服の耐光性・耐洗濯性等テスト

掲載日:2020年1月7日

クリーニングに出したところ、服に変色がおきたといった相談が寄せられた。そこで、様々な組成の繊維製品(服)について、耐光、耐洗濯等試験を行うことで、繊維による違いについて調査を実施し、その結果を消費者に情報提供する。

1 調査概要

事項 内容
調査対象

様々な組成の繊維製品(服) 20件

調査内容

ア 染色堅ろう度*試験

(ア)耐光堅ろう度試験:光の作用による変退色を評価するもの(JIS L 0842)。 

(イ)洗濯堅ろう度試験):家庭洗濯による変退色と汚染を評価するもの(JIS L 0844 A-1号又はA-2号)

(ウ)汗堅ろう度試験:汗の作用による変退色と汚染を評価するもの(JIS L0848)。

(エ)摩擦堅ろう度試験):綿布で摩擦したときの、綿布への汚染を評価するもの(JIS L0849 2形)(2形の「2」は、本来ローマ数字の「2」です)。

(オ)ドライクリーニング堅ろう度試験:ドライクリーニングの作用による変退色と汚染を評価するもの (JIS L 0860 A-1法又はB-1法)。

イ  耐洗濯性試験   (JIS L 0217 104法 他)、耐ドライクリーニング試験(商業クリーニング)

  水洗いやドライクリーニング処理により生じる製品の外観や寸法の変化を評価するもの。

調査時期

平成24年12月から平成25年3月

試験検査機関 一般財団法人 カケンテストセンター 東京事業所

染色堅ろう度:染料などで染色された生地の、染色の丈夫さ(抵抗性)、いわゆる「色の変わりにくさ」、代表的には「色落ちのしにくさ」をみるもの。「変退色」と「汚染」の二つの概念があり、「変退色」は、 色の変化の程度を示し、「汚染」は、染料などの色素が移る程度を示す。染色堅ろう度試験には、いろいろな種類がある。通常、堅ろう度の数値は1級から5級までを半階級刻みで表す。数値が大きいほど良い結果を表し、5、4-5、4、3-4、3、2-3、2、1-2、1の順で低くなる。その判定にはグレースケール(備考参照)を使用する。

2 調査結果

混紡、100%繊維製品等様々な組成のもの20件について試験を実施したが、そのうち19件の製品が全ての試験項目で、テスト機関が定める品質基準をクリアしていた。
○品質基準はクリアしていたものの、綿100%の製品や、綿又は毛の混紡製品については、今回耐光性や摩擦についてはやや劣る結果となった。
○ドライクリーニングにより身生地にシミが生じたため、「外観」が「不良」と判定された製品が1件(N0.5 ホ゜リエステル100%のジャケット)あったが、「外観」以外の項目は、品質基準内であった。
○今回の試験では、比較的安価な価格帯(2,000円以下)の製品と、比較的高価な価格帯(10,000円位)の製品に試験検査結果上、有意差は認められなかった。
○今回試験を実施した20件は、組成も価格帯もさまざまなものであったが、価格の高低や、繊維の違い、また組成の違いはあっても、品質基準を逸脱するようなことはほとんどなかった。

20件の繊維製品に対しての試験結果は表1のとおりであった(項目は抜粋)。

表1 繊維製品染色堅ろう度等検査結果

No. 名称(加工) 組成表示 耐光(変退色) 洗濯(変退色) 汗(酸 変退色) 摩擦(乾燥) ト゛ライクリーニンク゛(変退色) 外観 縫製

価格帯

(注)

1 ワンピース アクリル100% 4以上 4-5 4-5 4-5 4-5
2 ニットワンピース アクリル51%, 毛49% 3 4-5 4-5 4-5 4-5
3 セーター アクリル65%・毛
25%・ナイロン10%
4以上 4-5 4-5 4-5 5
4 ワンピース ポリエステル100% 4以上 4-5 4-5 4-5 4-5
5 ジャケット ポリエステル100% 4以上 5 4-5 5 不良
6 パーカー ポリエステル100% 3-4 4-5 4-5 4-5 4-5
7 ジャケット ポリエステル100% リブ部分:ポリエステル95% ポリウレタン5% 4以上 4-5 5 4-5
8 カーディガン ポリエステル55%・綿45% 3 4-5 4-5 4 5
9 カットソー ポリエステル65%・綿35% 4 4-5 4-5 4-5 4-5
10 ワンピース レーヨン100% 3-4 4-5 4-5 4-5
11 ニットワンピース レーヨン40% 綿40% 毛15% カシミヤ5% 4 4-5 4 4-5
12 カーディガン 絹70%、綿30% 3-4 4-5 4-5 4-5
13 プルオーバー 指定外繊維(テンセル)100% 4以上 4 4-5 4-5 4-5
14 ジャケット 表地:ナイロン100% 裏地/中綿ポリエステル100% 4以上 4-5 4-5 4-5
15 Tシャツ 綿100% 3 4-5 4-5 4-5
16 ラガーシャツ 綿100% 3 4-5 4-5 3-4
17 カットソー 綿55%・ポリエステル20%・レーヨン20%・ポリウレタン5% 3 4-5 4-5 4
18 スエットブルゾン 綿90%・ナイロン10% 3 4-5 4-5 3-4 5
19 カーディガン 毛100% 3-4 4-5 4-5 4 4-5
20 ワンピース 毛50%・レーヨン48%・ポリウレタン2% 4以上 4-5 4-5 4-5 4-5

試験は、各製品に付いている「家庭洗濯等取扱い方法」に基づき実施。表中「―」とあるのは、取扱い表示に基づき実施しなかった項目。なお、「外観」「縫製」は、表示に基づき、洗濯又はドライクリーニングした後の評価。

(注)価格帯について:ア2,000円以下、イ2,000円以上3,000円未満、ウ3,000円以上4,000円未満、エ4,000円以上5,000円未満、オ5,000円以上6,000円未満、カ6,000円以上

3 消費者へのアドバイス

 繊維製品には、家庭用品品質表示法に基づいて、「繊維の組成」「家庭洗濯等の取扱い方法」などが表示されています。長く快適な着用につながるよう、取扱いにあたっては、表示に従って取り扱う様に留意しましょう。
○ 今回試験した綿製品については、化学繊維の製品と比べ、耐光変退色性がやや劣る結果となりました。洗濯乾燥の際に、直射日光にあてるような場合には、裏返しにするといった一手間をかけて、製品の色落ち予防に留意することをお勧めします。


 

備考

グレースケールについて

判定で使用する基準物を「グレースケール」という。グレースケールには、「変退色用グレースケール」と「汚染用グレースケール」がある。グレースケールには9対の色票があり、それぞれの色票に2種類の濃さの異なる色の色票が付いている。9つの色票の2種類の色のうち、一方の色は同じ色で、もう一方の色が段階的に変わっていく。

グレースケール画像

例えば「変退色用グレースケールの5級の色票」だと、「黒色」と「黒色」が対になって並んでおり、これが4級、3級と数値が低くなるにつれて「黒色」と「濃い灰色」、「黒色」と「薄い灰色」という組み合わせに変わっていく。(色の差が段階的に変化していく)。これをスケール(ものさし)として、処理前の試験片と処理後の試験片を並べたときの色の変化と、最も近い変退色用グレースケールの色票(級数)がどれなのか?ということを見比べて、変退色の数値を決定(判定)する。

(試験解説は、一般財団法人カケンテストセンター及び一般財団法人ボーケン品質評価機構のホームページより引用)

4 消費生活相談は、消費者ホットライン188番をご利用ください

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