更新日:2023年12月7日

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審議結果(県土整備局・令和4年度第4回委員会)

神奈川県の公共事業評価委員会

様式3

審議(会議)結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

 
審議会等名称

令和4年度第4回神奈川県県土整備局公共事業評価委員会

開催日時 令和4年11月8日(火曜日)13時30分から15時30分まで
開催場所

神奈川県庁新庁舎12階 県土整備局大会議室

(各委員はWeb会議にて参加)

出席者

家田 仁(委員長)

中村 英夫(副委員長)

稲垣 景子

高橋 陽子

田邉 勝巳

中村 幸人

次回開催予定日 未定
所属名、担当者名

県土整備局総務室 松園、吉岡
電話番号 045-210-6019

掲載形式 審議経過

議事概要とした理由

 
会議資料
審議経過

(委:委員発言内容、事:事務局、事業実施課発言内容)

 

[資料の修正等について]

<事業実施課が、これまでの指摘事項を踏まえて修正した審議資料の内容を説明>

 

委:ナンバー16の19ページの、本事業で得られたレッスンのところで、因果関係に関し、本事業によって人口が増加したというのは少し強すぎる、ということを言ったかと思うが、いただいた今回の修正案でも「本事業や土地区画整理事業によって人口が8.7%増加した」いう表現がある。それ以外の要因もあるのではないかと思ったので、書きぶりをもう少し弱くしても良いのではないか、と思った。これが1点目。

 もう1点は、都市計画道路のナンバー4、17ページの「変化した理由」のところで「まとまった用地を確保できなかった」と書いてあり、この課題に対して「できる限りまとまった用地確保ができるように頑張る」という書きぶりは、あまり有益な情報を与えていないのではないか。

 ただ、この辺は、地権者の方との関係性もあるので、あまり具体的に書くことができないと思うが、同じ情報が並記されていたので少し違和感があった。

 

事:「本路線の整備や区画整理事業の効果もあって、人口が増加した」という記載なので、断言しない表現に変えたつもりであった。

 

委:「あって」というのが強すぎる。「効果もあったのかもしれない」というなら分かるけれど「あって」というのは客観的に語感が強すぎる。

 

事:修正させていただく。

 

委:どのように修正するか。「人口の増加の一因として、こうした事業の効果もあるのではないか」みたいな書き方ではないか。交通量は増えているのか。交通量が増えて、人口も増えているならば、何らかの関係性はあるのかもしれない程度の話ではないか。

 市街地が整備されて、とにかく住むところが増えて、そのついでに道路ができて便利になったから、といって人が住むとは限らないし、人が住むことになったから道路が必要になって道路に交通量が増えるという、総合的な関係ではないか。だから「効果もあって」という言い方が強いのかもしれない。

 

事:「開成町の人口が8.7%増加しており、本路線の整備や土地区画整理事業が寄与していると考えられる」など。

 

委:「寄与していると思われる」とか、このような表現を審議資料に記載するのか、という意見もある。 増加したというのは事実だから、これを残したい訳だが、前段の因果関係は、関係ないのではないか。本路線の整備及び開成町南部土地区画整理事業の実施と合わせて結果的には、開成町の人口が8.7%増加したということが、同時に起きているということであれば、間違いではない。「AならばB」ではないように書けば良いのではないか。

 

事:承知した。

 

委:本事業及び土地区画整理事業が実施されたが、この時期に、開成町の人口は8.7%増加している。これならば嘘ではない。この程度でよいか。

 

事:「本路線の整備並びに土地区画整理事業云々により」という形の中で、今委員からご指摘いただいた言葉をお借りする。

 

委:「により」ではないよね。「より」がいけないのだから。1件目はそんなことで処理しましょう。2件目の用地のところはどうか。

 

事:まとまった用地というところで、同じようなコメントを連呼している、ということだったと思う。

 

委:後段の方が、この状況で、あまり情報を提供していないな、と。

 

事:早期の着手に向けて、「戦略的な用地取得に努める」というところが伝えたかったところで、その工事を着手するためには前段のやはりまとまった用地が確保できないとなかなか着手ができないため、同じようなコメントを記載した。

 

委:ここは逆に委員にお聞きしたいが、こうした資料を作るのは、後々の人達が読み返したときに、こういう課題があってこういうやり方がある、という知見を得るヒントになれば良いと思ったのだが、「戦略的な用地取得に努める」という表現は、そのような知見を読み取りにくい、と思ったので、そこまで書くかどうかということはあるが、少しコメントした。

 

委:この戦略的とは何のことか。

 

