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更新日:2022年3月7日

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令和3年度精神障がい者雇用・職場定着支援研修会 第3回(テレワーク編)【終了しました】

神奈川県が主催する企業向けの精神障がい者雇用・職場定着支援研修会のお知らせです。

精神障がい者雇用と職場定着を考えてみませんか

県内では、すでに多くの精神障がい者が企業の戦力として働いていますが、少しだけ配慮や工夫を行うことで、まだまだ活躍できる場面が増えます。また、就職後、長く働き続けることができる環境づくりも大切です。

そこでこのたび、県では、精神障がい者の雇用と職場定着に特化した企業向け研修会を開催します。

第3回は、テレワーク編として、新しい就労形態として広く行われるようになったテレワークを活用した精神障がい者雇用を考えます。

本研修会は終了しました。ご参加いただき、ありがとうございました。

当日の概要を掲載しました。

開催日時

  • 2021年11月25日(木曜日)14時00分から16時30分まで

プログラム

報告「障がい者のテレワークの現状~企業訪問活動から~」

県障害者雇用促進センターから、企業訪問活動から見えてきたテレワークの現状についてお話しました。

講演「テレワークを成功させるためには」

スターティアウィル株式会社 代表取締役社長 飯田和一氏から、テレワークによる精神障がい者を雇用する理由や雇用管理の留意点、メリットについてお話いただきました。さらに、テレワークを実践している精神障がい者社員の方の成果についてご紹介いただきました。

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パネルディスカッション「精神障がい者のテレワーク・リアルな取組」

NPO法人かながわ精神障害者就労支援事業所の会 事務局長、就労継続支援B型 ホープ大和 施設長 吉野敏博氏からテレワークによる就労をしている精神障がい者社員とその就労先企業を遠隔サポートした事例紹介を行いました。

また、スターティアウィル株式会社 代表取締役社長 飯田和一氏及び県障害者雇用促進センターを加えて、テレワークを活用した精神障がい者雇用をする際の課題について、企業や支援者の立場からの考え方や取りうる対策についてディスカッション形式でお話いただきました。

質疑応答

今回の研修内容について、事前に参加者から寄せられた質問や、チャットでいただいた質問について、登壇者に回答していただきました。

<回答者

  • スターティアウィル株式会社 代表取締役社長 飯田和一氏
  • NPO法人かながわ精神障害者就労支援事業所の会 事務局長、就労継続支援B型 ホープ大和 施設長 吉野敏博氏
  • 県障害者雇用促進センター 雇用促進課長 野本史男
  • NPO法人かながわ精神障害者就労支援事業所の会 理事 桒原茂氏(パネルディスカッション コーディネーター)

【質問1】

司会:第三者が同席する場合、セキリュティチェックが心配です。また何かあった場合に、混乱やフォロー、業務引継ぎ、その際の業務ミスなどによるリスクの回避方法が想像がつきません。テレワークを実践されている中でどのようにお考えでしょうか。

飯田氏:自宅以外で業務をする方もいます。特にコロナの際はパソコンを貸し出したりすることもありました。セキリュティ問題は結構あると思います。パソコンの紛失のリスクもあるので、ワイヤーロックを付けてもらったり、インターネット上のクラウドサーバーからファイルをダウンロードできないようにすることも実施しています。

ご質問のところで少し気になるのが、第三者が同席するというところです。ご本人の障がい種別もありますし、第三者というのが、自宅で家族なのか、それとも全くの他人なのかで違うと思います。家族がいるということは普通のテレワークでもあり得ることなので、このリスクはなかなか難しいだろうなと思います。このように考えていくとある程度は排除できない、察知できないというリスクはあるので、それについては受容するしかないと思います。ただ、先ほど申し上げたように第三者が見るということがあるのであれば、テレワークはさせないほうがいいと思います。セキュリティは担保できないのであれば、やらせるべきではないと思います。結果的に問題を収集するのに時間がかかってしまいます。情報漏洩というのは非常に問題になってくると考えております。

【質問2】 

司会:出勤の負担を軽減するテレワークというより、そもそも家から出づらい方のテレワークというものは企業として実際的なのでしょうか。いざという時に出勤してもらいたいということが前提になってきそうですが、そんな時に外に出られないのではやはり就労は困難なのでしょうか。

吉野氏:出勤してもらいたいときに家から出られないのであれば、結構難しいのではないかと私は感じます。日々の業務では、トラブルがあったりもします。そうすると、メールやZOOMでやりとりすることもありますが、会社に来てやりとりする必要のあるトラブル対応もあります。また、オフィスのチームでみんなで集まって話をするとか、社長から会社の方針の話をするとか、そういうこともあるでしょう。

