更新日:2018年7月24日

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女性活躍推進新法の成立に寄せて

 先般、女性活躍推進の新法「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」が成立しました。最近は、企業の経営者や人事の方とお話していても、この新法に積極的な姿勢に驚かされることが多いです。一定規模の企業には女性活躍推進に関する行動計画策定と公表が求められているということも影響しているのでしょうが、会社の経営理念にダイバーシティを据え、実行的に取り組もうという強い意志、本気を感じる場面が多くなりました。

 女性が活躍できない背景には、性別役割分担意識という価値観に関わる問題があります。それは社会的にも個人的にもです。企業がダイバーシティに取り組むことは、この問題に踏み込むことでもあります。価値観が絡むことゆえ、一朝一夕に変わる事柄ではないのですが、今回は変革の速度が違ってくるように感じています。業種も規模も文化も違う企業の中に、それぞれ女性が活躍しやすい土壌ができていくのかとワクワクしています。

 では、女性の方は? 働きたい、良い商品を世に出したい、サービスで貢献したい、管理職になりたい、専門性を高めたい、そんな意欲を持つ女性の皆さん、この機会をグッとご自身に引き付けようではありませんか。もちろん、女性が働くときには、これまで長く働き続けること、管理職などのリーダー的立場になることが少なかったための戸惑いもあるでしょう。ライフイベントとの兼ね合いで両立の問題が出てくることもあります。でもそれを個人的なこととして落とし込み、この機会に尻込みしてしまう前に、女性がリーダーシップを取る、働き続けるという場面でこれまでロールモデルやメンターが不足していたという、社会の仕組みの課題があることも思い出してください。

 女性管理職へのインタビュー調査で、管理職になる前には「自分には無理だ」「責任が重くなる」「両立があるから無理」等の理由で戸惑っていたものの、なってみたらよほど仕事もし易く、やりがいがあり、管理職になって良かったという結果も報告されています。そういう声が一部の会社だけでなく、多くの女性に広まるといいなと思います。

 最近のご相談でも、「管理職を打診された」「両立に悩み、退職を考えていたけど慰留された」「女性活躍に取り組むというトップの宣言があった」「社内で女性社員のネットワークができた」「女性対象に研修が行われた」等、会社からのアプローチが積極的になっているお話をよく聞きます。

 国が女性活躍推進をうたい、企業も取組を進めるようになる時代、そんな今こそ、女性にキャリアカウンセリングの必要性を思います。社会が、会社が、女性に活躍してほしいのだからあなたもということではありません。ある意味では、より積極的に働くことが求められる次元に入ってくるということに備える必要性があると思うのです。そのような中で、ご自身のキャリアをどのように描いていきたいのか、主体性を持って考える機会を持って欲しいと心から思います。キャリアを考えるきっかけとして、本カウンセリングをぜひご利用ください。

(執筆:ワーキングマザー両立応援カウンセリング カウンセラー 桂 香代子氏)

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