第5回神奈川県障害者施策審議会障害当事者部会 追加意見一覧 会議終了後、各委員へ書面等により意見照会したところ、提出された意見は次のとおりでした。 議題1 団体の活動の社会への発信について(資料1) ・「2現在の団体活動で困っていること」についての意見 (関委員) ・何をするにもお金は必要。例えば会場費、人件費、謝礼金、雑費など。 ・助成金を申請する。必要な時は参加費を徴収するなどの工夫をする。 ・高齢化が進み後継者が必要となるが、継ぐ者がいなくて困るケースがあると思う。会を存続するには後継者が必要不可欠。 ・協調性が必要。 ・それぞれの障がいの特性の価値を考えることで団体活動が行き詰まる。 (奈良ア委員) ・仲間たちは、参加するための交通費がかなり大変と話をしています。 ・「3今後の団体活動に必要だと思うこと」についての意見 (関委員) ・学生さんの力が必要(手伝ってくれると助かる)。 議題2  障がい当事者の視点から「働くこと」を考える(資料2) (下条委員) ・現在はピアサポーターとして活動していて、会議等に出席したり、地域移行・地域定着支援事業で病院訪問や当事者発表をしている。この生活が今は一番自分に合っていると思っているし、許されている今はこの状態を続けていきたいと思う。 (関委員) 働くことのイメージ ・働けることは喜ばしいこと → プラスのイメージ ・一般就労していた時に今の病気を発症したので、その職種ではいくらお金を積まれても絶対に働きたくない → マイナスのイメージ ・働きたくても働けない人がいる。 ・自分が望んでも働けるとは限らない → 希望通りにはならない ・子どものために働く。 「働くこと」を考える ・病気になる前の自分には戻れない。同じようには働けない。だから、今の自分に適した職場を選ぶことが重要。病気になる前と後では働き方が違う。己を知ることが大事。 ・自分や家族が生活する・生きていくうえでお金は絶対必要。だから働いてお金を稼ぐ。でも必ずしも自分がやりたい事だけではお金は稼げない。いつもそのジレンマが付きまとっている感じはある。 ・B型は最低賃金がもらえない。労働時間が短い。平等という名の不平等で働きづらい。 →長く働けない、時間の融通が利かない、労働環境が悪い。 ・A型事業所は最低賃金が貰えるが、事業所数が少なすぎるので、数を増やして欲しい。 ・希望として最低賃金以上貰えて、時間の融通が利く、対人・環境的に優良な職場が増えればよい。 ・数年前にA型運営要項の改定で、A型事業所がB型事業所に替わってしまった。A型が増えることは必ずしも良いとは思わないが、働き方の選択肢が増えるという意味では良いと思う。 ・A型・B型は福祉施設であり支援職の方がいるので、守られた環境で仕事ができ困ったときに相談しやすいのはメリットだと思う。 ・一般企業の障がい者枠では確かに相談にはのってくれるが、それなりに自分で努力しなければならない。そのかわり努力の先には、労働時間や待遇面でA型、B型より優遇されている。 ・1月末の当事者目線の権利擁護フォーラムに参加したときに砂長さんの本を購入したところ「もにす認定」のことが書かれていた。もにす認定を取得する企業が増えれば障がい者雇用が拡大し、より多くの障がい者が働けるのではないかと思った。それには申請書を簡素化する必要があるのかなとも思った。申請書が多いと企業側が大変かと思う。 ・私は現在、神奈川県精神医療人権センター(KP)で電話相談ボランティアをしている。給料を貰っていないが、十分に仕事をしていると思っている。人の役に立っている感じはある。怒って電話を掛けてくる人もいるが、1人1人に寄り添ってあげたいと思うことが私のモットーなので誇りをもってやっている。 ・今年度、町内会の理事をしているが、4月は町内会の会費を集めるだけで丸二日かかった。毎月の理事会、月2回の回覧板を回すこと、夜間・児童見守りパトロールなど活動は沢山ある。 ・自分が住む町で役に立つことも、お金はいただけないかもしれないが誰かがやらなければならないことだし、それも仕事の1つなのかもしれません。 ・自主製品などを作っている人は、時間や場所にとらわれることなく製作出来イベントなどで販売している。それも1つの仕事の形だと思う。 ・社会参加は働くと同じ意見合い。働くことは社会とつながる一歩だと思った。 ・AIの普及により人の働く範囲が狭まるように思われるが、逆に新しい仕事を見出すことができると思う。 ・家から出られない人(ひきこもりの人)→地活→B型→A型→一般企業の障がい者枠が理想ではあるが、それは一概には言えない。 ・働くには休むことが必要。休むとは仕事から離れて息を抜くこと。自分の趣味をするのも息抜き。家族との時間を大切にするのも息抜き。それらの息抜きをするには多少なりともお金が必要。だから働く。 (奈良ア委員) ・1日8時間ではなく、その人に合った働き方や勤務の時間を考えて欲しい。 ・社員だけが有給制度があるが、パートでも有給制度を作ってほしい。 ・各障がいによって合理的配慮のマニュアルを作ってほしい。 報告事項1  障がい者主体の活動を行う団体への支援について(報告資料1) (奈良ア委員) ・学習会の時、講師に対する謝金は出してもらえるが、その企画をした人たちにも考えて欲しい。 ・知的障がいにも本人活動リーダーにもピアサポートとして役割が欲しい。 ・リーダーだけでも交通費を出してもらうと嬉しいです。