了した。また、ホームと車両の段差解消につきましても、低床の新造車両の導入およびホームのかさ上げなどにより、段差解消に努めております。(東京急行電鉄)  ・ホームの安全性向上を目的に、すべての方に安全・快適にご利用いただくために、2020年を目標に東横線・田園都市線・大井町線全64駅にホームドアを設置する予定です。(東急電鉄)  ・音による視覚障害者誘導設備の整備に努めております。  ・駅窓口に筆談器の設置に努めております。  ・多機能トイレ等のバリアフリー設備の整備に努めております。  ・内方線付き点状ブロックの整備に努めております。  ・車両の更新に伴い、車両のバリアフリー化整備に努めております。  ・車内に車いす・ベビーカースペースの増設、設置車両の内外にピクトグラムの掲出に努めております。  ・転落防止設備が設置できない先頭車両同士が連結した場合に、ホーム上から連結部分への転落防止の注意喚起を図るため、注意放送を実施。(新1000形4両編成)   例 車両が止まり、ドアが開くと注意警告音と注意放送が流れる。     ドアが開いている間,「注意警告音」+注意放送「車両連結部です。出入口ではありません。ご注意ください」と4秒間隔でリピート再生。(京浜急行電鉄) C・旅客施設に関する移動等円滑化整備ガイドラインに沿って整備しており、バリアフリー化の推進に努めております。  ・神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例に基づき、事前協議を行い整備基準に適合するよう整備に努めております。  ・視覚障害者等の方に、ドアが開いていることを案内するための音声案内装置(音声等により常時「開」状態を案内するものを搭載(2100形更新車・新1000形10次車以降(2010年5月以降出場車))(京浜急行電鉄) D・障害者団体への聞き取り調査やお客さまから寄せられるご意見やご要望を参考にしております。また、地域公共交通バリア解消促進等事業に基づき、事業を行うにあたり協議会を設立し、関係する方々の意見を伺い計画に反映できるように努めています。 ・バリアフリーに関する補助制度に基づき関係自治体のご協力を通じて、利用者のご意見を反映できるように努めています。(小田急電鉄) 提案内容の実践事例・先進事例(事例10) 団体名  日本チェーンストア協会関東支部   分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 3 安心して出かけられる「街」の実現を目指して 事例の内容 1. 車椅子マーク駐車場 総数28台分のうち、9台は車椅子利用者専用とし、事前登録者に開閉操作リモコン貸与。残り19台はほかの障害者、高齢者、妊婦の利用も可(全体の駐車台数は2,700台) 2.お問合せコール 売場が分からない、聞きたいことがあるなどの場合、問合せするインターフォンを16ヵ所に設置(入口、売場内) 3.貸出し用車椅子 各入り口、インフォメーションに30台を分散設置 4.車椅子利用者用の買物カゴ、車椅子連結買物カート 膝に載せ、ベルトで腰に固定する小さめの買物カゴ、クリップで車椅子に連結できる買物カートを各入口に設置 5.エスカレーターの低速運転 通常速度の2/3程度の分速20Mで運転 6. 階段の色分け 弱視者や白内障気味の高齢者が識別しやすいよう踏み板、蹴上板を3色に色分け 7. 多目的トイレ  男女別2ヵ所、男女共用8ヵ所、合計10ヵ所 大人用簡易ベッド、仕切りカーテン、オストメイト2ヵ所など 8.カラーゾーニング 広い店内を4色に色分けし(駐車場、ES・EV・階段など)、居場所を分かりやすく 9.ゆったり試着室 衣料品売場に広めでフラット、ベンチシート設置の試着室2ヵ所 車椅子利用者、ほかの障害者、高齢者、妊婦、子ども連れ向け *開店前に地元の障害者団体を招き、店舗設備見学・説明会を開催  また開店前に手話講習会開催、入門・初級レベル者約20名を配置 提案内容の実践事例・先進事例(事例11) 団体名  (一社)神奈川県バス協会   分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 1 バリアフリー教育の充実 事例の内容 1 交通バリアフリー教室の開催 ・関東運輸局(神奈川運輸支局)が実施する県内の小学生を対象とした交通バリアフリー教室に会員バス事業者のノンステップバスを提供し、高齢者疑似体験や車いすを使用した介助体験等を通じ、バリアフリーについての理解、ボランティアに関する意識の醸成等「心のバリアフリー社会」の実現に向けて協力している。 ・27年度は交通バリアフリー教室に4回参加した。 2 バス乗り方教室の開催 ・県内の小学生を対象として、バス優先席やベビーカーに対する理解を深めてもらうため、バス乗り方教室を26年度から実施し、27年度は30回行った。 提案内容の実践事例・先進事例(事例12) 団体名  東日本旅客鉄道渇。浜支社   分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 1 バリアフリー教育の充実 2 多様な人が住まう「街」への気づき、障害者理解の推進 3 安心して出かけられる「街」の実現を目指して 4 条例適合率・遵守率向上に向けた取組み 5 施設の計画段階における関係者の参画 事例の内容 @バリアフリー教育の充実 ・サービス勉強会や研修を逐次実施して社員の意識向上に努めています。 ・ホスピタリティ向上のために、社員のサービス介助士の資格取得を推進しています。横浜支社全体で約1800人取得済みで、H27年度は50人新規取得と共に取得から時間がたった社員を対象に50人がフォローアップセミナーを受講しました。 A多様な人が住まう「街」への気づき、障害者理解の推進 B安心して出かけられる「街」の実現を目指して ・駅前広場や公共用通路など旅客施設の外部から旅客施設内へアプローチし、車両にスムーズに乗降できるよう、連続性のある移動動線の確保に努めています。 ・お客さまのご利用の多い駅でエレベーターの整備をはじめとする段差の解消に努めています。現在、関内駅、菊名駅、下溝駅にて工事施工中です。また、音による視覚障害者誘導設備、多機能トイレ等のバリアフリー設備についても整備をすすめ、お客さまに「安心」して駅をご利用いただけるように努めています。 ・駅の安全性の向上の促進を図るため、ホームの内側部分に線状突起を設けてホームの内外が分かるようにした内方線付き点状ブロックを整備しています。H27年度は戸塚駅、東戸塚駅、長津田駅、関内駅にて整備を行い、神奈川県内の乗降者数10万人以上の駅について整備が完了します。 C条例適合率・遵守率向上に向けた取組み ・公共交通機関の旅客施設に関する移動等円滑化整備ガイドラインに沿って整備し、バリアフリー化の推進に努めています。当社の独自の取組みとしては階段段差シールの整備による段差の明確化を図っています。 ・みんなのバリアフリー街づくり条例に基づき、指定施設の工事等に伴い事前協議を行い、整備基準に適合するように整備に努めています。 D施設の計画段階における関係者の参画 ・インターネットや直接駅等に、お客さまからいただいた貴重なご意見等を反映して、サービスレベル向上に努めています。バリアフリーに関する補助制度に基づき関係自治体のご協力をいただき、利用者のご意見を伺い計画に反映しています。 提案内容の実践事例・先進事例(事例13) 団体名  神奈川県手をつなぐ育成会   分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 2 多様な人が住まう「街」への気づき、障害者理解の推進 3 安心して出かけられる「街」の実現を目指して 事例の内容 〈名称〉知ってほしい・知っておきたい -知的障害と「警察」-  (B5版 55頁冊子) 〈目的〉知的障害が関わる事件が起きた時に、加害者あるいは被害者として、また不審者や行方不明者として、お世話になることの多い警察向けに作成された。知的障碍者が、犯罪の被害者にならないよう、また軽微な事件で刑務所へ送られることがないよう、そして取調べや裁判で、不当な取扱いを受けないことを願って、より一層の理解をお願いしたく、全国手をつなぐ育成会連合会・権利擁護センターが作成した。 〈内容〉・警察に知ってほしいこと ・親として知ってほしいこと などが、それぞれ具体的に記されている。 〈今後の活用〉   本会会員が、県内の警察署にお持ちして説明し、理解が進むよう活動している。 