川崎高等学校
-高校生らしい雰囲気づくり、高校生らしくない料理を全力で-川崎高等学校クッキング部における「県川レストラン」の取組み【神奈川県立川崎高等学校】
本校は、教育目標に「自ら学び、自ら行い、自らを高める人間の育成」を掲げる、単位制の仕組みを生かした、フレキシブルスクールです。進路にあわせた科目選択を自ら行い、学校内外の様々な学びのシステムを利用しながら全日制・定時制の生徒が共に学ぶ中で様々な価値観に触れ、自分というものを見つけていきます。
川崎高等学校クッキング部
川崎高等学校クッキング部は、3年生6名、2年生9名、1年生17名の総勢32名で活動をしています。月に2回程度の料理作りと、年間5回程度のパン・お菓子の頒布会、文化祭での販売などを行います。平成25年3月からは、さらに年2回、先生や保護者をお客様にした「県川レストラン」を運営しています。平成27年8月には第6回目を迎えました。
県川レストランの看板
県川レストラン
「高校生らしい雰囲気づくり、高校生らしくない料理を全力で」のコンセプトのもと、代金をいただいて料理をする以上、高校生だからと甘えることなく、責任をもって料理を提供し、お客様に喜んでいただけるよう活動しています。
上級生が店長・料理長となり、料理長が提案するメニューを全員で試作するところから活動が始まります。
また、メニュー作りでは、和食・洋食の他に、韓国料理などにチャレンジすることもあります。料理は味だけでなく、お客様に料理を提供するタイミングも大切です。
さらに、本番ではたくさんの料理を失敗することなく時間内に仕上げることも求められますので、そのこともメニュー決定の大きな要素です。
こうして、本番まで何回も調理練習を重ね、メニューを決定していくプロセスのなかで、個々の責任感や自主性、探究心、協調性などが養われていきます。
また、材料の仕入れのため、近くの商店街のお店に生徒が交渉に行くなかで、コスト感覚や交渉能力が培われていきます。
県川レストランの様子
レストラン開店の当日は、招待した先生、保護者の方々、卒業生合わせて約50人を、クッキング部の生徒たちが接客します。お客様がいらした順番に料理を提供することや、水の配り忘れがないかなど、全神経を集中して間違いのないようにします。
召し上がっていただいた後に、料理の味や、料理を提供するタイミング、接客態度など、レストランすべてに対する評価をアンケート形式で回答していただいています。料理の代金は、原価の500円をもとにサービスや味などを総合評価の上で、お客様がそれぞれ決めてお支払いいただいています。お客様からはあたたかいコメントも厳しいコメントもいただきますが、次の活動に生かしています。
これまでのメニュー
平成27年8月5日、6日に実施された6回目のレストランではイタリア料理にチャレンジしました。
チャレンジしたイタリア料理
これらの活動を通して
もともとは、料理人を目指す生徒からの「レストランやりたい!」という声で始まった有志グループによるミニレストランでした。店長も3代目になり、部の中心的活動にまで成長させることができました。これは、食べに来てくださる方々から数々のあたたかい励ましの言葉をいただいたおかげです。
入学前から県川レストランの取組みを知り、入学後すぐにクッキング部に入部する生徒もいます。この活動を経て、パティシエや料理人になった卒業生もいます。将来の職業の疑似体験の意味合いも含む活動として、今後も積極的に県川レストランの取組みを続けていきたいと考えています。
神奈川県立川崎高等学校
電話:044-344-5821
(掲載内容は掲載日現在のものです。最新の情報は各県立学校のホームページでご確認ください。)