令和3年度精神障がい者雇用・職場定着支援研修会 第2回(企業支援編)【終了しました】
神奈川県が主催する企業向けの精神障がい者雇用・職場定着支援研修会のお知らせです。
精神障がい者雇用と職場定着を考えてみませんか
県内では、すでに多くの精神障がい者が企業の戦力として働いていますが、少しだけ配慮や工夫を行うことで、まだまだ活躍できる場面が増えます。また、就職後、長く働き続けることができる環境づくりも大切です。
そこでこのたび、県では、精神障がい者の雇用と職場定着に特化した企業向け研修会を開催します。
第2回では、企業支援編として、企業の皆さんの雇用をサポートする障がい者就労支援機関にスポットをあてます。
本研修会は終了しました。ご参加いただき、ありがとうございました。
当日の概要を掲載しました。
開催日時
- 2021年11月11日(木曜日)14時00分から16時30分まで
プログラム
講義「障がい者就労支援機関とは」
県障害者雇用促進センターから、障がい者就労支援機関の概要や支援内容、企業が利用する際の留意点についてお話しました。
講義「ハローワークの活用法とは」
神奈川労働局から、精神障がい者雇用に際しハローワークに行う届出や活用できる助成金、「精神・発達障害者しごとサポーター養成講座」等を紹介しました。
パネルディスカッション「就労支援機関による企業支援事例」
ちがさきエボシライン 茂泉純一氏、藤沢ひまわり 吉川春菜氏、就労サポートセンターねくすと 八木苑子氏より支援機関における企業支援の紹介を行いました。
また、県障害者雇用促進センターも加わり、ディスカッション形式で申し込み時に参加者のみなさまからいただいた次の課題について、支援者の立場としての考え方や取りうる対策について回答しましました。
「どのような配慮が必要かわからない」
(採用前の留意点)
- 障がい者社員が長く定着している企業は、特別な配慮をしているわけではなく、マッチングがうまくいっているケースが見受けられる。また、自己理解が進んでいる方は、自分に必要な配慮についてわかっている。採用に当たっては、スキルや経歴も大切だが、本人が求めている配慮と企業側が提供できる配慮があっていることが大切だという認識が重要ではないか。
(実習、面接の場面における留意点)
- 実習で一緒に働く体験をすることは、マッチングを見極める情報の一つとなり、お互いを理解する良い機会になる。
- 面接においては、応募者がどの程度自己理解をしているかを知ることが重要なポイントとなる。また、支援機関がその方を客観的にどのように捉えているかの情報を得ることも、ミスマッチを防ぐ手立てとして重要である。
(採用後)
- そもそも採用前のマッチングが重要だが、採用前の段階、採用段階、定着段階等のステージにより、必要な配慮事項は変わっていく。支援者は、定期的な面談で現段階の環境についてフォローしているが、毎日顔を合わせる企業が、日々の変化をきちんとキャッチすることが大切だと考える。
- また、生活面の変化があることで、パフォーマンスが落ちてくることもある。そういった場合は、本人にヒアリングをして新たな配慮事項を考えたり、解決が難しい場合は支援者に相談するなどして、常に本人に向き合ってもらえると、安心して働き続けていける。
「任せる仕事が見つからない」
- 社内アンケートをとって、業務を洗い出し、その仕事をお願いしているという企業もある。
- 障がい者に任せる仕事がイメージできない場合、支援機関を見学して作業中の様子を見学していただくのも良いと考える。
- また、人物重視で「この人と働きたい」から採用するという考えもある。採用後に仕事の幅を広げると、定着につながるケースがある。
「雇用したくても適任者が見つからない」
- 仕事に焦点を当てて採用すると、休みがちだったり、同僚と協力をしないなど、うまくいかないケースが見受けられるので、よく提案するのは「どういう人と一緒に働きたいですか」ということである。
- 人物重視で採用すると、仲間意識が生まれ、採用した後うまくいく傾向にあると考えている。
「一緒に働く社員など社内の理解が進まない」
- 障がい者を知らないところから生まれる不安も考えられる。支援機関を見学に行くのも手立ての一つである。
- トップダウンで社長や役職者から発信してもらうと効果的である。その際、障がい者雇用のメリットを伝えてもらうとなおよい。「業務効率化」などでもよく、いずれにせよ「全社的に取り組む」という姿勢が伝わるのが大切。
- 今回のような研修会に参加したり、支援機関を招いて研修を行う方法もある。
- 企業が障がい者本人の特性を理解する上で、支援機関が同僚など伝えるべき人に向けて、説明することもある。支援機関を利用して欲しい。
また、各就労支援機関が企業と連携するにあたって、どのような考え方で支援を進めているのかについても、お話いただきました。
「本人の自己理解について」
- 本人の思いを受け止めつつ、各人の状況に応じて課題を抽出し、目標に対してのギャップを埋める支援をしている。
- 当事者には、企業に対して具体的に配慮をおねがいしたい点、配慮があれば前向きに仕事ができることを伝えるようにと話をしている。
「定着支援について」
- 企業あるいは、当事者のどちら側に偏ることもなく、バランスを取りながらの支援を心掛けている。
「会社の求めるレベルに達していない、という相談があったら」
- 客観的な視点でサポートするのがベースになる。なぜ、そのような状況になるのかを分析し、本人が仕事に対してどのように認識しているのかも聞き取り、対策を考える。
- 一方で最初のマッチングの部分で解消できる問題かとも思う。
「当事者の体調をどのように把握するか」
- 企業、当事者を交えて話をする中で把握していく。
- 日々一緒に仕事をしているのは、企業であるので、企業の求めに応じてアドバイスをする。
「企業担当者が障がい者社員の特性を把握していない場合」
- 人事担当者把握しているが現場がそうではないとか、担当が変わってしまって把握していない、という話はよくある。その場合は、本人の同意を得たうえで、支援者が把握している特性をお伝えすることができる。
「業務の幅を広げたいという相談があった場合」
- 周囲から見れば、問題ないと思っていても、新しい仕事を加えるのは本人は不安に感じるということを前提に考える。今の仕事にプラスするのか、もしくは減らして新しい仕事を足すのかでも異なる。
- 支援者としては、本人が不安定になりやすいところを把握しているので、企業にその傾向を伝えたり、本人が仕事にどのように向き合っているかをつかむなどの対応をしている。
- また、細かいタイミングで振り返りをするよう支援する。


募集チラシ(実施終了しました)
精神障がい者雇用・職場定着支援研修会 第1回/第2回チラシ(PDF:778KB)
主催・共催・事業委託先
【主催】神奈川県
【共催】神奈川労働局
【事業委託先】NPO法人かながわ精神障害者就労支援事業所の会
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