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更新日:2021年7月15日

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神奈川県林地開発許可審査基準(抜粋)

神奈川県林地開発許可審査基準(抜粋)

第3章 許可基準

一般的事項

第 7 法第10条の2第1項の許可をするにあたり、一般的事項として審査する基準は次のとおりとする。
 (1)次の事項のすべてに該当し、申請に係る開発行為を行うことが確実であること。
 ア 開発行為に関する計画の内容が具体的であり、許可を受けた後遅滞なく申請に係る開発行為を行うこと。
 イ 開発行為をしようとする森林につき開発行為の施行の妨げとなる権利を有する者の相当数の同意を申請者が得ていること。
 ウ 開発行為又は開発行為に係る事業の実施について法令等による許認可等を必要とする場合には、当該許認可等がなされているか又はそれが確実であること。
 エ 申請者に開発行為を行うために必要な信用及び資力があること。
 (2)開発行為に係る土地の面積が、当該開発行為の目的実現のため必要最小限度の面積であること。
 (3)開発行為の計画が大規模であり長期にわたるものの一部についての許可の申請である場合には、全体計画との関連が明らかであること。
 (4)開発行為により森林を他の土地利用に一時的に供する場合には、利用後における原状回復等の事後措置が適切に行われること。
 (5)開発行為が周辺の地域の森林施業に著しい支障を及ぼすおそれがないように、適切な配慮がなされていること。
 (6)開発行為に係る事業の目的に即して土地利用が行われることによって、周辺の地域における住民の生活及び産業活動に相当の悪影響を及ぼすことのないように、適切な配慮がなされていること。
 (7)残置森林、造成森林及び造成緑地が善良に維持管理されること。
 (8)開発行為の計画が、神奈川県土地利用調整条例(平成8年3月29日公布、神奈川県条例第10号)第3条第1項の協議を要する場合において、当該協議を了していないとき、又は同条例第5条第1項の審査結果通知書で不適当と認められたときは、これに配慮する。

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災害の防止

第 8 法第10条の2第2項第1号に該当しないと認められる基準は次のとおりとする。

(1)開発行為が原則として現地形にそって行われること、及び、開発行為による土砂の移動量が必要最小限度であること なお、大規模な切土又は盛土を行う場合には、融雪、豪雨等により災害が生ずるおそれのないように工事時期、工法等について適切に配慮されていること。

(2)切土は、原則として階段状に行うほか、次によるものであること。

  ア のり面の勾配は、地質、土質、切土高、気象及び近傍にある既往ののり面の状態等を勘案して、現地に適合した安全なものであること。

  イ 土砂の切土高が10メートルを超える場合には、現地の状況に応じて、原則として高さ5メートルないし10メートル毎に小段が設置されるほか、必要に応じて排水施設が設置される等崩壊防止の措置が講ぜられていること。

  ウ 切土を行った後の地盤にすべりやすい土質の層がある場合には、その地盤にすべりが生じないように杭打ちその他の措置が講ぜられらていること。

  エ 採石法(昭和25年12月20日法律第291号)及び砂利採取法(昭和43年5月30日法律第74号)の許認可に係る開発行為については、当該法の審査基準によるものであること。

(3)盛土は、必要に応じて水平層にして順次盛り上げ、十分締め固めを行うほか、次によるものであること。

  ア のり面の勾配は、盛土材料、盛土高、地形、気象及び近傍にある既往ののり面の状態等を勘案して、現地に適合した安全なものであること。盛土高がおおむね1.5メートルを超える場合には、勾配が35度以下であること。

  イ 一層の仕上がり厚は、30センチメートル以下とし、その層ごとに締め固めが行われるとともに、必要に応じて雨水その他の地表水又は地下水を排除するための排水施設の設置等の措置が講ぜられていること。

  ウ 盛土高が5メ-トルを超える場合には、原則として5メートル毎に小段が設置されるほか、必要に応じて排水施設が設置される等崩壊防止の措置が講ぜられていること。

  エ 盛土がすべり、ゆるみ、沈下し、又は崩壊するおそれがある場合には、盛土を行う前の地盤の段切り、地盤の土の入替え、埋設工の施行及び排水施設の設置等の措置が講ぜられていること。

