審議結果:第21回 かながわ高齢者あんしん介護推進会議

掲載日:2019年8月7日

様式3-2

会議記録

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称 第21回 かながわ高齢者あんしん介護推進会議
開催日時 平成27年10月19日(月曜日)15時00分から17時00分
開催場所 神奈川県庁分庁舎3階 会議室(横浜市中区日本大通1)
出席者
委員長◎
副委員長○
山田祐子、○松浦美知代、中澤陽子、古井民一郎、渡邉二治子、武藤とみ子、吉井文均、永井雅子、笹島大志の各委員、
横浜市(1名)、川崎市(1名)、相模原市(1名)、横須賀市(1名)、事務局(5名)
次回開催予定日  
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福祉部高齢福祉課

下欄に掲載するもの 議事録全文  
 

1 委員長の選出

事務局提案により、高齢者虐待防止部会の立場でご出席いただいている、山田委員に委員長になっていただくことについて承認をいただく。山田委員長より、松浦委員を副委員長に指名される。

 

2 あいさつ

笹島高齢社会課長

 

3 議題

(1)かながわ高齢者あんしん介護推進会議の位置づけについて

(事務局)

<かながわ高齢者あんしん介護推進会議の位置づけについて事務局説明>

(委員長)何かご質問等はありますか。それでは、平成27年度からはご説明にありましたように、連携を深めながら実施していくとのことなので、よろしくお願いたい。

(2)高齢者虐待の現状及び高齢者虐待防止部会報告

(事務局)

<高齢者虐待の現状及び高齢者虐待防止部会の取組みについて事務局説明>

(委員長)ご質問ご意見等はありますか。

(吉井委員)平成25年度26件という施設虐待では施設の偏りとか、再発等の事例はあるのか。もしも再発等があるのであれば、そういったことがないようにするために個別の対応が必要になってくると思うが、どのような現状か。

(事務局)以前に虐待があってもう一度起こってしまった事例はあった。解決しなかったということもあるとは思うが、まだ途中経過だったということもあるのではないかと思う。市町村で改善計画を出してもらって、指導をしている。虐待があった場合は県へ報告することになっている。

(吉井委員)実際に虐待が起こっているということでは、再発防止のために個別に指導していかないと解決しないと思うので、調査してもよいのではないか。

(委員長)改善計画は、行政が介入して立てるというよりは、その施設に任されているので、研究者間では、虐待が起こってしまうような施設が、改善計画を立てられるのか、もう少し支援が必要なのではないかという意見がある。もっと積極的に市町村が介入すべきではということと、厚生労働省のレベルでも、県のイニシアチブを入れていこうという動きはあるが、なかなか難しい現状がある。神奈川県では市町村が積極的な改善計画を施設に出していただけるように手引書を活用しながら、ぜひ展開していただけるように思っている。なかなか難しいところがあるのか。

(吉井委員)総論だけでは、本質的な解決にはならない。その施設での問題は何であるのか把握が必要だし、市町村も県も介入し、問題点を明らかにして公表しないと同じことが他の施設でも起こる可能性があるので、問題の解決を図る姿勢も必要かもしれないと思う。

(事務局)施設虐待については、神奈川県では施設虐待の手引きを作っている。

(吉井委員)手引きに書かれていることは常識的なことであって、書かれていることではカバーできない個別のことがあるからこそ再発というのが起こる可能性がある。最近も社会的にも取り上げられている施設があった。そのような総論での対応は、実際に起こってしまっている施設では無理だと思う。何がいけないのかを個別に明確にしていかないと同じようなことが起こる可能性がある。これから高齢化社会の中で認知症の方も増えているので、認知症の方に対する対応というのができないとこれからもっと大きな問題になる可能性がある。個別の問題の対応としての解決策を図るといったようなことを県としてしたほうがよいのではないか。

(笹島委員)今吉井委員からのお話があったが、正にその通りだと思う。ただ、一つ限界があるのが高齢者虐待防止法としては未然防止を掲げており、個別の事案としてどのように介入していくかというと、高齢者虐待防止法ではなく老人福祉法だったり、介護保険法に委ねるようになる、そういったところで個別の事案に対しての適正化を進めていくところではある。いずれにしても、その1件について監査に入って、その監査に入ったことが次に活かされないということになると意味がないと思うので、その後については高齢者虐待防止法それから介護保険法、老人福祉法それぞれの所管のところと、連携を図りながら、入るときには私ども高齢社会課、高齢施設課、介護保険課も協力してやっているので、連携の強化と情報の共有を密にして行っている。介入後に出てきた問題についてはきちんと共有して、今後もマニュアルや事例集なども作成しているが、そこでまた反映させられるようにと考えている。またぜひこのような場面でもご相談をしたいと考えており、そこでご意見をいただきながら、マニュアルをよりよい形に改訂していくなどの形で取り組んでいきたいと考えている。