事:少しでも工事を早く着手することによって、例えば、地域理解を促し、機運を向上させていくとか、地域の理解を高めながら、事業の進捗を図っていく。6割まで用地は取得できているが、なかなか工事着手というところまでは至っていないという状況の中で、少しでも工事の状況を地域の方に見ていただき、理解をいただくことによって、用地の取得に向けて、さらに、効果的にご理解をいただける、といった効果を期待できるではないか。

 

委:そちらを言いたいわけだ。だから、ここで言いたいのは、まとまった土地のところを優先的に用地買収の努力をするということではなくて、この事業そのものの意味なり、理解を得るようなPR活動を十分にやることによって、用地取得を促進し、そして、早期の工事着手に向けたい、ということか。

 

事:委員が先ほど仰った通り、今、用地取得は6割まで進んでいるので、まとまって取得するためには、どこを取得すれば工事に着手できるかということもある程度見えており、相乗効果も狙えるのではないか、と。

 

委:ただ、この案は②の「これまでの課題に対する取組み状況」に書いてあるから、考えてみれば「取得に努める」という今後のことを書くところではない。ならば、下の黄色マーカー部分は丸ごと削除してしまえば良いのではないか。

 「用地取得並びに事業の意義に関する地元への説明は、なお一層継続して努力を払う必要がある」という趣旨のことを言うなら、対応方針の「継続」の後ろの、今後のところで、言った方がいいかもしれない。そういう趣旨で、いかがか。

 

委:その方が良いと思う。

 

委:県としては是非、こういうがんばりたいという熱意のようなことを言いたいのだろうから、対応方針の継続の後ろのところに書くということにしましょう。

 

委:河川に関して、確認させていただきたい。要配慮者というのは、誰を対象にしているのか。高齢者であったり、乳幼児であったり、障がい者であったり、場合によっては外国人を入れるケースがある。60人というのは誰を差しているのか、教えていただきたい。

 

事:後ほど、ご説明させていただく。

 

委:急傾斜地の板橋Bと南矢名について、修正内容を同じ取扱にしたということで、対応方針を見ると、確かに同様の書き方をしているが、板橋Bは、残存木を活かした工法で、南矢名はそうではない工法で、今後の環境保全効果が異なってくると思う。

 その内容も対応方針も、是非活かしてもらい、板橋Bの残存木を活かした工法が今後どうなっていくのか、それに対して、そうでない工法をとった南矢名ではどうなっていくのか、分けて書いた方が良いのではないか。

 それと、道路分野の久里浜田浦線のトウキョウサンショウウオについて、レッスンのところで、かなりその具体的な内容にはなっていると思うが、適切な保全措置がとられたと書いてある。具体的に、何が功を奏したのか。どのような保全措置が功を奏したのか、というところまで踏み込まないと、何がレッスンだったのかというのはよく分からない。もう一歩を踏み込んで、ぜひ具体的な内容にしていただきたい。

 

委:それではまず急傾斜地から、法枠工に樹木があるケースとないケースがある。それに関する記述について、どう変えるかを、事務局からご提案いただけるか。

 

事:板橋B地区は、既存樹木を残しており、今後のその既存木の成長度合いによって、施設がどう影響するのかを、見ていく必要があると考えている。

 南矢名地区については、最初に草本植物が出てきているので、今後木本植物がどういう形で侵入してくるのかというところを、まずは経年的に変化を見ていく必要があると考えている。その辺を記載の中で盛込ませられればと思うが、いかがか。

 

委:対応方針の案の第一段落は、制度としての事後評価はこのようなものだと書いてあるが、その次の、しかしながら云々のところで、今後も継続してこうしなければいけないと書くところに、それぞれ、今、説明があったようなことを書き込むという提案でよいか。

 

委:はい、それで結構である。

 

委:一点目はそんなことにしましょう。もう一つはサンショウウオのこと。

 

事:トウキョウサンショウウオの適切な保全措置が図られて具体的にどのような保全措置をとったのか、といったご質問であった。資料の9ページの左下、希少生物への配慮の一つ目のポツのところの4行目、「主要生息地と同等環境を有する場所へ個体移動作業を実施した」といった記載をしており、ほぼ同じような環境のところに、移動作業したことで、適切な保全措置が図られたと考えている。

 

委:例えば植物の移植でも動物の移動でも、同じ環境のところに持っていくというのは、当たり前の話。

 でも今もなお、そのサンショウウオが産卵を繰り返しているという。その中でも具体的な条件、例えばそのトウキョウサンショウウオだけに限られる具体的な水の環境などがあれば、それを資料の中に書き込み、ただ保全措置がとられたというだけでなく、トウキョウサンショウウオについてはこういう保全措置がとられたと、一言が入ると良い。

 そのレッスンから紐解いて、トウキョウサンショウウオの場合、こうすればかなりの確率で保存できる、ということが分かると思うので、その一言をトウキョウサンショウウオの特性に照らし合わせて、書けないか。