  オ 神奈川県土砂の適正処理に関する条例(平成11年3月16日神奈川県条例第3号)の適用を受ける開発行為は同条例の審査基準を満たすものであること。

(4) 開発区域内で発生した土砂を現場内処理せずに域外搬出する場合は、次によるものであること。

  ア 土砂の域外搬出処分は、土砂の流出防止措置を講じて行われるものであること。この場合の処分場の位置は、急傾斜地、湧水の生じている箇所等を避け、人家又は公共施設との位置関係を考慮の上選定されているものであること。

  イ のり面の勾配の設定、小段の設置及び排水施設の設置等は、盛土に準じて行われ土砂の流出のおそれがないものであること。

  ウ 域外搬出場所が神奈川県内である場合で、神奈川県土砂の適正処理に関する条例の適用を受ける処分場は、同条例の許可を受けたものであること。

(5)切土又は盛土を行った後ののり面で、次のア、イに該当するときは、擁壁の設置その他のり面崩壊防止施設が適切に講じられること。ただし、土質試験等に基づき地盤の安定計算をした結果、のり面の安定を保つために擁壁等の設置が必要でないと認められる場合は、この限りではない。
 ア 人家、学校及び道路等に近接し、かつ、次の(ア) 又は(イ) に該当する場合。
 (ア)切土により生ずるのり面の勾配が30度より急で、かつ、高さが2メートルを超える場合。ただし、硬岩盤である場合又は次のa若しくはbのいずれかに該当する場合はこの限りではない。
 a 土質が表1の左欄に掲げるものに該当し、かつ、土質に応じたのり面の勾配が同表中欄の角度以下のもの。
 b 土質が表1の左欄に掲げるものに該当し、かつ、土質に応じたのり面の勾配が同表中欄の角度を超え、同表右欄の角度以
 下のもので、その高さが5メ-トル以下のもの。この場合において、aに該当するのり面の部分により上下に分離されたのり面があるときは、aに該当するのり面の部分は存在せず、その上下ののり面は連続しているものとみなす。

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 (イ) 盛土により生ずるのり面の勾配が30度より急で、かつ、高さが1メートルを超える場合。
 イ 切土又は盛土を行った後ののり面の勾配が(2)及び(3)によることが困難であるか若しくは適当でない場合。

(6) 擁壁の構造は、次によるものであること。
 ア 土圧、水圧及び自重(以下「土圧等」という。)によって擁壁が破壊されないこと。
 イ 土圧等によって擁壁が転倒しないこと。この場合において、安全率は1. 5以上であること。
 ウ 土圧等によって擁壁が滑動しないこと。この場合において、安全率は1. 5以上であること。
 エ 地耐力が十分にあり擁壁が沈下しないこと。
 オ 擁壁には、その裏面の排水を良くするため、適性な水抜穴が設けられていること。

(7)切土又は盛土を行った後ののり面が雨水、渓流等により侵食されるおそれがある場合には、次によりのり面保護の措置が講ぜられること。
 ア 植生による保護(実播工、伏工、筋工、植栽工等)を原則とし、植生による保護が適さない場合又は植生による保護だけではのり面の侵食を防止できない場合には人工材料による適切な保護(吹付工、張工、法枠工、柵工、網工等)が行われるものであること。工種は、土質、気象条件等を考慮して決定され、適期に施行されるものであること。
 イ 表面水、湧水、渓流等によりのり面が浸蝕され、又は崩壊するおそれがある場合には、排水施設又は擁壁の設置等の措置が講ぜられるものであること。この場合における擁壁の構造は、(6) によるものであること。

