ブルーライトカット眼鏡の透過率テスト

掲載日:2020年1月7日
昨今、パソコンやスマートフォンを使用する際に着用すると、眼精疲労等を和らげる働きがある*とうたわれる「ブルーライトカット眼鏡」が普及しつつあります。各社が自社のブルーライトカット眼鏡について機能を広告し、様々なメディアで宣伝を目にする機会も増えてきました。当所にも、ブルーライトカット率の表示に関する相談が寄せられています。そこで今回、ブルーライトカット眼鏡の透過率について調査を実施し、その結果について情報提供いたします。

*なおブルーライトの健康等への影響については、明確には解明されておらず不明です。

1 調査の概要

調査概要
調査対象品  ブルーライトカット眼鏡 15銘柄
調査内容

ブルーライトカット眼鏡の透過率の測定

以下の2規格に定められた方法に基づき「透過率」を算出しました

(1)   日本工業規格(JIS T 7333:2005)の附属書Cに基づく「青色光ハザード」の測定

(2)   旧・英国規格(BS 2724:1987):B.4項-青色光(ブルーライト)領域平均透過率の測定

上記方法で算出された「透過率」を100から引いた数値が「カット率」となります

「カット率(%)」=100-「透過率(%)」

調査期間

平成25年12月から平成26年2月まで
調査機関 財団法人 日本眼鏡普及光学器検査協会(JSOI)
注:以下、「JIS規格」については「JIS」、「旧・英国規格2724:1987」については「BS」と表記します

2 調査結果及び考察

調査した15銘柄の眼鏡の調査結果は下表のとおりです。
調査結果
商品番号 JISに基づくカット率(%) BSに基づくカット率(%) 広告等に表示されている カット率(基づく規格) 表示値と実測値の差(規格表示の記載がないものについてはJIS/BSの順で差を表示)

帯 (注)

1

19.0 37.7 約43.2%(JIS) -24%程度
2 13.3 34.6 最大50%(JIS) -37%程度
3 25.2 43.0 約54%(BS) -11%程度
4

23.7

42.8 約45%(BS) -2%程度
5 37.4 52.3 約50%(BS) +2%程度
6 32.8 49.5 50%(BS) -1%程度
7 28.2 45.9 46.6%(BS) -1%程度
8 36.8 52.7 約50%(BS) +3%程度
9 57.5 66.5 約65%(BS) +2%程度
10 26.8 44.8 約40%(表示なし) -13%程度/+5%程度
11 23.9 42.5 平均約40%低減(表示なし) -16%程度/+3%程度
12 34.8 50.5 約33%(表示なし) +2%程度/+18%程度
13 22.2 39.2 36%(表示なし) -14%程度/+3%程度
14 44.1 56.3 55%(表示なし) -11%程度/+1%程度
15 42.4 56.4 40%以上(表示なし) +2%程度/+16%程度

(注) 価格帯の表示は次のとおり
ア  0から1,000円 イ 1,001から2,000円 ウ 2,001から3,000円 エ  3,001から4,000円 オ 4,001から5,000円 カ 5,001から6,000円

(1) テストした15銘柄については、最低で13.3%、最高では66.5%のカット率が測定されました。
(2) 今回の調査では、ブルーライトカット率の値を2つの規格(JIS、BS) に基づく測定方法で検出しました。カット率は、どの規格に基づく方法によって測定するかで異なる値となります。(例えば、No.1は、JISに基づく方法では19.0%のカット率ですが、BSに基づく方法では37.7%のカット率となります)。
そのため、ブルーライトカット率を広告等で表示する場合は、どの規格に基づく数値なのかを記載することが望まれます。今回調査した15銘柄のうち、規格を記載していないものが6銘柄(調査した中の40%)ありました。
(3) カット率について、表示されている値と実際の測定値を比較したところ、すべての銘柄で差がみられ、(-37%程度から+3%程度)、2桁(-11%程度から-37%程度)幅で差が認められたものもありました。表示にあるカット率の方が、実際のものより高いものが6銘柄、低いものが3銘柄ありました。規格を記載していない6銘柄については、比較することができませんでした。
(4) 価格帯により、表示値と実測値とに、より差があるかを調べたところ、価格帯ア(1,000円以下)と安価であった商品番号1と2では、表示値が実測値とくらべ約24%及び約37%高く表示されており、大きな差が認められました。

3 消費者へのアドバイス

日常生活の中で、スマートフォン・ゲーム機・パソコン等の普及に伴い、ディスプレイに向かう時間が増大しています。それに伴い、眼への負担も増えていると考えられることから、ブルーライトカット眼鏡を使用していても、各自が眼の疲労に留意することが必要です。
○なお、厚生労働省の定める「VDT作業*における労働衛生管理のためのガイドライン」でも、VDT作業の際は、一連続作業時間が1時間を超えないようにすることと、連続作業の合間には15分程度の作業休止時間を設けることが推奨されています。
○ブルーライトカット率については、表示する義務や規定はないですが、各社がその責任のもと任意で記載しているものです。商品選択にあたっては、説明書等をよく読み、内容に疑問等があればメーカーに確認する等、納得した上で使用することをお勧めします。
○ブルーライトの健康への影響は、現在不明です。表示されているブルーライトカット率を過信せず、VDT作業に当たっては、労働衛生管理の中でこれまでも推奨されてきた、「一連続作業時間が長時間にならないようにする」といった基本的な事項を遵守し、合間の休憩を十分取るよう留意することが大切です。

*VDT作業:ディスプレイ、キーボード等により構成される、Visual Display Terminals機器を使用して、データの入力・検索・照合等、文章・画像等の作成・編集・修正等、プログラミング、監視等を行う作業

4 消費生活相談は、消費者ホットライン188番をご利用ください

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