審議結果(県土整備局・H30第2回委員会)

掲載日:2019年5月29日
様式3

審議(会議)結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

 
審議会等名称 平成30年度第2回神奈川県県土整備局公共事業評価委員会
開催日時 平成30年8月10日(金曜日)13時30分から16時10分まで
開催場所

神奈川県庁新庁舎12階 県土整備局大会議室

出席者

矢島 隆(委員長)

佐藤 隆雄(副委員長)

勝 悦子

高橋 康成

中村 幸人

畑中 隆爾

次回開催予定日 平成30年8月23日(木曜日)13時30分から17時00分まで
所属名、担当者名

県土整備局総務室 田村、佐々木
電話番号 045-210-6019

掲載形式 審議経過

議事概要とした理由

 
会議資料

 ・二級河川 田越川 河川改修事業(PDF:2,269KB) 【報告】
 ・二級河川 引地川 河川改修事業(PDF:2,316KB)

 ・一級河川 小出川 河川改修事業(PDF:3,213KB)
 ・二級河川 不動川 河川改修事業(PDF:2,198KB)
 ・二級河川 金目川(鈴川) 河川改修事業(PDF:2,999KB)

 ・二級河川 帷子川(地震高潮) 河川改修事業(PDF:2,308KB)

 ・二級河川 帷子川(広域河川) 河川改修事業(PDF:2,960KB)

審議経過

(委:委員発言内容、事:事務局・事業課発言内容)

[3番 二級河川 田越川 河川改修事業]【報告案件】
事:今年3月に開催した河川委員会において「継続」と判断されたことから、再評価実施要領に基づき、本委員会に報告する。
<事業担当課から事業内容の説明>
委:13ページの表によると平成59年度に完成とあり、平成30年度以降も長い時間が予定されているが、(11ページに)緑色で表示された部分については、少し前倒しになっているという理解でよいか。
事:前倒しということではなく、緑色部分は今後整備しなければならない橋梁の架け替えや護岸の位置を示している。用地がなかなか買収できないことから局所的に狭い部分が幾つかあるため、河川委員会の意見を踏まえ、例えば既設護岸をかさ上げしたり河床に溜まっている土を取り除き断面を増やすなど、早期に治水効果の発揮できる対策を実施しながら、用地買収にも粘り強く取り組み、完成を目指すものである。
委:天然石や化粧型枠などを使用し、かなりきれいな形で護岸整備がなされると思うが、護岸を変えている理由があれば教えて欲しい。
事:景観条例に基づき、逗子市と協議しながら景観に配慮した工法を採用している。天然石や化粧型枠の採用については、時代によって配慮の仕方が変わってきているという側面がある。
委:局所的にかさ上げや河床掘削の対応を図るとのことであれば、スケジュールは前倒しにしているはずなので、例えば平成50年以降の河床掘削について、部分的でも早めたスケジュールとしてはどうか。
事:治水効果の早期発現のため実施する具体的な場所については、これから詰めるため、このスケジュールには入れていない。最終的な形として河床掘削していくスケジュールとして記載している。
委:平成59年まで30年間くらいあり、それまで実施しないのかと誤解されやすいと思う。用地買収は何年かかるか分からず順次護岸整備を進めている、との表現はよいが、少しでもスケジュールを前倒ししているということを表現した方が、県民の理解を得やすいと思う。
事:「前倒し」といった表現があったが、ある意味では全体スケジュールの中で暫定的に実施するというイメージであるので、用地買収の状況等を見ながら取り組んでいく、というように、スケジュールとは別枠での記載も検討したい。
委:別枠でも良いかも知れない。
事:まさに河川委員会で「用地買収に時間が掛かっているから遅れているのだろう」という指摘があり、河床掘削でできるところは対応していくといった方針を以て判断された経緯があるので、ご指摘のとおり、やはり前倒しで実施しているということをスケジュールで表現すべきと思う。
委:私はそう思う。この豪雨時代に30年も掛からないとできないのか、と県民は感じると思う。そうではなくきちんと検討しており、部分的ではあるが着手するということを表現した方が良いと思う。
事:入れ方を工夫してみる。
委:この表では用地取得が終わってから河床掘削するように見えるので、その前に線を引いても良い気がする。
事:「暫定的なものとしての河床掘削」のような表現を、工夫して入れたい。
委:河床掘削に関しては、後日、修正内容について報告を受けることとしたい。
<報告終了>