(8)開発行為に伴い相当量の土砂が流出し下流地域に災害が発生するおそれがある場合には、次により開発行為に先行して十分な容量及び構造を有するえん堤等の設置、森林の残置等の措置が適切に講ぜられること。
 ア えん堤等の容量は、次の(ア)及び(イ)により算定された開発区域からの流出土砂量を貯砂しうるものであること。
 (ア)開発行為の施行期間中における流出土砂量は、開発区域1ヘクタール当たり1年間におおむね200立方メートルないし400立方メ-トルを標準とするが、地形、地質、気象等を考慮の上適切に定められたものであること。
 (イ) 開発行為の終了後において、地形、地被状態等からみて、地表が安定するまでの期間に相当量の土砂の流出が想定される場合には、別途積算するものであること。
 イ えん堤等の設置箇所は、極力土砂の流出地点に近接した位置であること。
 ウ えん堤等の構造は、「治山技術基準」(昭和46年3月27日付け46林野治第648号林野庁官通達)によるものであること。なお、次の場合においては、地震時の荷重等についても検討するものとする。
 (ア)堤高が15m以上のコンクリートダムの場合
 (イ)コンクリート以外のダムで、地震荷重等が作用した際に不安定になる場合

(9)雨水等を適切に排水しなければ災害が発生するおそれがある場合には、10年に1回あると考えられる降雨量に対し、十分な能力及び構造を有する排水施設が設けられること。
 ア 排水施設の構造等は、次によるものであること。
 (ア) 排水施設は、立地条件等を勘案して、その目的及び必要性に応じた堅固で耐久力を有する構造であり、漏水が最小限度となるよう措置されていること。
 (イ) 排水施設のうち暗渠である構造の部分には、維持管理上必要なます又はマンホールの設置等の措置が講ぜられていること。
 (ウ) 放流によって地盤が洗掘されるおそれがある場合には、水叩きの措置その他の措置が適切に講ぜられていること。
 (エ) 排水施設は、排水量が少なく土砂の流出又は崩壊を発生させるおそれがない場合を除き、排水を河川等又は他の排水施設等まで導くように計画されていること。なお、河川等又は他の排水施設等に排水を導く場合には、当該河川等又は他の排水施設等の管理者の同意を得ているものであること。
 イ 排水施設の断面は、次によるものであること。
 (ア) 排水施設の断面は、計画流量の排水が可能になるように余裕をみて定められていること。
 (イ) 排水施設の計画に用いる雨水流出量は、原則としてラショナル式により算出されていること。
 ラショナル式(ラショナル式)
 Q:雨水流出量(m3/sec)
 f:流出係数(別表2: 表4参照)
 r:設計雨量強度 (mm/hour)(別表2:表5、表6参照)
 A:集水区域面積 (ha)
 (ウ)排水施設の計画に用いる流速は、原則としてマニング式により算出すること。
 マニング式(マニング式)
 V:流 速 (m/sec)、R:径 深(F/P)、I:水面勾配、F:流水断面積 (平方メートル)、
 P:潤辺長 (m)、n:粗度係数 (別表2表7参照)
 (エ) 雨水のほか土砂等の流入が見込まれる場合又は排水施設の設置箇所からみて、いっ水による影響の大きい場合にあっては、排水施設の断面は、必要に応じて(ア) に定めるものより大きく定められていること。
 (オ) ラショナル式及びマニング式の適用に当たっては、別表2によるものであること。

(10)飛砂、落石等の災害が発生するおそれがある場合には、静砂垣又は落石防止柵の設置その他の措置が適切に講ぜられること。

(11)太陽光発電施設の設置を目的とした開発行為については、(1)から(10)までによるほか、次のとおりとする。

  ア 太陽光発電施設を自然斜面に設置する区域の平均傾斜度が30度以上である場合には、土砂の流出又は崩壊その他の災害防止の観点から、可能な限り森林土壌を残した上で、擁壁又は排水施設等の防災施設を確実に設置すること。ただし、太陽光発電施設を設置する自然斜面の森林土壌に、崩壊の危険性の高い不安定な層がある場合は、その層を排除した上で、防災施設を確実に設置すること。

  イ 自然斜面の平均傾斜度が30度未満である場合でも、土砂の流出又は崩壊その他の災害防止の観点から、必要に応じて、適切な防災施設を設置すること。

  ウ 太陽光パネルの表面が平滑で一定の斜度があり、雨水が集まりやすいなどの太陽光発電施設の特性を踏まえ、太陽光パネルから直接地表に落下する雨水等の影響を考慮する必要があることから、雨水等の排水施設の断面及び構造等については、以下のとおりとする。

  (ア)地表が太陽光パネル等の不浸透性の材料で覆われる箇所については、別表2によらず、排水施設の計画に用いる雨水流出量の算出に用いる流出係数を0.9から1.0までとすること。