提案内容の実践事例・先進事例(事例14) 団体名  神奈川県手をつなぐ育成会   分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 2 多様な人が住まう「街」への気づき、障害者理解の推進 〈名称〉わかりやすい情報提供のガイドライン (A4版 8頁冊子) 〈目的〉知的障害により、文字を読んだり、内容を理解することにむずかしさを持つひとたちが、一般のひとたちと同じように、様々な情報を得て、生活を豊かに生きられるように、支援するためのガイドラインを全国手をつなぐ育成会連合会・本人活動支援委員会が作成した。 〈内容〉・文章について ・レイアウトについて それぞれ具体的に記されている。 〈今後の活用〉本会会員が、各方面に配布して、活用を促す。 提案内容の実践事例・先進事例(事例15) 団体名  神奈川県   分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 1 バリアフリー教育の充実 事例の内容 親子ふれあい講座「バリアフリー探検隊」(茅ヶ崎保健福祉事務所) ・平成20年より、地元の小学校と協力し、高学年の児童及びその保護者を対象として、障害当事者による講演のほか、障害当事者とともに、車いす体験や、街なか探検等さまざまな体験をする事業を毎年実施している。これまでの参加回数は5回、参加者は延べ人数で児童74人、保護者62人にのぼっている。 ・平成26年度は、県民会議によるモニタリングの結果を踏まえ、アイスブレイクの導入や、実際のユニバーサルデザイン製品の使用など、実施方法を工夫した。茅ヶ崎市内の小学4〜6年生とその保護者を対象に、児童9名、保護者9名の合計18名が参加した。 ・平成27年度は、「ユニバーサルデザイン親子体験講座2015」と題し、将来、地域でユニバーサルデザインのまちづくりを支える人材の意識啓発を図るべく、茅ヶ崎市内の小学5・6年生児童及びその保護者を対象に、ユニバーサルデザインに関する内容説明や高齢者擬似体験のほか、日本介助犬協会から講師及び介助犬を招き、介助犬体験を行った。参加者は、児童10名、保護者12名の合計22名であった。 ・参加者の感想からは、障害当事者の存在を意識しながらの体験ゆえに、ユニバーサルデザインを人ごとではなく実感を持って感じられたことがうかがえた。 提案内容の実践事例・先進事例(事例16) 団体名  神奈川県   分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 2 多様な人が住まう「街」への気づき、障害者理解の推進 事例の内容 平成25年9月7日、2020年(平成32年)オリンピック・パラリンピック競技大会の開催地が東京に決定したことを受けて、県では、平成26年8月、「オリンピック・パラリンピックのための神奈川ビジョン2020」を作成し、2020年に向けて県が取り組もうとする様々な施策の設計図を示した。 その中に、「障害者や高齢者など配慮を必要とする方々にやさしい地域づくりを進めるため、バリアフリーのまちづくりに向けた普及啓発に取り組む」ことを明記している。 この設計図を基に、2020年を目標に、それぞれの取り組みを加速していき、「世界に誇れる神奈川の姿」を作り上げて発信していきたいと考えている。 「オリンピック・パラリンピックのための神奈川ビジョン2020」 第U章 神奈川からオリンピック・パラリンピックを盛り上げていく取組み 4 神奈川の人づくり <目標> ●2020 年までに オリンピック・パラリンピックの開催を契機として、県民の誰もが国際感覚を持ち、健康でいきいきと暮らせる地域社会をつくります。 ●そのために 市町村や地域のコミュニティと一体となって、グローバルな感覚を持ち、行動できる人づくりのための取組みを推進します。 <取り組みの柱> @ 市町村・地域と一体となった地域社会づくり 障害者や高齢者など配慮を必要とする方々にやさしい地域づくりを進めるため、バリアフリーのまちづくりに向けた普及啓発に取り組みます。 