[4番 二級河川 引地川 河川改修事業]
<事業担当課から事業内容の説明>
委:私は、遊水地で河川の治水効果を上げるという方法を非常に高く評価している。仮に、護岸と河床掘削だけで整備した場合、将来的にはこの遊水地部分も市街化する恐れがあるが、その際の被害想定金額を考慮するとB/Cは更に高くなるはずで、そのような計算までしてみても良いのではないかと思う。最近の広島や岡山における水害の例を見ても、ダム放流などいろいろな要因はあるものの、土地利用規制が全く入っていない。岡山の川は、河川整備計画を立て来年度から事業着手する予定で、少し遅れていたということであるが、本当は、もう少し土地利用規制まで含めた対策を取っていれば、あれだけの被害は発生しないはず。その意味で、引地川のように、結果的に土地利用規制がなされる遊水地方式は、高く評価したい。仮に、遊水地によらず河道拡幅と河床掘削で整備した場合、総費用は少なくなるものであるか。
事:一概には言えないが、遊水地によらない場合は、その分護岸を上げたり拡げるなどにより断面を稼がなければならない。
委:遊水地とすると用地買収費用が高いということはないか。
事:そのようなことはない。
委:そうであれば、非常に良い治水対策だと感心している。土地利用規制という言葉でなくても、市街化抑制を踏まえた河川改修だということは、非常に重要であり、「便益に算定されていない効果」等、資料中に明記した方が良いと思う。今回の西日本での水害の実態を見ると、そこまで含めていればあれ程の被害にはならなかったと思う。
事:遊水地のもう一つのメリットとして、今回のようにまとまった土地があるところで治水効果を発揮するといった点がある。護岸整備では延々と進める必要があるが、下流部分など市街化の進んでいる区域ではなかなか買収も進まず、拡げられないということもある。買収や利用のしやすい農地・遊休地等があれば、遊水地として活用することは、非常に良い方式であると考えている。
委:江戸幕府は、水害防止のための遊水地機能を田んぼ等に持たせ、免税制度を適用していた。県下ではまだ農地が残っている場所も結構あると思われるので、そこに遊水地機能を持たせ、埼玉県が一部で行っているように農業補助を行うといった治水対策も重要。その先鞭をつけた対策だと思えるので、この点をぜひ評価に入れた方が良いと思う。
委:今の意見には非常に賛成である。また、15ページに「上部利用のイメージパース」があり、通常、いろいろな形で利用できるのであれば、例えば16ページの「上記便益に算定されていない効果」に入れられるべきものなのか。元々どのような利用を考えているのか教えて欲しい。
事:例えばスポーツ施設等、河川管理者として管理していくのは難しい面があり、市や地域と協力しながらしっかり管理する必要がある。上部利用については地元と調整している。
委:地元に方にとっては非常にベネフィットが大きいが、効果として何か述べられているか。
事:そのような空間を提供できるという意味で効果はある。
委:そのようであれば、通常の整備形式よりも便益が高いということになると思うので、「上記便益に算定されていない効果」に、追加記載した方が良いと思う。
委:具体の数値はともかく、「そのような効果がある」という程度の記述をするということだと思う。他に質問がなければ、本件の番号4の事業に対する今後の対応方針としては、県の原案どおり「継続」ということでよろしいか。
<原案どおりとして各委員了承>