(松浦副委員長)今の話とつながっているが、平成25年度の26件について、虐待が起こってしまうような共通な要因があるのか、それから個別に考えなければならないことがあると思う。背景が共通するところは研修等で強化していけばよいし、個別でやらなければならないことは個別でやっていくし、具体的なアクションを考えていかないと、いつも虐待や抑制はだめだと狙いばかりをアピールしても現場はなかなか、具体的にどうしようか、どうしたらよいのかが見えてこないと思う。

(委員長)私は、神奈川だけではなくて、社会福祉士会のマニュアルを作ってきたが、中には手順ばかり一つ一つ記載することで現場が動きにくくなるのではないかという、批判も受けた。しかし、手順を明示してないと結局ばらばらな対応になってしまい、質の高い支援ができないということで、スキルを規準化するということに努めてきた。松浦委員がおっしゃったような、現場の動き方を具体的に指示するというような、積極的な対応をというのが高齢者虐待防止法の範囲の中での、限界があるかもしれないが、ぜひ神奈川県では挑戦していっていただければと思う。施設の管轄の方と協力しながらぜひとも今まで出てきた意見を取り入れてほしいと思う。

(永井委員)先ほど笹島委員がおっしゃったように、高齢者虐待防止法と介護保険法を合わせて施設の指導に入る、経過は苦情が入って、通報が入って施設内での虐待というところで市町村と一緒に保健福祉事務所が施設に一緒に行って指導に入るということがあった。その時には、その場での指導を実施するが、おそらくそのことと同じようなことが、平成25年度の26件の中に背景としていくつか共通点があるものがあるんではないかと思う。その共通なものを市町村に依頼して集めての分析検証、死亡例に留まらずやるのは難しいのか。というのは去年おこなったことが今また起きているということなので、苦情で処理をせずに事実を確認すること、また施設の開設者の問題、スタッフの教育のこと、雇用の問題など様々な問題が背景にあるということが分かったということもあると思う。たくさんの人数ではないのであれば、少し共通の部分での分析をしていくのはいかがなものかと思う。それは現実として実施しているものなのか、吉井委員がおっしゃられた個別の事例のことなのかと思いました。

(吉井委員)少なくとも共通しているような問題は、県で実施している研修会やマニュアル作成に活かされないと総論ばかりではあまり意味がない。実際にこのような問題があっということで、毎年内容を刷新していって知らしめないと予防や未然防止にはつながらないので、ぜひとも分析していただき、マニュアルに反映させるようなアクションを起こしていただきたい。

(委員長)高齢者虐待防止法では調査、研究については国が実施するということで都道府県が実施するということは曖昧になっているということがあるが、実際に事例に対応するのは市町村、都道府県になるので、今回の厚生労働省の通知でも都道府県における実態を分析しと記載がある。ただ厚生労働省がやっている調査結果だけでは、情報が大変不十分であるので都道府県レベルなどで補っていただくことが必要である。事例の分析、蓄積というのは私の専門分野であるソーシャルワークには欠かせないので、県レベルでの事例の蓄積を単年度ごとにやっていただけると、あってはならない事例の防止の取組の推進になるのではないかと思うので、県として考えてほしい。

(永井委員)施設のところはさておき、地域の中では、地域ケア会議の中で、事例の関わる関係者がみんな集まって処遇困難事例ということで、男性で未婚でそして収入がないような息子さんが虐待しがちだというような養護者における虐待のところでは、少し地域の中でのケア会議が進んでいるのかなと思うので、そのあたりも強化していただけると課題の解決になるのではないかと思う。

(委員長)施設で起こっている虐待について松浦委員何かありますでしょうか。

(事務局)施設での虐待対応のための研修の教材の活用のためのアプローチについて意見があればお聞かせ願いたい。

(松浦副委員長)質問とずれるかもしれないが、研修を実施しているが、対象者は行政の職員である。せっかくこれだけの人数を集めているのであれば、その方たちを活用するのはどうか。現場にいる私たちは、このような研修には出ないので、行政の職員がさらに現場におろして研修をするとつながると思う。そのような流れを作って施設での研修会で教材を使ってもらえるようにしたらどうか。