出勤できないことがあるのは仕方のないことだと思います。ただ、それが常態化していってしまうと、果たしてその人は働きがいが持てるのか、チームの一員としてやっていけるのかと心配になります。そうすると、長く続けていけるのだろうかと思います。そこが、難しいのかなと思う点です。

飯田氏:家から出られないというのが、重度の身体の方であれば可能だと思います。家から出られない要因が何なのかがポイントで、「職場で働く要件」を持ってない方は難しいと思います。例えば、コミュニケーションはとれません、というと職場でなかなか働きづらいです。通勤ができないけれども、ある程度「要件」がそろえばいいのですが。企業としては目の前で働いた実績がないとなかなかイメージできません。その実績を確認できないのであれば、しっかりと「要件」を明確にしていかないと、雇用することは難しいと思います。要するに、一定の業務を任せてそこで成果を上げてもらうわけです。そうした方を雇用するのであれば、それこそ、就労移行事業所から、プロとしてのサポートや提案があってそれを企業として実現できるかどうかを検討する。それでその方が働けるのかどうかが決まるのではないかと思います。

精神の方の勤怠の不安定は受け入れられるけれども、コミュニケーションスキルは必要、などそれぞれ企業に考えがあるので、サポートを受けて企業が実現できるかどうか。だから、ご質問の「家から出づらい」が何が原因なのかによると思います。例えば、重度の身体の方だったら逆にテレワークで是非続けてほしいと思いますし、通勤できないのだけれども、コミュニケーションが問題なくとれるのでしたら、雇用できるかもしれないです。やはり「職場で働く要件」があるのが大前提になって、そうでない方は、企業の考え方次第によると思います。

桒原氏:採用の段階で家から出づらい条件を、会社が受け入れていてくれるのであればいいのではないか、雇用契約の問題で片付くのではないか思います。身体の方で、自宅から出られない方であり、それがわかっているのであればその条件で企業が採用するのと同じような考え方でいいのではないかと思います。

【質問3】

司会:職場から離れていますと、テレワークの業務を把握するのは難しいかと考えられます。適正な業務量の割り振りについてはどのように判断されているのでしょうか。

飯田氏:この方がどのくらいの業務ができるのかが分からなければ、業務の割振りができません。適正な業務量というのは、障がい者であるかは全く関係がないと思います。職場で仕事ぶりをみるということが大前提になって、そこからテレワークになっていくので、そういうものが無い中でテレワークをする、させるというのは難しいと思います。

ただ、当社の場合、もともと職場で働いていた方をテレワークに移行しているので、業務の進行状況がわかるようにしていますし、業務の成果を見れば進行状況というのが分かってきます。その方がどのくらいできるのか見えていますので、あまり困ってはおりません。それが見えないと難しいです。業務を遂行してもらい、それに対して対価を払うのが労働ですから、それができないと仕事にならないわけです。この原則に戻った時に、その方がどれくらいできるのかしっかり見極める必要があります。スターティアウィルがオフィスでいったん勤務できる方にこだわっているのはそこにあるわけです。

このことはこれはおそらくコロナ禍の初期にテレワークをやる時、皆さん考えたことではないかと思います。「どのくらいやらせればいいのか」「過不足はどうなのか」、これは障がい者も同じだと思います。その方の障がいの状況であるとか、能力をしっかり見極めれば、そんなに難しいことではないのではないかと思います。

【質問4】

司会:テレワークにおける業務で地方にて雇用し、人件費削減をしつつ雇用率達成を目指す企業も一部話を聞きますが、管理分門と完全な遠隔地で障がい者雇用を進めるのは現実的ではないのでしょうか。

桒原氏:仕事の内容によって、イラストの請負とか個人ひとりでできる仕事をやってる場合もあります。

それからIT企業などで一人一人でプログラムを作成する場合もありますが、チームワークで取り組む場合もあります。その際はやはり仲間同士で絶えず組んで会議を開いたりして、チームの連携を保つ必要があります。オンライン会議とかあるいは個別にメール交換をしたり、ビデオ電話をするとか、あるいは完全在宅では無くて定期的にお会いする様な機会を設けるとか、そういうような形で対処する方法はあるかと思います。

あるいはイベント的なもの、ネット上のイベント等でチームワークを醸成したりとか、そういう工夫は皆さんやられているかと思います。

飯田氏:当社の福岡のオフィスに一人いて、テレワークでやってもらっています。オフィス内の他の方は全員違った仕事をしている中ですので、ご質問と同じ状況といえます。遠隔地にいるその方が仕事をしているというイメージをしっかりと持てれば、是非やるべきだとは思います。