[5番 一級河川 小出川 河川改修事業]
<事業担当課から事業内容の説明>
委:21ページの対応方針に「多自然川づくりに配慮した整備」とあり、河川は蛇行しながら流れることで、水深や流速、河床堆積物がいろいろ異なって、それだけ多様な環境が創出され、多様な生物が棲む拠り所になり、それが多自然という言葉で表されると思う。河川改修により、例えば直線的な河川になると、多様な自然環境が損なわれてしまうと「多自然かわづくり」と矛盾してしまうが、この点についてはどのように考えているか。
事:19ページの標準断面図にあるように、現況の川幅20mのものを、40m程度に拡げ、護岸部分については、多自然ということで連節ブロックに覆土する等により、植物の生育環境にも配慮した構造にしており、川の外との連続性は保たれていると考えている。また、法線的には、今回の改修により直線となる部分が出てくると思うが、平常水位の時には、広がった川幅の中で、河川の蛇行がある程度維持できると思う。ただし、洪水を流す時のことを考えると、どうしても法線が直線的になってしまう部分はあると思う。
委:工事後は、自然の流れに沿って、割に自由に流れることになるか。
事:この中に構造物を作るわけではないが、自然に蛇行しながら流れていく状況となると考えている。
委:経験上は河川敷が拡がった場合でも割に直線的となり、例えば植生的には葦や荻など単一的になりやすい。河道の中で自由に浸食と堆積がなされるのであれば、時間とともに多自然川に変わってくると思うが、時間の経過を見てみないと分からない。
委:20ページの氾濫シミュレーションによると、上流の追出橋付近でかなりの浸水が想定されている。全て満遍なく整備することは非常に難しいので、シミュレーションに基づき、ここはやらなくてはいけない、というポリシーを持って対応しているものであるか。
事:改修前のシミュレーションとして、その辺りが溢れやすいエリアとの結果が出たので、これらも踏まえて上流部に計画対象区間を広げ、追出橋付近の断面も広げる対応をしていくこととした。
事:一ツ橋付近から上流にかけては近年浸水被害が発生し、地元からも早期整備の要望があるので、このエリアについても着手予定である。
事:18ページの「事業地周辺図」の青で囲った部分が、最近浸水した場所であり、特にこの上流域については引き続きしっかりと整備し、遊水地なども計画しながら進めていきたいと考えている。
委:農地が結構多いが、土地利用の転換できない「農業振興地域」となっているか。
事:農業振興地域である。
委:継続・維持のために遊水地を作らずとも、遊水地として指定するようなゾーニングを加えておくと良いという気がする。埼玉県に事例があるが、遊水地に指定し借上げのような形で利用して、荒れた際の改修費は全部県が負担するといったように、何らかの補助を行う。遊水地に指定しておくと市街化抑制にもつながる。先ほど浸水被害が生じた場所は、河川ぎりぎりまで市街化したから被害が出ているのではないだろうか。
事:浸水想定エリアについては、農地が含まれている。
委:市街化抑制を、河川事業と併せて実施することを心掛けないと、最近見られる水害を防げないという気がして仕方がない。
事:ここでは、これまでと同様、土地を買収して県が整備する方式を想定しているが、ご指摘の手法についてはいろいろと事例調査を行っており、この川でできるかどうかは分からないが、今後取り入れていきたいとは考えている。
委:是非、検討して欲しい。
委:21ページの「これまでの課題に対する取り組み状況」では、洪水調節施設については複数の候補地を選んで今後詳細な検討を進めていく」とあるが、「(3)代替案立案等の検討」では、代替案を検討し実行することは困難、現計画が最善とあり、2つの記述は矛盾しているように見える。
事:左下は遊水地についての記載であり、基本設計くらいまでは進んでいるが、地元調整等があり全体の形が固まっていないという趣旨である。右上は遊水地を作ること自体は方針として決めていて、スケジュールにも遊水地工として記載してあり、「護岸+遊水地」という事業として、現計画の整備を継続したいということである。