(事務局)担当者会議等で周知をして、地域で活用できるような流れということでよいか。

(松浦副委員長)そうである。

(委員長)研修で市町村に対してこの研修プログラムを活用してくださいというように、言ってもらっているが、どの程度その市町村が認識しているのかと思う。

(松浦副委員長)市町村からこのようなプログラムあることを聞いていない。

(武藤委員)平成21年に作成されたマニュアルについては各施設への情報提供があった。何年かたって、施設の管理者が変更になってマニュアルがあるのかどうかも分からない施設があるのではないかと思う。自己点検シートというのが出て、いついつまでにやって、提出をしてほしいという案内があったかと思うが、確か1回のみで、それ以降はなかったと思う。ずっとそれを継続している施設と、全くやらない施設があり、やらないということは情報が継続されていないということになる、というのが大きな課題なのかと思う。特に21年度の資料というのはとても施設にとっては意味のある情報なのだと思って聞いていたが、今の介護現場の管理者さんたちがどの程度認識しているのか、さかのぼっていくと平成21年度は一時周知されたがそれ以降、途切れてしまっている。以前は文書できた。おそらくやってくださいだけでは、やらない施設も多い、強制力をつけてよいのかわからないが提出しなければならないということがあれば、自らの施設でやると思う。自らの施設では年に2回やっており、やったばかりである。職員のメンバーが変わっているのか、職員が理解できているのかわかり、次の研修をしていくために活かすなど、何らかの形で活用するのも一つの方法ではないかなと思う。また特別養護老人ホームはどうなのかなどの分類ができるとよい。

(委員長)その点検シートを活用したときというのは不祥事が起こったとき、一斉点検で黒岩知事が自ら指示したということだった。それ以来、そのようなことはしていないと思うが、実際に虐待防止をしていこうと思うのであれば、年に1回情報提供して、提出するというようなことやっていかないと効果は出ないということになるのか。

(松浦副委員長)実際の虐待の通報や相談の件数だが、実際にはこれはほんの一部分で、施設の中から本当に相談や通報できているかというと、できない現実のほうがずっと多いと思う。よほどひどいので黙っていられないか、でなければ、退職した人が内部告発するかという形で出てきた数字だと思ったほうがよいので、氷山の一角だと思う。川崎の話もあるがあのようになる前に地域ではものすごく噂になっていて、虐待がひどいという話も実はあった。そのようなことも含めて正式な通報件数というのは、少ないので、だったら一年に1回くらい施設向けに意識を高めるために簡単なチェックをする、虐待なり、抑制なり改めて自分の施設を見直すための簡単なシートをやられたほうがいいという気がする。また、トップが変わると変わる、20年間施設で管理者をやってきたがその間5人変わっている。そこで、その都度施設長と闘っていた。先生は転んだらどうするのかと縛れという先生もいるし、現場に任せてくれた先生もいたし、5人の先生がすべて抑制のないケアをしていこうと言ったかというとそうではなかった。誰かがそれを阻むという人がいないと一気に崩れるので定期的にチェックするのは必要だと思う。

(吉井委員)これはどこで決着するかということだと思うが、自己チェックだとするとなかなか真実が出てこない可能性がある。第三者というわけにもいかないのかもしれないが真実をあぶりだすためには、一定のシステムは必要ですけれどもどのような方法がよいのかを検討しないと密室の状況がどうなっているのかわからないと思う。

(松浦副委員長)あえて困難事例を出してもらう、こんな感じで対応が難しいという人もいるということを出してもらうのも一つの手かなと思う。

(吉井委員)意識改革ということですから、施設に対して意識が高揚するようなチェックリストを作成し使った上での全員へ教育して改善していくようにしてつながっていかないと同じようなことを繰り返すことになる。実際に虐待はどんどん増えているし、高齢者が増えていることもあるが解決策については不十分であると思う。

(武藤委員)定期的に実施する、一般のスタッフにチェックリストを活用してもらうことは虐待とは何か不適切なケアとは何かを一回理解する、毎年やらないと人の入れ替わりが多い。一方で管理者も変わってしまうということもある。施設の中で、虐待や不適切なケアの意識が高ければ、お互いに注意する、「これはおかしくないか」というように注意するような職場風土を植え付けていくようなことをするためにも、こういったことを年に1回はやって、そして報告してもらうことまでやって初めて職場風土が少しずつ改善される。あるいは数か月でやめる人も多ので、虐待とはとか不適切なケアとは何かを新人の時に研修をする、何時間もかけて教えているようなことはできない。振り返る機会があれば、おのずと現場の中に、環境や風土が根付いているかどうかを確認することができる、とにかくチェックリストを使ってやってもらって、必ずその結果を戻すということが意識を高めるということでは重要なのではないかと思う。

(委員長)それは職場内で完結することか。

(武藤委員)職場でやったことを県に報告する、やったことをしかるべきところに報告することが必要である。

(委員長)行政等へ報告しないとあまり効果がないということか。(武藤委員)報告することで、やっていないところもやるようになる、とにかく繰り返しやって、報告することが職場風土の改善につながるのではないかと思う。施設の職員にやってみてどうだった、そして管理者が見て、報告する、チェックリストを見直して、気づきを促すものとしていただき、県や市町村へ提出する、めんどくさいかもしれないけれど、そこまでやっていかないとその数は減らないと思う。減らすというよりは意識を高めることが大切だと思う。

