海外動向レポート(2020年5月(株)横浜銀行研修派遣職員)

掲載日:2020年5月29日

「タイにおける新型コロナウイルスによる経済への影響」

世界中で感染拡大を続ける新型コロナウイルスは、タイにも深刻な影響を及ぼしている。
タイでは、首都バンコクを中心に、3月中旬より新規感染者数が増加し、5月28日時点で累計3,065名の感染者数を記録している。
政府は、感染拡大を受け、3月26日に非常事態宣言(期間は4月30日まで)を発令。4月3日には夜間の外出禁止や国際線旅客機の乗り入れ禁止等の措置が講じられるなど、人々の活動が厳しく制限されてきた。その効果もあってか、4月9日以降、新規感染者数は一桁から二桁台で推移し、また、回復者数が増加し、入院者数は減少を続け、4月下旬には感染拡大に落ち着きの兆しがみえつつあった。
しかし、政府は第2波の感染拡大リスクを踏まえ、4月27日に非常事態宣言の5月末までの延長を発表した。これに伴い、夜間の外出禁止等の措置についても、5月末まで延長されるなど、引き続き感染拡大防止に向けた厳しい措置が講じられている。
また、5月末までを予定していた国際線旅客機の入国禁止措置については、6月末まで延長となり、外国人は依然として入国できない状態が続いている。


コロナウイルス感染者の推移

(感染者数の推移 出所:タイ保健省より作成)

3月26日の非常事態宣言発令を受け、一部を除いて閉鎖命令が出されていた商業施設や公共施設などの営業については、5月3日より順次営業再開が認められ、5月17日にはさらに緩和が拡大されるなど、経済活動は再開に向けて動きつつある。
一方で、5月18日にタイ国家経済社会開発委員会が発表した2020年第1四半期の実質GDP成長率は、対前年同期比▲1.8%となった。これは2014年第1四半期以来、実に6年振りのマイナス成長である。また、2020年の実質GDP成長率については、2月時の予測(▲1.5~2.5%)から大幅に下方修正し、▲5.0~6.0%とするなど、タイ経済に深刻な影響を及ぼしているといえる。
タイ政府は、こうした新型コロナウイルスによる経済への影響拡大への対策として、これまで3段階に分け総額2.5兆バーツの大規模な経済対策を決定している。経済対策の中には、源泉税率の軽減、VAT(付加価値税)還付の早期化、法人税特別控除などの税制上の措置から社会保険料の引き下げ・納期延長、さらに中小企業への低利融資といった金融政策まで多岐にわたるメニューが組み込まれている。
これら経済対策と感染防止策を一体に取り組むことで、1日でも早い新型コロナウイルスの収束と経済の回復を目指している。
タイでの事業展開を図る県内中小企業の皆さまにとって、参考となる情報を引き続き提供していきたい。

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