委:遊水地を加えた計画が「現計画」であるとして、資料のどこに提示してあるか。
事:19ページ左側の「4.事業の内容」に記載している。「流量配分図」にあるように、現計画では元々、寺尾橋から矢崎堰までの区間のいずれかに遊水地を作り治水機能を持たせていくとの計画があり、その後検討を進め、場所が一ツ橋から追出橋までの区間の左岸に決まった段階にある。
委:そうであれば「まだ場所は決まっていないが、遊水地を作るという方針にして、それを実行していく」とすればよいのであり、代替案の検討もしない、実行もしないとの表現は適切ではない。
事:左下の記載についても、もう少し絞り込みが進んでいる状況にあるので、工夫したい。
委:表現は任せるが、遊水地を含めて整備するという方針であると分かったので、それに合うような記載として欲しい。定型で書き過ぎたということだろう。
委:18ページの2)のイ)の「多自川づくり」は「多自然川づくり」の誤記と見られる。また、19ページの2枚の写真について「数週間後」「数か月経過後」とあるが、行政文書としてはアバウト過ぎると思われ、特定できるのであれば「約2週間」「約2か月」等とする方が良いと思う。
事:対応する。
事:20ページの氾濫シミュレーションについて、上流部分の浸水対策は大丈夫かとの質問に対し、十分に回答ができていなかった。これについて、上流の地盤が低いことから溢れ出た水が上流に回り込むとのシミュレーションになっているが、今回、追出橋から下流で護岸と遊水地を整備することにより、上流への浸水も防げるようになる。また、21ページの写真について、4枚のうち右上の写真は直線的になっているが、これは改修前の状況であり、もっと拡がるイメージである。左側は改修途上のような状態である。
委:多自然川という言葉は、多分ドイツが発祥の地で、元々は南ドイツのバイエルン州が始めた河川改修のこと。バイエルン州はアルプスから出てくる急流河川が多く、戦後、アメリカ方式で直線化した。そのセメントの耐用年数が限界に来ていたことから、3面張りをやめて、元の河川の形に変え、要は水の流れのエネルギーを分散するような形にしようと川の真ん中に石を置いたり、流れを変えたりしながらエネルギーを分散させて下流に流す方式にした。川の流れも、平瀬、早瀬、よどみ等がいろいろできて、そのようなところに柳の丸太を置いたり、砂を堆積させたり、さまざまな河川環境を作り出すことにより、水生植物や魚類、両生類等、そこに合った生物が戻ってくることを期待した。彼らは近自然工法(Naturnaher)いう言葉を使っており、できるだけ自然に近い川の流れにすれば、自律的に自分でエネルギーを調節しながら流れるものだということで、それにより様々な環境が生まれ、そこに多様な自然が戻ってくる。それが近自然工法である。ドイツの場合、河川改修した後はくねくねとした川に戻る。それが、当時の日本の建設省にそのまま入ってこなかったようであり、とにかくいろいろなものを作ることが多自然川として、多分、少し間違えて日本に導入されたものと私は思っている。とにかく、川の水のエネルギーをそぎながら流す、それが本来の川だということに考え方を大きく変え、河川の改修方法を再スタートさせたのが、バイエルン州の近自然工法だと思う。川は直線で流すと、日本のような急流河川は下流域でドンと水嵩が増え、それこそ洪水に結び付くので、途中途中で水をひっかけながら徐々に流してやるのが一番良いのではないか。そのため、本来の自然として川辺に草や柳などの木もあり、それらに水がひっかかりながら徐々に流れていく。また、田んぼには元々遊水地の機能があるので、洪水が起きた時もそこでうまく水を涵養するような形になっている。だから、先ほど委員から話のあった遊水地として田んぼを利用するということは、自分もすごく大事な視点であると思っている。そのような環境ができると、植物や水生昆虫、魚類等いろいろなものがよみがえってくる。そのようなことを目指してもらうと嬉しいと思った。