(委員長)それでは、この部会としてはぜひともやるということだけではなく、実際に市町村からフィードバックして、それを県にフィードバックするというようなシステムを作ってほしいと思う。

(吉井委員)結局、研修会というのは一方的である。問題点をみんなで話し合うことによって、共同で問題点を解決することにつながる、そしてそれをそこで終わらせるのではなくて県に報告するなどというような方法を考えるとより高い介護ができるようになると思うし、虐待は減っていく可能性があるかもしれない。いくつかの解決策を報告して共有することで、また問題点の抽出につながり解決につながると思う。このように一方的なことでは総論にすぎない。一番重要なことは職員の意識改革なので、一つ一つの施設で起こった問題点をいろんな形で共有して討論していく問題点の本質を形として作って出してもらうことが重要なことだと思う。

(委員長)吉井委員にお聴きしたいが、医療機関では高齢者虐待についての通報等はどうなっているのか。

(吉井委員)それは、やってないのではないか。協議はしていると思うがこういった形ではない。われわれは、虐待防止というよりは医療事故、医療事故についてはきちんとした委員会を作って問題点を出して再発防止ということで検討している。患者さんへご迷惑がかからないように対応している。そのようなことを公的なところへ報告しているかどうかわからない。

(永井委員)年に1回病院への立ち入りがあるので立ち入りの中で書類はすべて確認をしている。保健福祉事務所が医療法の中で実施している。医療安全委員会、感染症の委員会などの書類は見るのでそれは公的なところで第三者が見るという仕組みになっている。

(相模原市)今医療機関というお話があったので、本市において特別養護老人ホームでの虐待があったのでその時のことについてお話をする。医療機関を受診して、警察に通報したほうがよいということになり、この件は発生している。実際に虐待の行為をしたのは28歳の男性で先ほど、資料の中でも若い男性が多いということだったが、それに該当しています。実際のところ看護師の方が入所者の顔にあざがあるということに気が付いて近隣の2次病院に受診している。それが土曜日の午後1時、その時の診断が鼻骨の骨折、このような骨折は顔面を殴打された可能性があるのではないかということで、施設や家族の同意を得て所轄の警察署へ病院から連絡をした。この段階では当事者は虐待したことを認めてなかったが、いろいろ調べていた経過から、すでに任意同行されており、加害者が結果的には認めたということだった。神奈川新聞へ掲載された。この事例については病院からの通報であり、このような事例も相模原市ではあったということを報告する。

(委員長)高齢者虐待防止法についても医療関係者は通報の努力義務等があるということで、そのような認識で医療関係者はよいということでしょうか。何か課題があるか。

(吉井委員)先ほどの事例は、看護師が医療機関を受診して通報になったということだが、実際の場面ではそのようなことに気づかれない家庭内での虐待があって、それは誰が通報するのか通報しないのであれば、どうなるのか、先ほども数のことで話があった。通報されないという可能性もあるので、そういった問題も対策を立てていくことも必要かと思う。そのようなことは情報を引き出すことが難しいかもしれない。医療機関は児童虐待であれば必ず通報する、これは何かおかしい、病気ではないという場合には、事件かもしれないということで連絡する。この事例は看護師が受診させてわかった事例でこのような事例ばかりではないと思う。

(武藤委員)今の事例だが子どもの場合もそうだが、自分から言えないことが非常に大きな問題で、よく松浦委員とも話をするが、認知症の人だからこそ言えなくなっている、だからこそ認知機能の低下した人へのかかわりというのはどうなのかと思う。認知症の理解ができていなということは、虐待や様々な事故につながっていくのではないか、何度言ってもわからない、短期記憶障害がある認知症人への対応がなかなかうまくいかないということが結果的には虐待につながってしまう。本当に根本的なことは虐待の事実を見つけることよりは、現場のかなで認知症のことをどうとらえているのかというのは松浦委員とよく話をしている。

(松浦副委員長)大前提である。認知症の理解は基本中の基本である。この内容は後半の身体拘束廃止のところで、お話ししたいと思っている。

(委員長)児童と異なって、高齢者や障害者については認知障害というところが大きい、裁判などの中でも、被虐待者の虐待事実の確認と認定が難しいといわれているので、認知症の理解というのは基本的なことであることを理解してもらうように促していくことが大切なことだと思う。

あと神奈川県の目玉だが、死亡事例の検証について全国に先駆けてやっていくということですが、横須賀市からも協力をいただいていますが、なかなか個人情報ということで出せないということがありますが、そのへんはいかがでしょうか。

