更新日:2020年4月30日

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環境と共生する都市づくり誘導指針

平成12年3月に策定された「環境と共生する都市づくり誘導指針」について紹介します。

1 誘導指針の目的

基本方針で示した都市圏の将来像「持続可能な社会を支える環境と共生する都市圏」を実現するため、県民・事業者・行政が共有すべき、環境共生の目標、取組の考え方を示すとともに、実効性ある取組へと導くための方策を示すことにより、環境と共生する都市づくりを推進することを目的としています。

2 環境と共生する都市づくりの目標

都市を取り巻く身近な「地域環境」と、地球温暖化などの「地球環境」の視点から、次の4つの目標に体系化しています。

目標1 自然が有する機能・魅力を生かした都市づくり
目標2 環境への負荷を低減する都市づくり
目標3 環境とのバランスのとれた交通計画による都市づくり
目標4 地域アメニティを創出する都市づくり

<4つの「環境共生の目標」イメージ図>

4つの「環境共生の目標」イメージ図

3 環境と共生する都市づくりの取組方向と手法

環境共生の各目標について、取組の方向性と具体的手法を例示します。

目標1 自然が有する機能・魅力を生かした都市づくり

自然を生かした土地利用

  • オープンスペースの保全・創造
  • 地形・地質を考慮した土地利用
  • 日照や風など、気象を考慮した土地利用 など

みどり豊かな都市づくり

  • 緑地の保全
  • 公園の整備
  • 農業と連携した施設整備(市民農園) など

健全な水環境の確保

  • 雨水貯留・浸透のための施設整備
  • 中水道など、水の再利用
  • 水辺環境の保全・整備 など

多様な生物との共生

  • 水とみどりのネットワークづくり
  • ビオトープなど、生態系や生息環境に配慮した施設整備 など

目標2 環境への負荷を低減する都市づくり

都市の特性を生かした省エネルギー

  • 省エネルギー構造の建物・施設整備
  • 省エネルギー機器の導入
  • 地域での共同熱供給システムの導入
  • 排熱の回収・利用のための施設整備 など

クリーンエネルギーの活用

  • 太陽エネルギー利用のための設備の導入(太陽熱温水器、太陽光発電設備)
  • 風力発電のための設備の導入 など

水・資源のリサイクル

  • 雨水貯留施設の整備と利用
  • 中水道など、水の再利用設備の導入
  • 廃棄物リサイクルのための設備の導入と再資源化
  • 下水汚泥再資源化のための設備の導入
  • 共同の廃棄物中間処理施設の整備 など

環境負荷の少ない都市システム

  • 低負荷エネルギー供給システムの導入(コージェネレーション設備、地域冷暖房設備)
  • 環境配慮型施設・建築物の整備促進
  • 地域環境マネジメントシステムの導入 など

目標3 環境とのバランスのとれた交通計画による都市づくり

交通需要マネジメント

  • 交通需要のコントロール(交通手段の変更、時差通勤)
  • 自動車の共同利用(カーシェアリング) など

モーダルミックスの促進

  • 公共交通の利用を促進するための施設整備(パーク・アンド・ライド)
  • 自転車・歩行者用の道路等の整備 など

交通施設の容量確保

  • 道路等の整備促進
  • 物流対策(物流拠点の整備、荷捌き施設の整備、共同集配体制の確立)
  • 情報化促進(駐車場案内システム、ITS) など

環境にやさしい交通基盤・交通手段

  • 生態系に配慮した工法、道路構造の採用
  • 排気ガス対策
  • 環境にやさしい交通基盤整備
  • 低公害車の利用 など

目標4 地域アメニティを創出する都市づくり

生活環境の保全

  • 公害関係法令の遵守
  • 生活スタイルの見直し など

地域景観への配慮

  • 地域景観を保全、創造する土地利用
  • 建築物、工作物の形態・意匠の工夫
  • 電線の地中化 など

災害に強い都市

  • 防災拠点の整備
  • ライフスポットの整備 など

人にやさしい都市

  • バリアフリーの施設整備 など

4 調整・協議のしくみ

環境共生の考え方や手法等を明らかにするとともに、環境共生の取組内容等について調整・協議を行うためのしくみを確立することが掲げられています。

これを受けて、神奈川県では平成14年に「県央・湘南都市圏環境共生都市づくり推進要綱」を施行し、環境と共生する都市づくりを推進しています。

このページに関するお問い合わせ先

このページの所管所属は県土整備局 都市部環境共生都市課です。