委:他に質問がなければ、本件の番号5の事業に対する今後の対応方針としては、県の原案どおり「継続」ということでよろしいか。

<原案どおりとして各委員了承>

 

[6番 二級河川 不動川 河川改修事業]
<事業担当課から事業内容の説明>
委:この事業は費用対効果がすごく高いが、用地交渉が難航しているとのことで、大磯町の協力を得て何とか目指すという状況である。万が一取得できない場合、河川事業において、例えば土地収用法の事業認定を取る等の事例はこれまでにあるか。
事:直ちにということではないが、最終的に土地収用法を適用することは河川事業でもあり得る。
委:道路事業ではよく聞くが、過去に事例はあるか。
事:神奈川県では事例がない。
委:河川事業としてはどうか。
事:ほとんど聞いたことが無い。
委:以前、多摩川で水害が起きて河川改修する際に、買収に応じない人が数人いたため、収用法が適用されたと思う。
委:当然、任意交渉が原則であることは承知している。
事:ここでは大磯町管理の橋梁もあり地域のことだとのことで、かなり積極的に協力をいただいているので、町の力を借りながら用地交渉にあたりたいと思う。
委:24ページのハザードマップは、改修前のものであるか。
事:改修前のものである。
委:改修後のものも作ってみてはどうか。
事:これは改修前に計画規模の50mmの雨が降った際、どのようになるかというB/Cを出すためのシミュレーションで、避難のためのハザードマップはまた別に取り組んでいる。それは50mmではなく、想定最大規模として1000年に一度というような規模の雨に対する浸水想定について、現在、取り組みを進めている。
委:ここは、小さな川と太い川が合流することからバックウオーターのような現象は起こらないか。
事:西日本の岡山県では、特に本川の勾配がきつく支川の勾配が緩いという特異な合流だったこともあり、あのようなバックウォーター現象が起きた。通常の川は、本川のほうが緩くて支川がきついので、少し特異な事例ではあるが、当然、合流点では支川が本川の影響を受ける。
委:被害防止便益が非常に大きいということは、かなりの確率で守られるということが前提になっているのか。
事:この50mmのシミュレーションは、今回の改修が終わればこのような浸水は防げるようになる、という意味がある。
委:改修後は、浸水区域がゼロになるのか。
事:50mm以内であれば、この計画が完了すればゼロになる。
委:他に質問がなければ、本件の番号6の事業に対する今後の対応方針としては、県の原案どおり「継続」ということでよろしいか。
<原案どおりとして各委員了承>


[7番 二級河川 金目川(鈴川) 河川改修事業]
<事業担当課から事業内容の説明>
委:墓地の移転はスムーズに進められそうであるか。
事:補償については契約済みで、移転に着手しているので問題ない。
委:持ち主不明で交渉できない墓がある場合は、全国の7大紙に公告する義務があり、ものすごく大変である。
事:ここは寺に付随する墓地で、多分、寺がしっかり管理していたのだと思う。
委:27ページの「事業実施にあたって配慮した項目」に関連して、堤防はどこに作られるのか。
事:右側の平面図上に、下花水橋の上流の右岸側に緑色の部分がある。その部分の裏側のマンション住民から、目の前に堤防ができるとのことで反対があったことから、分かりやすく説明するため「この位置にこれ位の高さで堤防ができる」という木枠を作った。
事:マンションに近い場所に堤防ができるということで、地元の方にはなかなかご理解をいただけなかった。
委:その木枠を作ったことでご理解いただいたのか。
事:ある程度の方には理解を得られてきているが、一部に反対されている方がいる。昨今の雨の状況を見てやはり危ないとのことから、堤防を作ることには賛成の方向に向かいつつあるが、脇の平塚市道を堤防の上に付け替えるという市の計画があり、結果として堤防が近づきその上に市道が走る、ということについて抵抗を示されている面がある。この市道自体は、上にJRの線路があり細い道となるためそれほど交通量はないが、これらも含め、現在、市及び地元と交渉しているところである。
委:今のままでは、このマンションの1階は浸水するのではないか。
事:そのとおりであり、マンション住民には理解を示していただいている方も結構いるが、やはり1階、2階の住人にとっては堤防が目の前にドンとあるというイメージとなる。今、市道の向こう側に暫定的に大型の土嚢を積んで、浸水を防いでいる。
委:常時積んであるのか。
事:ずっと積んであるものである。
委:そのような状態でも反対ということなのか。
事:まだ最終的な賛同は得られていない。市道の使い方等も含め、市と一緒に粘り強く、調整している。
委:難しい調整だと思う。川ぎりぎりまでよくマンションを建てたという印象である。
委:眺めが良かったのかも知れない。
委:金目川と鈴川がかなり接近しているが、合流させてしまうことは検討しなかったのか。
事:平塚橋付近の鈴川と金目川の間の部分はまだ土地利用がなされており、パチンコ店等の施設も買収対象として用地交渉を進めている。
委:平塚大橋南側の太く表現されている部分では、合流させているのか。
事:ここも合流している。
委:合流させているのではなく、現状で合流しているのか。
事:そうである。
事:海に流れる部分もネック地点で用地交渉が難航しており、国道134号線から上流部分がまだ用地買収が必要で、現在交渉中である。29ページ左下に「取得済み用地内で実施可能な暫定的な構造についても検討を進める」とあるのは、この地点のことである。
委:いろいろ工夫して進めているという印象を受けるが、本件の番号7の事業に対する今後の対応方針としては、県の原案どおり「継続」ということでよろしいか。
<原案どおりとして各委員了承>