  (イ)排水施設の構造等については、表面流を安全に下流へ流下させるための排水施設の設置等の対策が適切に講ぜられていること。また、表面侵食に対しては、地表を流下する表面流を分散させるために必要な柵工、筋工等の措置が適切に講ぜられていること及び地表を保護するために必要な伏工等による植生の導入や物理的な被覆の措置が適切に講ぜられていること。

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水害の防止

第 9 法第10条の2第2項第1号の2に該当しないと認められる基準は次のとおりとする。
(1)開発行為をしようとする森林の現に有する水害の防止の機能に依存する地域において、30年に1回あると考えられる降雨量に対し、当該開発行為をする森林の下流の流下能力を超える水量が排水されることにより災害が発生するおそれがある場合には、洪水調節池等の設置その他の措置が適切に講ぜられること。
 ア 洪水調節容量の算定は次のとおりとする。
洪水調節池容量の算定は30年確率降雨強度曲線を用いて求める次式のVの値を最大とするような容量をもって、その必要調節容量とする。
 洪水調節容量の算定式
 V:必要調節容量(m3
 f:開発後の流出係数
 A:流域面積(ha)
 rc:調節池下流の流下能力の値に対応する降雨強度(mm/:hour)
 ri:30年確率降雨強度曲線上の任意の継続時間に対応する降雨強度(mm/:hour)
 ti:任意の継続時間(sec)
 イ 余水吐の能力は、コンクリートダムにあっては100年確率で想定される雨量強度におけるピーク流量の1.2倍以上、フイルダムにあってはコンクリ-トダムの1.2倍以上のものであること。
 ウ 洪水調節の方式は、原則として自然放流方式であること。
 エ 流域の地形、地質、土地利用の状況等に応じて必要な堆砂量が見込まれていること。

水の確保

第10 法第10条の2第2項第2号に該当しないと認められる基準は次のとおりとする。

(1)他に適地がない等によりやむをえず飲用水、かんがい用水等の水源として依存している森林 を開発行為の対象とする場合で、周辺における水利用の実態等からみて必要な水量を確保するため必要があるときには、取水する水源に係る河川管理者等の同意を得て、貯水池又は導水路を設置する等水源地域における水利用に支障を及ぼすおそれのないものであること。

(2)周辺における水利用の実態等からみて土砂の流出による水質の悪化を防止する必要がある場合には、沈砂池の設置、森林の残置その他の措置が適切に講ぜられること。

環境の保全

第11 法第10条の2第2項第3号に該当しないと認められる基準は次のとおりとする。

(1)開発行為の目的、態様、周辺における土地利用の実態等に応じ、森林の配置については残置森林によることを原則とし、残置し又は造成する森林又は緑地の面積の事業区域内の森林面積に対する割合は、表2に掲げた基準に基づき森林又は緑地が残置若しくは造成されるものであること。

造成森林については、必要に応じ植物の育成に適するよう表土の復元、客土等の措置を講じ、地域の自然的条件に適する高木性樹木を植栽する。

森林を一時的に森林以外の土地利用に改変した場合の造成森林は、高木性樹木の苗木を早期森林復元するよう、別表3「林地開発行為に係る森林造成指針」を参考として均等に植栽する。

森林を森林以外の土地利用に改変する場合で、修景上必要な箇所においては、原則として樹高1メートル以上の高木性樹木を、表3を標準として均等に分布するよう植栽する。なお、修景効果を併せ期待する造成森林にあっては、できるだけ大きな樹木を植栽するよう努めるものとする。

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(2)騒音、粉じん等の著しい影響の緩和、風害等からの周辺の植生の保全等の必要がある場合には、開発行為をしようとする森林の区域内の適切な箇所に必要な森林の残置又は必要に応じた造成が行われること。

(3)景観の維持に著しい支障を及ぼすことのないように適切な配慮がなされており、特に市街地、主要道路等からの景観を維持する必要がある場合には、開発行為により生ずるのり面を極力縮小するとともに、可能な限りのり面の緑化を図り、又開発行為により設置される施設の周辺に森林を残置し、若しくは造成する等の適切な措置が講ぜられること。

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