気になる隣の社食ごはんのページ エントリーナンバー6、神奈川中央交通株式会社厚木営業所の取材内容 今回取材に応じてくださったのは副所長さん、保健師さん、栄養士さんです。 神奈川中央交通株式会社厚木営業所には約260名の方が働かれており、97%が男性です。 平均年齢は40代半ばです。職種別では、運転士さんが約220人、整備士さんが約20人、 事務職の方が約20人です。 袋野副所長さんの言葉 「営業所の職員のほとんどが運転士で、早番の日は早朝4時50分から、 深夜バス担当の日は夜中1時30分までの勤務など、変則勤務についています。 お客様の命を預かる運転士という職業柄、自分で自分の健康管理をしっかりと やらなくてはなりません。 保健師さんの言葉 「毎月2回営業所を訪問して『健康相談』を行っています。 治療中や健康診断結果で気になることがある方とは事前に予定を合わせておきますが、 その他、健康チェックなど、できるだけ多くの方に来ていただけるよう、 10時〜16時までを相談時間としています。毎月15〜20名の方の面談を行っています。 中には毎月健康チェックに来る方もいます。 健康相談では、体重、体脂肪、血圧、血糖値の測定を行っています。 計測した数値は、こちらのカルテの他“私の健康記録”というカードにも記入します。 カードはネームプレートに入れて本人が常に携帯しています。 健康相談は、病気があるから受けるのではなく、 自分自身の健康管理のために受けていただきたいと考えています。 所長も率先して健康相談を受けてくださり、 他の皆さんにも健康相談を受けるよう声かけしてくださっています。 栄養士さんの言葉 「毎月1回営業所を訪問し、食堂の調理師さんや事務所の方から喫食状況などを聞き取っています。 味噌汁の減塩にも取組み始めました。煮つまり防止のために、 塩分計を使って味噌汁を計測してもらっていて、 平均0.8%の塩分量です。調理師さんのとるおいしいだしのおかげで、 おいしく減塩ができています。味噌汁の減塩でうす味に慣れてきた方々は、 醤油やソースの使用量も減るなど良い影響が出てきています。 毎月19日は『食育の日』ということで、“ゴロゴロ野菜のメニュー”などを取り入れています。 年に1度のスペシャル!トータル・ヘルス・プロモーション(健康づくり運動 ・健康運動指導士さんによる体組成測定と簡単運動アドバイス ・保健師さんによる健康チェック ・栄養士さんによる食生活アドバイス ・『間食にも気を配りましょう』の展示や『−100kcal試してみませんか』の展示 それでは食堂をのぞいてみましょう。 運転士さんは変則勤務のため、食堂の営業時間は8:30〜19:30。 食堂に入ると本日のメニューがあり、 お昼時はメニューを選ぶ運転士さんや整備士さんでにぎわいます。 野菜を食べてもらいたいという調理師さんの思いで野菜サラダ(別売り)も提供されています。 定食メニューは3種類。そのうち1つはさらに朝・昼・晩でメニューが変わります。 食堂で2回食事をする人もいるため「選べる楽しみがあるように」 という栄養士さんや調理師さんの思いがこめられています。 掲示板には日替わりならぬ、時間替わり(!?)の定食の献立表があります。 栄養表示はご飯の量別にされています。 ご飯の量は、1/2、3/4、普通と3段階。 厨房では1回1回はかりに乗せて量っています。 ご飯量別のエネルギー表が掲示されており、 社員さん自身が意識できるようになっています。 最も多い注文は3/4量で、大盛りもできますが、 注文される方はほとんどいないそうです。 食堂では、「一滴しょうゆさし」が導入され、 卓上メモにはその使い方や食品の塩分に関する情報がありました。 厨房には味噌汁の塩分計測表があり、 食堂でも厨房でも減塩に取り組まれていることがわかります。 食堂では、食事をしながら仲良くお話されている社員さんたちの姿がとても印象的でした。 食事が終わってもすぐに席を立たず、時間の許す限り楽しそうに過ごされており、 アットホームで和やかな雰囲気でした。食堂がみなさんにとって憩いの場であってほしい、 気持ちよく過ごしていただけるようにという栄養士さんの思いもあり、 社員さんにとって食堂がほっとできる場となっているようです。 チーフの調理師さんの言葉 「お客様とお話ができるようになってきたので、お客様の声を聞き、 できるだけメニューに取り入れるように努めています。野菜を食べる方が少ないので、 付け合せに野菜を多く取り入れたり、野菜サラダを提供しています。最初は残される方が多かったですが、 彩り等工夫をした結果、徐々に食べていただけるようになり、 今まであまり注文がなかった野菜サラダもコンスタントにでるようになりました。 また、天候によってバスのダイヤが乱れると食事の時間帯がずれるので、 時間の配分を調整することに気をつけ、できたてのお食事を提供できるよう心がけています。」 健康管理は食堂から・・・ ご飯量の調整でカロリーコントロール! 生活習慣病予防から3/4ライス定食、1/2ライス定食の導入がされています。 従来は定食のごはん量はどんぶりごはん一律でした。現在は小さめのご飯茶碗を購入。 ご飯は、3種類から選択できます。 減塩の取組みに「塩分計」と「ワンプッシュ醤油差し」を導入! 塩分計を購入し、食堂の味噌汁塩分濃度を1%以下に設定されています。 当初は「うすい」「もの足りない」といっていた社員さんたちもいたそうですが、 だしをしっかりとり調理の工夫もされ、現在は塩分濃度0.8%。 薄味に慣れてきた社員さんから「おかずに、醤油やソースをあまりかけなくなった」と聞かれるようになったそうです。 ここで活躍しているのがワンプッシュ醤油差し。 実際に食事をつくる食堂委託業者の方が独自で作成した「塩分計測表」。 委託業者の方も、社員さんのために、塩分濃度管理を徹底されています。 社食の食事から発信されることで、社員のみなさんご自身の健康管理に 目を向けるきっかけづくりをになう社食となっています。 食堂を利用されている社員の方々 食堂利用者さんのインタビュー1 「半年くらい前から1/2ライス定食にしています。 今日は魚のフライを選択しました。揚げ物を食べるときは、 仕事で体を動かすようにしています。」 食堂利用者さんのインタビュー2 「いつも1/2ライス定食を選びます。 量がちょうどいいので自宅でもこのくらいを目安にしています。」 楽しい食事が、社員の元気を引き出します。 人の命を預かる緊張の運転業務・整備業務から唯一ほっとできる食事タイム。 おいしい食事で社員の元気を引き出します。 取材日:平成26年3月13日 ご協力ありがとうございました!