[8番 二級河川 帷子川 河川改修事業(地震高潮対策事業)]
<事業担当課から事業内容の説明>
委:費用380億円のうち、橋梁の費用はいくらか。
事:180億円である。
委:残りの200億円は何か。
事:残りは護岸工総額35億円、河道掘削工25億円と算定している。
委:現在の橋梁はJRが保有しているものか。
事:そうである。
委:JR貨物は、それを借りて運行しているということか。
事:持ち主はJR東日本である。
委:橋梁架け替えについては、JR東日本と協議することになるが、河川側と橋梁側の費用負担割合はどのようになっているか。
事:基本的に、河川事業者の都合によるものは河川側の負担が100%となるが、今回は線路4線には現在使われていない線路も含まれており、その分の撤去費用についてはJR側に負担してもらうことで調整している。
委:4線のうち2線を仮線として利用できればコストが削減できることになる。
委:河道に対して斜めに入っており、低い構造を求められているとすると大変そうである。河道の中に2本橋脚を立てて、スルー桁を入れているのか。
事:下流側から見て右側が鋼トラス橋、左側がコンクリートPC橋の複合桁とう構造を採用している。特にこの辺りは景観への配慮で、桁高をできるだけ抑えるようにしている。この地域は、海側から山側にかけて徐々に建物の高さを高くする、スカイラインと言われる街並みを形成するよう、横浜市が主体的に働きかけており、都市景観協議地区に入ってはいないものの、南側隣接地が都市景観協議地区に入っているため、横浜市から景観への配慮を要請されている。この構造の採用により、鋼トラス橋を全線つなげた構造と比べ、約3分の2程度の桁高で納まった。
委:それはトラスの高さに対して左側は薄いという意味か。
事:トラスを全線つなげた場合、トラスの高さが20m弱ぐらいになるが、コンクリート橋と組み合わせることでトラス高さをもう少し抑えられるということである。
委:左端の桁はフラットか。
事:橋脚の間隔が、左側に比べ右側の方が広いため、右側の桁高は高くせざるを得ないが、左側は比較的桁高が抑えられる状況である。
委:トラスの一番端の部分で、のっぺりした部分はどのような構造になっているか。
事:箱形状で桁高が緩やかに下がってくるもので、特に景観上配慮したポイントの1つとなっている。トラス橋からPC橋への変位区間をいかに自然に流すかということで、トラスの建材とコンクリート橋のフランジが流れるような形で直線的に配置するようにして、さらにコンクリート橋のフランジの張り出し幅についても、どれぐらいの寸法であれば、景観上、桁高が低く見えるかを、いくつもケーススタディーをした上で、採用するフランジ突出幅を決めた。
委:これはトラス橋でないといけないのか。
事:経済的な観点からは、トラス橋を採用した構造が一番安い。
事:冒頭の質疑について補足すると、撤去はアロケーションでJRと河川管理者が応分の負担をするが、新設については河川管理者の原因で広げるということなので、100%河川管理者持ちということになる。
委:全体としてコストが下がることは、河川管理者として是非必要なことであるし、なかなか面白いデザインの橋になったと思う。
委:ピアを2本から3本にして、全部コンクリート橋のフラットなデザインとすることは検討しなかったか。
事:橋脚の本数が増え、河積阻害率が上がることにも配慮した上で、河川内の橋脚の本数を決めた。
委:32ページに平成16年の台風による浸水状況が記載されており、このことからも喫緊に進めなければならないと思うが、スケジュールがかなり長く、これを短縮することはできないものか。
事:現在、設計を進めているがコストもかなり掛かるため、JRと詳細を詰めており、来年度あたりから詳細設計に入る予定である。これだけの規模の橋となると、設計自体も平成33年度までかかり、鉄道橋を切り回したり、工事の難航も想定され、工事期間が結構かかってしまう。平成16年の災害後は、横浜駅周辺で緊急的な対応として、護岸の上に50センチ程度のアクリルパネルを設置し、暫定的に治水安全度を上げるという工事は実施している。
委:それ以降、大きな被害はなくせているか。
事:今のところは何とかもっているという状態である。
委:平成16年当時は、地下街に浸水はしなかったか。
事:地下街にも浸水した。
委:他に質問がなければ、本件の番号8の事業に対する今後の対応方針としては、県の原案どおり「継続」ということでよろしいか。
<原案どおりとして各委員了承>


