第4章 医療施設調査・病院報告 T 医療施設調査  平成28年10月1日現在における神奈川県の医療施設総数は12,154施設で、「休止・1年以上休診中」の施設を除いた「活動中の施設」は12,041施設(医療施設総数の99.1%)となっている。  以下の内容は、その「活動中の施設」について取りまとめたものである。   1 施設数 (1)施設の種類別にみた施設数    医療施設は12,041施設で、前年に比べ101施設(0.8%)増加している。 「病院」は341施設で前年と同数で、「一般診療所」は6,711施設で前年に比べ63施設(0.9%)増加、「歯科診療所」は4,989施設で前年に比べ38施設(0.8%)増加している。  施設数を種類別にみると、「一般病院」は294施設で前年と同数、「療養病床を有する病院」は122施設で前年に比べ1施設減少している。  一般診療所は「有床」が229施設(一般診療所総数の3.4%)で、前年に比べ12施設(5.0%)減少し、「無床」は6,482施設(同96.6%)で、前年に比べ75施設(1.2%)増加している。 施設数の年次推移をみると、病院は平成3年(383施設)をピークに、それ以降僅かではあるが、減少傾向にあり、一般診療所と歯科診療所は増加傾向にある。(図1、表1)                注:昭和58年までは12月31日現在、昭和59年以降は10月1日現在である。       (2)開設者別にみた施設数    開設者別の施設数をみると、病院は「医療法人」が228施設(病院総数の66.9%)と最も多く、次いで、「公的医療機関」が33施設(同9.7%)となっている。一般診療所は「個人」が3,187施設(一般診療所総数47.5%)と最も多く、次いで「医療法人」が2,611施設(同38.9%)となっている。歯科診療所は「個人」が3,791施設(歯科診療所総数の76.0%)と最も多くなっている。(表2)      (3)病床の規模別にみた施設数    施設数を病床規模別にみると、病院は「100〜299床」が155施設(病院総数の45.5%)と最も多く、次いで「50〜99床」の68施設(同19.9%)となっている。(表3) (4)診療科目別にみた施設数     一般病院の施設数を診療科目別にみると、「内科」が277施設(一般病院総数の94.2%)と最も多く 次いで、「整形外科」214施設(同72.8%)、「リハビリテーション科」213施設(同72.4%)となっている。(表4) 2 病床数 (1)病床の種類別にみた病床数    医療施設の病床数をみると、全病床数は76,599床で、前年に比べ93床減少している。    病院の病床数は73,974床で、前年に比べ10床増加しており、平成3年からは、ほぼ横ばい状態となっている。    一般診療所の病床数は2,624床で、前年に比べ102床(3.7%)減少しており、昭和55年(8,572床)をピークに年々減少している。    歯科診療所の病床数は1床で、前年に比べ1床(50.0%)減少している。    病院の1施設あたり病床数をみると、「一般病院」は211.7床で、前年に比べ0.2床増加、「精神科病院」は249.8床で1.1床減少している。    また、病院の病床を種類別にみると、「一般病床」は46,562床(病院総数の62.9%)で、前年に比べ283床増加している。「精神病床」は13,908床(病院総数の18.8%)で114床(0.8%)減少、「療養病床」は13,269床(同17.9%)で159床(1.2%)減少している。(表6、表7、図2) (2)開設者別にみた病床数    病床数を開設者別にみると、病院では「医療法人」が39,109床(病院総数の52.9%)、一般診療所では「医療法人」が1,731床(一般診療所総数の63.5%)と最も多くなっている。(表8) (3)市区町村別にみた人口10万対病院病床数    人口10万対病院病床数をみると、「全病床」は810.5床で、前年(814.6床)に比べ4.1床減少している。病床の種類別では、「精神病床」153.6床、「一般病床」507.1床などとなっている。    市区町村別にみると、「全病床」及び「精神病床」は清川村(10,112床)、「療養病床」は開成町(1,822.1床)、「一般病床」は松田町(2,309.6床)が最も多くなっている。    また、それぞれ最も多い市区町村と最も少ない市区町村の比をみると、「全病床」は57.4倍、「精神病床」は594.4倍、「療養病床」は232.3倍、「一般病床」は36.8倍となっている。