提案内容の実践事例・先進事例(事例17) 団体名  神奈川県   分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 1 バリアフリー教育の充実 事例の内容 平成26年度以降、これまで別々に実施していた、建築士などの専門家等「カラーバリアフリー支援者」を対象としたカラーバリアフリー研修と、市町村職員や社会福祉協議会職員といった「地域福祉推進支援者」を対象とした研修とを「一体型研修」として実施し、多彩な県民が共に参加して学べる裾野の広い地域福祉研修の機会を提供する体制を整備した。 行政職員や社会福祉協議会職員、地域包括支援センターや介護事業者、民生委員・児童委員や介護支援専門員、カラーバリアフリーに関心のある建築士など多岐に渡る受講者の関心を惹きつけ、例えば、広報紙やチラシなどを作成する機会が多い民生委員・児童委員や介護支援専門員が、カラーバリアフリーにも留意した対応が期待できる。 また、さまざまな地域づくりの担い手が一堂に会することとなった結果、単なる資質向上にとどまらず、新たなネットワークが生じ、重層的な地域福祉の仕組みづくりにも役立つと考えられる。 開催日時  平成27年7月27日(月) 開催場所  横浜情報文化センター6階 情文ホール 参加者数  69名 提案内容の実践事例・先進事例(事例18) 団体名  神奈川県   分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 3 安心して出かけられる「街」の実現を目指して 事例の内容 県では、「県民のみなさんが快適に利用できる満足度の高い施設」を目指し、トイレ等におけるバリアフリー化の一層の推進、アメニティの改善やユニバーサルデザインの促進など、施設価値の向上(バリューアップ)に取り組んでいる。 平成24年度に実態調査、25年度に現地調査を実施し、平成26年度には、本庁舎2階、3階、4階の西側トイレを「みんなのトイレ」に改修した。 提案内容の実践事例・先進事例(事例19) 団体名  神奈川県   分類 1 自団体が実践している取組事例 区分 3 安心して出かけられる「街」の実現を目指して 事例の内容 県は、「神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例」等で、車いす使用者用の駐車区画について、標識や案内板の整備方法等の基準を定めている。 この基準では、区画内の路面や、立て看板などについて、見分けやすい色の組み合わせを用いて、わかりやすく表示することとしている。 現在、県の合同庁舎や県民利用施設での車いす使用者用駐車区画の数は、およそ350区画ほどあり、そのうち1割程度は既にカラー塗装を行っている状況である。 車いす使用者用駐車区画のカラー塗装については、一般の方に周知を図る上でも、県有施設で率先して実施していくことは意義のあることだと考えており、今後とも、障害者の利用の多い施設などから、順次、カラー塗装を進め、車いすを使用している方が安心して駐車できる県有施設をめざしていく。 提案内容の実践事例・先進事例(事例20) 団体名  認定NPO法人神奈川子ども未来ファンド    分類 2 他団体による先進的な取組事例 区分 1 バリアフリー教育の充実 2 多様な人が住まう「街」への気づき、障害者理解の推進 事例の内容 「ダンボふれあいバザー」 ★横浜市保土ヶ谷区和田 「福祉を考える会」 ○障がい者地域作業所ダンボがオープンした1990年、地域にバリアフリーの種蒔きをしようと「福祉を考える会」が発足し、ふれあいバザーをダンボと共催することになりました。例年11月23日に開催しています。23年間途切れることなく続けることで、年々参加者・理解者が増えてきて、当日のボランティアだけで300名を超えるほどとなっています。近隣の小中学校も初回からの参加で、今では小中学生の力がバザーを支えているほどです。地域作業所での作業体験コーナーや製作した物品を販売するなど、バンド演奏も交えながらの楽しい交流の場となっています。 ○バザーには民生委員さんの協力を得て、地域のひとり暮らしの高齢者を招き、中学生がおもてなし係りを担当しています。また、収益金の一部を神奈川子ども未来ファンとを通じてNPO活動団体に寄付したり、被災地支援へも寄付しています。身近な地域作業所ダンボと所員(障がいのある人たち)との交流を通じて、子どもたちやご高齢の方々へと心のバリアフリーが広がっています。 ○近くの小学校の個別支援級では70時間を使った単元学習、なかよし大作戦「人っていいな」をテーマに『ダンボふれあいバザー』を取り上げているそうです。 人と関わる体験を通して、自分や友だちの良さや人と関わることの良さに気づき、自信を持って生活しようとする意識を子どもたちに芽生えたとのこと。昨年のバザーで、人との関係性を持てなかった児童が笑顔で「ありがとう」を言っていた姿が忘れられないと担当の先生がお話されていました。 ○心のバリアフリーは、条例や施設など形を整えても取り除くことは難しいのではないでしょうか。ダンボふれあいバザーのように、地域の方々の地道な努力と積み重ねが、互いを大切にする「人っていいな」との意識を醸成していくのではないかと思います。 提案内容の実践事例・先進事例(事例21) 団体名  神奈川県     分類 2 他団体による先進的な取組事例 区分 2 多様な人が住まう「街」への気づき、障害者理解の推進 事例の内容 聴導犬に関する普及啓発活動(NPO法人聴導犬育成の会) ・「聴導犬育成の会」は、鎌倉市に所在するNPO法人で、聴導犬の育成及び普及、聴導犬希望者の個人負担の軽減、捨て犬の救済、聴覚障害者への理解に関する活動を行っている。 ・同会は、さまざまな場所で聴導犬のデモンストレーションを行って、実情を説明することにより、聴導犬の普及啓発に努めている。 ・地域のイベント等に多数参加しており、中でも、小中学校や高校での講演やデモを積極的に行い、バリアフリー教育の充実に貢献している。 ・「バリアフリーフェスタかながわ2013」では、聴導犬のデモンストレーションやPR犬とのふれ合い等を通じ、聴導犬の普及啓発活動を行った。 提案内容の実践事例・先進事例(事例22) 団体名  神奈川県     分類 2 他団体による先進的な取組事例 区分 2 多様な人が住まう「街」への気づき、障害者理解の推進 知的障害・発達障害の子ども達への理解者を増やすための公演活動(座間キャラバン隊) 事例の内容 ・「座間キャラバン隊」は、座間市・大和市に所在する知的障害・発達障害の子どもをもつ母親たちの集まりである。 ・知的障害・発達障害を知ってもらう「きっかけ作り」として、母親ならではのアイデアが詰まった公演を行い、心のバリアフリーの普及啓発に積極的に取り組んでいる。 ・同団体は、2003年に結成し、主に神奈川県県内・関東地方を中心に、小学4年生から大学生、教員、施設職員、行政職員、一般市民などを対象にこれまで300回ほどの公演を行っている。 ・遠隔地の方にも活動内容が浸透するように、DVDや本を出版し、知的障害・発達障害について積極的に普及啓発を行っている。 提案内容の実践事例・先進事例(事例23) 団体名  認定NPO法人神奈川子ども未来ファンド     分類 1 自団体が実践している取組事例 2 他団体による先進的な取組事例 区分 1 バリアフリー教育の充実 2 多様な人が住まう「街」への気づき、障害者理解の推進 事例の内容 ・神奈川子ども未来ファンドは神奈川の子ども・若者の育ちや孤立しがちな子育てを支えるNPOの活動に市民から寄付を募り、助成をしています。助成する団体にはその時代の子どもたちのバリアが垣間見られます。最近は在日外国籍の子どもたちの言語や文化理解の学習支援や生活困窮世帯の子どもたちの高校受験支援などへの助成申請が増えています。2014年度に助成した団体は、在日外国籍の子どもたちの日本語教室や児童養護施設の子どもたちの学習支援など。言語や貧困、虐待など、どれも子どもの育ちにとって大きなバリアとなっており、ますます増加する一方です。 ・バリアフリーの取り組みにかかわる新たな動き等ございましたら、情報提供をお願いします。 ・様々な障がいのある子どもたちも周囲の理解を得られず苦闘しています。NPO法人まなの樹は、発達障がいとその周辺域とされる子どもたちの学習指導などの活動をしています。周囲の人には努力が足りないと見られたり、勝手な行動をすると叱られたり。その特性が分かりにくいために誤解を受け、深く傷ついている子どもたちが少なくありません。学習指導を通して見えてきた課題に対応するために、子どもの特性別にフィットした教材を開発し、関係者がダウンロードできるデータベースを作成するなどの活動を積極的にしています。互いの理解を生むための先進的なバリアフリー教育に取り組んでいる事例といえます。