[9番 二級河川 帷子川 河川改修事業(広域河川改修事業)]
<事業担当課から事業内容の説明>
委:34ページの「事業地周辺図」では、評価対象区間の中に「帷子川」とありこれがこの案件であるが、その上に点線で「帷子川分水路」とあるので、両方の関係について説明して欲しい。
事:元々、帷子川という川だけでは洪水を防ぎ切れないととのことから、トンネル構造の帷子川分水路を計画し、平成9年に完成した。この帷子川分水路も合わせて帷子川として、時間雨量は概ね82mmの降雨に対応できるような事業計画を立て、事業を進めている。昭和34年当初は、50mm対応として護岸整備等々を進めていたが、その後、国から都市河川の安全度を上げる方針が示され、県としても横浜駅を抱えていることから、帷子川についても50mmではなく82mmに対応することとしたものである。
委:分水路は、どれぐらいの大きさで、何年から事業着手したものか。
事:事業着手は昭和56年で、平成9年度に完成した。規模は延長7.5kmで、幅が11.2m、高さが9mのトンネルである。
委:水路が平成9年に供用されており、相当分はそちらで持ってもらっており、本川の方はゆっくりでいいという側面もあるか。
事:分水路完成までは、かなりの頻度で浸水被害が起きていた。その後の大きな被害は平成16年だけで、かなり効果は出ている。逆に、分水路がなかったら大変なことになっている。
委:番号8の事業との関連はどうなっているか。一体化した図面が欲しいと思う。分水路があって、下のほうに架橋と掘削の図面がつながっていると、非常に関連性がわかりやすい。
事:記載を追加する。
委:35ページの標準断面図について、護岸に根継ぎする場合の深さはどれ程か。
事:主な根入れ長としては、10~15m位である。。
委:これまでも同じであるが、図面にはハイウォーターレベルから何mぐらいが河床なのか等、縦方向の寸法が欲しい。
事:記載する。
委:現河道を掘り下げていくと思われるが、親水施設等の整備予定はないか。
事:35ページの写真にあるように、用地が確保できた部分では、既に親水施設を整備している。全体的に市街化が進み、新たな用地確保はできないことから、今後は既存用地の中で断面を確保していくという工事となる。
委:以前、近隣に居住していたが、帷子川は緑の少ない川だというイメージがある。37ページ整備予定箇所の写真のように、少し草が生えたような場所では何かできそうだなと思ったが、3面張りの中で掘り下げていくのでそういった予定はないとのことか。
事:そうである。
委:写真にある緑地は公園か。
事:市の公園である。
委:この中に親水施設を組み込めると良いと思うがどうか。
事:これは管理用通路で、草刈りする前の状況である。
委:木を植えるわけにはいかないということか。
事:基本的に、帷子川はスペースがない川であり、難しい。
委:護岸はかさ上げするか。
事:護岸はそのままとし、下に根継ぎを付け掘り下げる工事である。
委:他に質問がなければ、本件の番号9の事業に対する今後の対応方針としては、県の原案どおり「継続」ということでよろしいか。
<原案どおりとして各委員了承>

(以上)

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