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更新日:2023年3月27日

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海外動向レポート(2023年3月(株)横浜銀行研修派遣職員)

海外駐在員の活動レポート(2023年3月(株)横浜銀行研修派遣職員)

高度人材獲得を支援

 タイでは1960年ごろから自動車メーカーなど製造業を中心とした多くの日系企業が進出している。近年は、タイ人を幹部として登用する現地化の動きも見られる中、エンジニアなど高度人材の採用に苦労している企業も多い。
 神奈川県では、タイに拠点を持つ県内中小企業の現地活動の支援のため、定期的に県企業会を開いている。今回は高度人材の獲得を目的に、タイ高専見学会を開催した。
 タイ高専は日本の高等専門学校型の教育を導入し、2019年にはKOSEN-KMITL(キングモンクット工科大学ラカバン校付属高専)、20年にはKOSEN-KMUTT(キングモンクット工科大学トンブリ校付属高専)が開校。独立行政法人国立高等専門学校機構が設置運営支援を行っている。日本の高専と同様、5年間で実践的技術者を養成する教育システムを採用。現在2校の高専で高い倍率を突破した優秀な学生が在籍し、日本とタイの架け橋となることが期待されている。
 今回は、そのうちの1校であるKOSEN-KMITLを会場として開催。タイ政府が進める高専教育についてレクチャーが行われた後、校内(仮校舎)見学を実施した。タイに拠点を構える県内中小企業などの約30人が参加し、英語や日本語で実施される授業やプログラミングといった実践的な実習実験など、普段見ることができない校内の様子も知る機会となった。
 参加者からは、タイ高専の学生は優秀なため大企業への就職が大半で、中小企業が入り込む余地がないのではないか、といった質問も寄せられた。しかしタイ高専では今後2校合わせて6学科まで増やし、毎年約300人近くの卒業生を輩出する予定で、大企業だけでなく、あらゆる企業での雇用の場が必要だという。
 また、タイ高専の教育方針や学生の高いポテンシャルを知ることができ、将来の採用活動やインターンシップ生の受け入れにつなげたいとの声も聞かれた。引き続き関係機関等と連携しながら、県内中小企業の活動を支援していきたい。 

 

タイ高専の実習実験を見学する様子

【タイ高専の実習実験を見学する様子】

※令和5年3月21日付神奈川新聞より引用

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