 

事:今手元にある資料だけでは、すぐに答えを出せない。

 

委:専門分野の方に聞けば、その人達は何かあると思う。

 

委:この事業評価レポート自身は、個々の技術的な状況をすべて網羅するようなほど、1件々々をたくさん書くレポートではないので、恐らくは、このトウキョウサンショウウオに関する、ミチゲーション措置については、道路部の中に、それなりにいろんな経験がレポートとして残っているだろう。

 そのエッセンスだけここに書けば良いので、ここに書いてあるポイントは、自然保護団体と協議したからうまくいったのか、それとも何か特殊な手段を協議の上、何々という、特別の措置をとったことによるのか。事細かに全部書くわけにいかないのだが、どこか決め手がもしあるならば、それだけ書くということはできるが、その辺はどうか。

 

事:自然保護団体といろいろ協議した資料等を、もう一度確認させていただき、このトウキョウサンショウウオ独特の対策があれば、記載させていただく。

 

委:この種のことは当然のこととも言えるのだが、当然のことをなかなかできずにきたのがこれまでのこういう仕事で、それが、この程度のことができるようになった、というのが実情である。

 当然のことを当然やりましょうってことでは、やはり書いておいた方がいいので、この6,7行書いてあるくらいのところが良いと思うが、かといって事細かにいろんなことやると、トウキョウサンショウウオはそうかもしれないが、では、他の事例はどうなのかとか、こっちはどうなのかとか、何もトウキョウサンショウウオだけが偉いわけではなくて、みんな大事なことなので、きりがない。

 事務局として一番言いたいのは、この事業区間では、トウキョウサンショウウオの措置に代表されるように、県としてはかなり一生懸命、自然の植物動物に関する配慮を行ったつもりであると、そこを一番伝えるのが、肝ではないか。

 トウキョウサンショウウオのことについてだけ、事細かに書くというよりは、あくまで代表としてトウキョウサンショウウオを上げているのであって、むしろ、これまでの事業と比較して、格段に配慮をしたことについて、しかもその格段の配慮というのが、一体どこが決め手だったかということについて、自然環境団体と密接に協議したことなのか、それとも、そういうことを専門にするコンサルタントに発注して、十分な調査を行いというようなことなのか、気持ちだけの問題なのか、格段の配慮がどこにあるのか、もう少し具体的に言えばいいのではないかと思う。

 

委:具体的に内容を網羅するのではなく、このレッスンというか、きっかけは、水辺の環境でも構わないし、あるいはそういった専門家集団に関わったことでも構わないし、そこから個別のレッスンの中身に入ってくるような、導入部分だけ入れておいていただければ良いと思う。

 

委:核心部は何かということである。事務局としては、これは一番言いたいという核心部は何になるか。

 

事:この部分の核心部については、やはり自然保護団体と密接に協議して、どういったところに生息場所、移動場所を設けたら良いかと検討したことが一番のポイントだと考えている。そのエッセンスを少し追記したい。

 

委:そういうことが一番のレッスンであってそこを強調する。各論はその先にあるようなものである、ということである。そういう趣旨で、その辺を強調するということでいかがか。

 

委:それでよろしいかと思う。

 

委:やはり、必要最小限、文句を言うから仕方なくさらっと協議するのと、密接にあらかじめ協議して様々な調査を行った末、云々というのでは、随分様子が違う。その辺を冒頭に書けば、このレッスンで一番言いたいところは伝わるのではないか。

 

事:今の委員のご意見を踏まえて修正する。

 

委:この部分は修正後、後ほど委員に見ていただいてはどうか。事業実施課は、先ほどの質問に戻って答えられるか。

 

事:要配慮者数の算出について、高齢者、乳幼児、妊婦、障がい者を対象としており、国勢調査の人口等に関する調査結果を用いて算出している。

 

委:障害者手帳の交付数等をもし調べるとなると大変かなと思ったので、年齢だけで高齢者だけとか、乳幼児だけとかいうことにしているのであれば、対象をしっかり書いておいた方が良いのでは、と思って質問した。

 おそらくこういう資料を見たときに、一般の人たちは自分たちに近いあたりのことが気になるような気がしていて、本質的なことではないかもしれないが、このあたりの数字が現実と乖離していると、全体の信頼性みたいなところにも影響しそうな気がしたので、コメントさせていただいた。外国人以外はすべて含まれているようだと理解したので、このままで大丈夫かなと思う。

 

委:他にご意見、ご質問はいかがか。それでは、ただいまの資料の修正については、以上とする。サンショウウオのところで文言が残ってしまったが、大体の趣旨は先ほど決めた通りなので、事務局で修正のうえ、発言された委員に確認いただいた上で、最終としたい。 

 

(以上)

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