(中澤委員)市町村で作っている個人情報保護条例に抵触するということで情報提供しないということだが、個人情報を利用目的外のところで第三者に提供することはできないが、例外規定というものがそれぞれの条例の基づいて書かれていると思う。それはやむを得ない事情があるとか、正当な理由がある場合には提供することも許されると書かれているかと思う。書き方は抽象的であるがどうしたら情報を出すことができるかというと、その情報を出すことで市民の利益になる検証をすることが妥当なことであるかどうかということで判断すれば、提供ができるのではないかと考えられる。高齢者虐待防止法の3条に県の責務として書かれているし、県としては各市町村からの情報をもらって検証したうえで、各市町村へフィードバックすることがされないといけないということになっているので、そういった規定に基づき開示をする必要があるのではないかと訴えていくことができるのではないかと考えられる。

(委員長)それでは実際に市町村の皆様に情報開示の難しさについてお話いただきたいと思うが、横須賀市はどうか。

(横須賀市)数年に1件の事例と思うが死亡または、死亡に至るに近いような事例、植物状態に陥ってしまうような事例が起こらないようにするには事例の検証は必要であると思う。内部のみ自分たちだけでやっていることはあるが、それだけでは足りない第三者性を担保しないとと思っている。横須賀市は個人情報保護条例がかなり厳しいものがあり行政管理課へ相談をした。5つの例外規定があるがどれにも該当しない。一つ目は「本人の同意、家族の同意」についても報道もされているし、心の傷を負っている。かかわりのある家族もあるが、なかなか難しい。「法的な定めがある」ものとあるが、高齢者虐待防止法には定めがない、「緊急の場合」というのは大災害などが該当すると言われている、「慣行として公にされる場合」5番目としてきちんと「審議会で諮問した場合」であり、なかなかすぐにはできないと思っている。内部での検証の仕方は通常のメンバーだけでなく、事例検討などでお願いしている弁護士さんの意見をうかがう、個人名は出さないやり方となる。その辺のやり方はあると思うがそれでいいのかというところに行き当たった。

(委員長)第三者性というのは非常に重要なので利益相反というところで市町村レベルでの事例検証というのは成立するのかという議論もあるが、市で行い、また県レベルで行うということもあるが、個人情報保護条例に違反するとなると難しいと思う。相模原市では事例検証をしているという話を聞いたがどうか。効果的な検証システムがあり、それが専門職の虐待対応の向上に効果をもたらしていると聞いている。

(相模原市)そうなのかもしれないが、わからない。ちなみに死亡事例というのはどのような事例か、資料には虐待で死亡した事例についての記載はないが。どのくらい事例があったのか教えてほしい。

(事務局)平成26年度死亡事例はあがっていない。平成25年度もない。虐待により死亡した事例は神奈川県ではなかった。

(松浦副委員長)これは虐待が直接原因なのか間接原因なのか曖昧だと思う、何を持って虐待で死亡したのかわからないのではないか。

(委員長)厚生労働省への報告事例をは極めて限定的なもので、たとえば高齢者が殴られて耐えきれずに自殺した場合には厚生労働省が言う死亡事例ではない。そのようなところで神奈川県が目指しているのは、死亡事例等ということとなる。厚生労働省が示す周辺のところに難しい事例があるということ、その辺の困難事例の検証も含めた事例を児童の虐待に習って検証したらどうかということで、児童ではちゃんと法律に定められて報告書が毎年出ているが高齢者についてはそれがないので、事件性があっても、法律に基づくところがないのでそれで流されてしまっているという状況を作っているのではないかということになる。

(松浦副委員長)でも実際に今までに、該当事例はないということでよいか。

(事務局)平成25年度26年度については厚生労働省の狭い範囲の事例はないことになる、ネグレクトという状態で亡くなるというのもとても難しく、元はネグレクトだったから病状が悪化して、入院するが何年もたってから死亡するような事例は死亡事例としては上がらない。高齢者虐待の場合には直接的に殴ったら頭を打って亡くなったというような事例になっている。

(委員長)すぐに死亡したという事例ではなくて、殴られて半年たって死亡したので事例としては上がっていない現状がある。東京都としても事例の検討は実施したが検証はやっていないので、何かきちんとやっておかないといけない。施設の虐待でもあったが、何か起こったときに検証する場が全くないということがあり、起こってしまった市町村は「死亡した」ということで次につながらないとう実情がある。何かそのところで横浜市ではどうか。

