海外駐在員の活動レポート(2019年5月・北米事務所)
ブルックリンで日本文化発信拠点がリニューアル
米国の実質GDP成長率は、2009年以降、9年連続でプラスとなり、景気拡大期間が戦後2番目の長さとなった。
好調が続く米国経済の中心地ニューヨーク州の中でも、ブルックリン地区は、若者を中心に居住者を集めており、州内で勢いのある地区と言える。
そのブルックリン地区にあるJ+Bョールーム内に、日本全国の地域の特産品等を展示販売する常設スペースが新設された。Jは日本、Bはブルックリンの頭文字で、日本とブルックリンの架け橋となることを目指して、日本の商品の魅力を文化的・教育的視点から発信している。
このショールームでは、米国での販路拡大を目指す日本の食品、雑貨、化粧品、アパレルなど幅広い商品を展示販売しているほか、日本各地の観光パンフレットなども配架し、来訪者にとって日本の幅広い情報が手に入れられる場所となっている。
代表の佐賀関等氏によれば、「ニューヨークで自社商品が売れるかどうか長期的にテストしたい」「海外での販売経験が少なく、米国市場への参入方法がわからない」といった日本企業の声を受けて、ショールームの開所に踏み切った。
県北米事務所では、県内食品企業に対し呼びかけており、現在、複数の県内企業が展示販売開始に向けて準備を進めている。
岩井の胡麻油株式会社(横浜市)は、1年間の販売契約を締結し、今年4月から3つの商品(ごま油、ラー油、ぶぶあられ)の展示販売を開始した。
同社マネジャーの岩井理恵子氏によれば、「米国向けのごま油の輸出は、戦前から取り組んでいるが、米国の西海岸での販売が多く、ニューヨークを中心とした東海岸はまだまだの状況。最近、発売したぶぶあられの米国での反応を確かめるため、今回の展示販売に踏み切った。」と意気込んでいた。
今夏から、湘南ちがさき屋十大(茅ケ崎市)のタコせんべいの展示販売が予定されている。
このショールームを足掛かりに、米国での販路拡大を目指す県内企業に対し現地での活動支援に力を入れていきたい。
(写真上・中・下)ショールームの様子