というのは、実際熊本にオフィスを出してみると、地方の障がい者雇用は進んでいないと実感しました。その中で、都市部の企業が地方の雇用を進めていくことができることは良いことと思います。ただ、その場合には、きちっと「要件」が揃わないとと難しいと思います。「要件」をしっかり整えられればできるのではないでしょうか。企業としての雇用責任と同時に、逆に地方だと雇用しやすいところもありますから、メリットはあるかと思います。

吉野氏:私もやはり可能だと思います。ただ、飯田社長のように熱意があり、「同じ社の社員なんだ」という気持ちがとしてあるかトップとしてあるかどうかは大変重要だと思います。

【質問5】

司会:テレワークが進むと社員ひとりひとりが会社から委託や、請負を受けているような感じにならないか、一人ひとりが別々に仕事をするのではなく、みんなと同じ仕事をしていると社員に思わせるコツをもう少し詳しく伺いたいと思います。

飯田氏:孤独感もありますし、別々に仕事をしているように思うので、まずはトップダウンとして「この仕事はこういう目的でやるからこういう風に関わって欲しいんだ」ということを伝えるようにしています。「テレワークしている人はこういう役割が必要です。オフィスはこういう役割が必要です。だからチームを組んで話をしてください」ということを言わなければいけないと考えています。それを、全部自助努力に任せてはできないと思います。まず、会社としての姿勢が必要、その次に必要なのがコミュニケーションの問題で、この点についてはZOOMという手を使ったり、色々な手段があります。

ただ、先ほど申し上げた通り、対面で話をすることで孤立感が無いようにしてあげること、これはすごく大事だと思います。うちはテレワークの人、オフィスの人と考えてはおらず、全部でひとつの仕事ととらえています。同じように同じような仕事をしてるので、そこがチーム、という扱いをするわけです。「テレワークの人にこの仕事をやってください」ではなくて、「オフィスの人がスキャンするのでテレワークの人が入力してください」と言うと、そこがチームになっていきますから。そういう工夫をすることで孤立感というのは避けられるのかなと思います。もっといろいろ業務ありますけど、工夫が必要なのかなと思っています。

吉野氏:今の回答を支援者として補足をします。同じ業務を一人の人がずっとやっていることはないと思います。スターティアウィルでは朝礼や昼礼がありますが「今の業務の進捗状況はどうですか」「誰がテレワークをやっていますか」「どの業務を誰と誰がしていますか」と投げかけがあったり、同じ業務を携わっている人が福岡と千葉とでZOOMミーティングで進捗状況を共有したりしています。みんなで業務に取り組んでいて、一人でテレワークだけど一人でやってないという感じがあるかなと思います。

【質問6】

司会:テレワークを進めていくには、企業と支援機関との連携が重要とのお話がありました。支援機関の立場としてテレワーク進めるために企業側に求めたい考え方というか姿勢などありますか。

吉野氏:テレワークを進めていくにあたり、生活支援は支援者が担っているところなので企業さんにそれを求めてもいけないのかなと思うのですが、「一緒に「その人」を見ていきましょう。「人」を見ていきましょう。」というところは伝えていきたいなと思います。

「この業務ができるようにしてください」というご要望はそうなんですが、「この人ができるようになるように一緒に頑張っていきましょう」という「人」ですね。そこを見ていくという姿勢を伝えていけるといいなと思います。

飯田社長は、社員一人ひとりのことをよく理解されているし、「この人が入ることでチームがどうなっていくだろう」ということもすごく考えていて、「人」という部分をよく見てるのだろうなと思います。テレワークをしていくうえには、「仕事」と「人」との両輪が大事ではあるんですけども、業務をしっかり切り出しつつ、「人」の部分を一緒に見ていきましょうということを、是非お願いしたいと思います。

いつか私たち支援者は抜けていくことが理想で、企業に引き継いでいきたいと考えます。スターティアウィルの場合は、きっとどんどん採用していくので、私たちは次の人を支援していく。そのようにシフトしていけると一番いいなと思います。

桒原氏:やはり、テレワークだと企業が丸投げするような考えは困ると思います。目配りをしっかりして、テレワークでも職場でも同じような姿勢でいかないと、テレワークの方が簡単、と安易に考えてもらうのは困ると思います。

司会:ありがとうございました。

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募集チラシ(実施終了しました)

精神障がい者雇用・職場定着支援研修会 第3回チラシ(PDF:813KB)

主催・共催・事業委託先

【主催】神奈川県

【共催】神奈川労働局

【事業委託先】NPO法人かながわ精神障害者就労支援事業所の会


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