(横浜市)横浜市では事故報告書として受診した事例、誤薬に関しては受診しなくても事故報告書を上げてもらっている。そのような中で死亡事例が起こった場合、紙面で見て不自然な内容があった場合には、その後の施設内での対応、経過、家族への対応については個別に対応している。先日Sアミーユ川崎の事例が起こってから、同じ系列の施設がありそこの施設への調査をした。また横浜市の有料老人ホームで起こった事故についても調査をした、平成26年度介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム64件の中で死亡事故が6件、内容は転倒、自殺、浴槽での溺死、この中でも事故に紛れた高齢者虐待の事例があり得る思いますので、この報告書から虐待の対応を含めてどうしていくのか課題となっている。

(委員長)尼崎でも有料老人ホームで起こった事件後に、その近隣の市へ研修に行ったところ日常茶飯事であるという発言があった。まだ、1回殴るくらいならばまだましだという発言もあった。川崎市はどうか。

(川崎市)事故報告書類の関係で、事故報告書は速やかに提出することとなっているが必ずしもそれが守られていないことがある。受診については県と同じだと思うが、けがで受診をした場合には報告することとなっていて、親族も含めた対応も記載するようになっている。新聞報道等もされているがとても遅かったということで、そのようなことがないように事業所に周知徹底を図ることをしないといけないということ、あと内容についてもできるだけわかりやすいようにしていかなければならないというところで議論をしているところである。事故報告書については横浜市、県と川崎市はほぼ同じだと思っている。そういった中で事故報告書について報道等もされているので、市としては見直しも含めたうえで、対応していきたいと考えている。

(委員長)その他の再発防止についてはどうか。

(川崎市)虐待に関しての再発防止であれば、私どもは一回報告を提出して終わりということではなく、通常施設担当者を含めて1年は見ている、何をやったか、次は何をしますか、またそれをやりましたかというように、必要があれば施設へ行って事実確認をするようなことをしていて、施設での虐待は比較的長期に見ているというのが現状である。再発というのは5年間など遡るということになるとわからないが、私はあまりないと思っている。1回入ったところは長期になる。ただ、先ほど松浦委員がおっしゃったように言える体質が本当にあるのかというところ、やめる時に言うというところ、事実確認にすぐ行かれればよいが、大きくなっていたり、小さくなっていたり、どんな虐待なのかがわからなくなってきてしまうことがあって精査が必要だと思う、今後はきちんと調査していきたいと思っている。

(吉井委員)医療の立場から言うと難しい。というのは非常に超高齢化社会になっていて認知障害を持っている人は身体障害を持っている。ちょっとした虐待、何もしなくても虐待だが、そのような人はほとんど全介護の状態なのだから、どこに線を引いてどこから虐待なのか意地悪なのか、もともと病気もあるし体力も落ちているし、そのような状態で死んでいく、それを虐待と考えるのか非常に難しいと思う。今本当に超高齢化していて90歳位の人がたくさんいて認知症があり寝たきりの人が病院にも家庭にもいる、死亡の原因が頭の出血によるものがあるのか、精神的ダメージで飛び降り自殺をしたとかだと明らかであるが、たくさんの患者さんを診療してきて20年前とは違って本当に高齢者の方が寝たきりで認知症がほとんど、身体的にかなり落ちてきているこの状態では判断は難しい。それを調査しましょうといってもほとんどできないと思う。「病死ですね」となってしまう。病院だから介護しないということはないが、家庭は場合によっては施設などでは、調査できないことが多いと思う。

(委員長)そこらへんも含めて身体拘束部会の在り方にかかっていると思う。時間も押してきているので、次の議題をお願いしたい。

<身体拘束廃止の取組と拘束なき介護推進部会の取組について事務局説明>

(委員長)それではご質問、ご意見ありますか。

(渡邉委員)とても難しいことだとは思うがベースにあるのは職員の意識改革だと思うのでこのようなモデル施設の研修等重要なことであると思っている。

(委員長)身体拘束は看護職が実施していくという現状であると思うがどうか。

(渡邉委員)病院では急性期ところICUなどでは、ご家族の了解を得て抑制するということはある。その他のところではセンサーマットを使ったり、ご家族にもきちんと伝えて外す時期などはきちんとカンファレンスをして取り組んでいる。非常に悩ましいというように思っている。

(委員長)松浦委員何かあるか。

(松浦副委員長)他の質問でもよいか。27年度の意見交換会の案のところだが、内容のところで4つのエリアに分けてやるということだが三浦半島がないということ、あと効果測定のところがよくわからないがどうか。

