肌着の快適性に関する調査

掲載日:2020年1月7日
人が快適に過ごすために、衣服は身体と外界の間にあって水分と熱の出入りを調節する役割をしています。これらの役割をする性能には吸水性、速乾性、吸湿性、透湿性、通気性、保湿性などが含まれます。
 「特定のメーカーの綿100%の半袖下着を利用しているが、着ていて暑く感じ綿100%とは思えない。他の材質が入っているのではないか。」という相談が寄せられましたが、一般的に綿は大量に汗をかくと、ぬれぞうきんのようになって不快になるとも言われています。
 そのため、綿100%と綿100%以外の半袖シャツについて、汗を吸収拡散させて水分の蒸発を促進する吸水速乾性に着目して調査を実施しましたので、その結果について消費者の皆様へ情報提供します。

1 調査の概要


事項 内容
調査対象品

男性用肌着 20件
綿100% 10件
綿100%以外 10件

調査内容

(1)表示調査
家庭用品品質表示法で定められている表示項目1について調査しました。

(2)吸水性試験
日本工業規格JIS L 19072滴下法に基づき実施しました。

(3)速乾性試験
拡散性残留水分率10%3に至る時間を測定しました。

(4)アンケート調査
神奈川県消費生活eモニター4を対象に、平成28年1月にインターネットによる「シャツの素材について」のアンケート調査を実施しました。
(有効回答者285名 男性 103名、女性 182名)

調査期間 平成27年11月から平成28年1月まで
調査機関 一般財団法人 ニッセンケン品質評価センター 東京事業所

※1 繊維の組成、家庭洗濯等取扱い方法、表示者名及び連絡先
※2 繊維製品の吸水性試験方法を規定しています。
※3 標準状態にした約5cm×10cmの試験片の重量(A)を求めます。試験片に0.6ccの水を滴下して重量(B)を求め、水の重量(C)(C=B-A)を求めます。5分間隔で水を滴下した資料の重量を測定し、水の重量が10%になるまで測定し時間を記録します。
※4 18歳以上の県内在住者で、毎年公募により決定し、消費生活に関する意識や考えについてアンケートにお答えいただいています。

2 調査結果及び考察

(1)組成表示、吸水性試験及び速乾性試験の結果は表1のとおりでした。家庭洗濯等取扱い方法、表示者名及び連絡先については全ての商品に表示されていました。

表1 表示調査、吸水性試験及び速乾性試験

番号 組成表示

吸水性

(秒)

速乾性

(分)

価格帯

 

1 綿100% 3 75以上
2 綿100% 60以上 66
3 綿100% 32 75以上
4 綿100% 60以上 75以上
5 綿100% 3 75以上
6 綿100% 13 75以上
7 綿100% 9 75以上
8 綿100% 1 72
9 綿100% 2 69
10 綿100% 1 66
11 綿70%、指定外繊維30% 1 57
12 綿35%、指定外繊維33%、ポリエステル22%、レーヨン10% 2 47
13 ポリエステル55%、レーヨン25%、キュプラ20% 1 57
14 綿80%、麻20% 60以上 57
15 ポリエステル40%、綿30%、レーヨン30% 60以上 75以上
16 アクリル83%、ナイロン13%、ポリウレタン4% 60以上 75以上
17 ポリエステル100% 1 58
18 綿50%、ポリエステル50% 3 62
19 ポリエステル86%、ポリウレタン14% 2 43
20 綿60%、ポリエステル40% 9 70

価格帯は1枚あたりの税抜きの価格:ア 500円以下、イ 501円から1,000円、ウ 1,001円から2,000円、エ 2,001円から3,000円、オ 3,001円から4,000円、カ 4,001円以上 

(2)図1のとおり、綿の割合と吸水性に相関は見られませんでした。

図1 綿の割合と吸水性

綿の割合と吸水性のグラフ

(3)図2のとおり、綿の割合と速乾性に相関は見られませんでした。

図2 綿の割合と速乾性

綿の割合と速乾性のグラフ

(4)価格は500円以下のものから4,001円以上のものまでと、商品によって差がありましたが、図3のとおり、吸水性、速乾性と価格の関係に相関は見られませんでした。

図3 吸水性、速乾性と価格の関係

吸水性、速乾性と価格の関係のグラフ

(5)アンケートでは、肌着を毎日着ている方の割合は60%を超え、暑い時期に着る肌着に綿100%を選ぶ方の割合が70%を超えました。また、綿100%の肌着の特徴を「吸汗性に優れている」や「肌に優しい肌触り」と認識している方の割合がそれぞれ70%を超えており、「速乾性に優れている」と認識している方の割合は11.2%でした。

消費者へのアドバイス

相談にあったように、綿100%のものでも着ていて暑く感じるというのは、吸水性、速乾性、吸湿性、透湿性、通気性、保湿性などの性能が複合的に影響することや、肌触りを向上させるために繊維に加工を施すこともあることなどから、素材だけで機能を判断できるとは言い切れないことがわかりました。
アンケートでも、綿100%の肌着の特徴を「吸汗性に優れている」と認識している方の割合が70%を超えている一方、「速乾性に優れている」と認識している方の割合は11.2%と少数でした。
今回テストしたシャツでは綿の割合と吸汗性や速乾性の間に相関はありませんでしたので、表示を確認して、価格やデザイン等で気に入ったものを選ぶことをお勧めします。

消費生活相談は、消費者ホットライン188番をご利用ください

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