(図3、表9) 3 従事者の状況   (1)病院の従事者数    従事者数を職種別にみると、「医師」は13,155.4人、そのうち「医師(常勤)」は11,077人で、前年に比べ263人(2.4%)増加し、「歯科医師」は616.0人で、そのうち「歯科医師(常勤)」は529人で、12人(2.3%)増加した。「薬剤師(実人員)」は3,009人で95人(3.3%)、「看護師(実人員)」は44,291人で925人(2.1%)増加となっている。(表10)   注:病院の従事者については病院報告の結果を用いた。 (2)職種別にみた病院の100床当たり従事者数    病院の100床当たり常勤換算従事者数は143.9人で、前年(141.4人)に比べ2.5人増加している。   このうち、精神科病院は68.7人、一般病院は158.2人となっている。    職種別にみると、「医師」は17.8人で、前年(17.3人)に比べ0.5人増加し、「看護師」は56.4人で、前年(55.0人)に比べ1.4人増加しているが、「准看護師」は5.5人で、前年(5.9人)に比べ0.4人減少している。(表11)  また、病院の100床当たり従事者数の年次推移をみると、「医師(常勤)」は昭和50年には7.0人であったが、平成27年には15.0人となっている。「看護師(実人員)」は昭和50年には15.2人であったが、年々増加し平成27年には59.9人となっている。(図4)    注:昭和61年以前の医師については「医師(非常勤)」を常勤換算していないため、掲載していない。 (3)市区町村別にみた病院の100床当たり医師、看護師・准看護師数    病院の100床当たり医師、看護師・准看護師数を市区町村別にみると、「医師」は伊勢原市(44.2人)、「看護師」は横浜市南区(112.2人)、「准看護師」は大井町(21.3人)が最も多く、最も少ないのは、「医師」は清川村(2.4人)、「看護師」は清川村(13.9人)、「准看護師」は大磯町(0.3人)となっている。       また、それぞれ最も多い市区町村と最も少ない市区町村の比をみると、「医師」は17.9倍、「看護師」は8.1倍、「准看護師」は66.6倍となっている。(図5、5-1、5-2) U 病院報告 1 病院の患者数 (1)1日平均在院・新入院・退院患者数    1日平均在院患者数は59,085人で、前年に比べ0.3%(170人)増加している。    このうち、「精神科病院」は10,218人で、前年に比べ0.7%増加し、「一般病院」は48,868人で、前年に比べ0.2%増加している。    また、1日平均新入院患者数は2,647人で、前年に比べ1.3%増加し、1日平均退院患者数は2,646人で前年に比べ1.2%増加している。(表1、図1) 注:1日平均外来患者数については、現行の算出式で再計算したため平成11年までの報告書と一致していない。 (2)1日平均外来患者数    1日平均外来患者数は77,205人で、前年に比べ1.1%(896人)減少している。    このうち、「精神科病院」は2,493人で、前年に比べ0.4%増加し、「一般病院」は74,712人で、前年に比べ1.2%減少している。(表2、図1) 2 病床利用率   病院の病床利用率は79.8%で、前年に比べ0.2%増加した。   病床の種類別にみると、「精神病床」は86.0%、「療養病床」89.1%、「一般病床」75.4%となっている。(表3) 3 平均在院日数   病院の平均在院日数は22.3日で、前年に比べ0.2日短くなっている。   病床の種類別にみると、「精神病床」は229.3日で前年に比べ3.4日、「療養病床」は187.0日で前年に比べ11.9日、「一般病床」は13.8日で前年に比べ0.1日それぞれ短くなっている。   また、一般診療所の「療養病床」は117.2日で、前年に比べ10.7日長くなっている。(表4、図2) 注:1)平成11年4月の「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」の施行に伴い、医療法に基づき「伝染病床」は「感染症病床」に改められた。    2)「一般病床」は、平成10〜12年は「その他病床」のうち「療養型病床群」を除いたものであり、平成13〜15年は「一般病床」及び「経過的旧その他病床(経過的旧療養病床群を      除く。)」である。   3)「療養病床」は、平成12年までは「療養型病床群」であり、平成13・14年は「療養病床」及び「経過的旧療養型病床群」である。