(事務局)実はこれはパイロット実施ということで、一つ一つのところで違うことをやっていても効果測定はできないので、まずプログラムはそれぞれの圏域ごとで同じでやっていきましょうということで摺合せをしている。併せて1年で終わるものではないと思っているので、当然今年は顔の見える関係でモデル施設の活動を活性化させることを目的としている。その部分では新たにこの意見交換会に参加してもらったところが中核になってもらいたいと思うところもあり、意見やアンケート調査等によって、4地域の実施が終わったのちに、効果測定を実施したいと思っている。率直に言ってモデル施設の活動が中心となるが、地域で活動するために県に求められる役割や市町村に何をしてほしいのか、また先ほど第三者性ということがございましたが、身体拘束廃止についてはまさにモデル施設が第三者性を発揮して、準第三者という形を担っていただくという形で活動していただかなければならないと思っておりまして、その形を作り活動をより活性化するためにモデル施設の意見交換会から単なる意見交換会で終わることではなく、自主的な取組につながっていくための突破口としてこれをやっていこうと思っている。意見交換会がどのような形で次年度につながっていくのか、単なる意見交換会ではだめなのかそのような意見が出るのかどうかわからないが、全体的な取組の効果を調査をしながら次年度に繋げていきたいと思っている。

(松浦副委員長)お願いしたいのが、今回の取組の内容は、新たな発想ではなくて10年前からやっていたことである。申し訳ないが行政の担当者が変わるごとに異なり、継続性がなかった、その辺はずっとかかわっていた私としては、苦しいところであったので、ぜひ変えるのであれば外に説明できるような形で継続性があるようなものにしていただきたいと思う。もう一つは、フォローアップ研修のカリキュラムだが、12月24日にひもときシートの研修になっているがこれは国が作ったもので、利用者の思いや願いをこういったツールを使って引き出すという研修である。実際にここだけは施設で4名くらいは入るということで、ご検討いただきたいと思う。それは、モデル施設の養成にあたっては、上の人も一緒に考える、同じ施設の複数の人が一緒に研修を受けて実施していくという狙いがあったが、実際には施設から一人だったり二人だったりして、修了証書もひとりだけだったりそのようなことが実際にあるので現場を持っているものにとってはすべての日程参加するのは難しいということがある。せめてこのひもときシートの時だけは施設の参加者を多くして、他職種でこのツールを使って利用者さんの思いをひもとく研修をしてもらいたい。

(事務局)了解した。

(委員長)施設一人でアプローチしていくことはとても難しいと思うのでよろしくお願いしたい。

(武藤委員)実際に、モデル的に実施して効果測定をすることで課題が見えてくるような気がしている。利用者がなぜ立ち上がるのか、立ち上がるから拘束するということになってしまう、各施設でモデル施設の研修に参加したからと言って問題が解決するということではないので、こういった地域ごとに集まって話をすることで、課題を整理して次につながる研修、課題にあった研修を企画していくことができる。現場の課題解決につながる研修にしていって、それをまた見直すことができるとよいかと考える。

(委員長)身体拘束について医療面の視点からどうか。

(吉井委員)その時その時の患者さんの状態を考えながらやっていくしかないと思う。夜間の体制が2人くらいしかいないというような配置の病棟などで、患者の疾病構造が変わっていて、せん妄などで暴れたりする患者さんもいる、そのようなときにベッドから落ちてしまうので、その際はケースバイケース、これはいけませんよと決めてもなかなか今の医療環境から考えても決めてしまうことは難しいと思う。たとえば夜間のみは抑制するなど、実際には看護師さんのほうがこのような場面は多いと思う。いったん事故が起こってしまえばこれは病院が悪いというようなことになることも決してないわけではない、打ち所が悪くてベッドから落ちてしまって、骨折や出血が起こり、搬送される場合の対応などの現実を考えると、古い問題ではあるが疾病構造の変化に伴って変化しているので、総論で決めるのではなくてケースバイケースということで拘束せざる得ないこともあるということで考えておかないといけないと思う。研修で身体拘束はやめましょうと伝えても難しいかなという気がしないでもない。

(松浦副委員長)国が掲げている11項目は実施しないということが大前提で考えている。その中で個々の事例でものすごく難しい事例など、マンツーマンでは抑制は外れるがたまたまその日に多数の困難事例が発生してしまった場合などには、見られないのが現実だと思う。そのようなときに、白か黒かと決めるのではなくてその利用者にどのようなケアをしていくのか、その方の状態がどうなるのかをきちんとアセスメントして、経過のプロセスがわかるようにしておくことが必要である。実施する場合の緊急性や代替性は示されているのであるから、目標は抑制をしないということとし、検討して検討内容を可視化することが必要なことだろうかと思う。

(永井委員)確かに記録に残す、アセスメントして、どのような理由でやむを得なくやった、代替えがないのでせざる得なかった、一定の期間のみやるということを記録に残すことがスタッフの皆さんの共通の理解になるのではないかと思う。こういう視点だと、現状としては精神科の病棟の中でも大変厳しく、精神科の医師の指示に基づいて、看護職がきちんとそれに対して実施したことを記録に残す仕組みを作っているので同じように介護の分野でも徹底していくとよいと思う。まさしく可視化ということになる。

