第5章 医師・歯科医師・薬剤師調査 1 医 師 平成28年12月31日における神奈川県の届出医師数は19,476人で、平成26年(以下「前回」という。)に比べ440人、2.3%増加している。 また、人口10万対では、213.0人で、前回に比べ3.8人増加している。 (1)施設・業務の種別にみた医師数 主に従事している業務の種別をみると、「医療施設の従事者」は18,784人(総数の96.4%)で、前回に比べ435人(2.4%)増加している。 「介護老人保健施設の従事者」は138人で、前回に比べ29人増加し、「医療施設・介護老人保健施設以外の従事者」では445人、 「その他の者(医師の資格を必要としない業務の従事者や無職の者など)」は105人(4人増)となっている。(表1) (2)医療施設(病院・診療所)に従事する医師数 ア) 施設の種別にみた医療施設に従事する医師数 年次推移をみると、昭和63年以降「病院(医育機関附属の病院を除く)」が最も多く、平成28年では「病院(医育機関附属の病院を除く)」8,025人、「診療所」6,624人、「医育機関附属の病院」3,956人となっている。(図1) イ) 年齢階級・性別にみた医療施設に従事する医師数 年齢階級別にみると、総数は「30〜39歳」が最も多くなっている。 施設の種別に年齢階級をみると、「病院(医育機関を除く)」及び「医育機関附属病院」では「30〜39歳」がそれぞれ2,397人(病院(医育機関を除く)の従事者の29.9%)、1,749人(医育機関附属病院の従事者の44.2%)と最も多く、「診療所」では「50〜59歳」が1,991人(診療所の従事者の30.1%)、「40〜49歳」が1,521人(23.0%)と多くなっている。 平均年齢をみると「病院(医育機関を除く)」では44.1歳、「医育機関付属病院」38.4歳、「診療所」58.1歳となっている。 平均年齢の年次推移をみると、病院の従事者はやや増加傾向、一方診療所の従事者はやや減少傾向にあったが、平成22年から増加した。 また、年齢階級別の年次推移をみると、病院の従事者では「29歳以下」以外はすべて増加傾向となっている。診療所の従事者では、「50〜69歳」が増加傾向となっている。(表2、図2、図3) 性別にみると、男が14,150人で前回に比べ181人(1.3%)増加し、女は4,634人で、同254人(5.8%)増加している。男女の構成比をみると、全年齢階級で男が多いが、年齢階級の低くなるほど女の割合は高くなり、「29歳以下」では35.5%となっている。(表3) ウ) 診療科名別にみた医療施設に従事する医師数 @ 診療科名(主たる)別にみた医療施設に従事する医師数 主として従事する診療科名別にみると、「内科」が3,272人(17.4%)と最も多く、次いで「整形外科」1,340人(7.1%)、「臨床研修医」1,178人(6.3%)となっている。 また、病院・診療所別にみると、病院では「臨床研修医」が1,178人(病院の従事者の9.7%)と最も多く、ついで「内科」940人(7.7%)、 「整形外科」836人(6.9%)となっており、診療所では「内科」が2,332人(診療所医師数の35.2%)と最も多く、次いで「眼科」543人(8.2%)、「小児科」494人(7.5%)となっている。 平均年齢をみると、従事者が最も多い「内科」で56.9歳、次いで多い「整形外科」では、49.5歳となっている。(表4) A 診療科名(複数回答)別にみた医療施設に従事する医師数 従事する診療科名(複数回答)別にみると、「内科」が4,810人(25.6%)と最も多くなっており、次いで「小児科」1,603人(8.5%)、「消化器内科(胃腸内科)」1,552人(8.3%)となっている。 また、病院・診療所別にみると、病院では「内科」1,676人(病院の従事者の13.8%)と最も多く、次いで「臨床研修医」1,178人(9.7%)、「整形外科」863人(7.1%)となっており、診療所では「内科」3,134人(診療所の従事者の47.3%)と最も多く、ついで「小児科」958人(14.5%)、「消化器内科(胃腸内科)」767人(11.6%)となっている。(表5)     エ) 市区町村(従業地)別にみた医療施設に従事する人口10万対医師数 神奈川県の医療施設に従事する人口10万対医師数は205.4人で、前回に比べ3.7人増加している。これを市区町村別にみると、伊勢原市(620.9人)、松田町(606.0人)、金沢区(498.3人) 、相模原市南区(399.1人)などが多く、真鶴町(27.9人)、愛川町(42.3人)、山北町(47.8人)などが少ない。(図4) 2 歯科医師 平成28年12月31日現在における神奈川県の届出歯科医師数は7,298人で、前回に比べ116人、1.6%増加している。また、人口10万対では79.8人で、前回と比べて1.7人減少している。 (1)施設・業務の種別にみた歯科医師数 主に従事している業務の種別をみると、「医療施設の従事者」は7,119人(総数の97.5%)で、前回に比べ113人(1.6%)減少している。 「医療施設・介護老人保健施設以外の従事者」は119人で前回より10人(9.2%)増加し、「その他の者(歯科医師資格を必要としない業務の従事者や無職の者など)」は56人(16人減)となっている。