旭高等学校
国際交流の新しい形~スカイプから始める~【神奈川県立旭高等学校】
本校は、昭和48年に開校し、校訓「自主自律」のもと、生徒は常にひとつ上をめざして自ら考え、仲間と切磋琢磨することで人間力の向上を図っています。
そうした中、韓国の木浦(モッポ)第一女子高等学校の本校への訪問を通じた、本校ならではの国際理解の取組について紹介します。
1 継続することが重要
平成28年度に、神奈川韓国総合教育院より、韓国の高校生が来日する際に本校を訪問したいとの依頼を受け、今年度で3度目の受入れとなりました。
昨年度からSkype※を利用し、お互いの情報共有をするための場を作りましたが、昨年度は訪問前に起きた浦項(ポハン)地震の影響で満足な話し合いをすることができませんでした。しかし、今年度は10月から週1回30分のペースでテレビ会議を開催し、12月の本校訪問に向けて、交流を深めることができました。
(※スカイプ=テレビ会議)
2 Skypeが繋ぐ国際交流の輪
放課後のわずかな時間を使って、生徒同士の交流が始まりました。放課後ということもあり、韓国に興味を持つ、部活動を引退した3年生たちが中心となって会議を進めていきます。木浦の生徒たちは「日本語部」の2年生が中心です。
回を追うごとに距離感がなくなっていきます。Skypeが繋がるとすぐに、画面の向こうから「みおさん、まいさん、るなさん、お久しぶりです~」、こちら側からは「ヘリン、アンナ元気だった?」と声が聞こえ、お互いが激しく手を振ってから会議は始まります。
授業に関すること、ファッションに関すること、食べ物のことなどを日本語やハングル語、時にはスマホの画面を映したりして共通の話題で盛り上がり、30分があっという間に過ぎていきます。
お互いの興味関心が共有でき、「おもてなし」の準備は完了しました。
3 旭高校へようこそ
(授業への参加)
12月17日(月曜日)に尹(ユン)校長、朴(パク)教諭と生徒16名が本校を訪問しました。
到着後早速、「英語表現I」に参加し、日本と韓国の文化の違いについて英会話や身振りを使いながら、コミュニケーションを図りました。また、その中で折り鶴作りを体験し、日本と韓国の折り鶴が違うことがわかりました。
次の時間は、2グループに分かれて授業を体験しました。「化学基礎」ではガスバーナーを使ってべっこう飴を作り、「古典」では百人一首を体験し、ひらがなに親しんでもらったりと、楽しみながら日本の文化を紹介することができました。
(特別活動等の参加・見学)
昼食後は、ダンス部のクリスマスライブの鑑賞です。「和」のエッセンスを加えたパフォーマンスを観て感動していました。また、木浦の生徒さん4名がダンスを披露してくれ、クリスマスライブはさらに盛り上がりました。
また、吹奏楽部のミニコンサートにも参加しました。「カントリーロード」や「残酷な天使のテーゼ」などアニメーションの主題曲は韓国でも知られており、演奏を聴きながら口ずさんでいる生徒さんもいました。
(みんなで短編動画)
次は、本校の生徒会執行部が企画したふれあい交流です。生徒会の面々が英語で自己紹介を行ったあと、手作りの動物カードで神経衰弱を始めました。「キリン」はハングルでも「キリン」だということを教えてもらいました。
韓和辞典として使われていたスマートフォンをビデオカメラとして使用し、「グループでダンス15秒動画つくり」に挑戦しました。音楽に合わせ楽しく踊った動画をその場で確認して大騒ぎです。
交流の時間はあっという間に過ぎました。生徒たちはSNSのアドレス交換を行っていたようです。これからも情報交換を続けていくのでしょう。
4 旭高校の皆さんへ
(韓国からの手紙)
1月7日(月曜日)、3学期の始まりです。そんな中、「日本国神奈川県横浜市旭区・・・」と住所が書かれた封筒が送られてきました。封を切って中を確認すると、日本語や英語、ハングル語とまさに国際色豊かな手紙がたくさん出てきて、交流に関わった生徒たちは手紙を手に取って喜んでいました。
(継続することが重要)
今回の交流には関わることがあまりできなかった1年の生徒は、ハングル語の手紙を持ち帰り、翻訳してきてくれました。そして「来年は絶対に交流に参加します!!」と語ってくれました。木浦(モッポ)の皆さん来年もお待ちしています。
電話:045-953-3301
(掲載内容は掲載日現在のものです。最新の情報は各県立学校のホームページでご確認ください。)