(委員長)介護過程というところを可視化して、科学的に考えていくこと、方法を検討していくことが、必要かと思う。看護職、介護職が考えていくことだと思う。

意識改革というところでは、管理者の考え方の部分があるので、そのようなところでは小川先生のお力をお借りして、今までは職員の方のスキルアップということでやっていたところを、管理者に実施していくとことでご尽力いただいている。今後は中澤先生にもご協力いただければ思う。

(委員長)身体拘束の部分はこれでよいか。それでは次の議題をお願いしたい。

<認知症対策推進協議会の取組について事務局説明>

(委員長)何かご質問ご意見はあるか。吉井先生追加ございますか。

(吉井委員)特にないが、連携の強化ということで作成した「よりそいノート」そして若年性認知症についても大きなテーマであった。委員のみなさんに積極的に検討していただいた。先ほども申し上げたが、高齢者虐待については認知症についての理解が不可欠であり、身体機能の低下もあるなかでそういった人たちをどう見ていくのか、病診連携も含めて、神奈川県としてどのような医療を提供することができるのか、患者さん家族にとって適切な医療を提供するのかを今後考えていかなければならないと思っている。ただ動けて認知症がある方ばかりではなく、心臓も悪いし、話をしようと思ってもうまく話ができない、嚥下障害もあるなど身体的に低下していて認知症もあるというような状況になってきている。高齢者で合併症を伴っている方々が多いのでそういった方々についても前向きに考えていかないといけないかと考えているが、やることがいっぱいあるので優先順位を考えてやるべきことを確実にやっていくということも、大切である。その中で認知症疾患医療センターが10か所できたので、センターの評価は重要で今後10年、5年に向けて十分機能してほしいと思っている。それぞれのセンターの機能を活かしながら取組を進めていくことが重要であると思っている。

(松浦副委員長)質問があるが、認知症の専門医は何名くらいいるのか。

(事務局)専門医の数字は持っていない。

(松浦副委員長)実は今オレンジプランの評価のためのデータを集める委員になっている。そこで今データを収集しているところである。一つの目玉は認知症の専門医が周知されているかということである。実際に専門医が地域にどのくらいいて、介護施設とどのように連携しているのかの調査に入る。私は認知症疾患医療センターができましたので、地域の中の仕組みづくりはすごく大事だなと思っていて、アンケートなども見せてもらったので神奈川県としてはどうなのかを知りたかった。

(吉井委員)学会のホームページを見ればわかるが、一般の人がどれだけ興味を持って調べるのかは、わからないしそこまで言っているのかどうかわからない。開業医も含めて認知症を診察してくれる医師がいるのかという問題で専門医だからと言ってクオリテイーが高いかということは言えないかとも思う。

(事務局)認知症サポート医の名簿については同意がいただける方については、ちょうど市町村が実施する認知症初期集中支援推進事業を実施するにあたり、そこでご協力いただく先生はサポート医ということになっているので、名簿を市町村へ情報提供している。

サポート医の養成は、県と政令市となっている。最近は、公費でサポート医になる先生以外に、自ら受講する先生が県予算で受講する方より増えており、市町村が事業実施にあたり働きかけていることによる成果であると思っている。

(松浦副委員長)初期集中支援事業のモデル事業を実施しているところを教えてほしい。

(事務局)モデル事業は、平成25年度で終了、県内は茅ヶ崎市が26年度から実施しており、平成27年度は7市町で実施を予定している。チーム員研修への派遣の調整や、茅ヶ崎市での現状を市町村の担当者会議で報告するなどの取組を通して、県としては平成30年度までにすべての市町村が実施できるように支援しているという現状である。

(委員長)医師会から古井委員、高齢者虐待や認知症も含めて、身体拘束について何かあるか。

(古井委員)病院と介護施設では違うと思っている、医療の場面では身体合併がある事例などは身体拘束せざる得ない現状がある。今回の川崎市の件について、医師会では同情するような意見があった。それはやっぱりどうしてもひとりで夜介護するときに、精神症状の強い方を、介護するのは大変だと思う。マンパワーの問題も必要だと思うし、逆に極端な考えだが、介護施設がそういった精神症状の強い方を入れなくなってしまうのではないかと思う。そのようなことを心配してもどうなのかなと思うが。

(委員長)身体拘束については法律の条文に入れるなどのことについては、医師会がとても反応を示して大変だがそのへんは何か、このようにすれば医師としてもやっていきやすくなるなどのことはあるのか。

(古井委員)これは難しい問題だと思う。介護施設の現場の問題と医療の中で治療するときの安静の問題は全く違うと思うので、それをどこで線引きするのかということにもなるのではないかと思う。とても難しい問題で精神科の先生は違う意見を持っているのではないかと思う。

 

4 閉会

以上