(表6) (2)医療施設(病院・診療所)に従事する歯科医師数 ア) 施設の種別にみた医療施設に従事する歯科医師数 年次推移をみると、「診療所」が最も多く、平成28年では「診療所」6,330人、「医育機関附属の病院」631人、「病院(医育機関附属の病院を除く。)」156人となっている(図5) イ) 年齢階級・性別にみた医療施設に従事する歯科医師数 年齢階級別にみると「50〜59歳」が1,712人(24.0%)と最も多くなっている。 施設の種別に年齢階級をみると「病院(医育機関附属の病院を除く。)」では「30〜39歳」が48人(病院(医育機関附属の病院を除く)の従事者の30.8%)と最も多く、「医育機関附属の病院」では「30〜39歳」が240人(医育機関附属の病院の従事者の38.0%)と最も多く、「診療所」では、「50〜59歳」が1,621人(診療所の従事者の25.6%)と最も多くなっている。 平均年齢をみると、「病院(医育機関附属の病院を除く)」では43.4歳、「医育機関附属の病院」36.4歳、「診療所」51.0歳となっている。(表7) 平均年齢の年次推移を見ると、病院、診療所の従事者ともに上昇傾向にある。 また、年齢階級の年次推移をみると、病院の従事者は上昇傾向で「50〜59歳」以外増加しており、診療所の従事者は減少傾向で、「60〜69歳」「70歳以上」以外減少している。(図6、図7) 性別にみると、男が5,269人で前回に比べ149人(2.8%)減少し、女は1,850人で、同36人(2.0%)増加している。男女の構成割合をみると、全年齢階級で男が多いが、年齢階級が低くなるほど女の割合は高くなり、「29歳以下」では42.4%となっている。(表8) ウ) 診療科名別にみた医療施設に従事する歯科医師数 @ 診療科名(主たる)別にみた医療施設に従事する歯科医師数 主として従事する診療科名別にみると、「歯科」が6,096人(85.6%)と最も多く、次いで「矯正歯科」354人(5.0%)、「歯科口腔外科」232人(3.3%)、「臨床研修歯科医」152人(2.1%)となっている。   A 診療科名(複数回答)別にみた医療施設に従事する歯科医師数 従事する診療科名(複数回答)別にみると、「歯科」が6,324人(88.8%)、「小児歯科」2,486人(34.9%)、「歯科口腔外科」1,945人(27.3%)、「矯正歯科」1,329人(18.7%)となっている。     エ) 市区町村(従業地)別にみた医療施設に従事する人口10万対歯科医師数 神奈川県の医療施設に従事する人口10万対歯科医師数は77.8人で、前回に比べ1.7人減少している。これを市区町村別にみると、 鶴見区(181.1人)、中区(156.5人)、西区(138.8人)などが多く、愛川町(10.0人)、清川村(31.4人)などが少ない。(図8) 3 薬剤師 平成28年12月31日現在における神奈川県の届出薬剤師数は22,104人で、前回に比べ563人、2.6%増加している。また、人口10万対では241.7人で、前回に比べ5.0人増加している。 (1)施設・業務の種別にみた薬剤師数 主に従事している業務の種別をみると、「薬局の従事者」が14,610人(総数の66.1%)で前回に比べ764人(5.5%)増加し、 「病院・診療所の従事者」は3,430人(総数の15.5%)で、同203人(6.3%)増加している。 「大学の従事者」は127人で、前回に比べ16人増加し、「医薬品関係企業の従事者」2,380人(377人減)、「衛生行政機関又は保健衛生施設の従事者」410人(47人増)、「その他の者」1,145人(91人減)となっている。(表11)     薬局及び病院・診療所別に年次推移をみると、平成28年では「薬局」が14,610人、「病院・診療所」が3,430人となっており、「薬局」が大幅に増加している。 「病院・診療所」は少しずつ増加している。(図9) (2)年齢階級別にみた薬剤師数 年齢階級別にみると、「30〜39歳」が5,755人と最も多くなっている。 業務の種別に年齢階級をみると、「薬局の従事者」では「30〜39歳」が3,679人(薬局の従事者数の25.2%)と最も多く、「病院・診療所の従事者」では「30〜39歳」が1,009人(病院・診療所の従事者の29.4%)、「大学の従事者」では「50〜59歳」が38人(大学の従事者の29.9%)、「医薬品関係企業の従事者」では、「40〜49歳」が633人(医薬品関係企業の従事者の26.6%)と最も多くなっている。(表12) (3) 薬局・医療施設(病院・診療所)に従事する薬剤師数 ア) 年齢階級・性別にみた薬局・医療施設に従事する薬剤師数 性別にみると、男が6,902人で、前回に比べ172人(2.6%)増加し、女は15,202人で同391人(2.6%)増加している。 男女の構成割合をみると、すべての年齢階級で女の割合が高く、「50〜59歳」では74.4%となっている。(表13) イ)市区町村(従業地)別にみた薬局・医療施設に従事する人口10万対薬剤師数 神奈川県の薬局・医療施設に従事する人口10万対薬剤師数は197.3人で前回に比べ9.7人増加している。これを市区町村別にみると、松田町(434.1人)、西区(304.0人)、中区(301.6人)などが多く、葉山町(65.4人)、綾瀬市(66.3人)などが少ない。(図10)